勝手にコンサルティング福井
座・タイムリーふくい(20081206)
最終更新:
c291
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定点観測
観測対象
- 座・タイムリーふくい(2008年12月6日放送分)
テーマ
- 「学校で今、何が起こっているのか!?」
学校に行けない子供や先生が増えている。全国的なこの問題は福井県も例外ではなく、小中学生の不登校は800人を超えるまでになってきた。学校への信頼はどうなっているのか。子供達を取り巻く環境、特に情報化社会や高学歴社会はいつしか先生への尊敬の気持ちや先生の誇りをも失わせてしまったのか。子供達のためにスクラムを組むべき親と先生に今何が欠落していて何が求められているのか議論する。
司会
- 松枝隆一(福井テレビアナウンサー)
- 名越涼子(福井テレビアナウンサー)
ゲスト
- 元坂井中学校校長 組頭五十夫
- 元福井県PTA連合会会長 中井玲子
- 県教育庁企画幹 加藤良子
- 大阪教育大学監事 野口克海
観測結果
定期的にやってくる教育問題の回なんだけど、まああんまり実のある内容じゃなかった。この手の話ってどうしても絵空事が多くなるし、やっぱり教育の何たるかをこの場で語るってのはチョット無理があるんだと思う。という訳で、全体的な感想は座・タイムリーふくい(20070929)の時と大差ない感じ。
まあ「モンスターペアレント」とか「学歴逆転」とか「戦後教育」とか、コーナーごとにテーマを設定するなど工夫してるって感じはあったけど、どれも10分そこそこで議論できるテーマじゃない。どうせなら「携帯電話は禁止にすべきか?」みたいなタイムリーな各論で1時間ディベートする方がいいんじゃないかなあ。
ただ以前も出演していた野口氏の話はなかなか面白い。話のネタもいっぱい持ってるみたいだから、どうせなら野口氏に丸々1時間好き勝手に喋ってもらった方が面白かったんじゃないかなあと思う。
教員免許の件
話題の中で出ていた「自分が教員免許を持っているから、教師って職業は身近」「親の方が学歴が上で教師を馬鹿にする場合がある」って件。
確かに俺の周囲でも教師じゃないけど免許は持ってるという人は多い。大学に行けばオマケみたいに取得できるという面もあって、教員免許の絶対的価値が下がってきているというのは確かにそうだと思う。単に教育実習で女子高生と絡みたくて教職課程取った。なんて奴もいたぐらい。
でも、実際に教師になるためには教員採用試験という関門がある。教員採用試験に受かったから能力が担保されているとは思わないけど、教員免許さえ持っていれば誰でもなれるって訳じゃない。その辺りを勘違いしている人が多いんじゃないかなあ。最近は若干緩和されてきたみたいだが、それでもここ10数年くらいは変わらず狭き門だと思うし、少なくとも2~30代の若い先生は、講師なんかしながらそれなりに苦労して教師になった人が少なくないはず。
大体、大学教授になるのに免許は不要って辺りから考えても、教員免許なんて事実上意味が無いは明らか。教職課程で学ぶ内容に意味が無いとは思ってないけど、それは教員採用試験で理解を問えば良い話。いっそ免許制度なんて無くして教育委員会の採用試験だけにすれば「自分は教員免許を持っているから、教師と同レベル」て勘違いされることもなくなるだろう。これは他の公務員と同じようにするってだけだから、別に難しい話じゃないと思う。
もう一つ、反対に教員免許取得を難しくするって解決策もあるが、それだと現在免許を持ってることが既得権化しそう。予備校教師とかいろんな人材に門戸を開くって意味でも、やっぱ教員免許廃止が一番建設的な気がする。
まあ実際のところはよく分からないんだけど、教師って大変なんだろうなあとは思う。小学生の頃の俺は、午後3時にシャッターを閉める福井銀行を見て、「銀行って3時で終わるんだ~。スゲー楽な仕事だなあ」と思っていた。学校や教師に対しても「授業なんて3時か4時には終わるし、土日休みに春夏冬休みまであって、教師ってスゲー楽そ~」みたいなレベルの勘違いをしている人って少なくないんじゃないかなあ。そう考えると教師になるまでの大変さや教師になってからの苦労とか、その辺りは教育委員会が中心になってもう少し上手にPRしていくべきなんだと思う。
(以上越081206)
(以上越081206)