お歯黒のつけ楊枝が変化した付喪神の一種といわれてます。

 夜更け。一人暮らしの婆の家に袴姿の角張った顔の小男がとつぜんやって来て「お婆さんはお一人で寂しいでしょうから、私が踊って差し上げましょう」なんて殊勝なことを言うわけです。
 わけもわからず立ち尽くす婆をよそに、小男は「ちいちい袴に木脇差をさして、これ婆さんネンネンや」と歌いながら陽気に踊り出す。小男のファンキーでダンサブルなワンマンステージが終わるなり、彼はいずこかへとかき消えてしまうのでした。

 婆は「なんじゃろう、今のキモいブサメンは」とたいそういぶかしく思い、翌朝家中を検分してみたところ、縁の下に古いお歯黒の付け楊枝を発見。これを焼き捨てた後は小男の出現は絶えたとの由。

 なんかこれ酷い話ですよね。私見では、妖怪が婆の前でファンキーかつダンサブルに踊った理由はあくまで独居老人の慰問のためと思われますが、そんなボランティア精神溢れる妖怪の本体を5100度の炎で絶賛大焼却する婆の恐ろしさ。こんなおぞましい心根の婆は一度みのもんたに電話で叱って貰ったほうが良いように思われますが、調べたところ両者の生存年代はまったく重複していないため、残念ながらそれは無理なんだ。



  • 坪田譲二でしたっけ、原典は。 - たーー 2010-08-22 22:07:15
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