勝手にコンサルティング福井
座・タイムリーふくい(20081004)
最終更新:
c291
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定点観測
観測対象
- 座・タイムリーふくい(2008年10月4日放送分)
テーマ
- 「県選出5衆院議員に聞く~県民の期待にどう応えるか~」
国政は政権選択の選挙に向け激しい攻防が続いている。地方にとっても疲弊した現状をどう打開するかこれからの流れに大いに関心が集まっている。県民の声を国政に届ける県選出国会議員は福井のためにどう働こうとしているのか。地方が抱える様々な問題を取り上げ議論する。
司会
- 松枝隆一(福井テレビアナウンサー)
- 名越涼子(福井テレビアナウンサー)
ゲスト
- 衆議院議員(自民党)稲田朋美
- 衆議院議員(自民党)山本 拓
- 衆議院議員(自民党)高木 毅
- 衆議院議員(民主党)笹木竜三
- 衆議院議員(国民新党)糸川正晃
- 福井新聞社 論説委員長 四戸友也
観測結果
雑感
誰の希望だか分からないけど「県選出5衆院議員に聞く」と銘打っておきながら、与野党別々に出演とは期待はずれだった。10月3日解散も10月26日総選挙もなかったということで、ホントいつものことながら新聞なんてあてにならないわけだけど、とりあえず、自民党代議士3人には「良かったね♪」の言葉を送りたい。
それにしても民主党は勢いがあるねえ。それに引き換えディベート形式でもないのに自民党は勝手に自分を劣勢に追い込んでる印象。
稲田氏は「新幹線延伸まで八合目まで来たって言いますが、何をもって八合目なんですか?」という初歩的な突っ込みにさえタジタジだし、山本氏は「未着工区間の財源は既着工区間に流れちゃったじゃないですか。」って指摘に「・・・何が?」とオトボケとも逆ギレとも判断が付かないリアクション。高木氏はこの期に及んで敦賀延伸に固執して稲田、山本両氏との連携の悪さを露呈・・・と想定問答集1ページ目に準備しておくべき新幹線の話題ですらひどい有様だった。
確かに自民党は政権与党だから、政権の座にいながら結果を出せていない現状を指摘されると弱い部分があり、攻める民主党にアドバンテージがあるのも分かるけど、それを差し引いても、笹木、糸川両氏が「政権取れたらこれをやる!」という前向きスタンスで話をするのに対して、自民党の3氏はとにかく一般論的現状分析と公約を実現できない言い訳に終始。繰り返しになるけど、3人には総選挙の日程延びて「ホント良かったね♪」の言葉を送りたい。
若者流出
あんまり偏ったことを書くのも何なので、この番組でよく出る高校を卒業した8000人のうち4000人が県外に出て、戻ってくるのは800人問題について。まあ、これまでの議論で真っ当な就職先が少なすぎることが最大の問題点という結論は出てるんだけど、かといって電通や三井物産が福井に本社移転する可能性はゼロなわけで、問題点は分かってるが処方箋が無いという状態だった。
しかしやれることなど何も無いでは、メインの公約の道筋すら付けられない自民党の3人と同じレベルになってしまうので、とりあえず対策を考えた。大体既に都会に出てしまった人にスポットを当ててUターン対策を考えるから難しいんであって、とりあえず地方から都市部への過度な流出を緩和する政策を検討するのが現実的だろう。
そもそも若者が都会に出て行くのは、学校が都市部にあるからというのが大きな理由。ホントはそこそこの学力レベルの学生に少しでも県内で進学して欲しいところだけど、県立大学を田んぼの真ん中に建てるという失態を演じてしまった時点で、福井市をミニ学都化できる可能性は消失してしまった訳で、学歴として有効なレベルの大学への進学という観点では、今後も県外に頼らざるを得ないのが現実。
で、ここで目を向けたいのはあまりレベルの高くない大学や専門学校。ただでさえ大学が多すぎる現状に少子化が加わって、今後は地方の無名私大から順番に学校経営が行き詰まることが予想される。そこで、放っておくと地方から順番に破綻するところを、政策的に都会の三流大学から破綻するように需給調整していく。残酷だけど私学助成金や補助金の配分を調整すれば簡単に実現可能だと思う。
そうすれば・・・頭の良い子は都会の有名大学に進学するとして、それ程でもないレベルの大学は地方でまかなうことで無駄な流出が防げる。それに都会の大学が軒並み高レベルになることで、あまり賢くない都会の子は地方の大学に進学せざるをえなくなり、都会から地方への一定の人の流れも出来る。
これにやや近いシステムをとっているのは医学部。医学部については都会の大学にこだわっていたらハードルが高すぎるので、自分のレベルと相談しながらいろんな地方の医大に進む人が多い。東京や大阪出身だけど国立医学部という選択肢と試験難易度の関係で福井医大に進学して、結局そのまま福井に住み着いちゃったって人は少なくないと思う。
まあ日本は大学を増やしすぎたという前提で、今後は淘汰が始まるはずと思っているからこその案な訳だけど、淘汰の過程で戦略的に再配置していけば若者の過剰な都会への流出に一定の歯止めをかける手段になると思う。いやマジで。
(以上越081005)
(以上越081005)