アジアミステリリーグ
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2024-01-03T11:15:03+09:00
1704248103
-
ポケミス非英語圏作品一覧
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2012年1月14日
-最終更新:2024年1月3日(ページ末尾の「[[更新履歴>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/177.html#id_2b61fcdf]]」参照のこと)
1953年9月に刊行を開始した早川書房のミステリ叢書、ハヤカワ・ミステリ(通称ハヤカワ・ポケット・ミステリ、略称ポケミス)の非英語圏作品の一覧。
&bold(){関連ページ}:[[創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧]](東京創元社、1959年4月創刊)
Index
#contents
*《ハヤカワ・ミステリ》の原語別割合と関連データ
||英語|フランス語|日本語|その他|計|備考|
|~2010年12月&br()(~No. 1842)|1619冊&br()(92.94%)|111冊&br()(6.37%)|3冊&br()(0.17%)|9冊 &color(blue){*注}&br()(0.52%)|1742冊|2010年刊行の非英語圏作品はカミ『[[機械探偵クリク・ロボット>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000010885/]]』、アルテ『[[殺す手紙>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000010888/]]』の2冊|
|~2011年12月&br()(~No. 1854)|1627冊&color(red){(+8冊)}&br()(92.76%)|111冊&br()(6.33%)|3冊&br()(0.17%)|13冊&color(red){(+4冊)}&br()(0.74%)|1754冊|2011年4月:ヨハン・テオリン『[[黄昏に眠る秋>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000010894/]]』刊行(ポケミス51年ぶりの北欧作品)&br()2011年6月:〈特捜部Q〉シリーズ第一作、『特捜部Q―檻の中の女―』刊行&br()2011年8月:ポケミス初のドイツ作品、『[[謝罪代行社>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000010898/]]』刊行(ドイツ語圏作品としては4冊目)|
|~2012年12月&br()(~No. 1866)|1633冊&color(red){(+6冊)}&br()(92.47%)|112冊&color(red){(+1冊)}&br()(6.34%)|3冊&br()(0.17%)|18冊&color(red){(+5冊)}&br()(1.02%)|1766冊|[フランス作品はモーリス・ルブラン『[[ルパン、最後の恋>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000010911/]]』]|
|~2013年12月&br()(~No. 1878)|1642冊&color(red){(+9冊)}&br()(92.35%)|112冊&br()(6.30%)|3冊&br()(0.17%)|21冊&color(red){(+3冊)}&br()(1.18%)|1778冊|2013年1月:ドナート・カッリージ『[[六人目の少女>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000010915/]]』刊行(ポケミス43年ぶりのイタリア作品)|
|~2014年12月&br()(~No. 1890)|1649冊&color(red){(+7冊)}&br()(92.12%)|113冊&color(red){(+1冊)}&br()(6.31%)|3冊&br()(0.17%)|25冊&color(red){(+4冊)}&br()(1.40%)|1790冊|2014年5月:ロベルト・アンプエロ『[[ネルーダ事件>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000010931/]]』刊行(ポケミス20年ぶりのラテンアメリカ作品)&br()[フランス作品はカミ『[[三銃士の息子>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000010930/]]』]|
|~2015年12月&br()(~No. 1902)|1657冊&color(red){(+8冊)}&br()(91.95%)|113冊&br()(6.27%)|3冊&br()(0.17%)|29冊&color(red){(+4冊)}&br()(1.61%)|1802冊|2015年2月:ヨルン・リーエル・ホルスト『[[猟犬>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000012625/]]』刊行(ポケミス55年ぶりのノルウェー作品)|
|~2016年12月&br()(~No. 1914)|1665冊&color(red){(+8冊)}&br()(91.79%)|114冊&color(red){(+1冊)}&br()(6.28%)|3冊&br()(0.17%)|32冊&color(red){(+3冊)}&br()(1.76%)|1814冊|2016年12月:ドロレス・レドンド『[[バサジャウンの影>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013413/]]』刊行(ポケミス初のスペイン作品)&br()[フランス作品はサンドリーヌ・コレット『[[ささやかな手記>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013243/]]』]|
|~2017年12月&br()(~No. 1926)|1673冊&color(red){(+8冊)}&br()(91.62%)|114冊&br()(6.24%)|3冊&br()(0.16%)|36冊&color(red){(+4冊)}&br()(1.97%)|1826冊||
|~2018年12月&br()(~No. 1938)|1681冊&color(red){(+8冊)}&br()(91.46%)|114冊&br()(6.20%)|4冊&color(red){(+1冊)}&br()(0.22%)|39冊&color(red){(+3冊)}&br()(2.12%)|1838冊|2018年4月:日本作家作品を62年ぶりに叢書に収録(原尞『[[そして夜は甦る>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013820/]]』)&br()2018年9月:陸秋槎(りく しゅうさ)『[[元年春之祭>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013983/]]』刊行(ポケミス初の中国作品)|
|~2019年12月&br()(~No. 1950)|1687冊&color(red){(+6冊)}&br()(91.19%)|116冊&color(red){(+2冊)}&br()(6.27%)|4冊&br()(0.22%)|43冊&color(red){(+4冊)}&br()(2.32%)|1850冊|2019年2月:チョン・ユジョン『[[種の起源>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014130/]]』刊行(ポケミス初の韓国作品)&br()2019年4月:陳浩基『[[ディオゲネス変奏曲>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014194/]]』刊行(ポケミス初の香港作品)&br()[『[[カルカッタの殺人>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014256/]]』のアビール・ムカジーはインド系作家(英語作家)]&br()[『[[サイコセラピスト>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014304/]]』のアレックス・マイクリーディーズはキプロス系作家(英語作家)]&br()[フランス作品はソフィー・エナフ『[[パリ警視庁迷宮捜査班>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014225/]]』、グランジェ『[[死者の国>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014234/]]』]|
|~2020年12月&br()(~No. 1962)|1694冊&color(red){(+7冊)}|119冊&color(red){(+3冊)}|4冊|45冊&color(red){(+2冊)}|1862冊|[フランス作品はエルザ・マルポ『[[念入りに殺された男>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014546/]]』、グランジェ『[[ブラック・ハンター>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014625/]]』、&br() ソフィー・エナフ『パリ警視庁迷宮捜査班 魅惑の南仏殺人ツアー』]|
|~2021年12月&br()(~No. 1974)|1705冊&color(red){(+11冊)}|120冊&color(red){(+1冊)}|4冊|45冊|1874冊|[フランス作品はポール・アルテ『[[死まで139歩>>https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014994/]]』]|
|~2022年12月&br()(~No. 1986)|1716冊&color(red){(+11冊)}|121冊&color(red){(+1冊)}|4冊|45冊|1886冊|[フランス作品はエリック・フアシエ『[[鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室>>https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015241/]]』]|
|~2023年12月&br()(~No. 1998)|1725冊&color(red){(+9冊)}|121冊|4冊|48冊&color(red){(+3冊)}|1898冊||
|~2024年2月&br()(~No. 2000)|1725冊&br()(90.79%)|121冊&br()(6.37%)|4冊&br()(0.21%)|50冊&color(red){(+2冊)}&br()(2.63%)|1900冊||
||英語|フランス語|日本語|その他|計|備考|
(《ハヤカワ・ミステリ》のNo.1~100は欠番)
&color(blue){注}=&bold(){2010年12月までに刊行された「その他」9冊の一覧}(刊行年順)
#region(closeed,クリックで展開)
|国|言語|著者|#|タイトル|訳者|出版年月|原題(年)|備考|
|スイス|ドイツ語|フリードリッヒ・デュレンマット|593|約束|前川道介|1960年10月|Das Versprechen (1958)||
|ノルウェー|ノルウェー語|ベルンハルト・ボルゲ|592|夜の人|片岡啓治|1960年11月|Nattmennesket (1941)|本名は André Bjerke|
|スイス|ドイツ語|フリードリッヒ・デュレンマット|679|嫌疑|前川道介|1962年1月|Der Verdacht|「裁判官と死刑執行人」も収録|
|ソ連|ロシア語|ユリアン・セミョーノフ|883|ペトロフカ、38|飯田規和|1965年3月|Петровка, 38 (1963)||
|イタリア|イタリア語|ルドヴィコ・デンティーチェ|1110|夜の刑事|千種堅|1970年5月|Macchie Di Belletto (1968)||
|ポーランド|ポーランド語|イェジィ・エディゲイ|1292|顔に傷のある男|深見弾|1977年10月|Człowiek z blizną (1970)|ポーランド警視庁賞|
|ポーランド|ポーランド語|イェジィ・エディゲイ|1312|ペンション殺人事件|深見弾|1978年8月|Pensjonat na Strandvägen (1969)||
|メキシコ|スペイン語|パコ・イグナシオ・タイボ二世|1612|三つの迷宮|佐藤耕士|1994年7月|Cosa fácil (1977)|英語からの重訳|
|ルクセンブルク|ドイツ語|ノルベルト・ジャック|1755|[[ドクトル・マブゼ>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211755.html]]|平井吉夫|2004年7月|Dr. Mabuse, der Spieler (1921)|ポケミス名画座|
#endregion
&color(blue){参考1}=&bold(){1980年代・90年代に刊行されたポケミスの非英語圏作品11冊の一覧(80年代=9冊/90年代=2冊)}
#region(closeed,クリックで展開)
|国|言語|著者|#|タイトル|訳者|出版年月|原題(年)|備考|
|フランス|フランス語|ジャクマール&セネカル|1352|グリュン家の犯罪|飛鳥今日子|1980年6月||パリ警視庁賞(1977年)|
|フランス|フランス語|ボアロー&ナルスジャック|1364|銀のカード|岡田正子|1980年12月|||
|フランス|フランス語|フランシス・リック|1367|危険な道づれ|日影丈吉|1981年3月|||
|フランス|フランス語|ボアロー&ナルスジャック|1399|ひそむ罠|伊東守男|1982年8月|||
|フランス|フランス語|ボアロー&ナルスジャック|1404|野獣世代|伊東守男|1982年11月|||
|フランス|フランス語|ドミニック・ルーレ|1406|寂しすぎるレディ|長島良三|1983年1月||フランス推理小説大賞|
|フランス|フランス語|モーリス・ペリッセ|1432|メリーゴーランドの誘惑|高野優|1984年5月||パリ警視庁賞(1983年)|
|フランス|フランス語|ジャン・ランボレル|1438|マムシを殺せ|佐宗鈴夫|1984年10月||パリ警視庁賞(1984年)|
|フランス|フランス語|フランソワ・ラントラード|1534|バルザック刑事と女捜査官|高野優|1989年8月||パリ警視庁賞(1988年)|
|フランス|フランス語|ロジェ・ラブリュス|1573|罪深き村の犯罪|高野優|1991年8月||パリ警視庁賞(1985年)|
|メキシコ|スペイン語|パコ・イグナシオ・タイボ二世|1612|三つの迷宮|佐藤耕士|1994年7月|Cosa fácil (1977)|英語からの重訳|
#endregion
&color(blue){参考2}=&bold(){2000年~2009年に刊行されたポケミスの非英語圏作品14冊の一覧(アルテ=8冊/パリ警視庁賞受賞作=4冊/ポケミス名画座=2冊)}
#region(closeed,クリックで展開)
|国|言語|著者|#|タイトル|訳者|出版年月|原題(年)|備考|
|フランス|フランス語|ポール・アルテ|1716|[[第四の扉>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211716.html]]|平岡敦|2002年5月||コニャック・ミステリ大賞|
|フランス|フランス語|ポール・アルテ|1732|[[死が招く>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211732.html]]|平岡敦|2003年6月|||
|フランス|フランス語|オーギュスト・ル=ブルトン|1745|[[男の争い>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211745.html]]|野口雄司|2003年12月||ポケミス名画座|
|ルクセンブルク|ドイツ語|ノルベルト・ジャック|1755|[[ドクトル・マブゼ>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211755.html]]|平井吉夫|2004年7月|Dr. Mabuse, der Spieler (1921)|ポケミス名画座|
|フランス|フランス語|ポール・アルテ|1759|赤い霧|平岡敦|2004年10月||フランス冒険小説大賞|
|フランス|フランス語|ポール・アルテ|1773|[[カーテンの陰の死>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211773.html]]|平岡敦|2005年7月|||
|フランス|フランス語|ジュール・グラッセ|1780|[[悪魔のヴァイオリン>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211780.html]]|野口雄司|2006年1月||パリ警視庁賞(2005年)|
|フランス|フランス語|ポール・アルテ|1790|[[赤髯王の呪い>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211790.html]]|平岡敦|2006年8月|||
|フランス|フランス語|クリステル・モーラン|1796|[[ヴェルサイユの影>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211796.html]]|野口雄司|2007年2月||パリ警視庁賞(2006年)|
|フランス|フランス語|ポール・アルテ|1801|[[狂人の部屋>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211801.html]]|平岡敦|2007年6月|||
|フランス|フランス語|フレデリック・モレイ|1813|[[第七の女>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211813.html]]|野口雄司|2008年6月||パリ警視庁賞(2007年)|
|フランス|フランス語|ポール・アルテ|1815|[[七番目の仮説>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211815.html]]|平岡敦|2008年8月|||
|フランス|フランス語|ポール・アルテ|1820|[[虎の首>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211820.html]]|平岡敦|2009年1月|||
|フランス|フランス語|P・J・ランベール|1821|[[カタコンベの復讐者>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211821.html]]|野口雄司|2009年2月||パリ警視庁賞(2008年)|
#endregion
*非英語圏・非フランス語圏作品の一覧
|著者|#|タイトル|訳者|出版年月|原題(年)|備考|
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):中国語圏|
|陸秋槎(りく しゅうさ)(中国)|1935|[[元年春之祭>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013983/]](がんねんはるのまつり)|稲村文吾|2018年9月|元年春之祭 (2016)|ハヤカワ・ミステリ創刊65周年記念作品|
|~|1948|[[雪が白いとき、かつそのときに限り>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014333/]]|稲村文吾|2019年10月|当且仅当雪是白的[当且僅当雪是白的] (2017)||
|陳浩基(ちん こうき)(香港)|1942|[[ディオゲネス変奏曲>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014194/]]|稲村文吾|2019年4月|第歐根尼變奏曲[第欧根尼変奏曲] (2019)||
|周浩暉(しゅう こうき)(中国)|1958|[[死亡通知書 暗黒者>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014589/]]|稲村文吾|2020年8月|死亡通知单[死亡通知単] (2008)|原題『死亡通知単』『死亡通知単:暗黒者』『暗黒者』|
|馬伯庸(ば はくよう)(中国)|2000|両京十五日 1 凶兆|齊藤正高、泊功|2024年2月|两京十五日[両京十五日]|ポケミス2000番記念作品|
|~|2001|両京十五日 2 天命||2024年3月|两京十五日[両京十五日]||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):韓国(韓国語)|
|チョン・ユジョン(鄭裕静)|1940|[[種の起源>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014130/]]|カン・バンファ|2019年2月|종의 기원【種의 起源】 (2016)|著者名の漢字表記は「丁柚井」ではなく「鄭裕静」が正しい|
|ユン・ゴウン|1996|[[夜間旅行者>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015606/]]|カン・バンファ|2023年10月|밤의 여행자들【밤의 旅行者들】 (2013)||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):ラテンアメリカ(特記なき場合、原語はスペイン語)|
|パコ・イグナシオ・タイボ二世(メキシコ)|1612|三つの迷宮|佐藤耕士|1994年7月|Cosa fácil (1977)|英語からの重訳|
|ロベルト・アンプエロ(チリ)|1883|[[ネルーダ事件>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211883.html]]|宮﨑真紀|2014年5月|El Caso Neruda (2008)||
|グスタボ・マラホビッチ(アルゼンチン)|1895|[[ブエノスアイレスに消えた>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000012710/]]|宮﨑真紀|2015年5月|||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):ロシア(ロシア語)|
|ユリアン・セミョーノフ(ソ連)|883|ペトロフカ、38|飯田規和|1965年3月|Петровка, 38 (1963)||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):ポーランド(ポーランド語)|
|イェジィ・エディゲイ|1292|顔に傷のある男|深見弾|1977年10月|Człowiek z blizną (1970)|ポーランド警視庁賞|
|~|1312|ペンション殺人事件|深見弾|1978年8月|Pensjonat na Strandvägen (1969)||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン(スウェーデン語)|
|ヨハン・テオリン|1846|[[黄昏に眠る秋>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211846.html]]|三角和代|2011年4月|Skumtimmen (2007)|英語からの重訳/スウェーデン推理作家アカデミー賞新人賞 など|
|~|1856|[[冬の灯台が語るとき>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211856.html]]|三角和代|2012年2月|Nattfåk (2008)|英語からの重訳/スウェーデン推理作家アカデミー賞 など|
|~|1870|[[赤く微笑む春>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211870.html]]|三角和代|2013年4月|Blodläge (2010)||
|~|1905|[[夏に凍える舟>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013179/]]|三角和代|2016年3月|||
|アレクサンデル・セーデルベリ|1879|[[アンダルシアの友>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211879.html]]|ヘレンハルメ美穂|2014年1月|Den andalusiske vännen (2012)||
|ヨン=ヘンリ・ホルムベリ編|1922|[[呼び出された男 スウェーデン・ミステリ傑作集>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013611/]]|ヘレンハルメ美穂 他|2017年8月||収録作(全17編)は「&color(blue){注2}」を参照のこと|
|エリーサベト・ノウレベック|1941|[[私のイサベル>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014152/]]|奥村章子|2019年3月|Säg att du är min||
|パスカル・エングマン|1997|[[黒い錠剤 スウェーデン国家警察ファイル>>https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000015642]]|清水由貴子、下倉亮一|2023年11月|||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):デンマーク(デンマーク語)|
|ユッシ・エーズラ・オールスン|1848|[[特捜部Q―檻の中の女―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211848.html]]|吉田奈保子|2011年6月|Kvinden i buret (2007)|ドイツ語からの重訳|
|~|1853|[[特捜部Q―キジ殺し―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211853.html]]|吉田薫、福原美穂子|2011年11月|Fasandræberne (2008)||
|~|1860|[[特捜部Q―Pからのメッセージ―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211860.html]]|吉田薫、福原美穂子|2012年6月|Flaskepost fra P (2009)||
|~|1871|[[特捜部Q―カルテ番号64―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211871.html]]|吉田薫|2013年5月|Journal 64 (2010)||
|~|1885|[[特捜部Q―知りすぎたマルコ―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211885.html]]|吉田薫|2014年7月|Marco Effekten (2012)||
|~|1900|[[アルファベット・ハウス>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013032/]]|鈴木恵|2015年10月|||
|~|1901|[[特捜部Q―吊された少女―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013060/]]|吉田奈保子|2015年11月|||
|~|1927|[[特捜部Q―自撮りする女たち―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013780/]]|吉田奈保子|2018年1月|||
|~|1957|[[特捜部Q―アサドの祈り―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014566/]]|吉田奈保子|2020年7月|||
|~|1992|[[特捜部Q―カールの罪状―>>https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000015479]]|吉田奈保子|2023年6月|||
|ロデ&セーアン・ハマ|1859|[[死せる獣―殺人捜査課シモンスン―>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211859.html]]|松永りえ|2012年5月|Svinehunde (2010)|フランス語からの重訳|
|クリスチャン・モルク|1876|[[狼の王子>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211876.html]]|堀川志野舞|2013年10月|Darling Jim (2007)|※英語で書かれた作品 &color(blue){*注1}|
|トーマス・リュダール|1915|[[楽園の世捨て人>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013426/]]|木村由利子|2017年1月|||
|ミケール・カッツ・クレフェルト|1916|[[凍てつく街角>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013461/]]|長谷川圭|2017年2月|||
|エーネ・リール|1923|[[樹脂>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013655/]]|枇谷玲子|2017年9月|||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):ノルウェー(ノルウェー語)|
|ベルンハルト・ボルゲ|592|夜の人|片岡啓治|1960年11月|Nattmennesket (1941)|本名は André Bjerke|
|ヨルン・リーエル・ホルスト|1892|[[猟犬>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000012625/]]|猪股和夫|2015年2月|||
|ジョー・ネスボ|1912|[[その雪と血を>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013350/]]|鈴木恵|2016年10月|||
|~|1934|[[真夜中の太陽>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013952/]]|鈴木恵|2018年8月|||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):ドイツ語圏|
|フリードリッヒ・デュレンマット(スイス)|593|約束|前川道介|1960年10月|Das Versprechen (1958)||
|~|679|嫌疑|前川道介|1962年1月|Der Verdacht|「裁判官と死刑執行人」も収録|
|ノルベルト・ジャック(ルクセンブルク)|1755|[[ドクトル・マブゼ>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211755.html]]|平井吉夫|2004年7月|Dr. Mabuse, der Spieler (1921)|ポケミス名画座|
|ゾラン・ドヴェンカー(ドイツ)|1850|[[謝罪代行社>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211850.html]]|小津薫|2011年8月|Sorry (2009)|フリードリヒ・グラウザー賞(ドイツ推理作家協会賞)|
|セバスチャン・フィツェック(ドイツ)|1858|[[アイ・コレクター>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211858.html]]|小津薫|2012年4月|Der Augensammler (2010)||
|オリヴァー・ペチュ(ドイツ)|1864|[[首斬り人の娘>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211864.html]]|猪股和夫|2012年10月|Die Henkerstochter (2008)||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):イタリア(イタリア語)|
|ルドヴィコ・デンティーチェ|1110|夜の刑事|千種堅|1970年5月|Macchie Di Belletto (1968)||
|ドナート・カッリージ|1867|[[六人目の少女>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211867.html]]|清水由貴子|2013年1月|Il suggeritore (2009)||
|~|1884|[[ローマで消えた女たち>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211884.html]]|清水由貴子|2014年6月|Il tribunale delle animee (2011)||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):スペイン(スペイン語)|
|ドロレス・レドンド|1914|[[バサジャウンの影>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013413/]]|白川貴子|2016年12月|||
|ハビエル・セルカス|1999|[[テラ・アルタの憎悪>>https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000015702]]|白川貴子|2024年1月|||
※重訳か否かについては訳者あとがき等で明示されているもののみ示している。ほかにも重訳の作品はあるかもしれない&bold(){(2014年8月以降のものについては未確認)}。
-&color(blue){注1}:クリスチャン・モルクはデンマーク出身。20代でアメリカに渡った。母語はデンマーク語だが、『狼の王子』は英語で執筆したものである。デンマーク語版も出版されているが、これはモルク自身が英語からデンマーク語に翻訳したもの。一応、リストではここに分類しておく。「原語別割合」の表では英語作品としてカウントしている。
&color(blue){注2}=&bold(){No.1922のアンソロジー『呼び出された男 スウェーデン・ミステリ傑作集』の収録作(全17編)}
#region(closeed,クリックで展開)
||タイトル|著者|訳者|
|01|再会|トーヴェ・アルステルダール|颯田あきら|
|02|自分の髪が好きな男|シッラ・ボリリンド&ロルフ・ボリリンド|渡邉勇夫|
|03|現実にはない|オーケ・エドヴァルドソン|ヘレンハルメ美穂|
|04|闇の棲む家|インゲル・フリマンソン|中野眞由美|
|05|ポールの最後の夏|エヴァ・ガブリエルソン|中村有以|
|06|指輪|アンナ・ヤンソン|稲垣みどり|
|07|郵便配達人の疾走|オーサ・ラーソン|庭田よう子|
|08|呼び出された男|スティーグ・ラーソン|ヘレンハルメ美穂|
|09|ありそうにない邂逅|ヘニング・マンケル&ホーカン・ネッセル|ヘレンハルメ美穂|
|10|セニョール・バネガスのアリバイ|マグヌス・モンテリウス|山田文|
|11|瞳の奥にひそむもの|ダグ・エールルンド|吉野弘人|
|12|小さき者をお守りください|マーリン・パーション・ジオリート|繁松緑|
|13|大富豪|マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー|関根光宏|
|14|カレンダー・ブラウン|サラ・ストリッツベリ|ヘレンハルメ美穂|
|15|乙女の復讐|ヨハン・テオリン|ヘレンハルメ美穂|
|16|弥勒菩薩|ヴェロニカ・フォン・シェンク|森由美|
|17|遅すぎた告白|カタリーナ・ヴェンスタム|内藤典子|
#endregion
-&bold(){&color(#e07000){ユリアン・セミョーノフ『ペトロフカ、38』}}はかなり好きな作品なので、以前にツイートした感想をそのまま貼っておく。
--これは大傑作。なぜ続いてシリーズ作品が翻訳されなかったのか謎。早川書房さん、すでに『ペトロフカ』から50年近く経っていますが、シリーズ第2作の『オガリョワ、6』を今からでも翻訳してください!
--まず驚くのは、1960年代のソ連で、これだけ自由闊達なミステリが書かれていたこと。ユーモアにあふれた掛け合いあり、泣かせどころあり、そして高慢な警官への批判もあり。そこに暗い影は微塵もない。
--タイトルはモスクワ警察署の住所(これは作中で早々に説明されることで、別にネタばれではない)。巡査を殺害しピストルを奪った3人の男は、それを使って連続して強盗事件を起こす。その3件目の強盗事件。両親の不仲で自暴自棄になった少年サムソーノフは、酒場でその強盗と知り合い、酔いに任せて強盗に参加してしまう。数日後、彼の身柄を確保したモスクワ警察特別捜査班の刑事3人は、彼の将来を案じながら、強盗事件の捜査を進めていく。犯人は最初から明らかになっており、捜査班の捜査の進展とともに、犯人側の視点でも物語が綴られていくので、いかに捜査班が捜査を進め、また犯人が逃げ切るかというサスペンスを楽しむ作品。そのサスペンスの描写が非常に巧い。捜査員3人がユーモアにあふれた人物で、その掛け合いが面白く、図書館で読んでいるときに吹き出してしまったぐらい(汗)。終盤、犯人たちが新たな事件を成功させるか、それを捜査員が止められるか、というところの緊迫感はすごい。そして最後は泣かせる。大傑作。
--『ペトロフカ、38』は、1965年のポケミス版か1972年の『世界ミステリ全集』第12巻でしか読めない。これほどの名作が容易に読めなくなっていることと、シリーズ作品(ロシア語版Wikipediaによれば、計5作品あるらしい)が邦訳されていないのは残念である。
-ポーランドの&bold(){&color(#e07000){イェジィ・エディゲイ}}の作品を読んでみたい人がもしいたら、『ペンション殺人事件』の方をお勧めしておく。正直にいうと2作品ともあまり良質な作品とはいえなかったが、『ペンション殺人事件』の方がまだ楽しめた。舞台はスウェーデン。嵐の夜、ペンションで一人の大富豪の女性が殺害される。そして彼女の体には謎の数字が。裏表紙によれば、「東欧ミステリ界の代表作家がパズラーに挑戦!」。なおエディゲイは、ポーランドの考古学者が日本留学中に殺人事件に巻き込まれるという作品を書いていたそうだが、完成直前に交通事故で亡くなっている(『翻訳の世界』1991年7月号の深見弾氏のコラム参照)。
*日本作家の作品の一覧
|著者|#|タイトル|出版年月|発表年|備考|
|浜尾四郎|195|[[殺人鬼>>https://honto.jp/netstore/pd-book_01236976.html]]|1955年4月|1932年|2013年、丸善・ジュンク堂書店系列で限定復刊|
|小栗虫太郎|240|[[黒死館殺人事件>>https://honto.jp/netstore/pd-book_00320439.html]]|1956年2月|1935年|2013年、丸善・ジュンク堂書店系列で限定復刊|
|夢野久作|276|ドグラ・マグラ|1956年9月|1935年|2013年、丸善・ジュンク堂書店系列で限定復刊|
|原尞|1930|[[そして夜は甦る>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013820/]]|2018年4月|1988年|デビュー30周年記念出版|
*フランス語圏作品の一覧
48人 ※ボアロー&ナルスジャックやジャクマール&セネカルもコンビで1人扱い。トーマ・ナルスジャックはボアロー&ナルスジャックと分けてカウントしている。
121冊
(2022年10月のエリック・フアシエ『鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室』までカウント)
-冊数の多い作家
--ボアロー&ナルスジャック … 17冊(+ナルスジャック単独名義で1冊)
--ジョルジュ・シムノン … 16冊
--ポール・アルテ … 10冊
--ユベール・モンテイエ、シャルル・エクスブライヤ、ジョゼ・ジョバンニ … 各6冊
--ジャン・ブリュース、ルイ・C・トーマ … 各4冊
-年代別 (ポケミス自体の刊行ペースが一定ではないので、単純な比較は出来ないということにご注意)
--1950年代(1953年9月~) … 20冊
--1960年代 … 31冊
--1970年代 … 35冊
--1980年代 … 9冊
--1990年代 … 1冊
--2000年~2009年 … 13冊 (ポール・アルテ8冊[すべて平岡敦訳]、パリ警視庁賞受賞作4冊[すべて野口雄司訳]、および〈ポケミス名画座〉のオーギュスト・ル=ブルトン『男の争い』[これも野口雄司訳])
--2010年代 … 7冊 (2010年6月 カミ『機械探偵クリク・ロボット』、2010年10月 ポール・アルテ『殺す手紙』、2012年9月 モーリス・ルブラン『ルパン、最後の恋』、2014年4月 カミ『三銃士の息子』、2016年6月 サンドリーヌ・コレット『ささやかな手記』、2019年5月 ソフィー・エナフ『パリ警視庁迷宮捜査班』、2019年6月 ジャン=クリストフ・グランジェ『死者の国』)
--2020年~2023年12月 … 5冊(2020年6月 エルザ・マルポ『念入りに殺された男』、2020年9月 ジャン=クリストフ・グランジェ『ブラック・ハンター』、2020年10月 ソフィー・エナフ『パリ警視庁迷宮捜査班 魅惑の南仏殺人ツアー』、2021年12月 ポール・アルテ『死まで139歩』、2022年10月 エリック・フアシエ『鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室』)
※原題及び原書刊行年は未記入
|著者|#|タイトル|訳者|出版年月|原題(年)|備考|
|ジョルジュ・シムノン(ベルギー)|119|深夜の十字路|秘田余四郎|1953年10月|||
|~|158|黄色い犬|永戸俊雄|1955年4月|||
|~|165|霧の港|松村喜雄|1954年12月|||
|~|232|或る男の首|永戸俊雄|1955年12月|||
|~|288|[[リコ兄弟>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/210288.html]]|秘田余四郎|1956年12月|||
|~|327|ベルの死|峯岸久|1957年5月|||
|~|370|[[メグレと無愛想な刑事>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/210370.html]]|新庄嘉章|1957年9月|||
|~|377|カルディノーの息子|秋山晴夫|1957年10月|||
|~|408|メグレ罠を張る|峯岸久|1958年5月|||
|~|414|死体が空から降ってくる|原千代海|1958年7月|||
|~|434|可愛い悪魔|秘田余四郎|1958年10月|||
|~|438|上靴にほれた男|原千代海|1958年11月|||
|~|622|メグレと老婦人|日影丈吉|1961年2月|||
|~|627|ベベ・ドンジュの真相|斎藤正直|1961年3月|||
|~|667|娼婦の時|日影丈吉|1961年11月|||
|~|1188|[[メグレと若い女の死>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211188.html]]|北村良三|1972年11月|||
|ボアロー&ナルスジャック|130|悪魔のような女|北村太郎|1955年6月|||
|~|278|死者の中から|日影丈吉|1956年10月|||
|~|349|魔性の眼|秋山晴夫|1957年8月|||
|~|435|影の顔|三輪秀彦|1958年10月|||
|~|1042|青列車は13回停る|北村良三|1968年6月|||
|~|1124|海の門|荒川比呂志|1970年9月|||
|~|1137|島|山根和郎|1971年2月|||
|~|1140|死はいった、おそらく……|大友徳明|1971年3月|||
|~|1217|砕けちった泡|荒川比呂志|1974年3月|||
|~|1233|嫉妬|谷亀利一|1974年12月|||
|~|1245|ちゃっかり女|日影丈吉|1975年6月|||
|~|1253|殺人はバカンスに|荒川浩充|1975年12月|||
|~|1314|すりかわった女|荒川浩充|1978年9月|||
|~|1330|わが兄弟、ユダ|佐々木善郎|1979年6月|||
|~|1364|銀のカード|岡田正子|1980年12月|||
|~|1399|ひそむ罠|伊東守男|1982年8月|||
|~|1404|野獣世代|伊東守男|1982年11月|||
|ガストン・ルルウ|237|黄色い部屋|日影丈吉|1956年2月|||
|~|238|黒衣夫人の香り|日影丈吉|1957年4月|||
|モーリス・ルブラン|404|[[強盗紳士ルパン>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/210404.html]]|中村真一郎|1958年4月|||
|~|468|水晶の栓|三輪秀彦|1959年1月|||
|~|1863|[[ルパン、最後の恋>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211863.html]]|平岡敦|2012年9月|||
|フランシス・ディドロ|632|月あかりの殺人者|井上勇|1961年5月||パリ警視庁賞(1949年)|
|フレッド・カサック|643|日曜日は埋葬しない|中込純次|1961年8月||フランス推理小説大賞|
|ユベール・モンテイエ|760|帰らざる肉体|大久保和郎|1963年5月||*注1|
|~|841|かまきり|斎藤正直|1964年6月||フランス推理小説大賞 *注1|
|~|974|愛の囚人|野口雄司|1967年3月|||
|~|1088|悪魔の舗道|三輪秀彦|1969年9月|||
|~|1303|完全犯罪売ります|野口雄司|1978年3月|||
|~|1309|殺しは時間をかけて|矢永槇|1978年6月|||
|ジャン・ブリュース|811|蠅を殺せ|大久保和郎|1963年12月|||
|~|857|117号スパイ学校へ行く|三輪秀彦|1964年8月|||
|~|916|OSS117号/ガラスの眼|志摩隆|1965年12月|||
|~|947|OSS117号/最後の十五分間|秘田余四郎|1966年8月|||
|レオ・マレ|844|ルーヴルに陽は昇る|大久保和郎|1964年6月|||
|ピエール・ノール|876|抵抗の街|山口年臣|1965年2月||フランス冒険小説大賞|
|ジョルジュ・ランジュラン(イギリス)|895|魚雷をつぶせ|三輪秀彦|1965年7月|||
|シャルル・エクスブライヤ|925|死体をどうぞ|三輪秀彦|1966年2月|||
|~|938|素晴らしき愚か娘|秘田余四郎|1966年6月|||
|~|995|パコを憶えているか|小島俊明|1967年8月||フランス冒険小説大賞|
|~|1003|火の玉イモジェーヌ|荒川比呂志|1967年9月|||
|~|1052|帰ってきたイモジェーヌ|荒川比呂志|1968年9月|||
|~|1175|イモジェーヌに不可能なし|荒川比呂志|1972年5月|||
|マルク・ドロリー|954|スペインの城|秘田余四郎|1966年10月||フランス推理小説大賞|
|ルイ・C・トーマ|1022|共犯の女|野口雄司|1968年2月||フランス推理小説大賞受賞作??? *注2|
|~|1035|悪魔のようなあなた|岡村孝一|1968年5月|||
|~|1267|死のミストラル|岡村孝一|1976年9月||フランス・ミステリ批評家大賞|
|~|1293|カトリーヌはどこへ|岡村孝一|1977年10月|||
|ジョゼ・ジョバンニ|1054|[[おとしまえをつけろ>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211054.html]]|岡村孝一|1968年10月|||
|~|1070|オー!|岡村孝一|1969年3月|||
|~|1086|ひとり狼|岡村孝一|1969年9月|||
|~|1104|[[穴>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211104.html]]|岡村孝一|1970年2月|||
|~|1114|気ちがいピエロ|岡村孝一|1970年6月|||
|~|1130|墓場なき野郎ども|岡村孝一|1970年11月|||
|ローレンス・オリオール|1062|やとわれインターン|荒川比呂志|1969年1月||フランス推理小説大賞|
|~|1339|殺人が少女を大人にする|矢永槇|1979年10月|||
|トーマ・ナルスジャック|1069|贋作展覧会|稲葉明雄、北村良三|1969年3月|||
|セバスチャン・ジャプリゾ|1074|さらば友よ|榊原晃三|1969年5月|||
|~|1215|ウサギは野を駆ける|榊原晃三|1974年2月|||
|ドミニック・ファーブル|1107|[[美しい野獣>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211107.html]]|野口雄司|1970年3月||フランス推理小説大賞|
|~|1262|殺人は殺人|野口雄司|1976年6月|||
|ポール・アンドレオータ|1172|ジグザグ|牧原宏郎|1972年3月||フランス推理小説大賞|
|ルネ・レウヴァン|1194|そそっかしい暗殺者|日影丈吉|1973年2月||フランス推理小説大賞|
|ジルベール・タニュジ|1208|赤い運河|谷亀利一|1973年10月||フランス推理小説大賞|
|サン・アントニオ|1219|フランス式捜査法|中村知生|1974年4月||別名 フレデリック・ダール|
|J・P・マンシェット|1231|狼が来た、城へ逃げろ|岡村孝一|1974年10月||フランス推理小説大賞|
|~|1241|地下組織ナーダ|岡村孝一|1975年4月|||
|A・P・デュシャトー(ベルギー)|1248|五時から七時までの死|岡村孝一|1975年8月||フランス推理小説大賞|
|アルベール・シモナン|1249|[[現金(げんなま)に手を出すな>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211249.html]]|野口雄司|1975年9月|||
|レイモン・マルロー|1258|春の自殺者|岡村孝一|1976年3月|||
|フランシス・リック|1263|奇妙なピストル|岡村孝一|1976年7月||フランス推理小説大賞|
|~|1367|危険な道づれ|日影丈吉|1981年3月|||
|ピエール・サルヴァ|1313|切り裂く手|谷亀利一|1978年8月|||
|A・D・G|1324|おれは暗黒小説だ|岡村孝一|1979年3月|||
|~|1337|病める巨犬たちの夜|日影丈吉|1979年9月|||
|ジャクマール&セネカル|1352|グリュン家の犯罪|飛鳥今日子|1980年6月||パリ警視庁賞(1977年)|
|ドミニック・ルーレ|1406|寂しすぎるレディ|長島良三|1983年1月||フランス推理小説大賞|
|モーリス・ペリッセ|1432|メリーゴーランドの誘惑|高野優|1984年5月||パリ警視庁賞(1983年)|
|ジャン・ランボレル|1438|マムシを殺せ|佐宗鈴夫|1984年10月||パリ警視庁賞(1984年)|
|フランソワ・ラントラード|1534|バルザック刑事と女捜査官|高野優|1989年8月||パリ警視庁賞(1988年)|
|ロジェ・ラブリュス|1573|罪深き村の犯罪|高野優|1991年8月||パリ警視庁賞(1985年)|
|ポール・アルテ|1716|[[第四の扉>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211716.html]]|平岡敦|2002年5月||コニャック・ミステリ大賞|
|~|1732|[[死が招く>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211732.html]]|平岡敦|2003年6月|||
|~|1759|赤い霧|平岡敦|2004年10月||フランス冒険小説大賞|
|~|1773|[[カーテンの陰の死>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211773.html]]|平岡敦|2005年7月|||
|~|1790|[[赤髯王の呪い>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211790.html]]|平岡敦|2006年8月|||
|~|1801|[[狂人の部屋>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211801.html]]|平岡敦|2007年6月|||
|~|1815|[[七番目の仮説>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211815.html]]|平岡敦|2008年8月|||
|~|1820|[[虎の首>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211820.html]]|平岡敦|2009年1月|||
|~|1840|[[殺す手紙>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211840.html]]|平岡敦|2010年10月|||
|~|1974|[[死まで139歩>>https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014994/]]|平岡敦|2021年12月|||
|オーギュスト・ル=ブルトン|1745|[[男の争い>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211745.html]]|野口雄司|2003年12月||ポケミス名画座|
|ジュール・グラッセ|1780|[[悪魔のヴァイオリン>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211780.html]]|野口雄司|2006年1月||パリ警視庁賞(2005年)|
|クリステル・モーラン|1796|[[ヴェルサイユの影>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211796.html]]|野口雄司|2007年2月||パリ警視庁賞(2006年)|
|フレデリック・モレイ|1813|[[第七の女>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211813.html]]|野口雄司|2008年6月||パリ警視庁賞(2007年)|
|P・J・ランベール|1821|[[カタコンベの復讐者>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211821.html]]|野口雄司|2009年2月||パリ警視庁賞(2008年)|
|カミ|1837|[[機械探偵クリク・ロボット>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211837.html]]|高野優|2010年6月|||
|~|1882|[[三銃士の息子>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211882.html]]|高野優|2014年4月|||
|サンドリーヌ・コレット|1908|[[ささやかな手記>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013243/]]|加藤かおり|2016年6月|||
|ソフィー・エナフ|1943|[[パリ警視庁迷宮捜査班>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014225/]]|山本知子、川口明百美|2019年5月|||
|~|1960|パリ警視庁迷宮捜査班&br() [[魅惑の南仏殺人ツアー>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014645/]]|山本知子、山田文|2020年10月|||
|ジャン=クリストフ・グランジェ|1944|[[死者の国>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014234/]]|高野優 監訳&br()伊禮規与美 訳|2019年6月|||
|~|1959|[[ブラック・ハンター>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014625/]]|平岡敦|2020年9月|||
|エルザ・マルポ|1956|[[念入りに殺された男>>http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014546/]]|加藤かおり|2020年6月|||
|エリック・フアシエ|1984|[[鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室>>https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015241/]]|加藤かおり|2022年10月|||
-注1:ユベール・モンテイエの『帰らざる肉体』は裏表紙に「フランス推理小説大賞に輝く最新傑作!」とあり、『ハヤカワ・ミステリ総解説目録』の解説文にも同じ文言がある。しかし同書の巻末解説には受賞作は『かまきり』だと書いてある。これは巻末解説の方が正しく、モンテイエがフランス推理小説大賞を受賞したのは『帰らざる肉体』ではなく『かまきり』である。裏表紙の記述はちょっとしたミスだろう。
--フランスで刊行されたミステリ事典『Dictionnaire des littératures policières』(初版2003年、通称メスプレード事典)の第2版(2007年)で確認。権田萬治監修『海外ミステリー事典』(新潮社、2000年)の「ユベール・モンテイエ」の項目でも受賞作は『かまきり』とされている。
-注2:ルイ・C・トーマの『共犯の女』は巻末解説に「一九六六年度のフランス推理小説大賞を受賞」(執筆者は「N」)とあり、裏表紙には「1966年度フランス推理小説大賞に輝く異色ミステリ!」とある。『総解説目録』では「一九六六年度フランス推理小説大賞受賞作」とされている。しかしこれは誤りだと思われる。フランスで刊行されたミステリ事典『Dictionnaire des littératures policières』(初版2003年、通称メスプレード事典)の第2版(2007年)をチェックしたが、ルイ・C・トーマはフランス推理小説大賞(Grand prix de littérature policière)を受賞していない。(ルイ・C・トーマは1957年に"Poison d'Avril"でパリ警視庁賞、1976年に『死のミストラル』でミステリ批評家賞を受賞している)
* 参考文献
-早川書房編集部編『ハヤカワ・ミステリ総解説目録 1953年-2003年』早川書房、2003年9月
--この本の著者索引から非英語圏の作家をひろっていく、という作業により作成したものです。見落としはあるかもしれません。
--2003年9月以降の作品については早川書房の公式サイト等で調べました。
-『ミステリマガジン』2023年11月号(ポケミス創刊70周年記念特大号)
--全240頁の「ハヤカワ・ミステリ総解説目録[1953-2023]」を収録。
* 更新履歴
-2018年11月5日
--2014年7月で更新が途絶えていたが、2014年8月以降に刊行されたポケミス非英語圏作品16冊のデータを追加(2018年12月刊行分までのデータを反映)。ただし、原題および原著刊行年のデータは未記載。
--「《ハヤカワ・ミステリ》の原語別割合」、2014~2018年の5年分のデータを追加。
--「1980年代・90年代に刊行されたポケミスの非英語圏作品11冊の一覧」をページ内に新たに作成。
--「2000年~2009年に刊行されたポケミスの非英語圏作品14冊の一覧」をページ内に新たに作成。
-2020年8月17日
--「[[フランスミステリ関連情報一覧>フランスミステリ関連情報一覧(邦訳リスト、ランキング、賞など)]]」(2020年8月16日)の作成を機に、久々に更新。2019年~2020年9月刊行のポケミス非英語圏作品10冊のデータを追加。ただし今回の更新でも、原題および原著刊行年のデータは(アジア作品を除き)未記載。
-2020年8月26日
--10月刊行予定の作品を追加。
-2023年12月30日
--2023年までの刊行作品と、2024年2月までの刊行予定作品の情報を追加。
--※3年4か月ぶりの更新。前回の更新以降、インドミステリの刊行、アフリカ作品の刊行や韓国系英語作家の作品の刊行など、さまざまに言及しておきたいトピックはあるのですが、その辺りには今回の更新では触れることができていません。
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関連記事
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-[[非英語圏ミステリ 年間ランキングでのランクイン史(言語・地域別)]]
-[[『ミステリマガジン』洋書案内〈世界篇〉で紹介された本とその邦訳状況]]
-[[ヨーロッパの推理小説]] - ヨーロッパの推理小説に関する日本語文献の一覧
2024-01-03T11:15:03+09:00
1704248103
-
非英語圏ミステリ 年間ランキングでのランクイン史(言語・地域別)
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/262.html
2022年12月8日
-最終更新:2023年12月11日
&bold(){翻訳ミステリの年間ランキングで10位以内にランクインした非英語圏作品の一覧。}(言語・地域別)
- 関連ページ:[[年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧]](ランキング媒体別)
Index
#contents
* 華文ミステリ
|発行年月|最高順位|タイトル|著者||訳者|本ミス|このミス|文春|早ミス|
|2017年9月|BGCOLOR(yellow):第1位|13・67(いちさん ろくなな)|陳浩基(ちん こうき)|香港|天野健太郎|BGCOLOR(yellow):本ミス1位|BGCOLOR(#ceffff):このミス2位|BGCOLOR(yellow):文春1位||
|2018年9月|BGCOLOR(#fcc):第3位|元年春之祭(がんねんはるのまつり)|陸秋槎(りく しゅうさ)|中国|稲村文吾|BGCOLOR(#fcc):本ミス3位|このミス4位|文春6位|早ミス5位|
|2019年4月|BGCOLOR(#fcc):第3位|ディオゲネス変奏曲|陳浩基|香港|稲村文吾|BGCOLOR(#fcc):本ミス3位|このミス5位|文春7位|BGCOLOR(#fcc):早ミス3位|
|2019年7月|第4位|三体|劉慈欣(りゅう じきん)|中国|大森望&br()光吉さくら&br()ワン・チャイ&br()立原透耶[監修]|||文春4位||
|2019年7月|第6位|黄(こう)|雷鈞(らい きん)|中国|稲村文吾|本ミス6位||文春9位||
|2019年10月|第4位|雪が白いとき、かつそのときに限り|陸秋槎|中国|稲村文吾|本ミス4位||||
|2020年8月|第4位|死亡通知書 暗黒者|周浩暉(しゅう こうき)|中国|稲村文吾|本ミス5位|このミス4位|文春7位||
|2020年9月|BGCOLOR(#ceffff):第2位|網内人(もうないじん)|陳浩基|香港|玉田誠|BGCOLOR(#ceffff):本ミス2位||文春5位||
|2020年12月|BGCOLOR(#fcc):第3位|文学少女対数学少女|陸秋槎|中国|稲村文吾|BGCOLOR(#fcc):本ミス3位||||
|2021年5月|第5位|台北プライベートアイ|紀蔚然(き うつぜん)|台湾|舩山むつみ||このミス5位|文春9位|早ミス9位|
|2022年4月|第10位|辮髪のシャーロック・ホームズ&br()神探福邇(フーアル)の事件簿|莫理斯(トレヴァー・モリス)|香港|舩山むつみ|本ミス10位||||
|2023年9月|BGCOLOR(#ceffff):第2位|厳冬之棺(げんとうのひつぎ)|孫沁文(そん しんぶん)|中国|阿井幸作|BGCOLOR(#ceffff):本ミス2位||文春10位||
* 北欧ミステリ
「北欧」は通例、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、フィンランドの5か国を指す。
2022年末までに、スウェーデンからのベスト10ランクインは17作(《ミレニアム》三部作を3作品としてカウント)。デンマーク2作品、ノルウェー3作品、アイスランド4作品。フィンランド作品のランクインはまだない。
- [[北欧ミステリ邦訳一覧]](2013年6月作成。2017年3月頃までの出版情報は追加済み)
|発行年月|最高順位|タイトル|著者||訳者|本ミス|このミス|文春|早ミス|IN☆POCKET|
|2007年2月|第6位|目くらましの道|ヘニング・マンケル|スウェーデン|柳沢由実子||このミス9位||早ミス6位||
|2008年5月|第6位|タンゴステップ|ヘニング・マンケル|スウェーデン|柳沢由実子||このミス6位||早ミス9位|IN☆POCKET8位|
|2008年12月|BGCOLOR(yellow):第1位|ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂&br()岩澤雅利||BGCOLOR(#ceffff):このミス2位|BGCOLOR(yellow):文春1位|BGCOLOR(yellow):早ミス1位||
|2009年4月|BGCOLOR(yellow):第1位|ミレニアム2 火と戯れる女|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂&br()山田美明||このミス9位|BGCOLOR(yellow):文春1位|BGCOLOR(yellow):早ミス1位||
|2009年7月|BGCOLOR(yellow):第1位|ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂&br()岩澤雅利||このミス10位|BGCOLOR(yellow):文春1位|BGCOLOR(yellow):早ミス1位||
|2010年8月|(第10位)|五番目の女|ヘニング・マンケル|スウェーデン|柳沢由実子|||||IN☆POCKET10位|
|2011年1月|第9位|死刑囚|アンデシュ・ルースルンド&br()ベリエ・ヘルストレム|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂||||早ミス9位||
|2011年6月|第10位|特捜部Q 檻の中の女|ユッシ・エーズラ・オールスン|デンマーク|吉田奈保子||||早ミス10位||
|2011年7月|第4位|背後の足音|ヘニング・マンケル|スウェーデン|柳沢由実子||このミス4位|文春6位|早ミス4位|BGCOLOR(yellow):IN☆POCKET1位|
|2012年6月|第4位|特捜部Q Pからのメッセージ|ユッシ・エーズラ・オールスン|デンマーク|吉田薫&br()福原美穂子||||早ミス4位||
|2012年6月|BGCOLOR(yellow):第1位|湿地|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|柳沢由実子||このミス4位|BGCOLOR(#ceffff):文春2位|BGCOLOR(yellow):早ミス1位||
|2012年9月|第5位|ファイアーウォール|ヘニング・マンケル|スウェーデン|柳沢由実子||このミス5位||||
|2013年7月|BGCOLOR(#ceffff):第2位|緑衣の女|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|柳沢由実子||このミス10位|BGCOLOR(#ceffff):文春2位|BGCOLOR(#ceffff):早ミス2位||
|2013年10月|第10位|三秒間の死角|アンデシュ・ルースルンド&br()ベリエ・ヘルストレム|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂||||早ミス10位|IN☆POCKET8位|
|2014年7月|第10位|北京から来た男|ヘニング・マンケル|スウェーデン|柳沢由実子||このミス10位||||
|2015年7月|BGCOLOR(#ceffff):第2位|声|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|柳沢由実子||このミス5位|文春4位|BGCOLOR(#ceffff):早ミス2位||
|2015年12月|第9位|ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女|ダヴィド・ラーゲルクランツ|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂&br()羽根由||||早ミス9位||
|2016年9月|BGCOLOR(yellow):第1位|熊と踊れ|アンデシュ・ルースルンド&br()ステファン・トゥンベリ|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂&br()羽根由||BGCOLOR(yellow):このミス1位|BGCOLOR(#ceffff):文春2位|BGCOLOR(yellow):早ミス1位|BGCOLOR(#ceffff):IN☆POCKET2位|
|2016年10月|第9位|その雪と血を|ジョー・ネスボ|ノルウェー|鈴木恵|||文春9位|早ミス10位||
|2017年2月|第9位|悪魔の星|ジョー・ネスボ|ノルウェー|戸田裕之||||早ミス9位||
|2017年9月|第6位|湖の男|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|柳沢由実子|||文春7位|早ミス6位||
|2018年2月|第8位|許されざる者|レイフ・GW・ペーション|スウェーデン|久山葉子|||文春9位|早ミス8位||
|2019年6月|第8位|1793|ニクラス・ナット・オ・ダーグ|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂||このミス8位||||
|2020年2月|第7位|警部ヴィスティング カタリーナ・コード|ヨルン・リーエル・ホルスト|ノルウェー|中谷友紀子||このミス7位||||
|2020年7月|第8位|時計仕掛けの歪んだ罠|アルネ・ダール|スウェーデン|田口俊樹|本ミス10位|このミス8位||早ミス10位||
|2020年8月|第4位|三分間の空隙|アンデシュ・ルースルンド&br()ベリエ・ヘルストレム|スウェーデン|ヘレンハルメ美穂||このミス9位||早ミス4位||
* 南欧ミステリ
当サイトでは「南欧」の範囲を、イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ等の地域としている。
イタリアのウンベルト・エーコ『薔薇の名前』は、『このミステリーがすごい!』において最初にベスト10入りを果たした非英語圏作品である。ただ、イタリア作品でほかに日本の主要ミステリランキングでベスト10入りしているのは同作者の『プラハの墓地』しかない(2022年末現在)。
スペインミステリの最高位は、カルロス・ルイス・サフォン『風の影』の「2位」。そのときの1位は、米国、ローリー・リン・ドラモンド『あなたに不利な証拠として』(駒月雅子訳)。
- [[南欧ミステリ邦訳一覧]](2013年6月)
|発行年月|最高順位|タイトル|著者||訳者|本ミス|このミス|文春|早ミス|IN☆POCKET|
|1990年1月|BGCOLOR(yellow):第1位|薔薇の名前|ウンベルト・エーコ|イタリア|河島英昭||BGCOLOR(yellow):このミス1位|BGCOLOR(yellow):文春1位|||
|2004年7月|第7位|イデアの洞窟|ホセ・カルロス・ソモサ|スペイン|風間賢二|本ミス7位||文春9位|||
|2006年7月|BGCOLOR(#ceffff):第2位|風の影|カルロス・ルイス・サフォン|スペイン|木村裕美||このミス4位|BGCOLOR(#ceffff):文春2位||BGCOLOR(yellow):IN☆POCKET1位|
|2010年10月|(第7位)|時の地図|フェリクス・J・パルマ|スペイン|宮﨑真紀|||||IN☆POCKET7位|
|2012年7月|第9位|天使のゲーム|カルロス・ルイス・サフォン|スペイン|木村裕美||このミス9位|文春10位||BGCOLOR(#ceffff):IN☆POCKET2位|
|2016年2月|第10位|プラハの墓地|ウンベルト・エーコ|イタリア|橋本勝雄||||早ミス10位||
* ドイツ語圏ミステリ
ドイツ、オーストリア、およびスイスのドイツ語使用地域の作家による作品。
ドイツ語圏ミステリの最高位は、フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』(酒寄進一訳、邦訳2011年)の「2位」。この年の話題をさらい、3つのランキングで2位につけたが、すべて米国のデイヴィッド・ゴードン『二流小説家』(青木千鶴訳)に阻まれた。
- [[ドイツ語圏ミステリ邦訳一覧]](2013年7月)
|発行年月|最高順位|タイトル|著者||訳者|本ミス|このミス|文春|早ミス|IN☆POCKET|
|1994年6月|第10位|猫たちの聖夜|アキフ・ピリンチ|ドイツ|池田香代子||このミス10位||||
|2005年3月|第9位|最後の審判の巨匠|レオ・ペルッツ|オーストリア|垂野創一郎|本ミス9位|||||
|2008年4月|第5位|深海のYrr(イール)|フランク・シェッツィング|ドイツ|北川和代|||文春9位|早ミス5位|BGCOLOR(#fcc):IN☆POCKET3位|
|2011年6月|BGCOLOR(#ceffff):第2位|犯罪|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|酒寄進一||BGCOLOR(#ceffff):このミス2位|BGCOLOR(#ceffff):文春2位|BGCOLOR(#ceffff):早ミス2位||
|2011年8月|(第5位)|謝罪代行社|ゾラン・ドヴェンカー|ドイツ|小津薫|||||IN☆POCKET5位|
|2012年2月|第9位|罪悪|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|酒寄進一|||文春9位|早ミス10位||
|2012年6月|(第5位)|深い疵(きず)|ネレ・ノイハウス|ドイツ|酒寄進一|||||BGCOLOR(#ceffff):IN☆POCKET2位|
|2012年7月|第5位|失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選|フリードリヒ・デュレンマット|スイス|増本浩子||このミス5位|||IN☆POCKET9位|
|2012年8月|(第7位)|濡れた魚|フォルカー・クッチャー|ドイツ|酒寄進一|||||IN☆POCKET7位|
|2013年4月|第4位|コリーニ事件|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|酒寄進一|||文春4位|早ミス8位||
|2015年1月|第10位|禁忌|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|酒寄進一|||文春10位|早ミス10位||
|2015年6月|第9位|ゲルマニア|ハラルト・ギルバース|ドイツ|酒寄進一|||文春9位||IN☆POCKET4位|
|2018年3月|BGCOLOR(#fcc):第3位|乗客ナンバー23の消失|セバスチャン・フィツェック|ドイツ|酒寄進一||このミス7位|BGCOLOR(#fcc):文春3位|BGCOLOR(#fcc):早ミス3位||
|2019年5月|第4位|国語教師|ユーディト・W・タシュラー|オーストリア|浅井晶子||このミス10位||早ミス4位||
|2019年6月|第6位|刑罰|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|酒寄進一|||文春6位|||
* フランス語圏ミステリ
- [[フランスミステリベスト100]](2014年8月)
|発行年月|最高順位|タイトル|著者||訳者|本ミス|このミス|文春|早ミス|IN☆POCKET|
|1995年8月|第10位|パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない|ジャン・ヴォートラン|フランス|高野優||このミス10位||||
|1997年3月|第10位|眠りなき狙撃者|ジャン=パトリック・マンシェット|フランス|中条省平|||文春10位|||
|1997年10月|(第9位)|鉄の薔薇|ブリジット・オベール|フランス|堀茂樹|||||IN☆POCKET9位|
|2002年1月|第9位|グルーム|ジャン・ヴォートラン|フランス|高野優||このミス9位|||IN☆POCKET10位|
|2002年5月|BGCOLOR(yellow):第1位|第四の扉|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(yellow):本ミス1位|このミス4位|BGCOLOR(#ceffff):文春2位|||
|2002年6月|第8位|死者を起こせ|フレッド・ヴァルガス|フランス|藤田真利子|本ミス8位|||||
|2003年2月|(第6位)|夜鳥(よどり)|モーリス・ルヴェル|フランス|田中早苗|||||IN☆POCKET6位|
|2003年6月|BGCOLOR(yellow):第1位|死が招く|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(yellow):本ミス1位|||||
|2004年6月|(第7位)|蜘蛛の微笑&br()(のちに『私が、生きる肌』に改題)|ティエリー・ジョンケ|フランス|平岡敦|||||IN☆POCKET7位|
|2004年10月|BGCOLOR(yellow):第1位|赤い霧|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(yellow):本ミス1位||文春10位|||
|2005年7月|BGCOLOR(#fcc):第3位|カーテンの陰の死|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(#fcc):本ミス3位|||||
|2006年8月|BGCOLOR(#fcc):第3位|赤髯王の呪い|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(#fcc):本ミス3位|||||
|2007年6月|BGCOLOR(yellow):第1位|狂人の部屋|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(yellow):本ミス1位|このミス7位||BGCOLOR(#fcc):早ミス3位||
|2008年8月|BGCOLOR(#fcc):第3位|七番目の仮説|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(#fcc):本ミス3位|||||
|2009年1月|BGCOLOR(#fcc):第3位|虎の首|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(#fcc):本ミス3位|||||
|2009年10月|第7位|騙し絵|マルセル・F・ラントーム|フランス|平岡敦|本ミス7位|||||
|2010年10月|第6位|殺す手紙|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|本ミス6位|||||
|2012年8月|第10位|彼の個人的な運命|フレッド・ヴァルガス|フランス|藤田真利子|本ミス10位|||||
|2012年9月|第6位|ルパン、最後の恋|モーリス・ルブラン|フランス|平岡敦|||文春6位|||
|2013年6月|第9位|HHhH プラハ、1942年|ローラン・ビネ|フランス|高橋啓|||文春9位|||
|2014年7月|第4位|ハリー・クバート事件|ジョエル・ディケール|スイス|橘明美||このミス6位|文春4位|早ミス9位||
|2014年9月|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|橘明美|本ミス10位|BGCOLOR(yellow):このミス1位|BGCOLOR(yellow):文春1位|BGCOLOR(yellow):早ミス1位|BGCOLOR(yellow):IN☆POCKET1位|
|2015年3月|(第6位)|悪意の波紋|エルヴェ・コメール|フランス|山口羊子|||||IN☆POCKET6位|
|2015年8月|第9位|彼女のいない飛行機|ミシェル・ビュッシ|フランス|平岡敦||このミス9位|||IN☆POCKET9位|
|2015年10月|BGCOLOR(yellow):第1位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|橘明美|本ミス7位|BGCOLOR(#ceffff):このミス2位|BGCOLOR(yellow):文春1位|早ミス5位|IN☆POCKET7位|
|2016年10月|BGCOLOR(yellow):第1位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|橘明美|本ミス10位|このミス6位|BGCOLOR(yellow):文春1位||IN☆POCKET6位|
|2017年10月|第4位|黒い睡蓮|ミシェル・ビュッシ|フランス|平岡敦|本ミス4位|このミス5位||早ミス7位||
|2018年7月|BGCOLOR(#ceffff):第2位|あやかしの裏通り|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(#ceffff):本ミス2位|このミス6位|文春8位|||
|2018年8月|第5位|監禁面接|ピエール・ルメートル|フランス|橘明美||このミス8位|文春5位|||
|2019年5月|第5位|金時計|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|本ミス5位|||||
|2019年9月|第8位|わが母なるロージー|ピエール・ルメートル|フランス|橘明美|||文春8位|||
|2019年11月|第5位|パリのアパルトマン|ギヨーム・ミュッソ|フランス|吉田恒雄||このミス5位||||
|2020年9月|BGCOLOR(#fcc):第3位|殺人七不思議|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(#fcc):本ミス3位|||||
|2020年9月|第10位|言語の七番目の機能|ローラン・ビネ|フランス|高橋啓|||文春10位|||
|2021年5月|第10位|僕が死んだあの森|ピエール・ルメートル|フランス|橘明美|||文春10位|||
|2021年9月|第9位|混沌の王|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|本ミス9位|||||
|2021年12月|第5位|死まで139歩|ポール・アルテ|フランス|平岡敦|本ミス5位|||||
|2022年2月|第7位|異常(アノマリー)|エルヴェ・ル・テリエ|フランス|加藤かおり|||文春7位|||
|2022年9月|第9位|魔王の島|ジェローム・ルブリ|フランス|坂田雪子監訳&br()青木智美訳||このミス10位||早ミス9位||
|2023年3月|第4位|禁じられた館|ミシェル・エルベール&br()ウジェーヌ・ヴィル|フランス|小林晋|本ミス4位|||||
|2023年5月|BGCOLOR(yellow):第1位|恐るべき太陽|ミシェル・ビュッシ|フランス|平岡敦|BGCOLOR(yellow):本ミス1位|このミス7位|文春8位|早ミス5位||
* その他
** ロシア・中東欧ミステリ
- [[ロシア・中東欧ミステリ邦訳一覧]](2014年8月)
|発行年月|最高順位|タイトル|著者||訳者|本ミス|このミス|文春|早ミス|IN☆POCKET|
|1983年4月|BGCOLOR(#fcc):第3位|赤の広場 ブレジネフ最後の賭け|エドゥアルド・トーポリ&br()フリードリヒ・ニェズナンスキイ|ソ連|原卓也|||BGCOLOR(#fcc):文春3位|||
|2007年2月|第8位|リヴァイアサン号殺人事件|ボリス・アクーニン|ロシア|沼野恭子|本ミス8位|||早ミス9位||
|2017年7月|(第10位)|怒り|ジグムント・ミウォシェフスキ|ポーランド|田口俊樹|||||IN☆POCKET10位|
** 中南米ミステリ
- [[中南米ミステリ邦訳一覧]](2014年8月)
|発行年月|最高順位|タイトル|著者||訳者|本ミス|このミス|文春|早ミス|IN☆POCKET|
|2000年9月|BGCOLOR(yellow):第1位|ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件|ボルヘス、ビオイ=カサーレス|アルゼンチン(スペイン語)|木村榮一|BGCOLOR(yellow):本ミス1位|||||
|2006年1月|第4位|オックスフォード連続殺人|ギジェルモ・マルティネス|アルゼンチン(スペイン語)|和泉圭亮|本ミス4位|||||
|2023年10月|第7位|アリス連続殺人|ギジェルモ・マルティネス|アルゼンチン(スペイン語)|和泉圭亮|本ミス7位|(2024年末)||(2024年末)||
扶桑社から、『オックスフォード連続殺人』の続編、『アリス連続殺人』の刊行が予告されている(2023年刊行予定?)。→2023年9月末に刊行された。奥付は2023年10月であるため、『このミステリーがすごい!』および『ミステリマガジン』のランキングでは2024年末のランキングの対象となる。
* 更新履歴
- 2022年12月8日
-- ページ作成、公開。
- 2023年12月11日
-- 2023年末のランキング結果を追加。
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関連記事
-[[年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧]](ランキング媒体別)
2023-12-11T18:30:29+09:00
1702287029
-
年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/202.html
2012年9月9日
-最終更新:2023年12月10日
&bold(){海外ミステリの年間ランキングで10位以内にランクインした非英語圏作品の一覧。}
順位はネット上で確認したのではなく、すべて雑誌やランキング本の現物を見て確認しています。
- 関連ページ:[[非英語圏ミステリ 年間ランキングでのランクイン史(言語・地域別)]](2022年12月8日)
&u(){&bold(){表の見方の注意}}(「年(度)」の表記について)
-『本格ミステリ・ベスト10』、『このミステリーがすごい!』、『ミステリが読みたい!』
--&bold(){上記3つは、年が翌年表記になっています。}たとえば「2012年 第3位」とあれば、それは2011年の年末に発表されたランキングで第3位だったことを示します。
--これは上記3つが表題に「翌年度」を表記する方針を採っているためです。(たとえば、2011年末に刊行されるのは『2012 本格ミステリ・ベスト10』、『このミステリーがすごい! 2012年版』、『ミステリが読みたい! 2012年版』)
-『週刊文春』ミステリーベスト10、『IN☆POCKET』文庫翻訳ミステリー・ベスト10
--上記2つのランキングは、ランキング発表年をそのまま使用しています。たとえば「2012年 第3位」とあれば、それは2012年の年末に発表されたランキングで第3位だったことを示します。
Index
#contents
* 本格ミステリ・ベスト10(原書房)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|2001年|BGCOLOR(yellow):第1位|ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件|ボルヘス、ビオイ=カサーレス|アルゼンチン(スペイン語)||
|2003年|BGCOLOR(yellow):第1位|第四の扉|ポール・アルテ|フランス|このミス4位、文春2位|
|~|第8位|死者を起こせ|フレッド・ヴァルガス|フランス||
|2004年|BGCOLOR(yellow):第1位|死が招く|ポール・アルテ|フランス||
|2005年|BGCOLOR(yellow):第1位|赤い霧|ポール・アルテ|フランス|文春10位|
|~|第7位|イデアの洞窟|ホセ・カルロス・ソモサ|スペイン|文春9位|
|2006年|第3位|カーテンの陰の死|ポール・アルテ|フランス||
|~|第9位|最後の審判の巨匠|レオ・ペルッツ|オーストリア(ドイツ語)||
|~|第10位|柳園の壺|ロバート・ファン・ヒューリック|オランダ|(※執筆は英語)|
|2007年|第3位|赤髯王の呪い|ポール・アルテ|フランス||
|~|第4位|オックスフォード連続殺人|ギジェルモ・マルティネス|アルゼンチン(スペイン語)||
|2008年|BGCOLOR(yellow):第1位|狂人の部屋|ポール・アルテ|フランス|このミス7位、早ミス3位|
|~|第8位|リヴァイアサン号殺人事件|ボリス・アクーニン|ロシア|早ミス9位|
|2009年|第3位|七番目の仮説|ポール・アルテ|フランス||
|2010年|第3位|虎の首|ポール・アルテ|フランス||
|~|第7位|騙し絵|マルセル・F・ラントーム|フランス||
|2011年|第6位|殺す手紙|ポール・アルテ|フランス||
|2013年|第10位|彼の個人的な運命|フレッド・ヴァルガス|フランス||
|2015年|第10位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|このミス1位、文春1位、早ミス1位、IN☆POCKET1位|
|2016年|第7位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|このミス2位、文春1位、早ミス5位、IN☆POCKET7位|
|2017年|第10位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|このミス6位、文春1位、IN☆POCKET6位|
|2018年|BGCOLOR(yellow):第1位|13・67(いちさん ろくなな)|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|このミス2位、文春1位|
|~|第4位|黒い睡蓮|ミシェル・ビュッシ|フランス|このミス5位、早ミス7位|
|2019年|第2位|あやかしの裏通り|ポール・アルテ|フランス|このミス6位、文春8位|
|~|第3位|元年春之祭(がんねんはるのまつり)|陸秋槎(りく しゅうさ)|中国|このミス4位、文春6位、早ミス5位|
|2020年|第3位|ディオゲネス変奏曲|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|このミス5位、文春7位、早ミス3位|
|~|第4位|雪が白いとき、かつそのときに限り|陸秋槎(りく しゅうさ)|中国||
|~|第5位|金時計|ポール・アルテ|フランス||
|~|第6位|黄(こう)|雷鈞(らい きん)|中国|文春9位|
|2021年|第2位|網内人(もうないじん)|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|文春5位|
|~|第3位|殺人七不思議|ポール・アルテ|フランス||
|~|第5位|死亡通知書 暗黒者|周浩暉(しゅう こうき)|中国|このミス4位、文春7位|
|~|第10位|時計仕掛けの歪んだ罠|アルネ・ダール|スウェーデン|このミス8位、早ミス10位|
|2022年|第3位|文学少女対数学少女|陸秋槎(りく しゅうさ)|中国||
|~|第9位|混沌の王|ポール・アルテ|フランス||
|2023年|第5位|死まで139歩|ポール・アルテ|フランス||
|~|第10位|辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇(フーアル)の事件簿|莫理斯(トレヴァー・モリス)|香港(中国語)||
|2024年|>|>|>|>|(未記載)|
** 『13・67』(2017年邦訳版出版)以前の華文ミステリとランキング
日本で華文ミステリ(=中国語圏ミステリ)の翻訳出版が本格化していくのは2009年ごろからのことである。2010年には、前年に台湾の第1回島田荘司推理小説賞を受賞した寵物先生(ミスターペッツ)の長編本格ミステリ『虚擬街頭漂流記』が翻訳出版された。陳浩基『13・67』以前では、この寵物先生『虚擬街頭漂流記』が最も「ベスト10入りに近かった」作品であった。(←この段落、2022年12月7日追加)
2011年版の11位~20位の非英語圏作品は以下の通り。
台湾の本格ミステリ『虚擬街頭漂流記』はあと1ポイントで、F・W・クロフツ『フレンチ警部と毒蛇の謎』、ピーター・トレメイン『修道女フィデルマの洞察』と並んで第10位でした。残念。
(『2011 本格ミステリ・ベスト10』には10位までの結果しか掲載されていませんが、各アンケート回答者の回答内容はすべて掲載されているので、それを当サイトで集計しました[[[集計結果>>2011本格ミステリ・ベスト10 海外本格ミステリ・ランキング]]])
-2011年
--第12位 - 寵物先生(ミスターペッツ)『虚擬街頭漂流記』(台湾、中国語)
--第14位 - 水天一色(すいてんいっしき)『蝶の夢 乱神館記』(中国)
--第18位 - カミ『機械探偵クリク・ロボット』(フランス)
2013年版で香港の本格ミステリ、陳浩基(ちん こうき、サイモン・チェン)『世界を売った男』は第18位でした。また、中国の本格ミステリ短編、馬天(ばてん、マーティエン)「日本鎧の謎」を収録したアンソロジー『エラリー・クイーンの災難』(飯城勇三編)は第11位でした。(これも『2013 本格ミステリ・ベスト10』に掲載されている全回答を当サイトで集計しました)
#region(closeed,『2013 本格ミステリ・ベスト10』海外部門 11位~20位(クリックで展開))
『2013 本格ミステリ・ベスト10』海外部門 11位~20位
背景色水色=非英語圏作品
|順位|獲得ポイント|タイトル|作者|国・地域|
|第11位|59|エラリー・クイーンの災難|(アンソロジー)|アメリカ、中国 等|
|第12位|47|破壊者|ミネット・ウォルターズ|イギリス|
|第13位|39|BGCOLOR(#ceffff):裏返しの男|BGCOLOR(#ceffff):フレッド・ヴァルガス|BGCOLOR(#ceffff):フランス|
|第14位|34|BGCOLOR(#ceffff):失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選|BGCOLOR(#ceffff):フリードリヒ・デュレンマット|BGCOLOR(#ceffff):スイス(ドイツ語)|
|第15位|33|ワンダーランドの悪意|ニコラス・ブレイク|イギリス|
|~|~|通信教育探偵ファイロ・ガッブ|エリス・パーカー・バトラー|アメリカ|
|第17位|32|BGCOLOR(#ceffff):シンデレラの罠|BGCOLOR(#ceffff):セバスチアン・ジャプリゾ|BGCOLOR(#ceffff):フランス|
|第18位|31|BGCOLOR(#ceffff):世界を売った男|BGCOLOR(#ceffff):陳浩基(サイモン・チェン)|BGCOLOR(#ceffff):香港|
|~|~|法螺吹き友の会|G・K・チェスタトン|イギリス|
|第20位|29|BGCOLOR(#ceffff):アイ・コレクター|BGCOLOR(#ceffff):セバスチャン・フィツェック|BGCOLOR(#ceffff):ドイツ|
|~|~|BGCOLOR(#ceffff):湿地|BGCOLOR(#ceffff):アーナルデュル・インドリダソン|BGCOLOR(#ceffff):アイスランド|
(回答で挙がったタイトルの総数:64)
(『エラリー・クイーンの災難』に収録された作品で英語以外の言語で書かれたものは馬天(ばてん、マーティエン)「日本鎧の謎」のみ)
#endregion
*このミステリーがすごい!(宝島社)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|1991年|BGCOLOR(yellow):第1位|薔薇の名前|ウンベルト・エーコ|イタリア|文春1位|
|1995年|第10位|猫たちの聖夜|アキフ・ピリンチ|ドイツ||
|1996年|第10位|パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない|ジャン・ヴォートラン|フランス||
|2003年|第4位|第四の扉|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位、文春2位|
|~|第9位|グルーム|ジャン・ヴォートラン|フランス|IN☆POCKET10位|
|2007年|第4位|風の影|カルロス・ルイス・サフォン|スペイン|文春2位、IN☆POCKET1位|
|2008年|第7位|狂人の部屋|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位、早ミス3位|
|~|第9位|目くらましの道|ヘニング・マンケル|スウェーデン|早ミス6位|
|2009年|第6位|タンゴステップ|ヘニング・マンケル|スウェーデン|早ミス9位、IN☆POCKET8位|
|2010年|第2位|ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|文春1位、早ミス1位|
|~|第9位|ミレニアム2 火と戯れる女|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|文春1位、早ミス1位|
|~|第10位|ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|文春1位、早ミス1位|
|2012年|第2位|犯罪|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|文春2位、早ミス2位|
|~|第4位|背後の足音|ヘニング・マンケル|スウェーデン|文春6位、早ミス4位、IN☆POCKET1位|
|2013年|第4位|湿地|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|文春2位、早ミス1位|
|~|第5位|失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選|フリードリヒ・デュレンマット|スイス(ドイツ語)|IN☆POCKET9位|
|~|第5位|ファイアーウォール|ヘニング・マンケル|スウェーデン||
|~|第9位|天使のゲーム|カルロス・ルイス・サフォン|スペイン|文春10位、IN☆POCKET2位|
|2014年|第10位|緑衣の女|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|文春2位、早ミス2位|
|2015年|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、文春1位、早ミス1位、IN☆POCKET1位|
|~|第6位|ハリー・クバート事件|ジョエル・ディケール|スイス(フランス語)|文春4位、早ミス9位|
|~|第10位|北京から来た男|ヘニング・マンケル|スウェーデン||
|2016年|第2位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス7位、文春1位、早ミス5位、IN☆POCKET7位|
|~|第5位|声|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|文春4位、早ミス2位|
|~|第9位|彼女のいない飛行機|ミシェル・ビュッシ|フランス|IN☆POCKET9位|
|2017年|BGCOLOR(yellow):第1位|熊と踊れ|アンデシュ・ルースルンド、ステファン・トゥンベリ|スウェーデン|文春2位、早ミス1位、IN☆POCKET2位|
|~|第6位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、文春1位、IN☆POCKET6位|
|2018年|第2位|13・67(いちさん ろくなな)|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|本ミス1位、文春1位|
|~|第5位|黒い睡蓮|ミシェル・ビュッシ|フランス|本ミス4位、早ミス7位|
|~|第10位|シンパサイザー|ヴィエト・タン・ウェン(阮清越)|ベトナム / アメリカ|文春10位、早ミス7位&br()ベトナム系アメリカ人(※ベトナム生まれ、執筆は英語)|
|2019年|第4位|元年春之祭(がんねんはるのまつり)|陸秋槎(りく しゅうさ)|中国|本ミス3位、文春6位、早ミス5位|
|~|第6位|あやかしの裏通り|ポール・アルテ|フランス|本ミス2位、文春8位|
|~|第7位|乗客ナンバー23の消失|セバスチャン・フィツェック|ドイツ|文春3位、早ミス3位|
|~|第8位|監禁面接|ピエール・ルメートル|フランス|文春5位|
|2020年|第5位|ディオゲネス変奏曲|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|本ミス3位、文春7位、早ミス3位|
|~|第8位|1793|ニクラス・ナット・オ・ダーグ|スウェーデン||
|~|第10位|国語教師|ユーディト・W・タシュラー|オーストリア(ドイツ語)|早ミス4位|
|2021年|第4位|死亡通知書 暗黒者|周浩暉(しゅう こうき)|中国|本ミス5位、文春7位|
|~|第5位|パリのアパルトマン|ギヨーム・ミュッソ|フランス||
|~|第7位|警部ヴィスティング カタリーナ・コード|ヨルン・リーエル・ホルスト|ノルウェー||
|~|第8位|時計仕掛けの歪んだ罠|アルネ・ダール|スウェーデン|本ミス10位、早ミス10位|
|~|第9位|三分間の空隙|アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム|スウェーデン|早ミス4位|
|2022年|第5位|台北プライベートアイ|紀蔚然(き うつぜん)|台湾(中国語)|文春9位、早ミス9位|
|2023年|第10位|魔王の島|ジェローム・ルブリ|フランス|早ミス9位|
|2024年|>|>|>|>|(未記載)|
* 『週刊文春』ミステリーベスト10(文藝春秋)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|1983年|第3位|赤の広場 ブレジネフ最後の賭け|エドゥアルド・トーポリ、フリードリヒ・ニェズナンスキイ|ソ連||
|1990年|BGCOLOR(yellow):第1位|薔薇の名前|ウンベルト・エーコ|イタリア|このミス1位|
|1997年|第10位|眠りなき狙撃者|ジャン=パトリック・マンシェット|フランス||
|2002年|第2位|第四の扉|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位、このミス4位|
|2004年|第9位|イデアの洞窟|ホセ・カルロス・ソモサ|スペイン|本ミス7位|
|~|第10位|赤い霧|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位|
|2006年|第2位|風の影|カルロス・ルイス・サフォン|スペイン|このミス4位、IN☆POCKET1位|
|2008年|第9位|深海のYrr(イール)|フランク・シェッツィング|ドイツ|早ミス5位、IN☆POCKET3位|
|2009年|BGCOLOR(yellow):第1位|ミレニアム|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|このミス2・9・10位、早ミス1位|
|2011年|第2位|犯罪|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|このミス2位、早ミス2位|
|~|第6位|背後の足音|ヘニング・マンケル|スウェーデン|このミス4位、早ミス4位、IN☆POCKET1位|
|2012年|第2位|湿地|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|このミス4位、早ミス1位|
|~|第6位|ルパン、最後の恋|モーリス・ルブラン|フランス||
|~|第9位|罪悪|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|早ミス10位|
|~|第10位|天使のゲーム|カルロス・ルイス・サフォン|スペイン|このミス9位、IN☆POCKET2位|
|2013年|第2位|緑衣の女|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|このミス10位、早ミス2位|
|~|第4位|コリーニ事件|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|早ミス8位|
|~|第9位|HHhH プラハ、1942年|ローラン・ビネ|フランス||
|2014年|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス1位、早ミス1位、IN☆POCKET1位|
|~|第4位|ハリー・クバート事件|ジョエル・ディケール|スイス(フランス語)|このミス6位、早ミス9位|
|2015年|BGCOLOR(yellow):第1位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス7位、このミス2位、早ミス5位、IN☆POCKET7位|
|~|第4位|声|アーナルデュル・インドリダソン|アイルランド|このミス5位、早ミス2位|
|~|第9位|ゲルマニア|ハラルト・ギルバース|ドイツ|IN☆POCKET4位|
|~|第10位|禁忌|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|早ミス10位|
|2016年|BGCOLOR(yellow):第1位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス6位、IN☆POCKET6位|
|~|第2位|熊と踊れ|アンデシュ・ルースルンド、ステファン・トゥンベリ|スウェーデン|このミス1位、早ミス1位、IN☆POCKET2位|
|~|第9位|その雪と血を|ジョー・ネスボ|ノルウェー|早ミス10位|
|2017年|BGCOLOR(yellow):第1位|13・67(いちさん ろくなな)|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|本ミス1位、このミス2位|
|~|第7位|湖の男|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|早ミス6位|
|~|第10位|シンパサイザー|ヴィエト・タン・ウェン(阮清越)|ベトナム / アメリカ|このミス10位、早ミス7位&br()ベトナム系アメリカ人(※ベトナム生まれ、執筆は英語)|
|2018年|第3位|乗客ナンバー23の消失|セバスチャン・フィツェック|ドイツ|このミス7位、早ミス3位|
|~|第5位|監禁面接|ピエール・ルメートル|フランス|このミス8位|
|~|第6位|元年春之祭(がんねんはるのまつり)|陸秋槎(りく しゅうさ)|中国|本ミス3位、このミス4位、早ミス5位|
|~|第8位|あやかしの裏通り|ポール・アルテ|フランス|本ミス2位、このミス6位|
|~|第9位|許されざる者|レイフ・GW・ペーション|スウェーデン|早ミス8位|
|2019年|第4位|三体|劉慈欣(りゅう じきん)|中国||
|~|第6位|刑罰|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ||
|~|第7位|ディオゲネス変奏曲|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|本ミス3位、このミス5位、早ミス3位|
|~|第8位|わが母なるロージー|ピエール・ルメートル|フランス||
|~|第9位|黄(こう)|雷鈞(らい きん)|中国|本ミス6位|
|2020年|第5位|網内人(もうないじん)|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|本ミス2位|
|~|第7位|死亡通知書 暗黒者|周浩暉(しゅう こうき)|中国|本ミス5位、このミス4位|
|~|第10位|言語の七番目の機能|ローラン・ビネ|フランス||
|2021年|第9位|台北プライベートアイ|紀蔚然(き うつぜん)|台湾(中国語)|このミス5位、早ミス9位|
|~|第10位|僕が死んだあの森|ピエール・ルメートル|フランス||
|2022年|第7位|異常(アノマリー)|エルヴェ・ル・テリエ|フランス||
|2023年|第8位|恐るべき太陽|ミシェル・ビュッシ|フランス|早ミス5位|
|~|第10位|厳冬之棺(げんとうのひつぎ)|孫沁文(そん しんぶん)|中国||
『週刊文春』ミステリーベスト10の2023年のランキング(2023年12月14日号掲載)は「[[こちら>>https://bunshun.jp/articles/-/67527?page=2]]」で公開されています。
* ミステリが読みたい!(早川書房)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|2008年|第3位|狂人の部屋|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位、このミス7位|
|~|第6位|目くらましの道|ヘニング・マンケル|スウェーデン|このミス9位|
|~|第9位|リヴァイアサン号殺人事件|ボリス・アクーニン|ロシア|本ミス8位|
|2009年|第5位|深海のYrr(イール)|フランク・シェッツィング|ドイツ|文春9位、IN☆POCKET3位|
|~|第9位|タンゴステップ|ヘニング・マンケル|スウェーデン|このミス6位、IN☆POCKET8位|
|2010年|BGCOLOR(yellow):第1位|ミレニアム|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|このミス2・9・10位、文春1位|
|2012年|第2位|犯罪|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|このミス2位、文春2位|
|~|第4位|背後の足音|ヘニング・マンケル|スウェーデン|このミス4位、文春6位、IN☆POCKET1位|
|~|第9位|死刑囚|アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム|スウェーデン||
|~|第10位|特捜部Q 檻の中の女|ユッシ・エーズラ・オールスン|デンマーク||
|2013年|BGCOLOR(yellow):第1位|湿地|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|このミス4位、文春2位|
|~|第4位|特捜部Q Pからのメッセージ|ユッシ・エーズラ・オールスン|デンマーク||
|~|第10位|罪悪|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|文春9位|
|2014年|第2位|緑衣の女|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|このミス10位、文春2位|
|~|第8位|コリーニ事件|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|文春4位|
|2015年|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス1位、文春1位、IN☆POCKET1位|
|~|第9位|ハリー・クバート事件|ジョエル・ディケール|スイス(フランス語)|このミス6位、文春4位|
|~|第10位|三秒間の死角|アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム|スウェーデン|IN☆POCKET8位|
|2016年|第2位|声|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|このミス5位、文春4位|
|~|第10位|禁忌|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|文春10位|
|2017年|BGCOLOR(yellow):第1位|熊と踊れ|アンデシュ・ルースルンド、ステファン・トゥンベリ|スウェーデン|このミス1位、文春2位、IN☆POCKET2位|
|~|第5位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス7位、このミス2位、文春1位、IN☆POCKET7位|
|~|第9位|ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女|ダヴィド・ラーゲルクランツ|スウェーデン||
|~|第10位|プラハの墓地|ウンベルト・エーコ|イタリア||
|2018年|第6位|湖の男|アーナルデュル・インドリダソン|アイスランド|文春7位|
|~|第7位|シンパサイザー|ヴィエト・タン・ウェン(阮清越)|ベトナム / アメリカ|このミス10位、文春10位&br()ベトナム系アメリカ人(※ベトナム生まれ、執筆は英語)|
|~|第9位|悪魔の星|ジョー・ネスボ|ノルウェー||
|~|第10位|その雪と血を|ジョー・ネスボ|ノルウェー|文春9位|
|2019年|第3位|乗客ナンバー23の消失|セバスチャン・フィツェック|ドイツ|このミス7位、文春3位|
|~|第5位|元年春之祭(がんねんはるのまつり)|陸秋槎(りく しゅうさ)|中国|本ミス3位、このミス4位、文春6位|
|~|第7位|黒い睡蓮|ミシェル・ビュッシ|フランス|本ミス4位、このミス5位|
|~|第8位|許されざる者|レイフ・GW・ペーション|スウェーデン|文春9位|
|2020年|第3位|ディオゲネス変奏曲|陳浩基(ちん こうき)|香港(中国語)|本ミス3位、このミス5位、文春7位|
|~|第4位|国語教師|ユーディト・W・タシュラー|オーストリア(ドイツ語)|このミス10位|
|2021年|第4位|三分間の空隙|アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム|スウェーデン|このミス9位|
|~|第10位|時計仕掛けの歪んだ罠|アルネ・ダール|スウェーデン|本ミス10位、このミス8位|
|2022年|第9位|台北プライベートアイ|紀蔚然(き うつぜん)|台湾(中国語)|このミス5位、文春9位|
|2023年|第9位|魔王の島|ジェローム・ルブリ|フランス|このミス10位|
|2024年|第5位|恐るべき太陽|ミシェル・ビュッシ|フランス|文春8位|
『ミステリマガジン』2024年1月号(2023年11月25日発売)で発表された「ミステリが読みたい! 2024年版」のランキングは「[[こちら>>https://www.hayakawa-online.co.jp/new/2023-11-27-164927.html]]」で公開されています。
* 『IN☆POCKET』文庫翻訳ミステリー・ベスト10(講談社)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|1998年|第9位|鉄の薔薇|ブリジット・オベール|フランス||
|2002年|第10位|グルーム|ジャン・ヴォートラン|フランス|このミス9位|
|2003年|第6位|夜鳥(よどり)|モーリス・ルヴェル|フランス||
|2004年|第7位|蜘蛛の微笑(のちに『私が、生きる肌』に改題)|ティエリー・ジョンケ|フランス||
|2006年|BGCOLOR(yellow):第1位|風の影|カルロス・ルイス・サフォン|スペイン|このミス4位、文春2位|
|2008年|第3位|深海のYrr(イール)|フランク・シェッツィング|ドイツ|文春9位、早ミス5位|
|~|第8位|タンゴステップ|ヘニング・マンケル|スウェーデン|このミス6位、早ミス9位|
|2010年|第10位|五番目の女|ヘニング・マンケル|スウェーデン||
|2011年|BGCOLOR(yellow):第1位|背後の足音|ヘニング・マンケル|スウェーデン|このミス4位、文春6位、早ミス4位|
|~|第5位|謝罪代行社|ゾラン・ドヴェンカー|ドイツ||
|~|第7位|時の地図|フェリクス・J・パルマ|スペイン||
|2012年|第2位|天使のゲーム|カルロス・ルイス・サフォン|スペイン|このミス9位、文春10位|
|~|第5位|深い疵(きず)|ネレ・ノイハウス|ドイツ||
|~|第7位|濡れた魚|フォルカー・クッチャー|ドイツ||
|~|第9位|失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選|フリードリヒ・デュレンマット|スイス(ドイツ語)|このミス5位|
|2014年|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス1位、文春1位、早ミス1位|
|~|第8位|三秒間の死角|アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム|スウェーデン|早ミス10位|
|2015年|第4位|ゲルマニア|ハラルト・ギルバース|ドイツ|文春9位|
|~|第6位|悪意の波紋|エルヴェ・コメール|フランス||
|~|第9位|彼女のいない飛行機|ミシェル・ビュッシ|フランス|このミス9位|
|2016年|第2位|熊と踊れ|アンデシュ・ルースルンド、ステファン・トゥンベリ|スウェーデン|このミス1位、文春2位、早ミス1位|
|~|第7位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス7位、このミス2位、文春1位、早ミス5位|
|2017年|第6位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス6位、文春1位|
|~|第10位|怒り|ジグムント・ミウォシェフスキ|ポーランド||
|>|>|>|>|>|CENTER:『IN☆POCKET』休刊(~2018年8月号)のため、2017年11月号での発表分をもって終了|
-2006年 - ギジェルモ・マルティネス『オックスフォード連続殺人』(アルゼンチン、スペイン語)、「作家が選んだベスト10」第7位
-2007年 - ルカ・ディ・フルヴィオ『ディオニュソスの階段』(イタリア)、「作家が選んだベスト10」第10位
-2008年 - ルイス・フェルナンド・ヴェリッシモ『ボルヘスと不死のオランウータン』(ブラジル、ポルトガル語)、「翻訳家&評論家が選んだベスト10」第7位
-2013年 - フィンランド在住のアメリカ人ミステリ作家がフィンランドを舞台にして英語で書いた、ジェイムズ・トンプソン『極夜 カーモス』が第10位。作者は1998年からフィンランドで暮らし、現地の女性と結婚し、フィンランド語を流暢に話すという。
* 東西ミステリーベスト100(1985年版、2012年版)
|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):1985年|
|第16位|黄色い部屋の謎|ガストン・ルルー|フランス||
|第23位|わらの女|カトリーヌ・アルレー|フランス||
|第30位|笑う警官|マイ・シューヴァル、ペール・ヴァールー|スウェーデン||
|第41位|813|モーリス・ルブラン|フランス||
|第67位|シンデレラの罠|セバスチアン・ジャプリゾ|フランス||
|第83位|男の首|ジョルジュ・シムノン|ベルギー(フランス語)||
|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):2012年|
|第7位|薔薇の名前|ウンベルト・エーコ|イタリア|このミス1位、文春1位(1991年版)|
|第12位|《ミレニアム》三部作|スティーグ・ラーソン|スウェーデン|このミス2・9・10位、文春1位、早ミス1位(2010年版)|
|第28位|黄色い部屋の謎|ガストン・ルルー|フランス||
|第30位|笑う警官|マイ・シューヴァル、ペール・ヴァールー|スウェーデン||
|第41位|シンデレラの罠|セバスチアン・ジャプリゾ|フランス||
|第52位|犯罪|フェルディナント・フォン・シーラッハ|ドイツ|このミス2位、文春2位、早ミス2位(2012年版)|
|第53位|わらの女|カトリーヌ・アルレー|フランス||
|第92位|奇岩城|モーリス・ルブラン|フランス||
*更新履歴
-2012年10月2日
--文庫翻訳ミステリー・ベスト10(講談社『IN☆POCKET』に掲載)の結果を追加。
-2013年1月6日
--東西ミステリーベスト100の結果を追加。
-2014年1月12日
--2013年11月中旬~12月初頭に発表されたランキングの結果を追加。
-2018年11月6日
--5年近く更新していなかったが、2014年末、2015年末、2016年末、2017年末に発表されたランキングの結果を追加。
-2020年8月17日
--2018年末、2019年末に発表されたランキングの結果を追加。
-2021年12月4日
--2020年末に発表されたランキングの結果を追加。また、ランキングがネット上で公開されている『週刊文春』ミステリーベスト10と『ミステリマガジン』の「ミステリが読みたい!」については最新の情報を記載。
-2022年12月7日
--2021年末に発表されたランキングの結果を追加。また、ランキングがネット上で公開されている『週刊文春』ミステリーベスト10と『ミステリマガジン』の「ミステリが読みたい!」については最新の情報を記載。
-2023年12月10日
--昨年末(2022年末)に発表されたランキングの結果(『本格ミステリ・ベスト10』と『このミステリーがすごい!』)を追加。また、ランキングがネット上で公開されている『週刊文春』ミステリーベスト10と『ミステリマガジン』の「ミステリが読みたい!」については最新の情報(2023年末のランキング結果)を記載。
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2023-12-10T09:13:27+09:00
1702167207
-
トップページ
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/1.html
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アジア各地のミステリ作家・ミステリ小説・ミステリ史の紹介と、日本ミステリの海外での刊行情報の掲載がメインのサイトです。
(2015年秋以降、更新頻度はあまり高くありません)
カウンタ:&counter() (since 2010/11/01)
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&image(陳浩基著、天野健太郎訳『13・67』文春文庫.jpeg,page=陳浩基著 天野健太郎訳『13・67』文庫版(2020年9月刊)について)
2020年8月30日
-[[陳浩基著 天野健太郎訳『13・67』文庫版(2020年9月刊)について]]
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&bold(){欧米における日本ミステリ}(2023年~。随時更新)
2013年以降2022年までの記録はこのトップページの下の方にいくつかに分けて載せてあります。なお、2018年半ばよりあまり調査に時間を割くことができず、不完全なリストになっています。
※下記の「発売日」はAmazonにデータとして記載されているものをそのまま示したものであり、必ずしも正確なものではありません。
-2023年
--2023年2月28日:【英訳】森博嗣『すべてがFになる』の英訳 [[The Perfect Insider>>http://www.amazon.com/dp/B0C15LTTYM]] (清涼院流水英訳)発売。
--2023年2月28日:【英訳】アメリカで佐藤究『テスカトリポカ』の英訳 [[Tezcatlipoca>>http://www.amazon.com/dp/1975352122]] (Stephen Paul訳)発売。
--2023年3月30日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で綾辻行人『水車館の殺人』の英訳 [[The Mill House Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782278338]] (Ho-Ling Wong訳)発売。
--2023年5月2日:【英訳】アメリカで中村文則『その先の道に消える』の英訳 [[The Rope Artist>>http://www.amazon.com/dp/164129325X]] (Sam Bett訳)発売。9冊目の英訳書。
--2023年5月2日:【英訳】アメリカで恩田陸『蜜蜂と遠雷』の英訳 [[Honeybees and Distant Thunder>>http://www.amazon.com/dp/163936403X]] (Philip Gabriel訳)発売。([[イギリス版>>http://www.amazon.co.uk/dp/0857527959]]もほぼ同時に発売)
--2023年6月20日:【英訳】アメリカで辻村深月『闇祓』の英訳 [[Yami-hara>>http://www.amazon.com/dp/1975367766]] (??訳)発売。辻村作品の英訳書はこれで3冊目。
--2023年6月29日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で横溝正史『悪魔が来りて笛を吹く』の英訳 [[The Devil's Flute Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782278842]] (Jim Rion訳)発売。
--2023年7月13日:【英訳】イギリスの〈Penguin Modern Classics〉の一冊として江戸川乱歩『陰獣』の英訳 [[Beast in the Shadows>>http://www.amazon.co.uk/dp/0241656915]] (Ian Hughes訳)発売。(2006年に日本の黒田藩プレスから出た最初の英訳と同じ訳文が使われると思われる)
--2023年7月18日:【英訳】アメリカで米澤穂信『黒牢城』の英訳 [[The Samurai and the Prisoner>>http://www.amazon.com/dp/1975360508]] (Giuseppe di Martino訳)発売。これが米澤作品の初の英訳書。
--2023年10月5日:【英訳】イギリスの〈Penguin Modern Classics〉の一冊として江戸川乱歩『黒蜥蜴』の英訳 [[The Black Lizard>>http://www.amazon.co.uk/dp/0241645824]] (Ian Hughes訳)発売。(2006年に日本の黒田藩プレスから出た最初の英訳と同じ訳文が使われると思われる)
--2023年10月12日:【英訳】イギリスで横山秀夫『ノースライト』の英訳 [[The North Light>>http://www.amazon.co.uk/dp/1529411130]] (Louise Heal Kawai訳)発売。
--2023年11月7日:【英訳】アメリカで伊坂幸太郎『AX』の英訳 [[The Mantis>>http://www.amazon.com/dp/1419769472]] (Sam Malissa訳)発売。([[イギリス版>>http://www.amazon.co.uk/dp/1787303926]]もほぼ同時に発売)
--2023年12月7日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で山田風太郎『明治断頭台』の英訳 [[The Meiji Guillotine Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782278885]] (??訳)発売。
-予定
--2023年12月12日:【英訳】アメリカで東野圭吾『祈りの幕が下りる時』の英訳 [[The Final Curtain>>http://www.amazon.com/dp/1250767520]] (Giles Murray訳)発売予定。
-2024年以降
--2024年2月15日:【英訳】イギリスで松本清張『ゼロの焦点』の英訳 [[Point Zero>>http://www.amazon.co.uk/dp/191339493X]] (??訳)発売予定。
--2024年4月4日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で高木彬光『能面殺人事件』の英訳 [[The Noh Mask Murder>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782279652]] (??訳)発売予定。
--2024年5月30日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で横溝正史『悪魔の手毬唄』の英訳 [[The Little Sparrow Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782278877]] (??訳)発売予定。
--2024年7月2日:【英訳】アメリカで王谷晶『ババヤガの夜』(2021年日本推理作家協会賞候補作)の英訳 [[The Night of Baba Yaga>>https://www.amazon.com/dp/1641294914]] (Sam Bett訳)がSoho Pressより発売予定。(Sohoは松本清張や高木彬光、中村文則の英訳書を刊行している出版社)
--2024年10月3日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で綾辻行人『迷路館の殺人』の英訳 [[The Labyrinth House Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/1805335278]] (Ho-Ling Wong訳)発売予定。
--2024年11月7日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で鮎川哲也『黒い白鳥』の英訳 [[The Black Swan Mystery>>http://www.amazon.co.uk/dp/1805335235]] (??訳)発売予定。
--2025年春:【英訳】川上未映子『黄色い家』の英訳 Sisters in Yellow (David Boyd訳)発売予定。
--202X年X月X日:【英訳】森博嗣『冷たい密室と博士たち』の英訳 Doctors In the Isolated Room 発売予定。(分冊で発売後、一冊にまとめて発売)
--202X年X月X日:【英訳】泡坂妻夫『11枚のとらんぷ』英訳進行中?
-2022年
--2022年1月11日:【英訳】アメリカで中村文則『私の消滅』の英訳 [[My Annihilation>>http://www.amazon.com/dp/1641292725]] (Sam Bett訳)発売。8冊目の英訳書。(同年12月、[[ペーパーバック版>>http://www.amazon.com/dp/1641294078]]も発売)
--2022年6月30日:【英訳】イギリスの〈Penguin Modern Classics〉の一冊として松本清張『点と線』の英訳 [[Tokyo Express>>http://www.amazon.co.uk/dp/0241439078]] (Jesse Kirkwood訳)発売?(そして2023年3月に[[新装版>>https://www.amazon.co.uk/dp/0241439086]]発売?)
--- かつて『Points and Lines』(Makiko Yamamoto、Paul C. Blum訳)として英訳書が出ていたが、異なる訳者による新訳版。
--2022年7月26日:【英訳】アメリカで鈴木光司『光射す海』の英訳 [[The Shining Sea>>http://www.amazon.com/dp/1647291186]] (Brian Bergstrom訳)発売。
--2022年8月8日:【英訳】SWERY(末弘秀孝)『ディア・アンビバレンス 口髭と〈魔女〉と吊られた遺体』(2021年)の英訳 [[Dear Ambivalence: The Mustachioed One, the Witches, and the Suspended Body>>http://www.amazon.com/dp/B0B931PKYB]] (Dan Luffey訳)発売。
--2022年10月6日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で高木彬光『刺青殺人事件』の英訳 [[The Tattoo Murder>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782278281]] (Deborah Boehm訳)発売。
---1998年にアメリカで The Tattoo Murder Case として発売された際と翻訳者は同じ。
--2022年10月?:【英訳】今村昌弘『魔眼の匣の殺人』の英訳 [[Death Within the Evil Eye>>http://www.amazon.com/dp/B0BHNWYY33]] (Ho-Ling Wong訳)発売。
--2022年11月15日:【英訳】アメリカで立東舎〈乙女の本棚〉、夢野久作・ホノジロトヲジ『[[瓶詰地獄>>https://www.amazon.co.jp/dp/4845631377]]』の英訳 [[Hell in a Bottle: Maiden's Bookshelf>>http://www.amazon.com/dp/1647291585]] (??訳)発売。
--2022年12月13日:【英訳】アメリカで綾辻行人『Another 2001』の英訳 [[Another 2001>>http://www.amazon.com/dp/1975336011]] (Nicole Wilder訳)発売。
--2022年12月13日:【英訳】アメリカで東野圭吾『麒麟の翼』の英訳 [[A Death in Tokyo>>http://www.amazon.com/dp/1250767504]] (Giles Murray訳)発売。
-2019年
--2019年6月20日:【フランス語訳】原尞『私が殺した少女』のフランス語訳 [[La petite fille que j'ai tuée>>https://www.amazon.fr/dp/2379270368]] 発売。
短編の英訳については清涼院流水先生の[[The BBB>>http://thebbb.net/jp/]]のサイトも参照のこと。
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&bold(){欧米における日本ミステリ}(2016年~2022年)
短編の英訳については[[The BBB>>http://thebbb.net/jp/]]のサイトも参照のこと。
-2016年
--2016年1月:【英訳】中村文則『銃』の英訳"[[The Gun>>http://www.amazon.com/dp/1616955902]]"発売。(2015年10月予定から延期)
--2016年2月:【英訳】東野圭吾『真夏の方程式』の英訳"[[A Midsummer's Equation>>http://www.amazon.com/dp/1250027926]]"発売。(2015年10月予定から延期)
--2016年2月:【英訳】木内一裕『藁の楯』の英訳"[[Shield of Straw>>http://www.amazon.com/dp/194122055X]]"発売。(日本で映画化されたが、そのハリウッド・リメイクが決定している)
--2016年3月:【英訳】横山秀夫『64(ロクヨン)』の英訳"[[Six Four>>http://www.amazon.co.uk/dp/1848665253]]"発売。([[出版社サイト>>http://www.quercusbooks.co.uk/books/detail.page?isbn=9781848665255]])(→5月、[[英国推理作家協会インターナショナル・ダガー賞ノミネート>>http://togetter.com/li/977682]])
--2016年3月:【英訳】森博嗣 英訳短編集『[[Seven Stories>>http://thebbb.net/ebooks/seven-stories.html]]』発売。「小鳥の恩返し」「片方のピアス」「僕は秋子に借りがある」「虚空の黙禱者」「河童」「石塔の屋根飾り」「どちらかが魔女」の7短編を収録。
--2016年3月:【英訳】米国『EQMM』5月号(Special All Nations Issue)に大阪圭吉「寒の夜晴れ」の英訳"The Cold Night’s Clearing"掲載。(3月2X日発売)
--2016年4月:【フランス語訳】岸田るり子『密室の鎮魂歌(レクイエム)』のフランス語訳"[[Requiem à huis clos>>http://www.amazon.fr/dp/4990874609]]"発売。
--2016年4月:【ブルガリア語訳】岡本綺堂『半七捕物帳』のブルガリア語訳"[[Разследванията на Ханшичи>>http://www.milleniumbg.eu/bg/Books/show/493]]"発売。
--2016年4月:【フランス語訳】綾辻行人『Another』のフランス語訳"Another"、2分冊の[[上巻>>http://www.amazon.fr/dp/2811626395]]発売。
--2016年4月:【フランス語訳】高野和明『13階段』のフランス語訳"[[Treize marches>>http://www.amazon.fr/dp/2258134110]]"発売。
--2016年4月:【イタリア語訳】東野圭吾『手紙』のイタリア語訳"[[La colpa>>http://www.amazon.it/dp/8865641800]]"発売。
--2016年4月:【ドイツ語訳】東野圭吾『私が彼を殺した』のドイツ語訳"[[Ich habe ihn getötet>>http://www.amazon.de/dp/3608983066]]"発売。
--2016年5月:【英訳】薬丸岳 短編集『刑事のまなざし』の英訳"[[A Cop's Eyes>>http://www.amazon.com/dp/1941220576]]"発売。(収録短編「オムライス」は2007年の日本推理作家協会賞ノミネート作)
--2016年5月:【英訳】誉田哲也『ストロベリーナイト』の英訳"[[The Silent Dead>>http://www.amazon.com/dp/1250061598]]"発売。イギリス版は[[こちら>>http://www.amazon.co.uk/dp/1785651692]]。
--2016年5月:【スペイン語訳】高野和明『ジェノサイド』のスペイン語訳"[[Akili>>http://www.amazon.es/dp/8492915757]]"発売。
--2016年5月:【英訳】有栖川有栖『孤島パズル』の英訳"[[The Moai Island Puzzle>>http://www.amazon.com/dp/1523935138]]"発売(米国の小出版社「Locked Room International」より)。
--2016年5月:【英訳】綾辻行人『Another エピソードS』の英訳"[[Another Episode S / 0>>http://www.amazon.com/dp/0316312312]]"発売。清原紘「Another 0」(漫画)も同時収録。
--2016年6月:【フランス語訳】綾辻行人『Another』のフランス語訳"Another"、2分冊の[[下巻>>http://www.amazon.fr/dp/2811626409]]発売。
--2016年6月:【英訳】松本清張『聞かなかった場所』の英訳"[[A Quiet Place>>http://www.amazon.co.uk/dp/1908524634]]"発売。(イギリスでは6月、アメリカでは8月発売)
--2016年6月:【英訳】宮部みゆき『模倣犯』の英訳"Puppet Master"の[[Vol.4>>http://www.amazon.com/dp/B01HBEXHZW]]および[[Vol.5>>http://www.amazon.com/dp/B01HEBXF9U]](最終巻)、発売。(電子書籍のみ)
--2016年6月:【イタリア語訳】桐野夏生『天使に見捨てられた夜』のイタリア語訳"[[La notte dimenticata dagli angeli>>http://www.amazon.it/dp/8854512443]]"発売。
--2016年6月:【英訳】京極夏彦『巷説百物語』の英訳"The Wicked and the Damned: A Hundred Tales of Karma"の[[Vol.4>>http://www.amazon.com/dp/B01HPQU4BQ]]、[[Vol.5>>http://www.amazon.com/dp/B01HPQU4B6]]、[[Vol.6>>http://www.amazon.com/dp/B01HPQU4BG]]、[[Vol.7>>http://www.amazon.com/dp/B01HPQU4C0]](最終巻)、発売。(電子書籍のみ/収録短編7編を7分冊で刊行)
--2016年7月:【英訳】中村文則『王国』の英訳"[[The Kingdom>>http://www.amazon.com/dp/1616955929]]"発売。
--2016年8月:【英訳】清水義範『迷宮』の英訳"[[Labyrinth>>http://www.amazon.com/dp/B01HT9S1P0]]"(Kindleのみ)、Shueisha English Editionより再発売。最初は2013年10月に北米Sony Reader Storeで発売されたが、Storeが2014年3月に閉鎖となり、それ以来約2年半、入手方法がない状態となっていた。[[英訳版『迷宮』特設サイト>>http://labyrinth-novel.com/]]。
--2016年8月:【英訳】高嶋哲夫『TSUNAMI』の英訳"[[Tsunami>>http://www.amazon.com/dp/B01JIWO04C]]"(Kindleのみ)、Shueisha English Editionより発売。
--2016年8月:【英訳】森晶麿『黒猫の遊歩あるいは美学講義』の英訳"[[The Black Cat Takes a Stroll: The Edgar Allan Poe Lectures >>http://www.amazon.com/dp/1939326125]]"発売。(第1回アガサ・クリスティー賞受賞作)
--2016年8月:【英訳】宮部みゆき『悲嘆の門』の英訳"[[The Gate of Sorrows>>http://www.amazon.com/dp/1421586525]]"発売。(スリラー/ファンタジー)
--2016年8月:【英訳】中山七里『追憶の夜想曲』の英訳"[[Nocturne of Remembrance>>http://www.amazon.com/dp/1942993528]]"発売。
--2016年9月:【フランス語訳】小林泰三『アリス殺し』のフランス語訳"[[Le meurtre d'Alice>>http://www.amazon.fr/dp/4990874617]]"発売。
--2016年9月:【ブルガリア語訳】島田荘司『占星術殺人事件』のブルガリア語訳"[[Зодиакалните убийства>>http://www.milleniumbg.eu/bg/Books/show/505]]"発売。
--2016年10月:【フランス語訳】高木彬光『刺青殺人事件』のフランス語訳"[[Irezumi>>http://www.amazon.fr/dp/2207118711]]"発売。
--2016年10月:【フランス語訳】東野圭吾『夢幻花』のフランス語訳"[[La Fleur de l'Illusion>>http://www.amazon.fr/dp/2330069006]]"発売。
--2016年10月:【英訳】小池真理子『墓地を見おろす家』の英訳"[[The Graveyard Apartment>>http://www.amazon.com/dp/1250060540]]"発売。(ホラー)
--2016年10月:【英訳】野沢尚『深紅』の英訳"[[Deep Red>>http://www.amazon.com/dp/1942993129]]"発売。(8月予定から延期)
--2016年10月:【ブルガリア語訳】綾辻行人『十角館の殺人』のブルガリア語訳"[[Убийства в Декагона>>http://www.milleniumbg.eu/bg/Books/Show/519]]"発売。
--2016年11月:【英訳】アメリカで東野圭吾『白夜行』の英訳"[[Under the Midnight Sun>>http://www.amazon.com/dp/125010579X]]"発売。(イギリスでは2015年10月に発売/イギリスでの英題は"Journey Under the Midnight Sun"。アメリカではタイトルが異なる)
--2016年11月:【ドイツ語訳】誉田哲也『ストロベリーナイト』のドイツ語訳"[[Blutroter Tod>>http://www.amazon.de/dp/3596036666]]"発売。
-2017年
--2017年1月:【英訳】西尾維新『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』の英訳"[[Decapitation: Kubikiri Cycle: The Blue Savant and the Nonsense User>>http://www.amazon.com/dp/1945054212]]"発売。(最初の英訳は2008年に刊行されたがその後品切れになっていた。別の出版社からの改訂・再刊[訳者は同じ])
--2017年2月:【フランス語訳】中村文則『去年の冬、きみと別れ』のフランス語訳"[[L'hiver dernier, je me suis séparé de toi>>http://www.amazon.fr/dp/2809712271]]"発売。
--2017年2月:【英訳】アメリカで横山秀夫『64(ロクヨン)』の英訳"[[Six Four>>http://www.amazon.com/dp/0374265518]]"発売。
--2017年2月:【英訳】東野圭吾『ゲームの名は誘拐』の英訳"[[The Name of the Game is a Kidnapping>>http://www.amazon.com/dp/1942993838]]"発売。(2016年10月から延期)
--2017年2月:【英訳】森博嗣『スカイ・クロラ』の英訳"[[The Sky Crawlers>>http://www.amazon.com/dp/B06XHPTHFR]]"発売(電子書籍のみ)。森博嗣の長編の英訳はこれが初。英訳者は清涼院流水。(2016年6月に「Prologue, Episode 1」、10月に「Episode 2, Episode 3」、2017年2月に「Episode 4, Episode 5, Epilogue」が電子出版されており、その合本)
--2017年3月:【フランス語訳】前川裕『クリーピー』のフランス語訳"[[Creepy>>http://www.amazon.fr/dp/4990874625]]"発売。
--2017年3月:【スペイン語訳】前川裕『クリーピー』のスペイン語訳"[[Creepy escalofrío>>http://www.amazon.es/dp/8494616056]]"発売。
--2017年3月:【英訳】藤井太洋『オービタル・クラウド』(週刊文春ミステリーベスト10、第9位)の英訳"[[Orbital Cloud>>http://www.amazon.com/dp/1421592134]]"発売。
--2017年3月:【ドイツ語訳】湊かなえ『告白』のドイツ語訳"[[Geständnisse>>http://www.amazon.de/dp/3570102904]]"発売。
--2017年4月:【英訳】湊かなえ『贖罪』の英訳"[[Penance>>http://www.amazon.com/dp/0316349151]]"発売。イギリス版は[[こちら>>http://www.amazon.co.uk/dp/1473620376]]。
--2017年4月:【英訳】谷崎潤一郎『白昼鬼語』の英訳"[[Devils in Daylight>>http://www.amazon.com/dp/0811224910]]"発売。
--2017年4月:【英訳】中村文則『土の中の子供』の英訳"[[The Boy in the Earth>>http://www.amazon.com/dp/1616955945]]"発売。
--2017年5月:【オランダ語訳】横山秀夫『64』のオランダ語訳"[[Tokyo tapes nr. 6-4>>http://www.bol.com/nl/p/tokyo-tapes-nr-6-4/9200000065766900/]]"発売。
--2017年5月:【英訳】大阪圭吉の英訳短編集『[[The Ginza Ghost>>http://www.amazon.com/dp/154305742X]]』発売。
---12編収録。収録順に、「デパートの絞刑吏」「石塀幽霊」「とむらい機関車」「燈台鬼」「幽霊妻」「白妖」「寒の夜晴れ」「三狂人」「人間燈台」「坑鬼」「手紙を喰うポスト」「銀座幽霊」。
---収録作のうち、「寒の夜晴れ」は先に米国『EQMM』2016年5月号に訳載されている(訳者は同じ)。
--2017年6月:【イタリア語訳】横山秀夫『64』のイタリア語訳"[[Sei Quattro>>http://www.amazon.it/dp/8804675500]]"発売。
--2017年7月:【英訳】筒井康隆の英訳短編集『[[Bullseye! Twenty Short Stories>>http://www.amazon.com/dp/4902075865]]』発売。(英訳者のアンドリュー・ドライバー氏が筒井康隆のミステリ短編集『富豪刑事』から短編「富豪刑事の囮」を入れたがっているという話があったが[[[偽文士日碌 2016年7月8日>>http://shokenro.jp/00001357]]]、この短編集には入っていない。今後に期待?)
--2017年7月:【英訳】誉田哲也『ソウルケイジ』の英訳"[[Soul Cage>>http://www.amazon.com/dp/125006158X]]"発売。イギリス版は[[こちら>>http://www.amazon.co.uk/dp/1785651714]]。
--2017年7月:【英訳】坂口安吾《明治開化 安吾捕物帖》シリーズ全20編のうち発表順の前半10編を収録した"[[Ango's Detective Casebook No. 1>>http://www.amazon.com/dp/1548377813]]"発売。
--2017年8月:【イタリア語訳】島田荘司『占星術殺人事件』のイタリア語訳"[[Gli omicidi dello zodiaco>>http://www.amazon.it/dp/8809836529]]"発売。
--2017年9月:【英訳】桜庭一樹『ほんとうの花を見せにきた』の英訳"[[A Small Charred Face>>http://www.amazon.com/dp/1421595419]]"発売。(ファンタジー)
--2017年9月:【フランス語訳】横山秀夫『64』のフランス語訳"[[Six-quatre>>http://www.amazon.fr/dp/2867469511]]"発売。
--2017年9月:【ドイツ語訳】藤原伊織『テロリストのパラソル』のドイツ語訳"[[Der Sonnenschirm des Terroristen>>http://www.amazon.de/dp/3944751159]]"発売。(同年、ドイツ語圏のミステリ評論家が選出する年間ミステリ・ベスト10で第10位にランクイン→[[Togetter>>http://togetter.com/li/1281929]])
--2017年10月:【英訳】辻村深月『ハケンアニメ!』の英訳"[[Anime Supremacy!>>http://www.amazon.com/dp/1945054476]]"発売。(初の英訳書)
--2017年10月:【フランス語訳】桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』のフランス語訳"[[La légende des Akakuchiba>>http://www.amazon.fr/dp/2371190691]]"発売。
--2017年10月:【英訳】米国『EQMM』2017年11月・12月号に島田荘司「疾走する死者」の英訳"The Running Dead"掲載。(10月2X日発売)
--2017年11月:【英訳】戸川昌子『大いなる幻影』の英訳"[[The Master Key>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782273638]]"発売。(最初の英訳版は1984年に出ている。イギリスの古典ミステリ叢書「プーシキン・ヴァーティゴ」[Pushkin Vertigo]からの再刊)
--2017年11月:【ドイツ語訳】高野和明『13階段』のドイツ語訳"[[13 Stufen>>http://www.amazon.de/dp/3328101535]]"発売。
--2017年12月:【英訳】鈴木光司『エス』(《リング》シリーズ第4長編)の英訳"[[S>>http://www.amazon.com/dp/1945054638]]"発売。
-2018年
--2018年1月:【英訳】坂口安吾《明治開化 安吾捕物帖》シリーズ全20編のうち発表順の後半10編を収録した"[[Ango's Detective Casebook No. 2>>http://www.amazon.com/dp/198189814X]]"発売。
--2018年1月:【英訳】谷崎潤一郎の未完の長編探偵小説『黒白』の英訳"[[In Black and White>>http://www.amazon.com/dp/0231185197]]"発売。
--2018年2月:【英訳】竹内義和『パーフェクト・ブルー 完全変態』(のちに『パーフェクト・ブルー 1998』に改題)の英訳"[[Perfect Blue: Complete Metamorphosis>>http://www.amazon.com/dp/162692645X]]"発売。([[出版社による紹介ページ>>http://www.sevenseasentertainment.com/series/perfect-blue/]]で「psychological thriller novel」とされている)
--2018年2月:【英訳】横山秀夫『クライマーズ・ハイ』の英訳"[[Seventeen>>http://www.amazon.co.uk/dp/1786484609]]"発売。
--2018年2月:【英訳】森博嗣『ナ・バ・テア』の英訳"[[None But Air>>http://www.amazon.com/dp/B07B5T7GWL]]"発売(電子書籍のみ)。英訳者は清涼院流水。(『スカイ・クロラ』と同じように3回に分けて英訳・電子出版したものの合本)
--2018年3月:【フランス語訳】東野圭吾『赤い指』のフランス語訳"[[Les doigts rouges>>http://www.amazon.fr/dp/233009728X]]"発売。
--2018年3月:【ドイツ語訳】東野圭吾『白夜行』のドイツ語訳"[[Unter der Mitternachtssonne>>http://www.amazon.de/dp/360850348X]]"発売。
--2018年3月:【ドイツ語訳】横山秀夫『64』のドイツ語訳"[[64>>http://www.amazon.de/dp/3855350175]]"発売。
--2018年3月:【オランダ語訳】横山秀夫『クライマーズ・ハイ』のオランダ語訳"[[Japan airlines nr. 123>>http://www.bol.com/nl/p/japan-airlines-nr-123/9200000082943578/]]"発売。
--2018年4月:【英訳】竹内義和『夢なら醒めて……』(のちに『PERFECT BLUE 夢なら醒めて』に改題)の英訳"[[Perfect Blue: Awaken from a Dream>>http://www.amazon.com/dp/1626927413]]"発売。
--2018年4月:【英訳】西尾維新『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』の英訳"[[Strangulation: Kubishime Romanticist: No Longer Human - Hitoshiki Zerozaki>>http://www.amazon.com/dp/1945054832]]"発売。(最初の英訳は2010年に刊行されたがその後品切れになっていた。別の出版社からの再刊[2008年→2017年の『クビキリサイクル』英訳版と同じであれば、訳者は同じで、訳文を改訂したものだと思われる])
--2018年4月:【英訳】戸川昌子『猟人日記』の英訳"[[The Lady Killer>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782273646]]"発売。(最初の英訳版は1985年に出ている。イギリスの古典ミステリ叢書「プーシキン・ヴァーティゴ」[Pushkin Vertigo]からの再刊)
--2018年5月:【英訳】我孫子武丸『8の殺人』の英訳"[[The 8 Mansion Murders>>http://www.amazon.com/dp/1986036065]]"発売。
--2018年5月:【英訳】野村胡堂《銭形平次捕物控》シリーズのうち発表順の最初の10編を収録した"[[The Golden Virgin>>http://www.amazon.com/dp/171880315X]]"発売。
--2018年5月:【英訳】中村文則『教団X』の英訳"[[Cult X>>http://www.amazon.com/dp/1616957867]]"発売。
--2018年5月:【英訳】秋吉理香子『暗黒女子』の英訳"[[The Dark Maidens>>http://www.amazon.com/dp/1945054891]]"発売。
--2018年5月頃?:【英訳】日本SF英訳短編集『[[Speculative Japan 4>>http://www.amazon.com/dp/4902075849]]』発売。(月村了衛の短編「火宅」[機龍警察シリーズ]などを収録。出版社による紹介ページは「[[こちら>>http://www.kurodahan.com/mt/e/catalog/9784902075847.html]]」)
--2018年5月:【フランス語訳】高野和明『ジェノサイド』のフランス語訳"[[Génocide(s)>>http://www.amazon.fr/dp/2258135125]]"発売。
--2018年6月:【英訳】中村文則の掌編「[[出口なし>>http://matogrosso.jp/twinkling_stories/twinklingstories-10.html]]」の英訳"No Exit"、アンソロジー『[[Tiny Crimes: Very Short Tales of Mystery and Murder>>http://www.amazon.com/dp/1936787873]]』に収録。
--2018年6月:【フランス語訳】高田侑『うなぎ鬼』のフランス語訳"[[Anguilles démoniaques>>http://www.amazon.fr/dp/2378760027]]"発売。
--2018年8月:【英訳】後藤均『グーテンベルクの黄昏』の英訳"[[Twilight of Gutenberg>>http://www.amazon.com/dp/B07GC11VMM]]"発売。(Kindle版のみ)
-2018年(&color(red){この行より下は、あまり調べることができておらず、不完全です})
--2018年11月:【英訳】アメリカで横山秀夫『クライマーズ・ハイ』の英訳"[[Seventeen>>http://www.amazon.com/dp/0374261245]]"発売。(イギリスでは2018年2月に発売済み)
--2018年11月:【英訳】東野圭吾『新参者』の英訳"[[Newcomer>>http://www.amazon.com/dp/1250067863]]"発売。(2017年11月から延期)
-2019年
--2019年1月:【ドイツ語訳】桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』のドイツ語訳"[[Das Haus der roten Töchter>>http://www.amazon.de/dp/345342297X]]"発売。
--2019年1月:【英訳】御影瑛路『殺人鬼探偵の捏造美学』の英訳"[[Masquerade and the Nameless Women>>http://www.amazon.com/dp/1947194380]]"発売。(以前はAmazonに「The Serial Killer Detective」という英題で登録されていた)
--2019年1月:【英訳】島田荘司『斜め屋敷の犯罪』の英訳"[[Murder in the Crooked House>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782274561]]"発売。〈イギリス版『占星術殺人事件』(2015年9月)の売れ行きがよく、『斜め屋敷の犯罪』の英訳も決定した〉([[島田先生の関連ツイート>>http://twitter.com/S_S_Kingdom/status/687784355964542977]])
--2019年3月:【英訳】横山秀夫の短編集『陰の季節』の英訳"[[Prefecture D>>http://www.amazon.co.uk/dp/1786484633]]"発売。収録作は日本と同じ4作(陰の季節 Season of Shadows / 地の声 Cry of the Earth / 黒い線 Black Lines / 鞄 Briefcase)。
--2019年4月:【英訳】松岡圭祐『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』の英訳"[[Sherlock Holmes: A Scandal in Japan>>http://www.amazon.com/dp/1947194372]]"発売。
--2019年12月:【英訳】横溝正史『本陣殺人事件』の英訳"[[The Honjin Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782275002]]"発売。
-2020年
--2020年1月:【英訳】恩田陸『ユージニア』の英訳"[[The Aosawa Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/1912242249]]"発売。(初の英訳書/2006年日本推理作家協会賞受賞作)
--2020年2月:【英訳】横溝正史『犬神家の一族』の英訳"[[The Inugami Curse>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782275037]]"、イギリスの古典ミステリレーベル Pushkin Vertigo([[プーシキン・ヴァーティゴ>>http://honyakumystery.jp/1470781647]])より刊行。(過去に The Inugami Clan として刊行された英訳書の再刊)
--2020年6月:【英訳】平野啓一郎『ある男』の英訳"[[A Man>>http://www.amazon.com/dp/1542006880]]"発売。
--2020年8月:【英訳】島田荘司『[[One Love Chigusa>>https://www.amazon.co.jp/dp/191286410X]]』発売。英語での先行発表作品。
--2020年12月:【英訳】綾辻行人『十角館の殺人』の英訳"[[The Decagon House Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/1782276343]]"、イギリス Pushkin社のレーベル《Pushkin Vertigo》より刊行。(英訳初刊は米LRI社、2015年)
--2020年12月:【英訳】東川篤哉『密室の鍵貸します』の英訳"[[Lending the Key to the Locked Room>>http://www.amazon.com/dp/B08QRYT621]]"発売。
-2021年
--2021年4月:【英訳】伊坂幸太郎『マリアビートル』の英訳"[[Bullet Train>>http://www.amazon.co.uk/dp/178730258X]]"発売。
--2021年4月:【英訳】辻村深月『かがみの孤城』の英訳"[[Lonely Castle in the Mirror>>http://www.amazon.co.uk/dp/0857527282]]"(Philip Gabriel訳)発売。(2018年日本推理作家協会賞候補作)
--2021年6月:【英訳】今村夏子『むらさきのスカートの女』の英訳"[[The Woman in the Purple Skirt>>http://www.amazon.com/dp/014313602X]]"発売。(英国推理作家協会賞の選考委員がミステリ小説として挙げていたので、ここでも挙げておく)
--2021年8月?:【英訳】今村昌弘『屍人荘の殺人』の英訳"[[Death Among the Undead>>https://www.amazon.com/dp/B09CRSNP6S]]"(Ho-Ling Wong訳)発売。
--2021年11月?:【英訳】山口雅也『生ける屍の死』の英訳"[[Death of the Living Dead>>https://www.amazon.com/dp/B09MCF75ZG/]]"(Ho-Ling Wong訳)発売。
--2021年12月:【英訳】東野圭吾『沈黙のパレード』の英訳"[[Silent Parade>>http://www.amazon.com/dp/1250624819]]"(Giles Murray訳)発売。
-2022年(◆2022年6月更新)
--2022年4月:【英訳】伊坂幸太郎『グラスホッパー』の英訳"[[Three Assassins>>https://www.amazon.co.uk/dp/1787303209/]]"(Sam Malissa訳)イギリスで発売。([[アメリカ版>>https://www.amazon.com/dp/1419763857]]は2022年8月発売)
--2022年6月:【英訳】恩田陸『木洩れ日に泳ぐ魚』の英訳"[[Fish Swimming in Dappled Sunlight>>http://www.amazon.co.uk/dp/191339459X]]"発売。
--2022年11月:【英訳】馳星周『少年と犬』(直木賞受賞)の英訳"[[The Boy and the Dog>>http://www.amazon.com/dp/0593300416]]"発売。
-2023年以降
--2024年X月:【英訳】王谷晶『ババヤガの夜』(2021年日本推理作家協会賞候補作)の英訳がアメリカ、Soho Pressより発売予定。(Sohoは松本清張や高木彬光、中村文則の英訳書を刊行している出版社)
-(以下、未確認)
--201X年X月:【英訳】日本の時代小説の英訳短編集『[[Samurai!>>http://www.kurodahan.com/wp/e/catalog/9784909473011.html]]』発売予定。(芦辺拓の短編「木乃伊とウニコール」[『殺しはエレキテル 曇斎先生事件帳』の1編]などを収録予定)
--201X年X月:【ポーランド語訳】桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』のポーランド語訳発売予定。
--201X年X月:【英訳】米国の小出版社「Locked Room International」より島田荘司『切り裂きジャック・百年の孤独』の英訳発売予定?(英訳原稿は完成済みとのこと)
--201X年X月:【フランス語訳】辻仁成『オキーフの恋人 オズワルドの追憶』の仏訳発売予定?(小学館文庫版[2013年7月]の解説で、2014年秋発売予定とされていた)
--201X年X月:【英訳】矢作俊彦『ロング・グッドバイ THE WRONG GOODBYE』の英訳発売予定??(日本語英訳者のアルフレッド・バーンバウム氏が2013年3月に発表したコラムのプロフィールのところに、現在英訳中とある[[[リンク>>http://www.booksfromjapan.jp/news-a-info/column/item/1557]]])
--[[Bento Books>>http://bentobooks.com/]]
---201X年X月:【英訳】皆川博子『開かせていただき光栄です』の英訳"[[The Case of the Curious Cadaver in the Dissectorium of Dr. Daniel Burton>>http://bentobooks.com/curious-cadaver/]]"発売予定。(2014年8月予定から延期)
---201X年X月:【英訳】中里友香『カンパニュラの銀翼』の英訳"Silver Wings of the Campanula"発売予定。(第2回アガサ・クリスティー賞受賞作)
---201X年X月:【英訳】三沢陽一『致死量未満の殺人』の英訳"Murder by Nonlethal Dose"発売予定。(第3回アガサ・クリスティー賞受賞作)
---201X年X月:【英訳】岡崎大五『黒い魎(みずは)』の英訳"Black Wave"発売予定。([[Bento Books内書籍紹介ページ>>http://bentobooks.com/black-wave/]])
-中止?
--201X年X月:【英訳】桐野夏生『IN』の英訳"[[In>>http://www.amazon.co.uk/dp/1846554241]]"発売予定。(以前はamazonで2015年5月発売予定とされていたが、発売日の表示がなくなった。中止?)
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2015年12月14日記
&bold(){風狂殺人倶楽部の同人誌『2016華文ミステリ最前線!』の通販開始}
ワセダミステリクラブの有志(OB・OG含む)が結成した風狂殺人倶楽部の同人誌[[『2016華文ミステリ最前線!』>>http://fukyomurderclub.web.fc2.com/publications.html#chinese-mystery-vol2]]が、正確な日付は分かりませんが、東方書店にて購入可能になったようです(店頭販売および通販/[[リンク>>http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=9900009931&bookType=jp]])。2015年11月23日の「文学フリマ東京」で頒布されたもの。副題は「現代中国・台湾ミステリビギナーズガイド2」。
麻耶雄嵩作品や三津田信三作品の中国語訳者である張舟(ちょうしゅう)氏が日本語で寄稿した「現代中国〈未邦訳〉傑作ミステリガイド」や、2014年に中国のミステリ雑誌で短編新人賞を受賞してデビューした陸秋槎(りくしゅうさ)氏へのインタビューなど。(※なお、張舟氏も陸秋槎氏も日本在住)
ほかに、[[『現代華文推理系列 第二集』>>http://www.amazon.co.jp/dp/B0170NXI8K]]や、普璞(ふはく)の短編「理解者の死」(阿井幸作訳/[[オンラインで公開中>>http://estar.jp/.pc/_crea_u?c=U2FsdGVkX18xXOTc5MDkyNrqcL6PukoNEdzH5RSaC15U1]])のレビューなども。
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2015年10月30日記
&bold(){『現代華文推理系列 第二集』刊行}
稲村文吾さん( [[@inmrbng>>http://twitter.com/inmrbng]] )が昨年10月の「第一集」刊行より約1年ぶりに、《現代華文推理系列》の第二集を刊行なさいました。中国語の短編ミステリ4編を翻訳・電子出版したものです。それぞれの短編は個別にも購入可能です。
[[『現代華文推理系列 第二集』>>http://www.amazon.co.jp/dp/B0170NXI8K]](以下の4短編の合本)
-台湾
--[[「風に吹かれた死体」>>http://www.amazon.co.jp/dp/B0170EVH64]]&bold(){冷言}(れいげん)
-中国
--[[「憎悪の鎚」>>http://www.amazon.co.jp/dp/B0170EVBXS]]&bold(){鶏丁}(ジーディン)
--[[「愚者たちの盛宴」>>http://www.amazon.co.jp/dp/B0170NXI8A]]&bold(){江離}(こうり)
-香港
--[[「見えないX」>>http://www.amazon.co.jp/dp/B0170EVBS8]]&bold(){陳浩基}(ちんこうき、サイモン・チェン)
このうち、陳浩基(ちんこうき、サイモン・チェン)は2012年に長編『世界を売った男』が訳されています。あとの3人は初の邦訳。
-【11月6日追加】[[「現代華文推理系列」第二期(執筆者・稲村文吾)>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20151103/1446506081]](翻訳ミステリー大賞シンジケート、2015年11月3日)
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2015年8月10日記
&bold(){同人誌『現代中国・台湾ミステリビギナーズガイドブック』の印刷版、再頒布}
&u(){※9月5日追記:&bold(){&color(red){東京・神保町の中国書籍専門書店、東方書店にて購入可能になりました。}}「[[こちらのページ>>http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=9900009857&bookType=jp]]」から店舗での取り置き依頼および通信販売での購入ができます。}
ワセダミステリクラブの有志(OB・OG含む)が結成した風狂殺人倶楽部の同人誌[[『現代中国・台湾ミステリビギナーズガイドブック』〈印刷特別増補版〉>>http://fukyomurderclub.web.fc2.com/publications.html#chinese-mystery-printed]]が2015年8月14日、コミックマーケット88にて再頒布されます(東地区ペ29b)。[[電子書籍版>>http://www.amazon.co.jp/dp/B00RIYFI30]]は2014年末に発売になっており、印刷版は第20回文学フリマ東京(2015年5月4日)にて初めて頒布されました。この際には1時間半で完売したそうです。
〈印刷特別増補版〉には、中国のミステリ作家・羅修(らしゅう)の短編「Wの喜劇」が翻訳収録されています。(電子書籍版には収録されていません)
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2015年9月20日記
&bold(){10月3日(土)、東京都港区の台湾文化センターにて島田荘司先生と台湾の本格ミステリ作家、寵物先生(ミスターペッツ)の対談イベント}
&bold(){&color(red){※観覧無料、メールか電話にて要予約、定員50名。}}詳しくは台湾文化センターの「[[こちら>>http://jp.taiwan.culture.tw/information_34_38150.html]]」のページをどうぞ
10月3日(土)の午後2時から、「台湾ミステリーの謎を解く――島田荘司推理小説賞の軌跡」と題した島田荘司先生と寵物先生(と書いて「ミスターペッツ」と読む)の対談イベントが東京都港区の台湾文化センターにて実施されます。対談が90分程度で、その後、Q&Aの時間も用意されているとのことです(通訳を務めるのは台湾文学、呉明益[ご めいえき]『歩道橋の魔術師』等の翻訳者である天野健太郎氏[[[@taiwan_about>>http://twitter.com/taiwan_about]]])。
寵物先生(ミスターペッツ/「~先生」まで含めた四文字が筆名なので「寵物先生先生」と書くべき?)は1980年生まれの台湾の本格ミステリ作家で、台湾で実施されている長編本格ミステリ小説の公募賞、「島田荘司推理小説賞」の第1回(2009年)の受賞者。その受賞作である&bold(){&color(#e07000){『虚擬街頭漂流記』}}(きょぎがいとうひょうりゅうき)は2010年に文藝春秋から邦訳出版されています。1ポイント差で『本格ミステリ・ベスト10』海外部門のベスト10入りを逃しましたが、本格ミステリの傑作です。
島田荘司先生とミスターペッツ先生の5年前(2010年)の対談は文藝春秋のページで公開されています([[リンク>>http://bunshun.jp/pick-up/kyogigaitou/talk/index.html]])。
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2015年7月18日記
&bold(){台湾の本格ミステリ賞、「島田荘司推理小説賞」の受賞作を邦訳出版するためのプロジェクトが始動}
2009年の第1回受賞作、寵物先生(ミスターペッツ)&bold(){&color(#e07000){『虚擬街頭漂流記』}}と2011年の第2回受賞作、陳浩基(サイモン・チェン)&bold(){&color(#e07000){『世界を売った男』}}が文藝春秋から邦訳出版されている台湾の島田荘司推理小説賞。2013年の第3回は2作同時受賞ということもあり邦訳がなかなか出ませんでしたが、このたび、賞の知名度を向上させるとともに、日本や中国語圏のファンから出資を募って邦訳出版を実現させるためのプロジェクトを文藝春秋がスタートさせました。ご興味のある方はぜひ下記のページをご覧になってみてください。支援の締切は2015年9月12日24時(9月13日0時)です。
&bold(){&color(red){※2015年9月7日、目標金額を達成。}}
- [[島田荘司推理小説賞受賞作品「ぼくは漫画大王」「逆向誘拐」日本語版出版プロジェクト>>http://nextwaves.jp/project/home/544]](株式会社文藝春秋 / Nextwaves、2015年7月5日 ※9月6日締切)
- [[「華文ミステリー」が新時代を切り開く! 島田荘司が語るその可能性>>http://hon.bunshun.jp/articles/-/3867]](本の話WEB、2015年7月6日)
- Togetter「[[中国語圏の本格ミステリ小説を日本へ! 島田荘司推理小説賞クラウドファンディング計画始動>>http://togetter.com/li/848601]]」(2015年7月17日)
-【7月28日追加】[[島田荘司推理小説賞クラウドファンディング始動!(執筆者:文藝春秋・荒俣勝利)>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20150728/1438038647]](翻訳ミステリー大賞シンジケート、2015年7月28日)
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2014年10月7日記
&bold(){中国語ミステリ関連ニュース2つ}
&bold(){(1)中国の御手洗熊猫(みたらい ぱんだ)、台湾の林斯諺(りん しげん)の作品が初邦訳! 寵物先生(ミスターペッツ)、水天一色(すいてんいっしき)の作品も}
中国語ミステリ愛好家で、以前から未訳ミステリを読んでツイッターなどで感想を書いていた稲村文吾さん( [[@inmrbng>>http://twitter.com/inmrbng]] )がこのたび、著者本人と連絡を取って許可を取り、中国語の短編ミステリ4編を翻訳・電子出版なさいました。ラインナップは以下の通りです(4編の合本である[[『現代華文推理系列 第一集』>>http://www.amazon.co.jp/dp/B00O3XC7VA]]も出ています)。
-中国
--[[「人体博物館殺人事件」>>http://www.amazon.co.jp/dp/B00O3U7ZGA]]&bold(){御手洗熊猫}(みたらい ぱんだ、ユーショウシー ションマオ)
--[[「おれみたいな奴が」>>http://www.amazon.co.jp/dp/B00O3V6MAO]]&bold(){水天一色}(すいてんいっしき、シュイティエンイースー)
-台湾
--[[「バドミントンコートの亡霊」>>http://www.amazon.co.jp/dp/B00O3VT2PQ]]&bold(){林斯諺}(りん しげん、リン スーイェン)
--[[「犯罪の赤い糸」>>http://www.amazon.co.jp/dp/B00O3WI06C]]&bold(){寵物先生}(ミスターペッツ)
このうち、御手洗熊猫(みたらい ぱんだ)と林斯諺(りん しげん)は初の邦訳。あとの2人はそれぞれ、寵物先生(ミスターペッツ)は長編『虚擬街頭漂流記』、水天一色(すいてんいっしき)は長編『蝶の夢』が数年前に邦訳出版されており、どちらも本格ミステリファンに高い評価を受けました。
私が初めて読んだ台湾ミステリは林斯諺(りん しげん)の作品、初めて読んだ中国ミステリは御手洗熊猫(みたらい ぱんだ)の作品なので、この2人の作品がついに邦訳されたというのは個人的にも非常に感慨深いことです。
今回の邦訳4編について、稲村さんが当サイトに寄稿してくださいました。『[[中国語ミステリ邦訳・電子書籍化計画「現代華文推理系列」]]』をどうぞご覧ください。邦訳短編の冒頭部のサンプルなども読めるようになっています。
&bold(){(2)ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」にて阿井幸作さんの連載「中国ミステリの煮込み」始まる}
以前からブログ「[[トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く>>http://yominuku.blog.shinobi.jp/]]」で未訳の中国ミステリのレビューをしている阿井幸作さん( [[@ajing25>>http://twitter.com/ajing25]] )が2014年8月より、「[[翻訳ミステリー大賞シンジケート>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/]]」にて中国のミステリ事情を紹介する連載「[[中国ミステリの煮込み>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/archive?word=%2A%5B%A1%DA%CB%E8%B7%EE%B9%B9%BF%B7%A1%DB%C3%E6%B9%F1%A5%DF%A5%B9%A5%C6%A5%EA%A4%CE%BC%D1%B9%FE%A4%DF%5D]]」を始めています。
先ほどのニュースと関連付けるならば、日本人でいち早く御手洗熊猫というミステリ作家を「発見」し、ブログで作品のレビューをしたのが阿井幸作さんでした(今から6年ほど前です)。この連載では第1回で程小青(てい しょうせい)、第2回で孫了紅(そん りょうこう)らが扱われています。2人とも20世紀前半、中国探偵小説草創期から活躍した作家です。阿井さんは中国の20世紀初頭の作品から現代の作品まで幅広く読んでいらっしゃるので、今後の連載も楽しみです。
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&bold(){欧米における日本ミステリ}(2014年-2015年)
短編の英訳については[[The BBB>>http://thebbb.net/jp/]]のサイトも参照のこと。
-2014年
--2014年2月:【ドイツ語訳】東野圭吾『聖女の救済』のドイツ語訳"[[Heilige Mörderin>>http://www.amazon.de/dp/3608980121]]"発売。
--2014年3月:【フランス語訳】島田雅彦『カオスの娘』のフランス語訳"[[La fille du chaos>>http://www.amazon.fr/dp/2919186434]]"発売。(「[[島田雅彦さん、ミステリー作品で新境地>>http://book.asahi.com/clip/TKY200706280262.html]]」)
--2014年4月:【英訳】シュウ・エジマ『クイックドロウ』の英訳"[[Quick Draw>>http://www.amazon.com/dp/1939130050]]"発売。([[とみさわ昭仁氏によるレビュー>>http://news.nicovideo.jp/watch/nw571247]])
--2014年5月:【フランス語訳】東野圭吾『真夏の方程式』のフランス語訳"[[L'équation de plein été>>http://www.amazon.fr/dp/2330031998]]"発売。
--2014年5月:【スペイン語訳】夢野久作『少女地獄』のスペイン語訳"[[El infierno de las chicas>>http://www.amazon.es/dp/8494192078]]"発売。([[出版社サイト>>http://satoriediciones.com/libro_infierno.html]])
--2014年6月:【英訳】松浦寿輝『巴(ともえ)』の英訳"[[Triangle>>http://www.amazon.com/dp/162897026X]]"発売。(日本で「形而上学的推理小説」という売り文句で発売された作品)
--2014年6月:【フランス語訳】乙一『暗いところで待ち合わせ』のフランス語訳"[[Rendez-vous dans le noir>>http://www.amazon.fr/dp/2809710120]]"発売。(フランス語訳は2009年に刊行されたがその後品切れになっていた。別の出版社からの再刊)
--2014年6月:【スペイン語訳】京極夏彦『姑獲鳥の夏』のスペイン語訳"[[El verano de la Ubume>>http://www.amazon.es/dp/8494180215]]"発売。
--2014年7月:【ドイツ語訳】大沢在昌『毒猿 新宿鮫II』のドイツ語訳(2007年に別の出版社から刊行されたものの改題新装版)"[[Giftaffe>>http://www.amazon.de/dp/3865324177]]"発売。
--2014年8月:【英訳】湊かなえ『告白』の英訳"[[Confessions>>http://www.amazon.com/dp/0316200921]]"発売(アメリカ)。([[イギリス版>>http://www.amazon.co.uk/dp/1444732455]]も同時発売)([[出版社サイト>>http://www.mulhollandbooks.com/books/springsummer-2014/confessions/]])
--2014年9月:【英訳】米国『EQMM』11月号に法月綸太郎「緑の扉は危険」の英訳"The Lure of the Green Door"掲載。また島田荘司先生のツイートによれば、&bold(){「乱歩以降の日本の傑作本格短編を、次々にEQMM誌に掲載していこうというプロジェクト」が始まるとのこと}([[2014年4月27日の島田先生のツイート>>http://twitter.com/S_S_Kingdom/status/460143699637186560]])。
--2014年9月:【オランダ語訳】東野圭吾『真夏の方程式』のオランダ語訳"[[Afrekening in midzomer>>http://www.bol.com/nl/p/afrekening-in-midzomer/9200000028789946/]]"発売。
--2014年9月:【スペイン語訳】松本清張『点と線』のスペイン語訳"[[El expreso de Tokio>>http://www.amazon.es/dp/8415625545]]"発売。
--2014年9月:【スペイン語訳】中村文則『何もかも憂鬱な夜に』のスペイン語訳"[[En una noche de melancolia>>http://www.amazon.es/dp/8494239031]]"発売。(ミステリ?)
--2014年10月:【英訳】東野圭吾『悪意』の英訳"Malice"発売。[[イギリス版>>http://www.amazon.co.uk/dp/1408705850]]、[[アメリカ版>>http://www.amazon.com/dp/1250035600]]。2015年2月の[[イギリス版>>http://www.amazon.co.uk/dp/0349140529]]。
--2014年10月:【英訳】中村文則『去年の冬、きみと別れ』の英訳"[[Last Winter, We Parted>>http://www.amazon.com/dp/1616954558]]"発売。
--2014年10月:【英訳】綾辻行人『Another』の英訳"[[Another>>http://www.amazon.com/dp/0316339105]]"の紙版が発売。(電子書籍版は2013年に出ている)
--2014年11月:【英訳】江戸川乱歩の明智小五郎物の作品集"[[Edogawa Rampo: The Early Cases of Akechi Kogoro>>http://www.amazon.com/dp/4902075628]]"発売。収録内容は短編「D坂の殺人事件」「黒手組」「幽霊」、長編『一寸法師』([[出版社サイト>>http://www.kurodahan.com/mt/e/catalog/jp0064cate.html]])。
--2014年11月:【英訳】舞城王太郎『阿修羅ガール』の英訳"[[Asura Girl>>http://www.amazon.com/dp/142157537X]]"発売。(非ミステリ)
--2014年12月:【英訳】高野和明『ジェノサイド』の英訳"[[Genocide of One>>http://www.amazon.com/dp/031622622X]]"発売(アメリカ)。([[イギリス版>>http://www.amazon.co.uk/dp/1444759515]]も同時発売)([[出版社サイト>>http://www.mulhollandbooks.com/books/fallwinter-20142015/genocide-of-one/]])(イタリア語版もすでに出版契約が結ばれているらしい)
--2014年12月:【英訳】宮部みゆき『模倣犯』の英訳"Puppet Master"の[[Vol. 1>>http://www.amazon.com/dp/B00R2WYKB4]]が発売。2014年12月から2016年春にかけて全5巻が電子出版される(紙版の出版予定はない)。
-2015年
--2015年1月:【ドイツ語訳】高野和明『ジェノサイド』のドイツ語訳"[[Extinction>>http://www.amazon.de/dp/3570101851]]"発売。
--2015年1月:【フランス語訳】水上勉『雁の寺』のフランス語訳"[[Le Temple des oies sauvages>>http://www.amazon.fr/dp/2809710643]]"発売。(「[[以前に出ていたもの>>http://www.amazon.fr/dp/2877302172]]」の新装版)
--2015年1月:【イタリア語訳】桐野夏生『顔に降りかかる雨』のイタリア語訳"[[Pioggia sul viso>>http://www.amazon.it/dp/8854509108]]"発売。江戸川乱歩賞受賞作。
--2015年2月:【英訳】佐藤友哉『デンデラ』の英訳"[[Dendera>>http://www.amazon.com/dp/1421571730]]"発売。(非ミステリ)
--2015年2月:【フランス語訳】中村文則『銃』のフランス語訳"[[Revolver>>http://www.amazon.fr/dp/2809710740]]"発売。
--2015年2月:【英訳】後藤均『写本室(スクリプトリウム)の迷宮』の英訳"[[The Labyrinth of the Scriptorium>>http://www.amazon.com/dp/B00UB0ZU6I]]"発売。(Kindle版のみ)
--2015年3月:【イタリア語訳】中村文則『掏摸(スリ)』のイタリア語訳"[[Tokyo noir>>http://www.amazon.it/dp/8804647647]]"発売。
--2015年4月:【フランス語訳】江戸川乱歩『押絵と旅する男』(「虫」を併録)のフランス語訳"[[Mirage (suivi de Vermine)>>http://www.amazon.fr/dp/2809711070]]"発売。([[以前に出ていたもの>>http://www.amazon.fr/dp/2877304957]]の新装版だと思われる。訳者、出版社、ページ数も同じ)
--2015年4月:【英訳】桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』の英訳"[[Red Girls: The Legend of the Akakuchibas>>http://www.amazon.com/dp/1421578573]]"発売。(2007年 日本推理作家協会賞受賞作)
--2015年4月:【英訳】沼田まほかる『ユリゴコロ』の英訳"[[Nan-Core>>http://www.amazon.com/dp/1939130921]]"発売。(最初にamazonにデータが登録された際には2014年11月発売とされており、タイトルは『YuriGokoro』だった)
--2015年5月:【フランス語訳】江戸川乱歩『孤島の鬼』のフランス語訳"[[Le démon de l'île solitaire>>http://www.amazon.fr/dp/291918671X]]"発売。(訳者のミヤコ・スロコンブ氏はこの翻訳によりイマジネール大賞翻訳者部門にノミネート/[[関連Togetter>>http://togetter.com/li/936343]])
--2015年5月:【フランス語訳】伊坂幸太郎『死神の精度』のフランス語訳"[[La mort avec précision>>http://www.amazon.fr/dp/2809710902]]"発売。
--2015年5月:【フランス語訳】湊かなえ『告白』のフランス語訳"[[Les Assassins de la 5e B>>http://www.amazon.fr/dp/2021056279]]"発売。
--2015年5月:【フランス語訳】東野圭吾『白夜行』のフランス語訳"[[La Lumiere de la Nuit>>http://www.amazon.fr/dp/2330050895]]"発売。
--2015年5月:【イタリア語訳】浜尾四郎のイタリア語訳短編集"[[Il discepolo del demonio>>http://www.amazon.it/dp/886564141X]]"(悪魔の弟子)発売。ほかに「彼が殺したか」、「黄昏の告白」、「正義」の計4編を収録。
--2015年5月:【英訳】宮部みゆき『模倣犯』の英訳"Puppet Master"の[[Vol. 2>>http://www.amazon.com/dp/B00XP9834I]]が発売。2014年12月から2016年春にかけて全5巻が電子出版される(紙版の出版予定はない)。
--2015年5月:【ドイツ語訳】東野圭吾『悪意』のドイツ語訳"[[Böse Absichten>>http://www.amazon.de/dp/360898027X]]"発売。
--2015年6月:【イタリア語訳】高野和明『ジェノサイド』のイタリア語訳"[[Il protocollo ombra>>http://www.amazon.it/dp/8811684552]]"発売。
--2015年6月:【英訳】綾辻行人『十角館の殺人』の英訳"[[The Decagon House Murders>>http://www.amazon.com/dp/1508503737]]"発売(米国の小出版社「Locked Room International」より)。
--2015年6月:【英訳】京極夏彦『巷説百物語』の英訳"The Wicked and the Damned: A Hundred Tales of Karma"の[[Vol. 1(「小豆洗い」)>>http://www.amazon.com/dp/B010F0OEQU]]、[[Vol. 2(「白蔵主[はくぞうす]」)>>http://www.amazon.com/dp/B010F0OEME]]、[[Vol. 3(「舞首[まいくび]」)>>http://www.amazon.com/dp/B010F0OEPG]]が発売。(収録短編7編が7分冊で電子出版される予定)
--2015年6月:【スペイン語訳】横溝正史『獄門島』のスペイン語訳"[[GOKUMON-TO. La isla de las puertas del infierno >>http://www.amazon.es/dp/8494285874]]"発売。
--2015年7月:【英訳】米国『EQMM』2015年8月号に島田荘司「発狂する重役」の英訳"The Executive Who Lost His Mind"掲載。
--2015年8月:【英訳】乙一『GOTH』の英訳『[[Goth>>http://www.amazon.com/dp/1421580268]]』がHaikasoruから復刊。2008年に他社で英訳出版されたが、出版社がライトノベル業から撤退し『GOTH』も入手不能になっていた。新たに「森野は記念写真を撮りに行くの巻」の英訳も収録。
--2015年9月:【英訳】島田荘司『占星術殺人事件』の英訳"[[The Tokyo Zodiac Murders>>http://www.amazon.com/dp/1782271384]]"発売。(英訳は2004年に日本の小出版社から刊行されたがその後品切れになっていた。今回はイギリスの出版社からの再刊。2014年8月にアメリカの小出版社「Locked Room International」から再刊される予定だったが、より大手の出版社、Pushkinから発売されることとなった。世界の名作ミステリの英訳を刊行する新レーベル「Pushkin Vertigo」の創刊ラインナップ4冊のうちの1冊)
--2015年9月:【ドイツ語訳】中村文則『掏摸(スリ)』のドイツ語訳"[[Der Dieb>>http://www.amazon.de/dp/3257069456]]"発売。
--2015年10月:【英訳】東野圭吾『白夜行』の英訳"[[Journey Under the Midnight Sun>>http://www.amazon.co.uk/dp/1408704110]]"発売。(2013年12月予定→2014年5月予定→2015年10月予定と延期)
--2015年10月:【英訳】「日本の」または「日本に関する」犯罪ストーリーのアンソロジー"[[Hanzai Japan: Fantastical, Futuristic Stories of Crime From and About Japan>>http://www.amazon.com/dp/142158025X]]"発売。全16編収録(日本作家6編、海外作家10編)。副題は「空想的で未来的な犯罪ストーリー」。日本からの収録作は宮内悠介「空蜘蛛」、平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」、林譲治「警視庁吸血犯罪捜査班」、藤野可織「逃げろ!」、篠田節子「幻の穀物危機」、桜坂洋「さいたまチェーンソー少女」。([[関連Togetter>>http://togetter.com/li/850241]])
--2015年10月下旬:【英訳】米国『EQMM』2015年12月号に甲賀三郎「蜘蛛」の英訳"The Spider"掲載。
--2015年12月:【スペイン語訳】赤川次郎『三毛猫ホームズの推理』のスペイン語訳"[[Los Misterios De La Gata Holmes>>http://www.amazon.es/dp/8494344951]]"発売。
--2015年12月:【英訳】宮部みゆき『模倣犯』の英訳"Puppet Master"の[[Vol. 3>>http://www.amazon.com/dp/B0197WLYFQ]]が発売。(2016年春までに5分冊で電子出版される予定)
--2015年12月:【オランダ語訳】高野和明『ジェノサイド』のオランダ語訳"[[Executie>>http://www.bol.com/nl/p/executie/9200000046234335/]]"発売。
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2014年9月26日記
&bold(){◆ニュース1◆ &u(){非英語圏のミステリを対象とするオールタイムベスト選出アンケートを実施}}
「[[翻訳ミステリー大賞シンジケート>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/]]」の協力も得て、Twitter上で「非英語圏ミステリ」のオールタイムベスト(ATB)を選出するアンケート企画を実施しました。フランス語圏のミステリを対象とする&bold(){&color(#e07000){「フランスミステリベスト100」}}と、北欧やドイツ、イタリア、スペインなど非英仏語圏のミステリを対象とする&bold(){&color(#e07000){「非英仏語圏ミステリベスト100」}}の2つに分けての実施です。両方ともちょうど同じ数、67名の方から投票いただきました。
-[[フランスミステリベスト100]]
--1位 『ウサギ料理は殺しの味』ピエール・シニアック
--2位 『殺人交叉点』フレッド・カサック
--3位 『黄色い部屋の謎』ガストン・ルルー
--4位 『騙し絵』マルセル・F・ラントーム
--5位 『シンデレラの罠』セバスチアン・ジャプリゾ
-[[非英仏語圏ミステリベスト100]]
--1位 『薔薇の名前』ウンベルト・エーコ(イタリア)
--2位 『犯罪』フェルディナント・フォン・シーラッハ(ドイツ)
--3位 『三秒間の死角』ルースルンド&ヘルストレム(スウェーデン)
--4位 《ミレニアム三部作》スティーグ・ラーソン(スウェーデン)
--5位 『笑う警官』シューヴァル&ヴァールー(スウェーデン)
後者はもちろんアジアの作品も対象でした。アジアでの最高位は寵物先生(ミスターペッツ)『虚擬街頭漂流記』の23位でした。
&bold(){◆ニュース2◆ &u(){韓国推理小説の父、金来成(キム・ネソン)が新聞で紹介される}}
2014年9月2日(火)付けの朝日新聞朝刊、文化面に&bold(){「80年を経て日本語で出版/韓国「推理小説の父」の長編/日本に留学、江戸川乱歩らと親交」}という記事が載りました([[ブック・アサヒ・コムで全文読めます>>http://book.asahi.com/booknews/update/2014090500003.html]])。約80年前に日本語で執筆されながらも日本では出版されなかった長編探偵小説『思想の薔薇』についての記事で、『思想の薔薇』を韓国語版から「重訳」した祖田律男さんのコメントなども載っています。この記事の公式の韓国語訳は「[[こちら>>http://asahikorean.com/article/asia_now/culture/AJ201409150079]]」で読めます。
また、『ハヤカワミステリマガジン』2014年11月号でも松坂健氏がレビューページで『金来成探偵小説選』と『魔人』にほんのちょっと言及してくださっています。
&bold(){◆ニュース3◆ &u(){法月綸太郎の短編「緑の扉は危険」が米国『エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン』に英訳掲載される}}
法月綸太郎の短編&bold(){「緑の扉は危険」}の英訳 The Lure of the Green Door が米国『EQMM』2014年11月号に掲載されました。英訳者は、英文レビューブログ「[[ボクの事件簿>>http://ho-lingnojikenbo.blogspot.jp/]]」のホーリンさんです。法月綸太郎の短編が米国『EQMM』に英訳掲載されるのは10年振り、2度目。最初に載ったのは2004年1月号の&bold(){「都市伝説パズル」}(An Urban Legend Puzzle)。これはその後英米のミステリアンソロジーに収録されたり、重訳でチェコ語やドイツ語に訳されたりしています。ちなみに法月綸太郎の英訳はこの短編2編のみです。米国『EQMM』に日本の作品が載るのは、2013年8月号の島田荘司&bold(){「Pの密室」}(The Locked House of Pythagoras)以来、1年3か月振りでした。
ホーリンさんはブログで金来成(キム・ネソン)の『魔人』(論創海外ミステリ)のレビューも書いてくださっています([[2014年8月26日エントリー>>http://ho-lingnojikenbo.blogspot.jp/2014/08/city-of-darkness.html]])。ありがとうございます!
なお、日本ミステリの英訳出版についてざっとまとめておくと、2014年8月には&bold(){湊かなえ『告白』}([[Confessions>>http://www.amazon.com/dp/0316200921]])の英訳が出版されており、10月には&bold(){東野圭吾『悪意』}([[Malice>>http://www.amazon.com/dp/1250035600]])、&bold(){中村文則『去年の冬、きみと別れ』}([[Last Winter, We Parted>>http://www.amazon.com/dp/1616954558]])、&bold(){綾辻行人『Another』}([[Another>>http://www.amazon.com/dp/0316339105]])の英訳が出版される予定です。(『Another』英訳版はすでに2013年に電子書籍として出版されていましたが、今回は紙版の発売です)
&bold(){最近作成した主な記事}
-[[アメリカで2006年に発表された明智小五郎物のパスティーシュ短編「Ex Calce Liberatus」について]]
-[[フランスのミステリ編集者が選んだ必読ミステリ100]]
-[[ポーランドのミステリ評論家が選んだ最重要ミステリ100]]
-[[日本の小説の海外での受賞一覧]]
-[[2014年に韓国で出版された『京城の日本語探偵作品集』]]
-[[「SUGOI JAPAN」のエンタメ小説50選にノミネートされた50作品50作家の英訳状況]]
&bold(){最近寄稿した記事}
-2014-07-17 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第17回 オランダとフランドルのミステリー賞>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140717/1405554128]] (これにて連載は最終回とさせていただきました)
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2014年7月19日記
&u(){&bold(){論創海外ミステリ127 金来成(キム・ネソン)『魔人』近刊}}
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論創社《論創海外ミステリ》で2014年7月末に刊行される『魔人』は、江戸川乱歩に憧れ、乱歩のような作品が書きたいという理想を持っていた韓国人作家、金来成(キム・ネソン)が1939年に発表した長編探偵小説です。新聞連載ののち同年に単行本が刊行されベストセラーになりました。現在でも韓国では、この作品がこの作家の代表作だとみなされています。乱歩ファン、戦前国内探偵小説のファンには特にお勧めです。(ちなみに乱歩の作品でいうと、『魔人』は『暗黒星』や『地獄の道化師』、『幽鬼の塔』と同時期に書かれた作品ということになります)
『魔人』([[honto>>http://honto.jp/netstore/pd-book?prdid=26259132]])は《論創海外ミステリ》第127巻として、アンドリュウ・ガーヴ『運河の追跡』、ジェイムズ・リー・バーク『太陽に向かえ』と同時発売です。訳者は『金来成探偵小説選』収録の長編『思想の薔薇』などの訳者でもある祖田律男氏です。
帯の文句
「江戸川乱歩の世界を彷彿とさせる怪奇と浪漫
1930年代、魔都京城で開かれる華やかな仮装舞踏会 次々と起こる怪事件に探偵劉不亂が挑む
韓国推理小説の父、金来成が放つ本格探偵長編」
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2014年6月21日記(6月28日、少々加筆)
&u(){&bold(){論創ミステリ叢書 第76巻『金来成探偵小説選』近刊}}
#ref(金来成探偵小説選小サイズ.jpg)
#ref(思想の薔薇1964小サイズ.jpg)
論創社《論創ミステリ叢書》第76巻、『金来成(キムネソン)探偵小説選』([[amazon>>http://www.amazon.co.jp/dp/4846013332]])が2014年6月30日ごろに発売になります。【2014年6月28日追記:[[amazon>>http://www.amazon.co.jp/dp/4846013332]]では6月27日から購入可能になりました】
- 金来成が日本語で発表した小説や評論、随筆類をすべて収録
- 日本語で執筆されたものの日本では発表されなかった幻の長編探偵小説&bold(){『思想の薔薇』}を韓国語版から翻訳収録(上の写真は1964年版の単行本)
- 自身の日本語掌編「綺譚・恋文往来」を大幅に改稿加筆して短編化した韓国語作品「恋文綺譚」を翻訳収録
- 探偵小説との出会い、読書遍歴、日本での学生生活や探偵作家としての処女作「楕円形の鏡」を執筆した経緯などが語られた随筆&bold(){「探偵小説二十年史」}を翻訳収録
翻訳部分の訳者は金聖鍾(キム・ソンジョン)の長編ミステリ『最後の証人』(論創社、2009年)などの訳者である祖田律男氏です。私は解題(pp.387-424)を執筆しました(松川良宏名義)。
-解題の節題
--1 乱歩に私淑し、「韓国の乱歩」となった金来成
--2 探偵小説との出会いから作家デビューまで
--3 YDNペンサークルへの参加
--4 乱歩への憧れ
--5 探偵小説芸術論争
--6 朝鮮半島初の探偵小説専門作家として活躍
--7 戦後の江戸川乱歩との文通
--8 金来成の晩年とその後
--9 作品解題
『金来成探偵小説選』(2014年6月)に続いて、7月25日頃には金来成(キム・ネソン)の長編探偵小説&bold(){『魔人』}([[honto>>http://honto.jp/netstore/pd-book?prdid=26259132]])が同じ出版社の叢書《論創海外ミステリ》で刊行されます。翻訳者は同じく祖田律男氏です。『魔人』は1939年に新聞連載の形で発表され、同年に単行本がベストセラーとなった作品で、韓国では金来成の探偵作家としての代表作と見なされています。
金来成が韓国語で発表した小説のうち、創作短編&bold(){「霧魔」}と翻案短編&bold(){「深夜の恐怖」}は当サイトで翻訳公開しています。
-[[「霧魔」(1939)>金来成「霧魔」(1939) 김내성 <무마>]]
-[[「深夜の恐怖」(1939)>【翻案ホームズ】「まだらの紐」の朝鮮版翻案作品「深夜の恐怖」(1939年)]] ※コナン・ドイル「まだらの紐」の翻案
関連記事(ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」への寄稿)
-[[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第16回 キム・ネソン(金来成)と韓国のミステリー賞>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140619/1403132782]] (2014-06-19)
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2014年6月28日記
最近は告知していませんでしたが、ブログ「[[翻訳ミステリー大賞シンジケート>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/]]」の連載「非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると」の11月以降の分を以下にまとめておきます。
-バックナンバーの一覧は「[[こちら>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/archive?word=%2A%5B%A1%DA%CB%E8%B7%EE%B9%B9%BF%B7%A1%DB%C8%F3%B1%D1%B8%EC%B7%F7%A5%DF%A5%B9%A5%C6%A5%EA%A1%BC%BE%DE%A4%A2%A1%A6%A4%E9%A1%A6%A4%AB%A4%EB%A4%C8%5D]]」 (2013年10月の第8回[中国編]のみ、ブログ「[[トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く>>http://yominuku.blog.shinobi.jp/]]」の阿井幸作さんが執筆)
--2013-11-14 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第9回 日本のミステリー小説の英訳状況>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131114/1384382956]]
--2013-12-19 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第10回 アメリカのミステリー賞と日本ミステリー>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131219/1387410409]]
--2014-01-16 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第11回 ドイツ語圏のミステリー賞>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140116/1389827961]]
--2014-02-13 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第12回 グーディス、密室、ボリウッド>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140213/1392246390]]
--2014-03-20 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第13回 中東欧・バルカン半島のミステリー賞>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140320/1395272357]]
--2014-04-17 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第14回 日本のミステリー小説の仏訳状況>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140417/1397692258]]
--2014-05-22 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第15回 インターナショナル・ダガー賞>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140522/1400714936]]
--2014-06-19 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第16回 キム・ネソン(金来成)と韓国のミステリー賞>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140619/1403132782]]
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2014年2月6日記
&u(){&bold(){中国のミステリ小説・SF小説で中国語を学ぶ}}
NHKラジオ第2放送で毎週月曜~金曜に放送されている「[[レベルアップ中国語>>http://www.nhk.or.jp/gogaku/chinese/levelup/]]」の2月の放送分で、中国の作家・&bold(){阿乙}(あ おつ、アー・イー、1976- )の短編ミステリ&bold(){「バレンタインデー爆破事件」}(情人节爆炸案[情人節爆炸案]、2010年刊行の短編集『[[鳥,看見我了>>http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=352863&bookType=ch]]』所収)が扱われます。1998年2月14日に中国で実際に起きたバス爆破事件を下敷きにした作品だそうです。テキストは420円です([[amazon>>http://www.amazon.co.jp/dp/B00HDOZJH0]])。
放送は2月3日にすでに始まってしまっていますが、NHK語学番組公式サイト(http://www.nhk.or.jp/gogaku/)で会員登録(無料)をすれば、放送の翌週の1週間、番組を聴くことができます。また、テキストとは別売りで、番組を再構成したCDも販売されています(1580円、[[amazon>>http://www.amazon.co.jp/dp/4143582031]])。
テキストに掲載されているのは短編全体ではなく、冒頭から全体の三分の二ぐらいまでの部分です。また、省略されている箇所もあります。そのため、テキストに掲載された部分については日本語訳も付されていますが、テキストを買っても短編の全体の訳を読めるわけではありません。ただ、詳しいあらすじ紹介などもありますので、中国語学習に興味のない方でも中国のミステリに関心があればぜひチェックしてみてください。
ラジオの放送は月~金の午前10:30~10:45、再放送は同日の午後10:45~11:00。ラジオ放送と同時刻に、NHKラジオの公式サイトでも同じものを聴くことができます(http://www3.nhk.or.jp/netradio/)。
「レベルアップ中国語」の先月の放送分では中国のSF作家・&bold(){劉慈欣}(りゅう じきん、リウ・ツーシン、1963- 、[[Wikipedia>>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%89%E6%85%88%E6%AC%A3]])の長編SF&bold(){『三体』}が扱われました。テキストとCDは今でも手に入ります([[amazon>>http://www.amazon.co.jp/dp/B00GWQXBI4]]、[[amazon>>http://www.amazon.co.jp/dp/4143582023]])。この作品は本格的な世界進出が決まった最初の中国SFで、アメリカのSF作家のケン・リュウ([[Wikipedia>>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%89%E5%AE%87%E6%98%86]])による英訳が予定されているほか、テキストによれば日本語への翻訳も進められているそうです。韓国語訳は2013年9月に出版されています([[韓国のオンライン書店>>http://www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8954430074]])。
-劉慈欣作品 邦訳リスト
--短編&bold(){「さまよえる地球」}(阿部敦子訳、『S-Fマガジン』2008年9月号)
--短編&bold(){「夢の海」}(『[[虹の図書室>>http://www.k3.dion.ne.jp/~rizhong/]]』27号[第2巻第7号]、2010年)(※中国の児童文学を翻訳紹介する同人誌)(※現物未確認)
--長編抄訳&bold(){『三体』}(上原かおり訳、中国SF研究会『中国SF資料之九』、2010年8月、pp.34-69)(※中国のSF小説を翻訳紹介する同人誌)(※第1章~第4章の翻訳)
「レベルアップ中国語」の2014年1月~3月の放送分は「中国文学~現代の息吹」(講師:千野拓政)と題されており、3月の放送分では中国の若手作家・韓寒(かん かん、ハン・ハン、1982- 、[[Wikipedia>>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%AF%92]])の長編小説『1988』が扱われるそうです。韓寒は邦訳に『上海ビート』(平坂仁志訳、サンマーク出版、2002年7月)があります。
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2013年12月21日記
&u(){&bold(){ニュース1}}
韓国語翻訳家の祖田律男さんがブログ「[[翻訳ミステリー大賞シンジケート>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/]]」に全3回の「韓国ミステリ事情」を寄稿なさいました。
-2013-12-02 [[韓国ミステリ事情 その1 植民地時期朝鮮における探偵小説>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131202/1385940091]]
-2013-12-09 [[韓国ミステリ事情 その2 金来成(キム・ネソン)と金聖鍾(キム・ソンジョン)>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131209/1386544763]]
-2013-12-16 [[韓国ミステリ事情 その3 新世代の作家たち>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131216/1387150763]]
「その1」では1920年代に少年向けの探偵小説を書いた方定煥(パン・ジョンファン)や、今から約90年前に発表され韓国最初の創作探偵小説とされる朴秉鎬(パク・ピョンホ)の『血の袈裟』(血袈裟)などが紹介されています。
「その2」では、「韓国の江戸川乱歩」「韓国の松本清張」などと称されることもある金来成(キム・ネソン)と金聖鍾(キム・ソンジョン)が紹介されています。金来成(キム・ネソン)は1935年に日本の探偵雑誌でデビューし、その後朝鮮半島に戻って向こうで探偵作家・大衆文学作家として活躍した人物です。金聖鍾(キム・ソンジョン)は傑作長編ミステリ『最後の証人』が祖田さんにより邦訳されているので興味を持たれた方はぜひお読みになってみてください。
「その3」では、21世紀の韓国の新たなミステリ作家たちが紹介されています。
「その2」で告知されましたが、戦前の日本の探偵雑誌『ぷろふいる』で1935年にデビューした韓国人作家の金来成(キム・ネソン)が、その翌年に日本語で執筆した長編探偵小説&bold(){『思想の薔薇』}が、2014年に論創社の&bold(){《論創ミステリ叢書》}で刊行されます(『金来成探偵小説選』に収録)。もっとも日本語の原文は残っていないので、韓国語からの再翻訳という形になります。金来成(キム・ネソン)の探偵小説観はちょうどデビューのころに日本の探偵小説界をにぎわせていた「探偵小説芸術論争」に強い影響を受けており、日本語で書いた長編『思想の薔薇』は探偵小説としての魅力を失わずに、かつ純文学的な達成をなし遂げることを意図して書いたものだと金来成(キム・ネソン)は自序で語っています。
また、同じく「その2」で告知されていますが、日本語で書かれた長編『思想の薔薇』だけでなく、金来成(キム・ネソン)が韓国語で執筆した探偵小説のうちの代表作である長編&bold(){『魔人』}(1939)も、2014年に論創社から翻訳刊行されます。こちらは&bold(){《論創海外ミステリ》}での刊行が予定されています。
&u(){&bold(){ニュース2}}
毎年「台湾ミステリー事情」が掲載されている『本格ミステリー・ワールド』の2014年版(『本格ミステリー・ワールド2014』)が12月17日に発売になりました。今年は陳國偉氏による「台湾ミステリー事情」のほかに、韓国の出版社・時空社(シゴンサ)の編集者であるパク・ユニ氏による「韓国ミステリー事情」も掲載されています。また例年通り、「黒蜘蛛クラブの挨拶」のページにも中国、台湾、韓国からの寄稿があります。執筆者はそれぞれ、河狸氏(ジャーナリスト)、張東君氏(台湾推理作家協会会員)、ユン・ヨンチョン氏(윤영천、編集者)。
&u(){&bold(){ニュース3}}
ブログ「[[翻訳ミステリー大賞シンジケート>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/]]」に「[[アメリカのミステリー賞と日本ミステリー>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131219/1387410409]]」を寄稿しました(12月19日)。連載「非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると」の第10回です。
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2013年11月14日記
ブログ「[[翻訳ミステリー大賞シンジケート>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/]]」に「[[日本のミステリー小説の英訳状況>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131114/1384382956]]」を寄稿しました。連載「非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると」の第9回です。
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2013年10月17日記
今年の4月から、ブログ「[[翻訳ミステリー大賞シンジケート>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/]]」で非英語圏のミステリ賞を紹介する「非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると」という記事の連載をしています(松川良宏名義)。タイトルは、それ以前に掲載された「[[海外ミステリー賞あ・ら・かると>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130228/1362002100]]」(2010年2月5日掲載、2013年2月28日再掲)からいただいたものです。
-[[バックナンバーの一覧>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/archive?word=%2A%5B%A1%DA%CB%E8%B7%EE%B9%B9%BF%B7%A1%DB%C8%F3%B1%D1%B8%EC%B7%F7%A5%DF%A5%B9%A5%C6%A5%EA%A1%BC%BE%DE%A4%A2%A1%A6%A4%E9%A1%A6%A4%AB%A4%EB%A4%C8%5D]]
--2013-04-04 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第1回 スペイン語圏編>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130404/1365027246]]
--2013-05-09 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第2回 イタリア編>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130509/1368057203]]
--2013-06-05 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第3回 フランス編>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130605/1370387398]]
--2013-07-18 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第4回 北欧その1 スウェーデン編>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130718/1374104693]]
--2013-07-25 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第5回 北欧その2 デンマーク編>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130725/1374712828]]
--2013-08-22 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第6回 北欧その3 ノルウェー編>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130822/1377132012]]
--2013-09-19 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第7回 北欧その4 アイスランド・フィンランド編>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130919/1379548716]]
10月掲載分は特別に、普段からブログ「[[トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く>>http://yominuku.blog.shinobi.jp/]]」で中国ミステリ事情の紹介や中国ミステリの原書レビューをしていらっしゃる阿井幸作さんにお願いしました。阿井さんは『ミステリマガジン』にも何度か中国ミステリのレビューを寄稿していらっしゃいます(参照:[[『ミステリマガジン』洋書案内〈世界篇〉で紹介された本とその邦訳状況]])。
-2013-10-17 [[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第8回 中国編(執筆者・阿井幸作)>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131017/1381962150]]
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&bold(){最近作成した主な記事}
-[[非英語圏ミステリ2013年の邦訳出版一覧]] (2013年4月17日~、随時更新)
-2012年9月9日:[[年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧]]
-2012年11月:[[シャーロック・ホームズの異郷のライヴァルたち>シャーロック・ホームズの異郷のライヴァルたち 目次]] (※2013年8月に「(7)ソ連編」を追加)
-2012年11月16日:[[現代欧米探偵小説傑作選集(オリエント書房、1947年)]]
-2012年11月26日:[[『ラテンアメリカ・ミステリ作家ガイド』で扱われている54人の作家の一覧]]
-2013年1月7日:[[伊藤秀雄『近代の探偵小説』の韓国語訳/韓国で刊行されている《日本ミステリ叢書》について>伊藤秀雄『明治の探偵小説』『大正の探偵小説』『昭和の探偵小説』『近代の探偵小説』]]
-2013年4月17日:[[2012年に欧米で翻訳出版された日本の推理小説]]
-2013年6月22日:[[ハヤカワ・ミステリ文庫非英語圏作品一覧]]
-2013年8月3日:[[江戸川乱歩が所蔵していた唯一の韓国探偵小説、金来成『秘密の門』の序文]]
-2013年8月17日~:[[《世界探偵小説全集》のラインナップを本当に「世界」規模で考えてみる]]
-ドイツ語圏ミステリ
--2013年6月18日:[[ドイツ語圏のミステリファンが選ぶミステリ・オールタイムベスト119(1990年)]]
--2013年7月15日:[[ドイツ語圏のミステリファンが選ぶドイツ語圏ミステリベスト100(2002年)]]
--2013年7月22日:[[ドイツ語圏ミステリ邦訳一覧]]
-フランス語圏ミステリ
--2013年5月16日:[[フランスのミステリ賞]]
--2013年5月16日:[[フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号)]]
-北欧ミステリ
--2013年6月16日:[[北欧ミステリ邦訳一覧]]
--2013年6月19日:[[北欧のミステリ賞]]
-中欧ミステリ
--2013年10月27日:[[チェコ推理小説略史]]
-南欧ミステリ
--2013年6月17日:[[南欧ミステリ邦訳一覧]] (イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ)
--2013年6月30日:[[スペイン最初の探偵小説、アラルコン「釘」(1853年)]]
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&bold(){欧米における日本ミステリ}(2013年)
2012年については「[[2012年に欧米で翻訳出版された日本の推理小説]]」に移動。
-2013年
--2012年12月?:【英訳】米国『EQMM』2013年2月号に永瀬隼介の短編「師匠」の英訳"Chief"掲載。
--2013年1月:【英訳】江戸川乱歩『パノラマ島綺譚』の英訳"[[Strange Tale of Panorama Island>>http://www.amazon.com/dp/0824837037]]"発売。
--2013年1月:【英訳】高嶋哲夫『メルトダウン』の英訳"[[Fallout>>http://www.amazon.com/dp/1934287156]]"発売。
--2013年1月:【フランス語訳】中村文則『掏摸(スリ)』のフランス語訳"[[Pickpocket>>http://www.amazon.fr/dp/2809703930]]"発売。
--2013年2月:【スペイン語訳】中村文則『掏摸(スリ)』のスペイン語訳"[[El Ladrón>>http://www.amazon.es/dp/8494030183]]"発売。
--2013年2月:【英訳】石川智健『グレイメン』の英訳"[[Gray Men>>http://www.amazon.com/dp/1935654500]]"発売。
--2013年3月:【ドイツ語訳】高橋克彦『写楽殺人事件』のドイツ語訳"[[Auf der Suche nach Sharaku>>http://www.amazon.de/dp/3861249189]]"発売。
--2013年3月:【スペイン語訳】東野圭吾『聖女の救済』のスペイン語訳"[[La Salvación de una santa>>http://www.amazon.es/dp/8466652760]]"発売。
--2013年3月:【英訳】綾辻行人『Another』の英訳"[[Another>>http://www.amazon.com/dp/B00AFZ5O5Q]]"(上巻のみ)、Kindleで発売。下巻は7月発売。電子書籍版の売り上げがよければ紙版も出るとのこと。
--2013年5月:【フランス語訳】東野圭吾『天空の蜂』のフランス語訳"[[La Prophétie de l'abeille>>http://www.amazon.fr/dp/2330019580]]"発売。
--2013年5月:【オランダ語訳】東野圭吾『聖女の救済』のオランダ語訳"[[Redding van een heilige>>http://www.bol.com/nl/p/redding-van-een-heilige/9200000011192586/]]"発売。
--2013年6月:【英訳】中村文則『悪と仮面のルール』の英訳"[[Evil and the Mask>>http://www.amazon.com/dp/1616952121]]"発売。
--2013年6月:【英訳】米国『EQMM』8月号に島田荘司の中編「Pの密室」の英訳"The Locked House of Pythagoras"掲載。(かなり短縮されているとのこと)
--2013年7月:【英訳】綾辻行人『Another』の英訳"[[Another>>http://www.amazon.com/dp/B00AA18Z9C]]"(下巻)、Kindleで発売。
--2013年7月:【英訳】夢野久作「瓶詰地獄」の英訳"Hell in a Bottle"を収録した日本近代文学英訳アンソロジー"[[Three-Dimensional Reading: Stories of Time and Space in Japanese Modernist Fiction, 1911-1932>>http://www.amazon.com/dp/0824838017]]"発売。(この作品は過去に日本人グループによる[[英訳あり>>http://www.amazon.com/dp/B005GR3ONM]])
--2013年8月:【英訳】木内一裕『水の中の犬』の英訳"[[A Dog in Water>>http://www.amazon.com/dp/1939130034]]"発売。
--2013年9月:【英訳】高橋克彦『写楽殺人事件』の英訳"[[The Case of the Sharaku Murders>>http://www.amazon.co.uk/dp/0857281291]]"発売。
--2013年9月:【英訳】西村京太郎のミステリ短編集『南神威島(みなみかむいとう)』の英訳"[[The Isle of South Kamui and Other Stories>>http://www.amazon.co.uk/dp/1783080116]]"発売。
--2013年9月:【イタリア語訳】東野圭吾『聖女の救済』のイタリア語訳"[[L'impeccabile>>http://www.amazon.it/dp/8809781627]]"発売。
--2013年10月:【スペイン語訳】浜尾四郎『悪魔の弟子』(併録:彼が殺したか)のスペイン語訳"[[El discipulo del diablo>>http://www.amazon.es/dp/8494112511]]"発売。
--2013年10月:【英訳】清水義範『迷宮』の英訳"[[Labyrinth>>http://ebookstore.sony.com/ebook/yoshinori-shimizu/labyrinth/_/R-400000000000001140616]]"(Shueisha English Edition)、北米Sony Reader Storeで販売開始(31日)。[[英訳版『迷宮』特設サイト>>http://labyrinth-novel.com/]]。
--2013年11月:【英訳】宮部みゆきのホラー短編集『あやし』の英訳"[[Apparitions: Ghosts of Old Edo>>http://www.amazon.com/dp/1421567423]]"発売。
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&sizex(4){&bold(){インド・ミステリ、ヴィカース・スワループ『6人の容疑者』&波多野健「インド・ミステリ通史の試み――探偵小説の受容と変容、二重構造の発生」}} (2012年8月)
2010年9月に発売された&bold(){&color(#e07000){ヴィカース・スワループ『6人の容疑者』}}(武田ランダムハウスジャパン、上下巻)の&bold(){&color(#e07000){文庫版}}(RHブックス・プラス、上下巻)が2012年8月10日に発売になった。ヴィカース・スワループは英語で執筆するインド出身の作家で、ほかに映画『スラムドッグ$ミリオネア』の原作となった『ぼくと1ルピーの神様』(邦訳の著者名は「ヴィカス・スワラップ」表記)を発表している。現在、在大阪インド総領事館で総領事を務める。
また、2012年8月10日、コミックマーケット82で[[探偵小説研究会>>http://www.geocities.co.jp/tanteishosetu_kenkyukai/]]の同人誌『CRITICA』第7号が販売された。現物は確認していないが、公式サイトの[[「CRITICA」第7号 目次>>http://www.geocities.co.jp/tanteishosetu_kenkyukai/critica_07.html]]によると、&bold(){波多野健「インド・ミステリ通史の試み――探偵小説の受容と変容、二重構造の発生」}が掲載されているとのこと。『CRITICA』のバックナンバーは通販で購入することができる。最新の第7号の通販の方法についても、近々公式サイトで告知される予定。
探偵小説研究会の波多野健氏がインド・ミステリに言及したものとしては過去に、&bold(){「インドの本格ミステリーの歴史と現在」}(カルパナ・スワミナタン『第三面の殺人』[講談社、2010年]巻末)および&bold(){「インド――ミステリ大国の予感――」}(『ハヤカワミステリマガジン』2012年2月号【特集: アジア・ミステリへの招待】)がある。
当サイトでは以前に、江戸川乱歩によるインドの探偵小説の探求史などをまとめた「[[インド推理小説探求・受容史]]」というページを作成した。
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#ref(陳浩基『世界を売った男』.jpg,,right)
&sizex(4){&bold(){香港の本格ミステリ小説、陳浩基(サイモン・チェン)『世界を売った男』発売中!!}} (2012年6月)
文藝春秋より2012年6月、香港の長編本格ミステリ小説、&bold(){&color(#e07000){陳浩基(サイモン・チェン)『世界を売った男』}}が発売になった([[文藝春秋 書籍紹介ページ>>http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784163814506]])。原書は[[『遺忘・刑警』>>http://www.books.com.tw/exep/prod/booksfile.php?item=0010517090]]。2011年9月9日に授賞式が行われた第2回島田荘司推理小説賞の受賞作である。島田荘司推理小説賞は台湾の出版社が主催するもので、中国語で書かれた未発表の本格推理小説を世界中から募集。受賞作は台湾および中国で出版されるほか、日本語、タイ語、イタリア語、英語(マレーシア・シンガポール向け)にも翻訳される。実施は隔年である。
『世界を売った男』のイタリア語版『Duplice delitto a Hong Kong』([[出版社書籍紹介ページ>>http://www.metropolidasia.it/libro-dettaglio.php?id_lib=40&lang=it]])([[イタリアamazon>>http://www.amazon.it/dp/8896317320]])は日本語版発売の3日前に発売になっている。著者名は陳浩基の広東語読みであるChan Ho Kei。
第1回受賞作の邦訳、&bold(){&color(#e07000){寵物先生(ミスターペッツ)『虚擬街頭漂流記』}}(きょぎがいとうひょうりゅうき)は2010年4月に文藝春秋より刊行されている。寵物先生(ミスターペッツ)の作品の邦訳にはほかに短編「彷徨えるマーク・ガッソン」(『ジャーロ』No.41、2011年3月)がある。
第3回の実施もすでに告知されている。締め切りは2013年2月28日、受賞作の決定は2013年9月である。
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&sizex(4){&bold(){雑誌『ナイトランド』第2号(2012年夏号)に未邦訳の中国ミステリのレビュー}} (2012年6月)
ホラー&ファンタジー専門誌『ナイトランド』に連載されている立原透耶氏のエッセイ「Asian Horror Now」、[[第2号(2012年夏号)>>http://www.trident.ne.jp/j/NL/mag/2012Summer.html]]では中国の若手幻想小説家・推理作家の哥舒意(ゴー・シューイ)の幻想音楽ミステリが紹介されている。なお[[創刊号(2012年春号)>>http://www.trident.ne.jp/j/NL/mag/2012Spring.html]]では台湾の鍾霊(しょうれい、鍾靈)のライトノベル・ホラーシリーズが紹介されている。
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&sizex(4){&bold(){『エラリー・クイーンの災難』(論創海外ミステリ)に中国の作品収録}} (2012年5月)
2012年5月25日発売のクイーン贋作集『エラリー・クイーンの災難』(飯城勇三編)に中国のミステリ作家、&bold(){&color(#e07000){馬天}}(ばてん、マーティエン)の短編&bold(){&color(#e07000){「日本鎧の謎」}}が収録された。馬天はすでに邦訳のある&bold(){&color(#e07000){水天一色}}(すいてんいっしき)らとともに中国の本格ミステリ界を代表する作家の一人。主にミステリ雑誌『歳月・推理』やその姉妹誌『推理世界』で作品を発表している。敬愛するミステリ作家は、欧米ではエラリー・クイーン、日本では島田荘司、東野圭吾だという。ちなみに、ネット上で作品を発表していた時期には服部平次(フーブー・ピンツー、Fubu Pingci)という筆名を使っていた。服部平次(はっとり へいじ)は『名探偵コナン』の登場人物である。
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&sizex(4){&bold(){『ハヤカワミステリマガジン』2012年7月号に未邦訳の中国ミステリのレビュー}} (2012年5月)
『ハヤカワミステリマガジン』には、未邦訳の非英語圏ミステリのレビューを掲載する「洋書案内《世界篇》」というコーナーがある。2012年5月25日発売の[[2012年7月号>>http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/711207.html]](特集:アルセーヌ・ルパン&ルパン三世)の同コーナーは、中国のミステリ小説、呉昉(ご ほう)『冥海花(めいかいか)』([[中国amazon>>http://www.amazon.cn/dp/B0050AG6Q2]])のレビュー。レビュー執筆者はブログ「[[トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く>>http://yominuku.blog.shinobi.jp/]]」で中国のミステリ事情やSF小説事情、漫画・ライトノベル事情などを紹介している阿井幸作さん。なお、同コーナーに阿井幸作さんによるレビューが載るのは2度目。2012年3月号には、王稼駿(おう かしゅん)『明暗線(めいあんせん)』([[中国amazon>>http://www.amazon.cn/dp/B005TP9BQ0]])のレビューが掲載されている。
なお『冥海花(めいかいか)』については、『本格ミステリー・ワールド2012』(南雲堂、2011年12月)p.228にも少々言及がある。
-関連記事:[[過去に「洋書案内《世界篇》」で紹介された本の一覧>『ミステリマガジン』洋書案内〈世界篇〉で紹介された本とその邦訳状況]]
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&bold(){その他の最近のニュース}
-アジアミステリの邦訳出版
--2011年12月:韓国の歴史ミステリ小説 &bold(){&color(#e07000){イ・イナ『永遠なる帝国』}}(文芸社)発売。『ハヤカワミステリマガジン』の洋書案内コーナー(2010年10月号)で紹介された作品。『創元推理』20号(2000年10月)および『創元推理21』2001年夏号(2001年5月)に掲載された李建志「現代韓国ミステリの思想と行動」もこの作品を扱っている。
--2012年1月:トルコのノーベル賞作家&bold(){&color(#e07000){オルハン・パムク}}の&bold(){&color(#e07000){『わたしの名は赤』}}[新訳](ハヤカワepi文庫)発売。広義のミステリであるらしい(※未読)。
-アジアミステリ関連情報
--2012年1月:『ハヤカワミステリマガジン』2012年3月号に中国のミステリ小説、王稼駿(おう かしゅん)『明暗線(めいあんせん)』のレビュー掲載(レビュー執筆:阿井幸作)
--2012年2月;韓国のミステリ情報サイトで毎年恒例のミステリランキング発表。日本の作品のみを対象とする[[「日本ミステリを楽しむ」版ランキング>>韓国のWebサイト「日本ミステリを楽しむ」で実施された2011年日本ミステリランキング]]では島田荘司『奇想、天を動かす』が圧勝。すべての翻訳作品および韓国オリジナル作品を対象とする[[「ハウミステリ」版ランキング>>韓国のWebサイト「ハウミステリ」で実施された2011年ミステリランキング]]でもジョン・ハート『ラスト・チャイルド』やジョルジュ・シムノン『死んだギャレ氏』を下して島田荘司『奇想、天を動かす』が第一位となった。
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#ref(ミステリマガジン2012年2月号.jpg,,right)
&bold(){『ハヤカワミステリマガジン』アジア・ミステリ特集号発売!} (2011年12月)
松川良宏名義で「東アジア推理小説の日本における受容史」を寄稿しました。
『ハヤカワミステリマガジン』2012年2月号 特集:&bold(){&color(#e07000){アジア・ミステリへの招待}} 2011年12月24日発売
-資料と研究
--島田荘司「東洋特急(オリエントエクスプレス)「アジア本格リーグ」」
--松川良宏「東アジア推理小説の日本における受容史」
--アジアミステリガイド(編集部)
-アジア各国ミステリ事情
--台湾/張筱森(ちょう しょうしん)「二〇一一年台湾ミステリ事情」
--中国/阿井幸作「昨今の中国ミステリ事情について」
--インド/波多野健「インド――ミステリ大国の予感――」
--ミャンマー/高橋ゆり「ミャンマー・ミステリ事情 ドイルも知らなかった「ホームズ」熱帯事件録とその後」
-短編
--インド/サニー・シン「待つ人」
--タイ/ミトラン・ソマスンドゥルム「計算機」
--韓国/ソン・シウ「親友」
-特集ページ以外での関連記事
--DVD REVIEW 朝鮮名探偵 韓国で話題の歴史ミステリ(小山正)
-&bold(){日本経済新聞2012年1月17日朝刊、文化面のコラム「文化往来」で上記の『ハヤカワミステリマガジン』アジアミステリ特集号が取り上げられました。}
『本格ミステリー・ワールド2012』南雲堂、2011年12月17日発売
-陳國偉「台湾ミステリー事情」
-「黒蜘蛛クラブの挨拶」 - 中国・台湾・韓国のミステリ事情についての寄稿あり(執筆者はそれぞれ、臧歆春[ジャーナリスト]、張東君[台湾推理作家協会会員]、ユン・ヨンチョン[윤영천、編集者])
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**最近の主な更新
-アジアミステリ関連
--2011年2月3日:[[19世紀末のシャーロック・ホームズの受容から現代にいたるまでの中国ミステリ120年の歴史>中国ミステリ史 第一章 - 中国推理小説120年の歴史]]
--2011年6月19日:[[1935年、早稲田大学留学中に日本の探偵雑誌『ぷろふいる』でデビューしたのち、韓国(朝鮮)に戻って韓国ミステリの始祖として活躍した金来成(キム・ネソン)>韓国ミステリ史 特別編 - 金来成(キム・ネソン)(1909-1957)【1】]]
--2012年2月2日:[[韓国のWebサイト「ハウミステリ」で実施された2011年ミステリランキング]]
--2012年2月17日:[[韓国のWebサイト「日本ミステリを楽しむ」で実施された2011年日本ミステリランキング]]
--2012年2月23日:[[ミャンマーのホームズ、《名探偵サンシャー》シリーズの邦訳一覧]]
--2012年9月20日:[[韓国における日本ミステリの翻訳出版の現状]]
-ミステリ略史
--2012年2月4日:[[ソ連/ロシア推理小説略史]]
--2012年5月2日:[[スペイン語圏・ポルトガル語圏推理小説略史]] (スペイン・ポルトガル・中南米)
--2012年5月12日:[[オランダ推理小説略史/日蘭ミステリ交流史]]
--2012年7月1日:[[イタリア推理小説略史]]
-その他のミステリ関連記事
--2011年5月29日:[[詠坂雄二の『メフィスト』投稿時代の軌跡>詠坂雄二=ミスター・カラフル=アイロニックボマーのメフィスト投稿時代の軌跡]]
--2011年5月30日:[[1950年代に江戸川乱歩と文通していたソ連の推理作家ロマン・キムの数奇な生涯>ソ連/ロシア推理小説翻訳史/ロマン・キム(1899-1967)]]
--2012年1月14日:[[ポケミス非英語圏作品一覧]]
--2012年1月25日:[[『ミステリマガジン』洋書案内〈世界篇〉で紹介された本とその邦訳状況]]
--2012年5月16日:[[東野圭吾『容疑者Xの献身』エドガー賞ノミネート関連記事一覧]]
--2012年5月23日:[[2012年のCWAインターナショナル・ダガー賞の対象となる翻訳ミステリ76作品の国別一覧]]
--2012年5月24日:[[インターナショナル・ダガー賞 受賞作・候補作一覧]]
--2012年6月22日:[[日ソ推理作家交流史]]
--2012年9月1日:[[創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧]]
-ミステリ以外の記事
--2012年8月4日:[[韓国におけるライトノベルの年間出版点数と歴史]]
--2012年10月19日:[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル]]
-小説翻刻・翻訳
--2011年9月16日:[[韓国ミステリの始祖・金来成(キム・ネソン)が1935年に日本で発表したユーモア掌編「綺譚・恋文往来」全文公開>金来成「綺譚・恋文往来」 김내성 <기담 연문 왕래>]]
--2011年9月28日:[[金来成の短編変格探偵小説「霧魔」(1939)を翻訳公開>金来成「霧魔」(1939) 김내성 <무마>]]
--2011年12月15日:[[東方のホームズが活躍する中国の短編探偵小説、張慶霖「無名飛盗」]]
--2012年3月10日:[[【翻案ホームズ】「まだらの紐」の朝鮮版翻案作品「深夜の恐怖」(1939年)]]
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&bold(){『2011 本格ミステリ・ベスト10』、アジアミステリの順位は!?} (2010年12月)
#ref(虚擬街頭漂流記.jpg,,left,width=230,height=336,http://www.amazon.co.jp/dp/4163289607/)
#ref(蝶の夢.jpg,,width=230,height=338,http://www.amazon.co.jp/dp/4062159015/)
原書房『2011 本格ミステリ・ベスト10』 &color(red){&bold(){&u(){海外本格ミステリ・ランキング 12位}}} - 寵物先生(ミスターペッツ)『虚擬街頭漂流記』(きょぎがいとうひょうりゅうき)
原書房『2011 本格ミステリ・ベスト10』 &color(red){&bold(){&u(){海外本格ミステリ・ランキング 14位}}} - 水天一色(すいてんいっしき) 『蝶の夢 乱神館記』
-(11位以下のランキングは載っていないので自分で集計しました)
寵物先生(ミスターペッツ)&bold(){『虚擬街頭漂流記』}(きょぎがいとうひょうりゅうき)は台湾で実施された第1回(2009年)島田荘司推理小説賞を受賞した作品です。台湾では2009年9月に刊行。日本語版は文藝春秋から2010年4月に刊行されました。文藝春秋のサイト内に特設サイトがあります → [[文藝春秋 寵物先生『虚擬街頭漂流記』特設サイト>>http://bunshun.jp/pick-up/kyogigaitou/]] アジアの本格ミステリに興味がある方はまずこの作品からどうぞ! 傑作です。
寵物先生の長編第2作は2012年に台湾で出版予定とのこと。邦訳の出版も期待したいところです。
アジア本格リーグは講談社が2009年9月から2010年6月にかけて刊行した叢書で、アジア各地の推理小説6作品が刊行されました。「本格」と銘打たれているものの、必ずしも本格ミステリ作品ばかりというわけでもありません。全6巻の中では、2006年に中国で刊行された本格ミステリ長編、水天一色(すいてんいっしき)&bold(){『蝶の夢』}がお勧めです。(水天一色の作品だと、学生探偵・杜落寒(ドゥー・ルオハン)が活躍するシリーズの長編『盲人与狗』(盲人と狗)が本格ミステリとして最も優れていると言われていますが、残念ながら未訳です)
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**アジアミステリニュース in Japan 2009年~2011年
-アジアミステリの邦訳出版
--2009年
--- 9月 講談社 〈アジア本格リーグ〉(全6巻)刊行開始。第1回配本は、&bold(){&color(#e07000){台湾}} &ruby(ランシャウ){藍霄}『[[錯誤配置>>http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2157594]]』、&bold(){&color(#e07000){タイ}} チャッタワーラック『[[二つの時計の謎>>http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2157608]]』。
---11月 〈アジア本格リーグ〉 &bold(){&color(#e07000){韓国}} &ruby(イ・ウン){李垠}『[[美術館の鼠>>http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2159007]]』、&bold(){&color(#e07000){中国}} &ruby(すいてんいっしき){水天一色}『[[蝶の夢 乱神館記>>http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2159015]]』刊行。
--2010年
--- 3月 〈アジア本格リーグ〉 &bold(){&color(#e07000){インドネシア}} &ruby(エス){S}・マラ・&ruby(ゲーデー){Gd}『[[殺意の架け橋>>http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2159430]]』刊行。
--- 4月 &bold(){&color(#e07000){台湾}}の出版社が主催する第1回島田荘司推理小説賞の受賞作の邦訳 &ruby(ミスターペッツ){寵物先生}『[[虚擬街頭漂流記>>http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784163289601]]』(文藝春秋)刊行。
--- 6月 〈アジア本格リーグ〉 &bold(){&color(#e07000){インド}} カルパナ・スワミナタン『[[第三面の殺人>>http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2159422]]』刊行(アジア本格リーグ、全6巻完結)。
--- 9月 武田ランダムハウスジャパンより、&bold(){&color(#e07000){インド}} ヴィカース・スワループ『[[6人の容疑者>>http://www.tkd-randomhouse.co.jp/books/details.php?id=950]]』(上下巻)刊行。
--2011年
--- 3月 光文社のミステリ雑誌[[『ジャーロ』No.41 2011 SPRING>>http://www.kobunsha.com/shelf/magazine/past?magazinenumberid=2096]]に&ruby(ミスターペッツ){寵物先生}の書き下ろし短編「彷徨えるマーク・ガッソン」掲載。
----&bold(){&color(#e07000){台湾}}で刊行された『[[吾乃雑種>>http://www.books.com.tw/exep/prod/booksfile.php?item=0010399559]]』(わたしは雑種)の外伝。『吾乃雑種』のtaipeimonochromeさんによる書評→「[[吾乃雜種 / 寵物先生 (2010/4/9)>>http://blog.taipeimonochrome.ddo.jp/index.php?p=2268]]」。
--- 6月 白水社より、&bold(){&color(#e07000){フィリピン}}出身の作家ミゲル・シフーコの『[[イルストラード>>http://www.hakusuisha.co.jp/detail/index.php?pro_id=09016]]』刊行。
--- 9月 河出書房新社より、&bold(){&color(#e07000){韓国}} イ・ジョンミョン『[[景福宮(キョンボックン)の秘密コード>>http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309205748]]』(上下巻)刊行。
---10月 実業之日本社より、&bold(){&color(#e07000){中国}} 海岩(ハイイェン)『[[玉観音(ぎょくかんのん)>>http://www.j-n.co.jp/cgi-bin/product_detail.cgi?code=4-408-53597-4]]』刊行。
---12月 『ハヤカワミステリマガジン』2012年2月号にアジアのミステリ短編3編掲載。
-関連情報
--2010年 2月
---第10回本格ミステリ大賞(主催 本格ミステリ作家クラブ)で、出版企画〈島田荘司選 アジア本格リーグ〉が「評論・研究部門」の候補に(会員による投票は5月、受賞は逃す)。
--2010年11月25日
---同人サークル「[[萌えるアジア>>http://www.moeru.asia/]]」の小泉優さんが同人誌『[[この台湾ミステリーがすごい! 2010>>http://www.amazon.co.jp/dp/4905123038/]]』刊行。
--2010年12月18日
---南雲堂『[[本格ミステリー・ワールド2011>>http://www.nanun-do.co.jp/mystery/book01-3-1.html]]』発売。ミスターペッツがインタビューで次回作の予定などを語っているほか、「台湾ミステリー事情」も、執筆者が[[推理文学研究会>>http://mlrclub.blogspot.com/]]の陳國偉(チェン・グオウェイ)に代わって例年通り掲載。昨年掲載されていた「中国ミステリー事情」のコーナーは今年は掲載されず。ほかに、イギリスの雑誌に掲載された「密室ミステリ」特集記事の全訳などもあり(日本の推理小説が、分量を割いて好意的に取り上げられている)。
--2010年12月19日
---ブログ「[[トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く>>http://yominuku.blog.shinobi.jp/]]」の阿井幸作さんがニュースサイト「Kinbricks Now」に「[[中国本土ミステリの世界>>http://kinbricksnow.com/archives/51510544.html]]」を寄稿しました。([[阿井さんの寄稿記事一覧>>http://kinbricksnow.com/archives/51669403.html]])
2023-12-08T18:01:34+09:00
1702026094
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ミステリマガジン〈華文ミステリ招待席〉掲載作一覧
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/264.html
2023年11月30日(※作成中)
※未完成です
『ミステリマガジン』2021年9月号 特集:躍進する華文ミステリ
|2021年9月号|猫の犠牲|柳荐棉(柳薦棉)|阿井幸作訳|猫的牺牲|第1回華斯比推理小説(賞) 受賞作&br()2022年9月、著者初となる長編ミステリ『純白如雪』(原題)を刊行。未邦訳。阿井幸作さんによるレビュー→&br()「[[雪に溶ける強烈な殺意『純白如雪』>>https://honyakumystery.jp/21331]]」(翻訳ミステリー大賞シンジケート、2022年10月20日)|
|2021年9月号|涙を載せた弾丸|鶏丁(孫沁文)|阿井幸作訳|载着眼泪的子弹|2023年9月、第一長編『厳冬之棺』(ハヤカワ・ミステリ文庫)が邦訳刊行された|
華文ミステリ招待席
|第1回|2021年11月号|紅楼夢曲――仙女の神隠し|張舟|稲村文吾訳|红楼梦曲之仙子神隐||
|第2回|2022年1月号|臨死体験をした女|時晨|阿井幸作訳|濒死的女人|「中国のエラリイ・クイーン」と呼ばれる。&br()代表作に、数学者の陳爝(ちん しゃく)が探偵役を務めるシリーズ&br()(刊行順に『黒曜館事件』、『鏡獄島事件』、『五行塔事件』(短編集)、&br()『傀儡村事件』、『枉死城事件』)がある。|
|第3回|2022年3月号|騎士と過ごしたあの夜|呉非|阿井幸作訳|和骑士度过的那一夜|中国大陸作家初の米国EQMM掲載作|
|第4回|2022年5月号|あなたの人生のマジック|許言|阿井幸作訳|||
|第5回|2022年7月号|倒錯したネメシス|猫特|阿井幸作訳|||
|第6回|2022年9月号|みにくい白鳥の子|水天一色(すいてんいっしき)|阿井幸作訳|||
|第7回|2022年11月号|観覧者と全力疾走男|里卡多|阿井幸作訳|||
|第8回|2023年1月号|罪悪天使――死神殺し|午曄|阿井幸作訳|||
|第9回|2023年3月号|山間の別荘|余索|阿井幸作訳|||
|第10回|2023年5月号|完璧な復讐|暗布焼|阿井幸作訳|||
|第11回|2023年7月号|白沙井|王星|山田俊訳|||
|第12回|2023年9月号|ジュピターの遺言|宇文宙|阿井幸作訳|||
|第13回|2023年11月号|スイカ狂想曲|冷水砼|阿井幸作訳|||
||2024年1月号|>|>|>|>|掲載なし|
||2024年3月号|>|>|>|>|特集「繚乱たる華文ミステリ」(※2024年1月号巻末の次号予告より/2024年1月25日発売予定、2年半ぶりの華文ミステリ特集)|
2023-11-30T18:33:51+09:00
1701336831
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英国推理作家協会賞 翻訳長編部門(旧:インターナショナル・ダガー賞)受賞作・候補作一覧
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/190.html
2012年5月24日
-最終更新:2023年5月13日(ページ末尾の「[[更新履歴>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/190.html#id_2b61fcdf]]」参照のこと)
ページ作成:松川良宏
英国推理作家協会(Crime Writers' Association、略称 &bold(){CWA})が主催するいくつかの賞のうちの一つ、インターナショナル・ダガー賞の受賞作・候補作の一覧。
&bold(){ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」に寄稿した「[[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第15回 インターナショナル・ダガー賞>>http://honyakumystery.jp/1400714936]]」(2014-05-22)も合わせてお読みください。}
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Index
#contents
*インターナショナル・ダガー賞とは?
インターナショナル・ダガー賞(CWA International Dagger)は2006年に創設。&bold(){&color(#e07000){最優秀翻訳ミステリ賞}}という訳語が使われる場合もある。&bold(){&u(){前年4月から当年3月}}までにイギリスで出版された翻訳ミステリのうちの最優秀作品に与えられる賞である。
-注:2015年までは「&bold(){前年6月から当年5月}」。2017年から現行の「&bold(){前年4月から当年3月}」に変わった。移行期間に当たる2016年は「前年6月から当年3月」(2015年6月~2016年3月)の10か月分の作品が対象となった。
なおインターナショナル・ダガー賞が創設されたことで、英国推理作家協会のゴールド・ダガー賞(=最優秀長編賞)は2006年以降は英語で書かれた作品のみが選考対象となっている。それ以前は翻訳ミステリもゴールド・ダガー賞の選考対象になっており、2001年、2002年、2005年のゴールド・ダガー賞は翻訳ミステリが受賞している。2005年のゴールド・ダガー賞はノミネート作6作のうち、実に4作品が翻訳ミステリであり、受賞したのはアイスランド語から翻訳されたアーナルデュル・インドリダソンの『緑衣の女』だった。
*インターナショナル・ダガー賞 受賞作一覧
|年|国|著者|受賞作品|備考|
|2006年|フランス|フレッド・ヴァルガス|『死者を起こせ』||
|2007年|フランス|フレッド・ヴァルガス|『ネプチューンの影』||
|2008年|フランス|Dominique Manotti|Lorraine Connection||
|2009年|フランス|フレッド・ヴァルガス|『青チョークの男』||
|2010年|スウェーデン|ヨハン・テオリン|『冬の灯台が語るとき』||
|2011年|スウェーデン|ルースルンド&ヘルストレム|『三秒間の死角』||
|2012年|イタリア|アンドレア・カミッレーリ|The Potter’s Field|イタリア作家の初受賞|
|2013年|フランス|フレッド・ヴァルガス|Ghost Riders of Ordebec||
|~|フランス|ピエール・ルメートル|『その女アレックス』||
|2014年|スペイン|アルトゥーロ・ペレス・レベルテ|The Siege|スペイン作家の初受賞|
|2015年|フランス|ピエール・ルメートル|『傷だらけのカミーユ』||
|2016年|フランス|ピエール・ルメートル|『天国でまた会おう』||
|2017年|スウェーデン|レイフ・GW・ペーション|『許されざる者』||
|2018年|スウェーデン|ヘニング・マンケル|『スウェーディッシュ・ブーツ』||
|2019年|イスラエル|Dov Alfon|A Long Night in Paris|アジア(西アジア)からの初受賞|
|2020年|フランス|Hannelore Cayre|The Godmother||
|2021年|韓国|ユン・ゴウン|The Disaster Tourist(原題直訳『夜の旅行者たち』)|東アジアからの初受賞。[[早川書房から2023年後半~2024年に刊行予定>>https://www.hayakawabooks.com/n/n077d0897aac5]]|
|2022年|ドイツ|Simone Buchholz|Hotel Cartagena|ドイツ語圏作家の初受賞|
|2023年|||2023年7月6日受賞作発表||
※2013年は2作同時受賞
*インターナショナル・ダガー賞 受賞作・候補作一覧
**2006年
([[CWA公式サイト>>http://www.thecwa.co.uk/daggers/2006/international.html]])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):フレッド・ヴァルガス|BGCOLOR(#ceffff):The Three Evangelists|BGCOLOR(#ceffff):Debout les morts|BGCOLOR(#ceffff):『死者を起こせ』|
||フランス|フランス語|Dominique Manotti|Dead Horsemeat|À nos chevaux!||
||スウェーデン|スウェーデン語|ホーカン・ネッセル|Borkmann's Point|Borkmanns punkt|『終止符(ピリオド)』|
||イタリア|イタリア語|アンドレア・カミッレーリ|Excursion to Tindari|La gita a Tindari||
||スペイン|スペイン語|Rafael Reig|Blood on the Saddle|Sangre a borbotones||
||アルジェリア|フランス語|ヤスミナ・カドラ|Autumn of the Phantoms|L'Automne des chimères||
**2007年
([[CWA公式サイト>>http://www.thecwa.co.uk/daggers/2007/international.html]])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):フレッド・ヴァルガス|BGCOLOR(#ceffff):Wash This Blood Clean From My Hand|BGCOLOR(#ceffff):Sous les vents de Neptune|BGCOLOR(#ceffff):『ネプチューンの影』|
||スウェーデン|スウェーデン語|カーリン・アルヴテーゲン|Shame|Skam|『恥辱』|
||スウェーデン|スウェーデン語|オーサ・ラーソン|The Savage Altar / Sun Storm|Solstorm|『オーロラの向こう側』|
||ノルウェー|ノルウェー語|ジョー・ネスボ|The Redbreast|Rødstrupe|『コマドリの賭け』|
||デンマーク|デンマーク語|Christian Jungersen|The Exception|Undtagelsen||
||アルジェリア|フランス語|ヤスミナ・カドラ|The Attack|L'Attentat|『テロル』|
**2008年
([[CWA公式サイト>>http://www.thecwa.co.uk/daggers/2008/international.html]])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):Dominique Manotti|BGCOLOR(#ceffff):Lorraine Connection|BGCOLOR(#ceffff):Lorraine Connection|BGCOLOR(#ceffff):|
||フランス|フランス語|フレッド・ヴァルガス|This Night's Foul Work|Dans les bois éternels||
||スウェーデン|スウェーデン語|スティーグ・ラーソン|The Girl with the Dragon Tattoo|Män som hatar kvinnor|『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』|
||イタリア|イタリア語|アンドレア・カミッレーリ|The Patience of the Spider|La pazienza del ragno||
||スイス|ドイツ語|マルティン・ズーター|A Deal with the Devil|Der Teufel von Mailand||
**2009年
([[CWA公式サイト>>http://www.thecwa.co.uk/daggers/2009/international.html]])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):フレッド・ヴァルガス|BGCOLOR(#ceffff):The Chalk Circle Man|BGCOLOR(#ceffff):L'Homme aux cercles bleus|BGCOLOR(#ceffff):『青チョークの男』|
||スウェーデン|スウェーデン語|カーリン・アルヴテーゲン|Shadow|Skugga|『影』|
||スウェーデン|スウェーデン語|スティーグ・ラーソン|The Girl who Played with Fire|Flickan som lekte med elden|『ミレニアム2 火と戯れる女』|
||スウェーデン|スウェーデン語|ヨハン・テオリン|Echoes from the Dead|Skumtimmen|『黄昏に眠る秋』|
||ノルウェー|ノルウェー語|ジョー・ネスボ|The Redeemer|Frelseren|『贖い主 顔なき暗殺者』|
||アイスランド|アイスランド語|アーナルデュル・インドリダソン|Arctic Chill|Vetrarborgin|『厳寒の町』|
**2010年
([[CWA公式サイト>>http://www.thecwa.co.uk/daggers/2010/international.html]])([[ノミネート資格のあった61作品の非公式リスト>>http://eurocrime.blogspot.jp/2010/05/international-dagger-speculation-2010.html]] [Euro Crime])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン語|BGCOLOR(#ceffff):ヨハン・テオリン|BGCOLOR(#ceffff):The Darkest Room|BGCOLOR(#ceffff):Nattfåk|BGCOLOR(#ceffff):『冬の灯台が語るとき』|
||スウェーデン|スウェーデン語|スティーグ・ラーソン|The Girl Who Kicked the Hornets' Nest|Luftslottet som sprängdes|『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』|
||アイスランド|アイスランド語|アーナルデュル・インドリダソン|Hypothermia|Harðskafi|『印(サイン)』|
||イタリア|イタリア語|アンドレア・カミッレーリ|August Heat|La Vampa d'Agosto||
||フランス|フランス語|トニーノ・ブナキスタ|Badfellas|Malavita|『マラヴィータ』(『隣りのマフィア』)|
||南アフリカ共和国|アフリカーンス語|デオン・マイヤー|Thirteen Hours|13 Uur||
**2011年
([[CWA公式サイト>>http://www.thecwa.co.uk/daggers/2011/international.html]])([[ノミネート資格のあった51作品の非公式リスト>>http://eurocrime.blogspot.jp/2011/05/international-dagger-2011-shortlist.html]] [Euro Crime])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン語|BGCOLOR(#ceffff):ルースルンド&ヘルストレム|BGCOLOR(#ceffff):Three Seconds|BGCOLOR(#ceffff):Tre sekunder|BGCOLOR(#ceffff):『三秒間の死角』|
||イタリア|イタリア語|アンドレア・カミッレーリ|The Wings of the Sphinx|Le ali della sfinge||
||イタリア|イタリア語|Valerio Varesi|River of Shadows|Il Fiume delle Nebbie||
||フランス|フランス語|ジャン=フランソワ・パロ|The Saint-Florentin Murders|Le Crime de l'hôtel Saint-Florentin||
||フランス|フランス語|フレッド・ヴァルガス|An Uncertain Place|Un lieu incertain||
||スペイン|ガリシア語|Domingo Villar|Death on a Galician Shore|A praia dos afogados / La playa de los ahogados||
||アルゼンチン|スペイン語|Ernesto Mallo|Needle in a Haystack|La aguja en el pajar||
**2012年
([[CWA公式サイト>>http://www.thecwa.co.uk/daggers/2012/international.html]])(※当サイト内 [[ノミネート資格のあった76作品の国別リスト>>2012年のCWAインターナショナル・ダガー賞の対象となる翻訳ミステリ76作品の国別一覧]] [Euro Crimeのデータに基づき作成])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|備考|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):イタリア|BGCOLOR(#ceffff):イタリア語|BGCOLOR(#ceffff):アンドレア・カミッレーリ|BGCOLOR(#ceffff):The Potter’s Field|BGCOLOR(#ceffff):Il campo del vasaio|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):5度目のノミネート|
||イタリア|イタリア語|マウリツィオ・デ・ジョバンニ|I will have Vengeance|Il senso del dolore||初のノミネート|
||イタリア|イタリア語|Valerio Varesi|The Dark Valley|Le ombre di Montelupo||2度目のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|オーサ・ラーソン|Until Thy Wrath Be Past|Till dess din vrede upphör||2度目のノミネート|
||ノルウェー|ノルウェー語|ジョー・ネスボ|Phantom|Gjenferd|『ファントム 亡霊の罠』|3度目のノミネート|
||南アフリカ共和国|アフリカーンス語|デオン・マイヤー|Trackers|Spoor|『追跡者たち』|2度目のノミネート|
**2013年
([[CWA公式サイト>>http://www.thecwa.co.uk/daggers/2013/international.html]])([[ノミネート資格のあった作品の非公式リスト>>http://eurocrime.blogspot.co.uk/2012/07/international-dagger-speculation-2013.html]] [Euro Crime])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|備考|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):フレッド・ヴァルガス|BGCOLOR(#ceffff):Ghost Riders of Ordebec|BGCOLOR(#ceffff):L’armee furieuse|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):6度目のノミネート、4度目の受賞|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):ピエール・ルメートル|BGCOLOR(#ceffff):Alex|BGCOLOR(#ceffff):Alex|BGCOLOR(#ceffff):『その女アレックス』|BGCOLOR(#ceffff):初のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|ルースルンド&ヘルストレム|Two Soldiers|Två Soldater||2度目のノミネート|
||ドイツ|ドイツ語|フェルディナント・フォン・シーラッハ|The Collini Case|Der Fall Collini|『コリーニ事件』|初のノミネート(ドイツからの初のノミネート)|
||イタリア|イタリア語|Marco Vichi|Death in Sardinia|Il nuovo venuto||初のノミネート|
||イスラエル|ヘブライ語|D A Mishani|The Missing File|תיק נעדר||初のノミネート(アジアからの初のノミネート)|
**2014年
([[CWA公式サイト>>http://thecwa.co.uk/the-daggers/categories/international/]])([[ノミネート資格のあった作品の非公式リスト>>http://eurocrime.blogspot.jp/2013/10/international-dagger-speculation-2014.html]] [Euro Crime])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|備考|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):スペイン|BGCOLOR(#ceffff):スペイン語|BGCOLOR(#ceffff):アルトゥーロ・ペレス・レベルテ|BGCOLOR(#ceffff):The Siege|BGCOLOR(#ceffff):El Asedio|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):初のノミネート、スペイン作家の初の受賞|
||フランス|フランス語|フレッド・ヴァルガス|Dog Will Have His Day|Un peu plus loin sur la droite|『論理は右手に』|7度目のノミネート|
||フランス|フランス語|ピエール・ルメートル|Irène|Travail soigné|『悲しみのイレーヌ』|2度目のノミネート|
||フランス|フランス語|オリヴィエ・トリュック|Forty Days without Shadow|Le Dernier Lapon|『影のない四十日間』|初のノミネート|
||アイスランド|アイスランド語|アーナルデュル・インドリダソン|Strange Shores|Furðustrandir||3度目のノミネート|
||ドイツ|ドイツ語|ジーモン・ウルバン|Plan D|Plan D|『プランD』|初のノミネート|
**2015年
([[ノミネート資格のあった作品の非公式リスト>>http://eurocrime.blogspot.co.uk/2014/11/international-dagger-speculation-2015.html]] [Euro Crime])
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|備考|
|BGCOLOR(#ceffff):受賞|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):ピエール・ルメートル|BGCOLOR(#ceffff):Camille|BGCOLOR(#ceffff):Sacrifices|BGCOLOR(#ceffff):『傷だらけのカミーユ』|BGCOLOR(#ceffff):3度目のノミネート、2度目の受賞|
||フランス|フランス語|Karim Miské|Arab Jazz|Arab jazz||初のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|レイフ・GW・ペーション|Falling Freely, As If In A Dream|Faller fritt som i en dröm||初のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|Andreas Norman|Into a Raging Blaze|En rasande eld||初のノミネート|
||スペイン|スペイン語|ドロレス・レドンド|The Invisible Guardian|El guardián invisible|『バサジャウンの影』|初のノミネート|
||南アフリカ共和国|アフリカーンス語|デオン・マイヤー|Cobra|Kobra||3度目のノミネート|
**【データ】2006年~2015年の受賞・候補作 計60作品の国別内訳
|16作品|フランス (うち7作品が受賞)|
|14作品|スウェーデン (うち2作品が受賞)|
|9作品|イタリア(うち1作品が受賞)|
|4作品|スペイン(うち1作品が受賞)|
|3作品|ノルウェー、アイスランド、南アフリカ共和国|
|2作品|ドイツ、アルジェリア|
|1作品|デンマーク、スイス、アルゼンチン、イスラエル|
2015年までにアフリカの作家では、アルジェリアのヤスミナ・カドラが2度、南アフリカ共和国のデオン・マイヤーが3度候補になっている。
ラテンアメリカの作家では、アルゼンチンのErnesto Malloが2011年の候補になっている。
アジアの作家では、イスラエルのD A Mishaniが2013年の候補になっている。
*インターナショナル・ダガー賞 受賞作・候補作一覧(2016年の選考プロセス変更以降)
【対象期間の変更】
-インターナショナル・ダガー賞は2015年まで、「前年6月~当年5月」にイギリスで翻訳出版された作品が対象だったが、2017年から「前年4月~当年3月」へと対象期間が変更になった。移行期間に当たる2016年は、「前年6月~当年3月」(2015年6月~2016年3月)の10か月間に翻訳出版された作品が対象となった。
【選考プロセス(発表方式)の変更】
-2015年までは「【5月末】ノミネート作(5~7作)発表 → 【6月末~7月中旬】受賞作発表」という流れだったが、2016年から「【5月】第一次候補作(ロングリスト)発表 → 【7月】最終候補作(ショートリスト)発表 → 【10月】受賞作発表」と、候補作の発表が2段階になった。
本ページでは、ロングリストに選出された作品はすべて「候補作」または「ノミネート作」とし、ショートリストに絞り込まれた時点で残った作品を「最終候補(作)」と書く。
&bold(){&u(){備考欄に記したノミネート回数は、「ロングリストに入ったが、ショートリスト(最終候補)には残らなかった」場合も含めてカウントしている。}}
**2016年
(対象期間:2015年6月~2016年3月[10か月]、第一次候補8作、最終候補5作)
-2016年は対象期間が10か月と短かったためか、第一次候補作(ロングリスト)も最終候補作(ショートリスト)も、後年と比べると少ない。
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|備考|
|BGCOLOR(#ceffff): &color(red){受賞}|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):ピエール・ルメートル|BGCOLOR(#ceffff):The Great Swindle|BGCOLOR(#ceffff):Au revoir là-haut|BGCOLOR(#ceffff):『天国でまた会おう』|BGCOLOR(#ceffff):4度目のノミネート、3度目の受賞|
|最終候補|ドイツ|ドイツ語|ザーシャ・アランゴ|The Truth and Other Lies|Die Wahrheit und andere Lügen|『悪徳小説家』|初のノミネート|
|最終候補|ドイツ|ドイツ語|Cay Rademacher|The Murderer in Ruins|Der Trümmermörder||初のノミネート|
|最終候補|南アフリカ共和国|アフリカーンス語|デオン・マイヤー &color(blue){*注1}|Icarus|Ikarus||4度目のノミネート|
|最終候補|日本|日本語|横山秀夫|Six Four|CENTER: -|『64』|初のノミネート(東アジアからの初のノミネート)|
||スウェーデン|スウェーデン語|ヨハン・テオリン|The Voices Beyond|Rörgast|『夏に凍える舟』|3度目のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|ルースルンド&トゥンベリ &color(blue){*注2}|The Father|Björndansen|『熊と踊れ』|ルースルンドは3度目のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|レイフ・GW・ペーション|The Sword of Justice|Den sanna historien om Pinocchios näsa|『悪い弁護士は死んだ』|2度目のノミネート|
-注1:邦訳書3冊のうち、最も新しい『デビルズ・ピーク』(集英社文庫、2014年)の表記に合わせる。『流血のサファリ』(武田ランダムハウスジャパン RHブックス・プラス、2012年)も同じく「マイヤー」表記。『追跡者たち』(ハヤカワ・ミステリ文庫、2013年)のみ「&bold(){デオン・メイヤー}」表記。
-注2:英訳版は2人の合作名である「Anton Svensson」名義で刊行されている。スウェーデン語原書は2人の名義で刊行されている。
2016年のインターナショナル・ダガー賞 関連記事
-[[【横山秀夫『64』CWA賞ノミネート記念】日本ミステリー英語圏進出の「その後」(1)>>http://honyakumystery.jp/1465340927]](翻訳ミステリー大賞シンジケート、2016年6月8日)
-[[【横山秀夫『64』CWA賞最終候補記念】日本ミステリー英語圏進出の「その後」(3)>>http://honyakumystery.jp/1470781647]](翻訳ミステリー大賞シンジケート、2016年8月10日)
-[[【横山秀夫『64』CWA賞結果発表】日本ミステリー英語圏進出の「その後」(5)>>http://honyakumystery.jp/1476834133]](翻訳ミステリー大賞シンジケート、2016年10月19日)
**2017年
(対象期間:2016年4月~2017年3月、第一次候補11作、最終候補6作)
||国|言語|作者|英題|原題|邦題|備考|
|BGCOLOR(#ceffff): &color(red){受賞}|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン語|BGCOLOR(#ceffff):レイフ・GW・ペーション|BGCOLOR(#ceffff):The Dying Detective|BGCOLOR(#ceffff):Den döende detektiven|BGCOLOR(#ceffff):『許されざる者』|BGCOLOR(#ceffff):3年連続3度目のノミネート &color(blue){*注}|
|最終候補|フランス|フランス語|ピエール・ルメートル|Blood Wedding|Robe de marié|『死のドレスを花婿に』|5年連続5度目のノミネート|
|最終候補|フランス|フランス語|フレッド・ヴァルガス|A Climate of Fear|Temps glaciaires||8度目のノミネート|
|最終候補|スペイン|スペイン語|ドロレス・レドンド|The Legacy of the Bones|Legado en los huesos||2度目のノミネート|
|最終候補|イタリア|イタリア語|ジャンリーコ・カロフィーリオ|A Fine Line|La regola dell'equilibrio||初のノミネート|
|最終候補|イタリア|イタリア語|アントニオ・マンジーニ|A Cold Death|La costola di Adamo||初のノミネート|
||イタリア|イタリア語|アンドレア・カミッレーリ|A Voice in the Night|Una voce di notte||6度目のノミネート|
||イタリア|イタリア語|Marco Vichi|Death in the Tuscan Hills|La forza del destino||2度目のノミネート|
||イタリア|イタリア語|マウリツィオ・デ・ジョバンニ|The Bastards of Pizzofalcone|I bastardi di Pizzofalcone|『集結 P分署捜査班』|2度目のノミネート|
||ノルウェー|ノルウェー語|ヨルン・リーエル・ホルスト|When It Grows Dark|Når Det Mørkner||初のノミネート|
||オーストリア|ドイツ語|マルク・エルスベルグ|Blackout|Blackout|『ブラックアウト』|初のノミネート(オーストリアからの初のノミネート)|
-注:ロングリスト(第一次候補)には挙がったがショートリスト(最終候補)には残らなかった2016年を含めての、「3年連続」ノミネート。
**2018年
(対象期間:2017年4月~2018年3月、第一次候補10作、最終候補6作)
||国|言語|作者|英題|原題|邦題||
|BGCOLOR(#ceffff): &color(red){受賞}|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン語|BGCOLOR(#ceffff):ヘニング・マンケル|BGCOLOR(#ceffff):After the Fire|BGCOLOR(#ceffff):Svenska gummistövlar|BGCOLOR(#ceffff):『スウェーディッシュ・ブーツ』|BGCOLOR(#ceffff):初のノミネート &color(blue){*注1}|
|最終候補|ノルウェー|ノルウェー語|ユン・ミシェレット|The Frozen Woman|Den frosne kvinnen||初のノミネート|
|最終候補|フランス|フランス語|ピエール・ルメートル|Three Days and a Life|Trois jours et une vie|『僕が死んだあの森』|6年連続6度目のノミネート|
|最終候補|フランス|フランス語|フレッド・ヴァルガス|The Accordionist|Sans feu ni lieu|『彼の個人的な運命』|9度目のノミネート|
|最終候補|ドイツ|ドイツ語|Oliver Bottini|Zen and the Art of Murder|Mord im Zeichen des Zen||初のノミネート|
|最終候補|スペイン|スペイン語|ドロレス・レドンド|Offering to the Storm|Ofrenda a la tormenta||3度目のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|ルースルンド&ヘルストレム|Three Minutes|Tre minuter|『三分間の空隙』|このコンビでは3度目のノミネート &color(blue){*注2}|
||アイスランド|アイスランド語|アーナルデュル・インドリダソン|The Shadow District|Skuggasund||4度目のノミネート|
||アイスランド|アイスランド語|Lilja Sigurdardóttir|Snare|Gildran||初のノミネート|
||イタリア|イタリア語|Elena Varvello|Can You Hear Me?|La vita felice||初のノミネート|
-注1:マンケルはインターナショナル・ダガー賞が創設される以前の2001年にCWAゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)を受賞しているが、インターナショナル・ダガー賞(2006年~)へのノミネートはこれが初であった。
-注2:ルースルンドは4度目のノミネート。
**2019年
(対象期間:2018年4月~2019年3月、第一次候補10作、最終候補6作)
||国|言語|作者|英題|原題|邦題||
|BGCOLOR(#ceffff): &color(red){受賞}|BGCOLOR(#ceffff):イスラエル|BGCOLOR(#ceffff):ヘブライ語|BGCOLOR(#ceffff):Dov Alfon|BGCOLOR(#ceffff):A Long Night in Paris|BGCOLOR(#ceffff):לילה ארוך בפריז|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):初のノミネート|
|最終候補|スウェーデン|スウェーデン語|ホーカン・ネッセル|The Root of Evil|En helt annan historia|『殺人者の手記』|13年ぶり2度目のノミネート|
|最終候補|ドイツ|ドイツ語|Cay Rademacher|The Forger|Der Fälscher||2度目のノミネート|
|最終候補|イタリア|イタリア語|ジャンリーコ・カロフィーリオ|The Cold Summer|L’estate fredda||2度目のノミネート|
|最終候補|南アフリカ共和国|アフリカーンス語|Karin Brynard|Weeping Waters|Plaasmoord||初のノミネート|
|最終候補|日本|日本語|東野圭吾|Newcomer|CENTER: -|『新参者』|初のノミネート(日本から2人目のノミネート)|
||スウェーデン|スウェーデン語|Martin Holmén|Slugger|||初のノミネート|
||ノルウェー|ノルウェー語|ヨルン・リーエル・ホルスト|The Katherina Code|Katharina-koden|『警部ヴィスティング カタリーナ・コード』|2度目のノミネート|
||ノルウェー|ノルウェー語|Kjell Ola Dahl|The Courier|||初のノミネート|
||イタリア|イタリア語|アンドレア・カミッレーリ|The Overnight Kidnapper|La giostra degli scambi||7度目のノミネート|
*英国推理作家協会賞 翻訳長編部門 受賞作・候補作一覧(2020年の部門名変更以降)
翻訳長編を対象とする部門賞の名称が、「Internatinal Dagger」から「Crime Fiction in Translation Dagger」に変更となった。「トランスレーション・ダガー賞」あるいは「翻訳ミステリ・ダガー賞」などとしてもいいかもしれないが、このページでは旧称「インターナショナル・ダガー(賞)」、新たな名称「トランスレーション・ダガー(賞)」(?)の両方を含め、英国推理作家協会賞の「翻訳長編部門」と呼ぶことにする。
**2020年
(対象期間:2019年4月~2020年3月、第一次候補10作、最終候補6作)
||国|言語|作者|英題|原題|邦題||
|BGCOLOR(#ceffff): &color(red){受賞}|BGCOLOR(#ceffff):フランス|BGCOLOR(#ceffff):フランス語|BGCOLOR(#ceffff):Hannelore Cayre|BGCOLOR(#ceffff):The Godmother|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):初のノミネート|
|最終候補|フランス|フランス語|Marion Brunet|Summer of Reckoning|||初のノミネート|
|最終候補|フィンランド|フィンランド語|Antti Tuomainen|Little Siberia|||初のノミネート|
|最終候補|アルゼンチン|スペイン語|K Ferrari|Like Flies from Afar|||初のノミネート|
|最終候補|アルゼンチン|スペイン語|Sergio Olguín|The Fragility of Bodies|La fragilidad de los cuerpos||初のノミネート|
|最終候補|エルサルバドル|スペイン語|Jorge Galán|November|||初のノミネート|
||フランス|フランス語|Johana Gustawsson|Blood Song|||初のノミネート|
||イタリア|イタリア語|Edoardo Albinati|The Catholic School|||初のノミネート|
||ノルウェー|ノルウェー語|ヨルン・リーエル・ホルスト|The Cabin|Det innerste rommet|『警部ヴィスティング 鍵穴』|3度目のノミネート|
||キューバ|スペイン語|レオナルド・パドゥーラ|Grab a Snake by the Tail|La cola de la serpiente||初のノミネート|
**対象期間と受賞作発表時期の変更
【対象期間の変更】
-英国推理作家協会賞は、2017年~2020年は「前年4月~当年3月」にイギリスで出版された作品が対象だったが、2022年からは「前年1月~12月」へと対象期間が変更されることになった。そのため、移行期間に当たる2021年は「前年(2020年)4月~12月」の9か月間に翻訳出版された作品が対象となった。(公式サイト「[[Changes to Dagger Process & Timings Announced>>https://thecwa.co.uk/news/changes-to-dagger-process-timings-announced]]」)
【選考プロセス、発表時期の変遷】
-2015年までは「【5月末】ノミネート作(5~7作)発表 → 【6月末~7月中旬】受賞作発表」
-2016年~2020年は「【5~6月】第一次候補作(ロングリスト)発表 → 【7~8月】最終候補作(ショートリスト)発表 → 【10月】受賞作発表」(※候補作の発表が2段階に)
-2021年からは「【4月】第一次候補作(ロングリスト)発表 → 【5月】最終候補作(ショートリスト)発表 → 【6月末~7月初め】受賞作発表」(※対象期間変更に伴う、候補作・受賞作発表時期の前倒し)
**2021年
(対象期間:2020年4月~2020年12月[9か月]、第一次候補11作、最終候補6作)
||国|言語|作者|英題|原題|邦題||
|BGCOLOR(#ceffff): &color(red){受賞}|BGCOLOR(#ceffff):韓国|BGCOLOR(#ceffff):韓国語|BGCOLOR(#ceffff):ユン・ゴウン(윤고은)|BGCOLOR(#ceffff):The Disaster Tourist|BGCOLOR(#ceffff):밤의 여행자들|BGCOLOR(#ceffff):(原題直訳『夜の旅行者たち』 &color(blue){*注1})※早川書房より邦訳出版予定|BGCOLOR(#ceffff):初のノミネート|
|最終候補|スウェーデン|スウェーデン語|フレドリック・バックマン &color(blue){*注2}|Anxious People|||初のノミネート|
|最終候補|スウェーデン|スウェーデン語|ミカエル・ニエミ &color(blue){*注3}|To Cook a Bear|||初のノミネート|
|最終候補|ノルウェー|ノルウェー語|Agnes Ravatn|The Seven Doors|||初のノミネート|
|最終候補|イスラエル|ヘブライ語|D A Mishani|Three|||8年ぶり2度目のノミネート|
|最終候補|カナダ[ケベック州]|フランス語|Roxanne Bouchard|The Coral Bride|||初のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|ホーカン・ネッセル|The Secret Life of Mr. Roos|Berättelse om herr Roos||3度目のノミネート|
||ノルウェー|ノルウェー語|ジョー・ネスボ|The Kingdom|Kongeriket||9年ぶり4度目のノミネート|
||ドイツ|ドイツ語|フォルカー・クッチャー|The March Fallen|Märzgefallene &color(blue){*注4}||初のノミネート|
||ドイツ|ドイツ語|Maike Wetzel|Elly|||初のノミネート|
||オーストリア|ドイツ語|マルク・エルスベルグ|Greed|Gier||2度目のノミネート|
-注1:この年の受賞作、ユン・ゴウン『夜の旅行者たち』は未邦訳だが、韓国書籍専門店チェッコリのサイトに日本語での「[[概要紹介>>https://chekccori-bookhouse.com/product/밤의-여행자들(夜の旅行者たち)/12699/category/36/display/1/]]」がある。
-注2:フレドリック・バックマンは、早川書房から『幸せなひとりぼっち』(ハヤカワ文庫NV)などが出ている作家。
-注3:ミカエル・ニエミは、2006年に新潮クレスト・ブックスから『世界の果てのビートルズ』が出ている作家。
-注4:日本で『濡れた魚』『死者の声なき声』『ゴールドスティン』と最初の3作が邦訳されている、1920年代末~のベルリンを舞台にした〈ゲレオン・ラート〉シリーズの第5作。
**2022年
(対象期間:2021年1月~2021年12月、第一次候補10作、最終候補5作)
受賞作の発表は、2022年6月29日(ロンドン現地時間)。
||国|言語|作者|英題|原題|邦題||
|BGCOLOR(#ceffff): &color(red){受賞}|BGCOLOR(#ceffff):ドイツ|BGCOLOR(#ceffff):ドイツ語|BGCOLOR(#ceffff):Simone Buchholz|BGCOLOR(#ceffff):Hotel Cartagena|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):初のノミネート|
|最終候補|イタリア|イタリア語|Sacha Naspini|Oxygen|||初のノミネート|
|最終候補|フィンランド|フィンランド語|Antti Tuomainen|The Rabbit Factor|||2度目のノミネート|
|最終候補|アルジェリア|フランス語|Samira Sedira|People Like Them|||初のノミネート|
|最終候補|日本|日本語|伊坂幸太郎|Bullet Train|CENTER: -|『マリアビートル』|初のノミネート(日本から3人目のノミネート)|
||ドイツ|ドイツ語|セバスチャン・フィツェック|Seat 7a|Flugangst 7A|『座席ナンバー7Aの恐怖』|初のノミネート|
||イタリア|イタリア語|アンドレア・カミッレーリ|Riccardino|Riccardino||8度目のノミネート|
||フランス|フランス語|Victor Jestin|Heatwave|||初のノミネート|
||ベルギー|オランダ語|Hilde Vandermeeren|The Scorpion's Head|||初のノミネート|
||アイスランド|アイスランド語|エヴァ・ビョルク・アイイスドッティル|Girls Who Lie|||初のノミネート|
**2023年
(対象期間:2022年1月~2022年12月、第一次候補12作、最終候補6作)
最終候補作は2023年5月12日(現地時間)に開催されるイベント「CrimeFest」で発表される。
受賞作は2023年7月6日(現地時間)に開催されるCWA賞晩餐会にて発表される。
||国|言語|作者|英題|原題|邦題||
|最終候補|フランス|フランス語|エルヴェ・ル・テリエ|The Anomaly|L'Anomalie|異常【アノマリー】|初のノミネート|
|最終候補|フランス|フランス語|ミシェル・ビュッシ|The Red Notebook|On la trouvait plutôt jolie||初のノミネート|
|最終候補|フランス|フランス語|Morgan Audic|Good Reasons to Die|De bonnes raisons de mourir||初のノミネート|
|最終候補|フランス|フランス語|Johana Gustawsson|The Bleeding|Te tenir la main pendant que tout brûle||3年ぶり2度目のノミネート|
|最終候補|スペイン|スペイン語|ハビエル・セルカス|Even the Darkest Night|Terra Alta||初のノミネート|
|最終候補|中国|中国語|紫金陳 (Zijin Chen)|Bad Kids|坏小孩(壊小孩)|悪童たち|中国語圏から初のノミネート|
||イタリア|イタリア語|Erri De Luca|Impossible|Impossibile||初のノミネート|
||スウェーデン|スウェーデン語|Pascal Engman|Femicide|Råttkungen||初のノミネート|
||デンマーク|デンマーク語|Anne Mette Hancock|The Corpse Flower|Ligblomsten||初のノミネート|
||南アフリカ共和国|アフリカーンス語|デオン・マイヤー|The Dark Flood|Donkerdrif||7年ぶり5度目のノミネート|
||日本|日本語|高木彬光|The Tattoo Murder|CENTER: -|刺青殺人事件|初のノミネート|
||日本|日本語|高村薫|Lady Joker|CENTER: -|レディ・ジョーカー|初のノミネート|
*データ〈国別内訳〉
**【データ】2006年~2022年の受賞作・&u(){最終}候補作 計100作品の国別内訳
(2016年以降について、ショートリスト[最終候補]に残ったもののみカウント)
|23作品|フランス(うち9作品が受賞)|
|19作品|スウェーデン(うち4作品が受賞)|
|13作品|イタリア(うち1作品が受賞)|
|7作品|ドイツ(うち1作品が受賞)|
|6作品|スペイン(うち1作品が受賞)|
|5作品|ノルウェー、南アフリカ共和国|
|3作品|イスラエル(うち1作品が受賞)、アイスランド、アルジェリア、アルゼンチン、日本|
|2作品|フィンランド|
|1作品|韓国(うち1作品が受賞)、デンマーク、スイス、エルサルバドル、カナダ[ケベック州]|
**【データ】2006年~2022年の受賞・候補作 計130作品の国別内訳
(2016年以降のロングリスト[第一次候補]に挙がったものはすべてカウント)
|25作品|フランス(うち9作品が受賞)、スウェーデン(うち4作品が受賞)|
|20作品|イタリア(うち1作品が受賞)|
|10作品|ドイツ(うち1作品が受賞)、ノルウェー|
|6作品|スペイン(うち1作品が受賞)、アイスランド|
|5作品|南アフリカ共和国|
|3作品|イスラエル(うち1作品が受賞)、アルジェリア、アルゼンチン、日本|
|2作品|オーストリア、フィンランド|
|1作品|韓国(うち1作品が受賞)、デンマーク、スイス、ベルギー、キューバ、エルサルバドル、カナダ[ケベック州]|
*データ〈原語別内訳〉
**【データ】2006年~2022年の受賞作・&u(){最終}候補作 計100作品の原語別内訳
(2016年以降について、ショートリスト[最終候補]に残ったもののみカウント)
|27作品|フランス語|
|19作品|スウェーデン語|
|13作品|イタリア語|
|10作品|スペイン語|
|8作品|ドイツ語|
|5作品|ノルウェー語、アフリカーンス語|
|3作品|アイスランド語、ヘブライ語、日本語|
|2作品|フィンランド語|
|1作品|デンマーク語、韓国語|
**【データ】2006年~2022年の受賞・候補作 計130作品の原語別内訳
(2016年以降のロングリスト[第一次候補]に挙がったものはすべてカウント)
|29作品|フランス語|
|25作品|スウェーデン語|
|20作品|イタリア語|
|13作品|ドイツ語|
|11作品|スペイン語|
|10作品|ノルウェー語|
|6作品|アイスランド語|
|5作品|アフリカーンス語|
|3作品|ヘブライ語、日本語|
|2作品|フィンランド|
|1作品|デンマーク語、オランダ語、韓国語|
*おまけ:ゴールド・ダガー賞を受賞した翻訳作品(インターナショナル・ダガー賞創設以前)
&bold(){2001年~2005年のゴールド・ダガー賞(=最優秀長編賞)、シルバー・ダガー賞(=次点)受賞作}
|年|賞|国|言語|作者|タイトル|
|2001年|BGCOLOR(#ceffff):ゴールド|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン|BGCOLOR(#ceffff):スウェーデン語|BGCOLOR(#ceffff):ヘニング・マンケル|BGCOLOR(#ceffff):『目くらましの道』|
|~|シルバー|カナダ|英語|ジャイルズ・ブラント|『悲しみの四十語』|
|2002年|BGCOLOR(#ceffff):ゴールド|BGCOLOR(#ceffff):スペイン|BGCOLOR(#ceffff):スペイン語|BGCOLOR(#ceffff):ホセ・カルロス・ソモサ|BGCOLOR(#ceffff):『イデアの洞窟』|
|~|シルバー|アメリカ|英語|ジェイムズ・クラムリー|『ファイナル・カントリー』|
|2003年|ゴールド|イギリス|英語|ミネット・ウォルターズ|『病める狐』|
|~|シルバー|イギリス|英語|モーラ・ジョス|『夢の破片(かけら)』|
|2004年|ゴールド|アメリカ|英語|サラ・パレツキー|『ブラック・リスト』|
|~|シルバー|イギリス|英語|ジョン・ハーヴェイ|『血と肉と分けた者』|
|2005年|BGCOLOR(#ceffff):ゴールド|BGCOLOR(#ceffff):アイスランド|BGCOLOR(#ceffff):アイスランド語|BGCOLOR(#ceffff):アーナルデュル・インドリダソン|BGCOLOR(#ceffff):『緑衣の女』|
|~|シルバー|イギリス|英語|バーバラ・ナデル|『イスタンブールの記憶』|
翻訳ミステリがゴールド・ダガー賞を受賞したのは、2001年のヘニング・マンケル『目くらましの道』が最初である。2002年にはホセ・カルロス・ソモサ『イデアの洞窟』、2005年にはアーナルデュル・インドリダソン『緑衣の女』が受賞している。ゴールド・ダガー賞を受賞した翻訳ミステリはこの3作のみである。
1994年にはデンマークのペーター・ホゥが『スミラの雪の感覚』でシルバー・ダガー賞を受賞している。シルバー・ダガー賞(1969年~2005年)の受賞作のうち、翻訳ミステリはこの1作のみである。
2003年には、ロシアのボリス・アクーニンの『堕ちた天使―アザゼル』、イタリアのカルロ・ルカレッリの"Almost Blue"(英題)がゴールド・ダガー賞の候補になっている。また、2005年は前述のとおり、候補作6作品のうち4作品が翻訳ミステリだった。
|年|賞|国|言語|作者|タイトル|
|2005年|ゴールド|アイスランド|アイスランド語|アーナルデュル・インドリダソン|『緑衣の女』|
|~|シルバー|イギリス|英語|バーバラ・ナデル|『イスタンブールの記憶』|
||候補|アメリカ|英語|カール・ハイアセン|『復讐はお好き?』|
||候補|フランス|フランス語|フレッド・ヴァルガス|『裏返しの男』|
||候補|スイス|ドイツ語|フリードリヒ・グラウザー|『狂気の王国』|
||候補|ノルウェー|ノルウェー語|カーリン・フォッスム &color(blue){*注}|Calling Out for You|
-注:2016年刊行の『晴れた日の森に死す』(創元推理文庫)での著者名表記。2011年刊行の『湖のほとりで』(PHP文芸文庫)は「&bold(){カリン・フォッスム}」。
英国推理作家協会の公式サイトではゴールド・ダガー賞の過去の受賞作の一覧を見ることができるが、受賞を逃した「候補作」のデータは2001年以降の分しか掲載されていない。2000年以前にもゴールド・ダガー賞の候補になった翻訳ミステリはあったかもしれない。
(ところで、英国推理作家協会のその他の賞にも翻訳ミステリがノミネートされたことがある。たとえば、2002年のゴールド・ダガー賞を受賞したホセ・カルロス・ソモサ『イデアの洞窟』は、同じ年のCWAエリス・ピーターズ・ヒストリカル・ダガー賞(CWA Ellis Peters Historical Dagger)の候補にもなっている。この賞は優れた歴史ミステリに与えられる賞である。ゴールド・ダガー賞以外の賞にノミネートされた翻訳ミステリがどれぐらいあるのかはそのうち調べてみるつもりである。)
*おまけ:最優秀外国作品賞・最優秀英国作品賞(1964年~1969年)
1964年から1969年まで、イギリスの作品がゴールド・ダガー賞を受賞した際にはそれとは別に最優秀外国作品賞が、イギリス以外の作品が受賞した際には最優秀英国作品賞が選出されていた。日本にとっての「外国作品」は「翻訳作品」とほぼイコールだが、イギリスにとっての「外国作品」は「翻訳作品」とは限らない。最優秀外国作品賞を受賞した4作品のうち、翻訳ミステリは1968年の受賞作、セバスチャン・ジャプリゾ『新車の中の女』のみである。
なお、シルバー・ダガー賞の授与は1969年に始まっている。1969年のシルバー・ダガー賞受賞作はフランシス・クリフォード『間違われた男』である。
|年|>|ゴールド・ダガー賞|>|最優秀外国作品賞|>|最優秀英国作品賞|
|1964年|H・R・F・キーティング|『パーフェクト殺人』|(アメリカ)パトリシア・ハイスミス|『殺意の迷宮』|||
|1965年|ロス・マクドナルド|『ドルの向こう側』|||ギャビン・ライアル|『深夜プラス1』|
|1966年|ライオネル・デヴィッドスン|『シロへの長い道』|(アメリカ)ジョン・ボール|『夜の熱気の中で』|||
|1967年|エマ・レイサン|『小麦で殺人』|||エリック・アンブラー|『ダーティ・ストーリー』|
|1968年|ピーター・ディキンスン|『ガラス箱の蟻』|(フランス)セバスチャン・ジャプリゾ|『新車の中の女』|||
|1969年|ピーター・ディキンスン|『英雄の誇り』|(アメリカ)レックス・スタウト|『ファーザー・ハント』|||
(最優秀外国作品賞および最優秀英国作品賞の受賞作については英国推理作家協会の公式サイトにデータが見当たらないので、権田萬治監修『海外ミステリー事典』[新潮社、2000年]を参照した)
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関連記事
-[[2012年のCWAインターナショナル・ダガー賞の対象となる翻訳ミステリ76作品の国別一覧]]
*更新履歴
-2018年10月28日
--2015年の受賞作決定(2015年7月)までで更新が途絶えていたが、ひとまず、2016年~2018年の3年分の受賞作を追加(ノミネート作については加筆していない)。
--2015年までの受賞作・ノミネート作のうち、前回の更新(2015年7月)以降に邦訳が出たものについて、邦題を追加(『贖い主 顔なき暗殺者』、『プランD』、『傷だらけのカミーユ』、『バサジャウンの影』)。
-2018年10月29日
--2016年~2018年の全ノミネート作のリストを追加。
-2022年5月14日
--2019年~2021年のデータと、2022年の最終候補作発表までのデータを追加中。
--2018年までの受賞作・候補作で、前回の更新(2018年10月)以降に邦訳が出たものについて邦題を追加(『ネプチューンの影』、『厳寒の町』、『印(サイン)』、『ファントム 亡霊の罠』、『影のない四十日間』、『悪い弁護士は死んだ』、『集結 P分署捜査班』、『僕が死んだあの森』、『三分間の空隙』)。
-2023年4月23日
--2023年の候補作のデータを追加。
--前回の更新以降に邦訳が出た受賞作・候補作について邦題を追加(『スウェーディッシュ・ブーツ』)。
-2023年5月13日
--2023年の「最終候補作」について情報を更新。
2023-05-13T04:04:49+09:00
1683918289
-
The Top 100 Japanese Mystery Novels of All Time
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/263.html
Index
#contents
*The Top 100 Japanese Mystery Novels of All Time (2012)
|Rank|Author|Title|Year|Available in English|Available in French|
|1 |Seishi Yokomizo |Gokumon To (獄門島) |1949|Death on Gokumon Island||
|2 |Hideo Nakai |Kyomu e no Kumotsu (虚無への供物) |1964|([[review by Ho-Ling Wong>>https://ho-lingnojikenbo.blogspot.com/2013/08/loffrande-au-neant.html]])||
|3 |Soji Shimada |Senseijutsu Satsujin Jiken (占星術殺人事件) |1981 |The Tokyo Zodiac Murders|Tokyo Zodiac Murders|
|4 |Kyusaku Yumeno |Dogura Magura (ドグラ・マグラ) |1935 |BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):[[Dogra Magra>>https://www.amazon.fr/dp/280971388X]]|
|5 |Miyuki Miyabe |Kasha (火車) |1992 |All She Was Worth|Une carte pour l'enfer|
|6 |Seicho Matsumoto |Ten to Sen (点と線) |1958 |Tokyo Express&br()a.k.a. Points and Lines|[[Tokyo express>>https://www.amazon.fr/dp/2877301885]]|
|7 |Shin Tendo |Dai Yukai (大誘拐) |1978 |||
|8 |Yukito Ayatsuji |Jukkakukan no Satsujin (十角館の殺人) |1987 |The Decagon House Murders|[[Meurtres dans le Décagone>>https://www.amazon.fr/dp/2953396217]]|
|9 |Natsuhiko Kyogoku |Mōryō no Hako (魍魎の匣) |1995 |||
|10 |Seishi Yokomizo |Honjin Satsujin Jiken (本陣殺人事件) |1947 |The Honjin Murders||
|11 |Tetsuya Ayukawa |Kuroi Toranku (黒いトランク) |1956 |||
|12 |Mikihiko Renjo |Modorigawa Shinju (戻り川心中) (short stories) |1980 |||
|13 |Keigo Higashino |Yogisha Ekkusu no Kenshin (容疑者Xの献身) |2005 |The Devotion of Suspect X|Le Dévouement du suspect X|
|14 |Mushitaro Oguri |Kokushikan Satsujin Jiken (黒死館殺人事件) |1935 |||
|15 |Masaya Yamaguchi |Ikeru Shikabane no Shi (生ける屍の死) |1989 |Death of the Living Dead||
|16 |Tsumao Awasaka |A Aiichiro no Robai (亜愛一郎の狼狽) (short stories) |1978|||
|17 |Kaoru Kitamura |Sora Tobu Uma (空飛ぶ馬) (short stories) |1989 |||
|18 |Keigo Higashino |Byakuya Ko (白夜行) |1999 |Journey Under the Midnight Sun&br()a.k.a. Under the Midnight Sun|La Lumière de la nuit|
|19 |Ango Sakaguchi |Furenzoku Satsujin Jiken (不連続殺人事件) |1948|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):[[Meurtres sans série>>https://www.amazon.fr/dp/2251722270]]|
|20 |Yukito Ayatsuji |Tokeikan no Satsujin (時計館の殺人) |1991|||
|21 |Soji Shimada |Naname Yashiki no Hanzai (斜め屋敷の犯罪) |1982 |Murder in the Crooked House||
|22 |Alice Arisugawa |Soto no Akuma (双頭の悪魔) |1992 |||
|23 |Natsuhiko Kyogoku |Ubume no Natsu (姑獲鳥の夏) |1994 |The Summer of the Ubume||
|24 |EDOGAWA Rampo |Nisen Doka (二銭銅貨) (short story) |1923 |The Two-Sen Copper Coin|La Pièce de deux sen|
|25 |Seicho Matsumoto |Suna no Utsuwa (砂の器) |1961 |Inspector Imanishi Investigates|Le Vase de sable|
|26 |Ryo Hara |Watashi ga Koroshita Shojo (私が殺した少女) |1989 |||
|27 |EDOGAWA Rampo |Koto no Oni (孤島の鬼) |1929 |BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):[[Le Démon de l'île solitaire>>https://www.amazon.fr/dp/291918671X]]|
|28 |Akimitsu Takagi |Ningyo wa Naze Korosareru (人形はなぜ殺される) |1955 |||
|29 |Kaoru Takamura |Redi Joka (レディ・ジョーカー) |1997 |Lady Joker||
|30 |Futaro Yamada |Yoi Kinpeibai (妖異金瓶梅) (short stories) |1954 |||
|31 |Tsutomu Minakami |Kiga Kaikyo (飢餓海峡) |1963 |||
|32 |Akimitsu Takagi |Shisei Satsujin Jiken (刺青殺人事件) |1948 |The Tattoo Murder&br()a.k.a. The Tattoo Murder Case|[[Irezumi>>https://www.amazon.fr/dp/2072782643]]|
|33 |Tetsuya Ayukawa |Riraso Jiken (りら荘事件) |1958 |||
|34 |Tsumao Awasaka |Midare Karakuri (乱れからくり) |1977 |||
|35 |EDOGAWA Rampo |Inju (陰獣) |1928 |Beast in the Shadows||
|36 |Shogo Utano |Hazakura no Kisetsu ni Kimi o Omou to iu Koto&br()(葉桜の季節に君を想うということ) |2003|||
|37 |Seicho Matsumoto |Zero no Shoten (ゼロの焦点) |1959 |[[Point Zero>>https://www.amazon.co.uk/dp/191339493X]]|[[Le Point zéro>>https://www.amazon.fr/dp/2264076070]]|
|38 |Tsumao Awasaka |Juichi mai no Torampu (11枚のとらんぷ) |1976 |||
|39 |Seishi Yokomizo |Inugamike no Ichizoku (犬神家の一族) |1951 |The Inugami Curse&br()a.k.a. The Inugami Clan|La Hache, le koto et le chrysanthème|
|40 |Kenji Takemoto |Hako no Naka no Shitsuraku (匣の中の失楽) |1978 |([[review by Ho-Ling Wong>>https://ho-lingnojikenbo.blogspot.com/2017/10/limits-of-truth.html]])||
|41 |Miyuki Miyabe |Mohohan (模倣犯) |2001 |Puppet Master||
|42 |Kido Okamoto |Hanshichi Torimonocho (半七捕物帳) (short stories) |1917 |The Curious Casebook of Inspector Hanshichi||
|43 |Natsuo Kirino |Auto (OUT) |1997 |Out||
|44 |Hiroko Minagawa |Shi no Izumi (死の泉) |1997|||
|45 |Arimasa Osawa |Dokuzaru: Shinjuku Zame 2 (毒猿 新宿鮫2) |1991 |The Poison Ape: A Shinjuku Shark Novel||
|46 |Yoichi Funado |Yamaneko no Natsu (山猫の夏) |1984 |||
|47 |Iori Fujiwara |Terorisuto no Parasoru (テロリストのパラソル) |1995 |||
|48 |Futaro Yamada |Taiyo Kokuten (太陽黒点) |1963 |||
|49 |Natsuhiko Kyogoku |Jorogumo no Kotowari (絡新婦の理) |1996 |||
|50 |Seishu Hase |Fuyajo (不夜城) |1996 |||
|51 |Soji Shimada |Kiso, Ten o Ugokasu (奇想、天を動かす) |1989 |||
|52 |Hideo Yokoyama |Daisan no Jiko (第三の時効) |2003 |||
|53 |Kaoru Takamura |Makusu no Yama (マークスの山) |1993 |||
|54 |Hideo Yokoyama |Han'ochi (半落ち) |2002 |||
|55 |Kiyoshi Kasai |Sama Apokaripusu (サマー・アポカリプス) |1981 |||
|56 |Soji Shimada |Iho no Kishi (異邦の騎士) |1988 |||
|57 |Seishi Yokomizo |Yatsuhaka Mura (八つ墓村) |1951 |The Village of Eight Graves|Le Village aux huit tombes|
|58 |Yoichi Funado |Takeki Hakobune (猛き箱舟) |1987 |||
|59 |Kimiko Koizumi |Bengogawa no Shonin (弁護側の証人) |1963 |||
|60 |Miyuki Miyabe |Riyu (理由) |1998 |||
|61 |Yuichi Shimpo |Dasshu (奪取) |1996 |||
|62 |Shinzo Mitsuda |Kubinashi no gotoki Tataru Mono (首無の如き祟るもの) |2007 |([[review by Ho-Ling Wong>>https://ho-lingnojikenbo.blogspot.com/2018/01/attack-of-headless-horror.html]])||
|63 |Yutaka Maya |Natsu to Fuyu no Sonata (夏と冬の奏鳴曲) |1993 |||
|64 |Hiroshi Mori |Subete ga F ni Naru (すべてがFになる) |1996 |The Perfect Insider||
|65 |Arimasa Osawa |Shinjuku-zame (新宿鮫) |1990 |Shinjuku Shark||
|66 |Yusuke Kishi |Kuroi Ie (黒い家) |1997 |||
|67 |Futaro Yamada |Keishicho-zoshi (警視庁草紙) |1975 |||
|68 |Tsumao Awasaka|Shiawase no Sho (しあわせの書) |1987 |||
|69 |Juran Hisao |Mato (魔都) |1938 |||
|70 |Yasuhiko Nishizawa|Nanakai Shinda Otoko (七回死んだ男) |1995 |||
|71 |Kiyoshi Kasai|Tetsugakusha no Misshitsu (哲学者の密室) |1992 |||
|72 |Otaro Maijo |Kemuri ka Tsuchi ka Kuimono (煙か土か食い物) |2001 |||
|73 |Kotaro Isaka |Ahiru to Kamo no Koin Rokka (アヒルと鴨のコインロッカー) |2003 |||
|74 |Kurumi Inui |Inishieshon Rabu (イニシエーション・ラブ) |2004 |||
|75 |Seishi Yokomizo |Akuma no Temariuta (悪魔の手毬唄) |1959 |BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):La Ritournelle du démon|
|76 |Yutaka Maya|Tsubasa Aru Yami (翼ある闇) |1991 |||
|77 |Etsuko Niki|Neko wa Shitteita (猫は知っていた) |1957|||
|78 |Natsuhiko Kyogoku |Tesso no Ori (鉄鼠の檻) |1996 |||
|79 |Takao Tsuchiya|Kikenna Dowa (危険な童話) |1961 |||
|80 |Takemaru Abiko|Satsuriku ni Itaru Yamai (殺戮にいたる病) |1992 |||
|81 |Itsura Inami|Dakku Koru (ダック・コール) |1991 |||
|82 |Yukito Ayatsuji |Kirigoe tei Satsujin Jiken (霧越邸殺人事件) |1990 |||
|83 |Ramo Nakajima |Gadara no Buta (ガダラの豚) |1993 |||
|84 |Masayuki Shuno|Hasami Otoko (ハサミ男) |1999 |||
|85 |Go Osaka |Kadisu no Akai Hoshi (カディスの赤い星) |1986 |The Red Star of Cádiz||
|86 |Mikihiko Renjo |Yoru yo Nezumi tachi no Tame ni (夜よ鼠たちのために) |1983 |||
|87 |EDOGAWA Rampo |Panorama To Kidan (パノラマ島奇談) |1926 |Strange Tale of Panorama Island||
|88 |Akimitsu Takagi |Hakuchu no Shikaku (白昼の死角) |1960 |||
|89 |Tatsuo Shimizu|Somuite Kokyo (背いて故郷) |1985 |||
|90 |Futaro Yamada |Meiji Dantodai (明治断頭台) |1979 |[[The Meiji Guillotine Murders>>https://www.amazon.co.uk/dp/1782278885]]||
|91 |Joh Sasaki |Berurin Hiko Shirei (ベルリン飛行指令) |1988 |Zero Over Berlin||
|92 |Baku Akae |Oidipusu no Yaiba (オイディプスの刃) |1974 |||
|93 |Tokuro Nukui|Dokoku (慟哭) |1993 |||
|94 |Kazuaki Takano |Jenosaido (ジェノサイド) |2011 |Genocide of One&br()a.k.a. Extinction||
|95 |Alice Arisugawa|Koto Pazuru (孤島パズル) |1989 |The Moai Island Puzzle||
|96 |Michio Tsuzuki|Namekuji ni Kiitemiro (なめくじに聞いてみろ) |1962 |||
|97 |Go Osaka |Mozu no Sakebu Yoru (百舌の叫ぶ夜) |1986 |||
|98 |Futari Okajima|Kyujukyu Pasento no Yukai (99%の誘拐) |1988 |||
|99 |Miyuki Miyabe |Ryu wa Nemuru (龍は眠る) |1991 |The Sleeping Dragon||
|100 |Tetsuya Ayukawa |Kuroi Hakucho (黒い白鳥) |1960 |||
|101 |Arata Tendo|Eien no Ko (永遠の仔) |1999 |||
|102 |Joh Sasaki |Etorofu hatsu Kinkyuden (エトロフ発緊急電) |1989 |||
*Authors
**Alice Arisugawa
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|22 |Alice Arisugawa |Soto no Akuma (双頭の悪魔) |1992 |||
|95 |Alice Arisugawa|Koto Pazuru (孤島パズル) |1989 |The Moai Island Puzzle||
**Tsumao Awasaka
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|16 |Tsumao Awasaka |A Aiichiro no Robai (亜愛一郎の狼狽) (short stories) |1978|||
|34 |Tsumao Awasaka |Midare Karakuri (乱れからくり) |1977 |||
|38 |Tsumao Awasaka |Juichi mai no Torampu (11枚のとらんぷ) |1976 |||
|68 |Tsumao Awasaka|Shiawase no Sho (しあわせの書) |1987 |||
**Yukito Ayatsuji
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|8 |Yukito Ayatsuji |Jukkakukan no Satsujin (十角館の殺人) |1987 |The Decagon House Murders|[[Meurtres dans le Décagone>>https://www.amazon.fr/dp/2953396217]]|
|20 |Yukito Ayatsuji |Tokeikan no Satsujin (時計館の殺人) |1991|||
|82 |Yukito Ayatsuji |Kirigoe tei Satsujin Jiken (霧越邸殺人事件) |1990 |||
**Tetsuya Ayukawa
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|11 |Tetsuya Ayukawa |Kuroi Toranku (黒いトランク) |1956 |||
|33 |Tetsuya Ayukawa |Riraso Jiken (りら荘事件) |1958 |||
|100 |Tetsuya Ayukawa |Kuroi Hakucho (黒い白鳥) |1960 |||
**Edogawa Rampo
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|24 |EDOGAWA Rampo |Nisen Doka (二銭銅貨) (short story) |1923 |The Two-Sen Copper Coin|La Pièce de deux sen|
|27 |EDOGAWA Rampo |Koto no Oni (孤島の鬼) |1929 |BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):[[Le Démon de l'île solitaire>>https://www.amazon.fr/dp/291918671X]]|
|35 |EDOGAWA Rampo |Inju (陰獣) |1928 |Beast in the Shadows||
|87 |EDOGAWA Rampo |Panorama To Kidan (パノラマ島奇談) |1926 |Strange Tale of Panorama Island||
**Yoichi Funado
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|46 |Yoichi Funado |Yamaneko no Natsu (山猫の夏) |1984 |||
|58 |Yoichi Funado |Takeki Hakobune (猛き箱舟) |1987 |||
**Keigo Higashino
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|13 |Keigo Higashino |Yogisha Ekkusu no Kenshin (容疑者Xの献身) |2005 |The Devotion of Suspect X|Le Dévouement du suspect X|
|18 |Keigo Higashino |Byakuya Ko (白夜行) |1999 |Journey Under the Midnight Sun&br()a.k.a. Under the Midnight Sun|La Lumière de la nuit|
**Kiyoshi Kasai
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|55 |Kiyoshi Kasai |Sama Apokaripusu (サマー・アポカリプス) |1981 |||
|71 |Kiyoshi Kasai|Tetsugakusha no Misshitsu (哲学者の密室) |1992 |||
**Natsuhiko Kyogoku
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|9 |Natsuhiko Kyogoku |Mōryō no Hako (魍魎の匣) |1995 |||
|23 |Natsuhiko Kyogoku |Ubume no Natsu (姑獲鳥の夏) |1994 |The Summer of the Ubume||
|49 |Natsuhiko Kyogoku |Jorogumo no Kotowari (絡新婦の理) |1996 |||
|78 |Natsuhiko Kyogoku |Tesso no Ori (鉄鼠の檻) |1996 |||
**Seicho Matsumoto
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|6 |Seicho Matsumoto |Ten to Sen (点と線) |1958 |Tokyo Express&br()a.k.a. Points and Lines|[[Tokyo express>>https://www.amazon.fr/dp/2877301885]]|
|25 |Seicho Matsumoto |Suna no Utsuwa (砂の器) |1961 |Inspector Imanishi Investigates|Le Vase de sable|
|37 |Seicho Matsumoto |Zero no Shoten (ゼロの焦点) |1959 |[[Point Zero>>https://www.amazon.co.uk/dp/191339493X]]|[[Le Point zéro>>https://www.amazon.fr/dp/2264076070]]|
**Yutaka Maya
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|63 |Yutaka Maya |Natsu to Fuyu no Sonata (夏と冬の奏鳴曲) |1993 |||
|76 |Yutaka Maya|Tsubasa Aru Yami (翼ある闇) |1991 |||
**Miyuki Miyabe
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|5 |Miyuki Miyabe |Kasha (火車) |1992 |All She Was Worth|Une carte pour l'enfer|
|41 |Miyuki Miyabe |Mohohan (模倣犯) |2001 |Puppet Master||
|60 |Miyuki Miyabe |Riyu (理由) |1998 |||
|99 |Miyuki Miyabe |Ryu wa Nemuru (龍は眠る) |1991 |The Sleeping Dragon||
**Go Osaka
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|85 |Go Osaka |Kadisu no Akai Hoshi (カディスの赤い星) |1986 |The Red Star of Cádiz||
|97 |Go Osaka |Mozu no Sakebu Yoru (百舌の叫ぶ夜) |1986 |||
**Arimasa Osawa
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|45 |Arimasa Osawa |Dokuzaru: Shinjuku Zame 2 (毒猿 新宿鮫2) |1991 |The Poison Ape: A Shinjuku Shark Novel||
|65 |Arimasa Osawa |Shinjuku-zame (新宿鮫) |1990 |Shinjuku Shark||
**Mikihiko Renjo
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|12 |Mikihiko Renjo |Modorigawa Shinju (戻り川心中) (short stories) |1980 |||
|86 |Mikihiko Renjo |Yoru yo Nezumi tachi no Tame ni (夜よ鼠たちのために) |1983 |||
**Joh Sasaki
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|91 |Joh Sasaki |Berurin Hiko Shirei (ベルリン飛行指令) |1988 |Zero Over Berlin||
|102 |Joh Sasaki |Etorofu hatsu Kinkyuden (エトロフ発緊急電) |1989 |||
**Soji Shimada
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|3 |Soji Shimada |Senseijutsu Satsujin Jiken (占星術殺人事件) |1981 |The Tokyo Zodiac Murders|Tokyo Zodiac Murders|
|21 |Soji Shimada |Naname Yashiki no Hanzai (斜め屋敷の犯罪) |1982 |Murder in the Crooked House||
|56 |Soji Shimada |Iho no Kishi (異邦の騎士) |1988 |||
|51 |Soji Shimada |Kiso, Ten o Ugokasu (奇想、天を動かす) |1989 |||
**Akimitsu Takagi
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|28 |Akimitsu Takagi |Ningyo wa Naze Korosareru (人形はなぜ殺される) |1955 |||
|32 |Akimitsu Takagi |Shisei Satsujin Jiken (刺青殺人事件) |1948 |The Tattoo Murder&br()a.k.a. The Tattoo Murder Case|[[Irezumi>>https://www.amazon.fr/dp/2072782643]]|
|88 |Akimitsu Takagi |Hakuchu no Shikaku (白昼の死角) |1960 |||
**Kaoru Takamura
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|29 |Kaoru Takamura |Redi Joka (レディ・ジョーカー) |1997 |Lady Joker||
|53 |Kaoru Takamura |Makusu no Yama (マークスの山) |1993 |||
**Futaro Yamada
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|30 |Futaro Yamada |Yoi Kinpeibai (妖異金瓶梅) (short stories) |1954 |||
|48 |Futaro Yamada |Taiyo Kokuten (太陽黒点) |1963 |||
|67 |Futaro Yamada |Keishicho-zoshi (警視庁草紙) |1975 |||
|90 |Futaro Yamada |Meiji Dantodai (明治断頭台) |1979 |[[The Meiji Guillotine Murders>>https://www.amazon.co.uk/dp/1782278885]]||
**Seishi Yokomizo
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|1 |Seishi Yokomizo |Gokumon To (獄門島) |1949|Death on Gokumon Island||
|10 |Seishi Yokomizo |Honjin Satsujin Jiken (本陣殺人事件) |1947 |The Honjin Murders||
|39 |Seishi Yokomizo |Inugamike no Ichizoku (犬神家の一族) |1951 |The Inugami Curse&br()a.k.a. The Inugami Clan|La Hache, le koto et le chrysanthème|
|57 |Seishi Yokomizo |Yatsuhaka Mura (八つ墓村) |1951 |The Village of Eight Graves|Le Village aux huit tombes|
|75 |Seishi Yokomizo |Akuma no Temariuta (悪魔の手毬唄) |1959 |BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):La Ritournelle du démon|
**Hideo Yokoyama
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|52 |Hideo Yokoyama |Daisan no Jiko (第三の時効) |2003 |||
|54 |Hideo Yokoyama |Han'ochi (半落ち) |2002 |||
**The other 39 authors
***#2 - #40
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|2 |Hideo Nakai |Kyomu e no Kumotsu (虚無への供物) |1964|([[review by Ho-Ling Wong>>https://ho-lingnojikenbo.blogspot.com/2013/08/loffrande-au-neant.html]])||
|4 |Kyusaku Yumeno |Dogura Magura (ドグラ・マグラ) |1935 |BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):[[Dogra Magra>>https://www.amazon.fr/dp/280971388X]]|
|7 |Shin Tendo |Dai Yukai (大誘拐) |1978 |||
|14 |Mushitaro Oguri |Kokushikan Satsujin Jiken (黒死館殺人事件) |1935 |||
|15 |Masaya Yamaguchi |Ikeru Shikabane no Shi (生ける屍の死) |1989 |Death of the Living Dead||
|17 |Kaoru Kitamura |Sora Tobu Uma (空飛ぶ馬) (short stories) |1989 |||
|19 |Ango Sakaguchi |Furenzoku Satsujin Jiken (不連続殺人事件) |1948|BGCOLOR(#ceffff):|BGCOLOR(#ceffff):[[Meurtres sans série>>https://www.amazon.fr/dp/2251722270]]|
|26 |Ryo Hara |Watashi ga Koroshita Shojo (私が殺した少女) |1989 |||
|31 |Tsutomu Minakami |Kiga Kaikyo (飢餓海峡) |1963 |||
|36 |Shogo Utano |Hazakura no Kisetsu ni Kimi o Omou to iu Koto&br()(葉桜の季節に君を想うということ) |2003|||
|40 |Kenji Takemoto |Hako no Naka no Shitsuraku (匣の中の失楽) |1978 |([[review by Ho-Ling Wong>>https://ho-lingnojikenbo.blogspot.com/2017/10/limits-of-truth.html]])||
****Hideo Nakai
****Kyusaku Yumeno
****Ango Sakaguchi
Actually you can buy the English translation of this #19 novel, Furenzoku Satsujin Jiken, as though I don't know the quality of its English translation.
****Ryo Hara
****Tsutomu Minakami
***#42 - #70
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|42 |Kido Okamoto |Hanshichi Torimonocho (半七捕物帳) (short stories) |1917 |The Curious Casebook of Inspector Hanshichi||
|43 |Natsuo Kirino|Auto (OUT) |1997 |Out||
|44 |Hiroko Minagawa|Shi no Izumi (死の泉) |1997|||
|47 |Iori Fujiwara|Terorisuto no Parasoru (テロリストのパラソル) |1995 |||
|50 |Seishu Hase|Fuyajo (不夜城) |1996 |||
|59 |Kimiko Koizumi|Bengogawa no Shonin (弁護側の証人) |1963 |||
|61 |Yuichi Shimpo|Dasshu (奪取) |1996 |||
|62 |Shinzo Mitsuda|Kubinashi no gotoki Tataru Mono (首無の如き祟るもの) |2007 |([[review by Ho-Ling Wong>>https://ho-lingnojikenbo.blogspot.com/2018/01/attack-of-headless-horror.html]])||
|64 |Hiroshi Mori|Subete ga F ni Naru (すべてがFになる) |1996 |The Perfect Insider||
|66 |Yusuke Kishi|Kuroi Ie (黒い家) |1997 |||
|69 |Juran Hisao|Mato (魔都) |1938 |||
|70 |Yasuhiko Nishizawa|Nanakai Shinda Otoko (七回死んだ男) |1995 |||
****Hiroko Minagawa
****Seishu Hase
****Hiroshi Mori
****Yusuke Kishi
***#72 - #101
|Rank|Author|Title|Year|English translation|French translation|
|72 |Otaro Maijo |Kemuri ka Tsuchi ka Kuimono (煙か土か食い物) |2001 |||
|73 |Kotaro Isaka |Ahiru to Kamo no Koin Rokka (アヒルと鴨のコインロッカー) |2003 |||
|74 |Kurumi Inui |Inishieshon Rabu (イニシエーション・ラブ) |2004 |||
|77 |Etsuko Niki|Neko wa Shitteita (猫は知っていた) |1957|||
|79 |Takao Tsuchiya|Kikenna Dowa (危険な童話) |1961 |||
|80 |Takemaru Abiko|Satsuriku ni Itaru Yamai (殺戮にいたる病) |1992 |||
|81 |Itsura Inami|Dakku Koru (ダック・コール) |1991 |||
|83 |Ramo Nakajima |Gadara no Buta (ガダラの豚) |1993 |||
|84 |Masayuki Shuno|Hasami Otoko (ハサミ男) |1999 |||
|89 |Tatsuo Shimizu|Somuite Kokyo (背いて故郷) |1985 |||
|92 |Baku Akae |Oidipusu no Yaiba (オイディプスの刃) |1974 |||
|93 |Tokuro Nukui|Dokoku (慟哭) |1993 |||
|94 |Kazuaki Takano |Jenosaido (ジェノサイド) |2011 |Genocide of One&br()a.k.a. Extinction||
|96 |Michio Tsuzuki|Namekuji ni Kiitemiro (なめくじに聞いてみろ) |1962 |||
|98 |Futari Okajima|Kyujukyu Pasento no Yukai (99%の誘拐) |1988 |||
|101 |Arata Tendo|Eien no Ko (永遠の仔) |1999 |||
****Otaro Maijo
****Kotaro Isaka
****Etsuko Niki
****Takao Tsuchiya
****Takemaru Abiko
****Kazuaki Takano
****Arata Tendo
2023-05-08T04:18:30+09:00
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陳浩基著 天野健太郎訳『13・67』文庫版(2020年9月刊)について
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/261.html
2020年8月30日
「真摯に説明すること」=「長文を書くこと」ではないことは分かっているのですが、まずは本稿を簡潔にまとめられず、長文になってしまったことをお詫び申し上げます。
&image(陳浩基著、天野健太郎訳『13・67』文春文庫.jpeg)
※本ページはPC画面での閲覧を前提に作成したものです。「スマートフォン用」の表示ですと下線などが表示されません。「[[こちら>https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/261.html?pc_mode=1]]」でPC用の表示に切り替えられます。(スマートフォン用の表示でも読むこと自体は可能です)
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松川良宏(アジアミステリ研究家)
ミステリー小説『13・67』(いちさん ろくなな)の文庫版が2020年9月2日(水)に発売になります。著者は香港のミステリー作家・陳浩基(ちん こうき)、訳者は台湾文学など台湾関連書籍の翻訳で大きな功績を遺された天野健太郎さんです。流通について詳しいことは分かりませんが、早いところでは明日(8月31日[月])にも店頭に並ぶかもしれません。
本訳書は最初、2017年9月末に文藝春秋より刊行され、「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、『本格ミステリ・ベスト10』第1位など、同年末のミステリーランキングを席捲しました。また刊行当初から複数の新聞・雑誌に書評が載り、翌年春の本屋大賞やTwitter文学賞でも上位に入るなど、ミステリーファンのみならずより広範囲の読者を獲得し、評価された作品でもあります。それは作品そのものが持っていた力とともに、翻訳者が天野健太郎さんであったこと、そして天野さんによる訳文が素晴らしかったことも大きな理由であることは間違いないと思われます。
台湾専門&color(blue){*1}の翻訳家・通訳者として活躍された天野健太郎さんは、『13・67』単行本版(四六判)の刊行から1年余り経った2018年11月12日、ご病気により逝去されました。「台湾文学」というものの存在を日本に認識させた天野さんの功績はあまりに大きく、筆者もご病気のことは存じておりましたが、ご逝去の報の衝撃は計り知れないものでした。2019年1月13日には東京の台湾文化センターで「天野健太郎さんを偲ぶ会」が催され、筆者も参加させていただきました。改めて、その業績と遺された訳文に最大限の敬意をもって、心より哀悼の意を表します。
なお、『13・67』単行本版の「訳者略歴」にあるとおり、天野さんは俳人でもあり、生前には句集などは上梓されていませんが、今後、新泉社から&bold(){『天野健太郎句集』}が刊行される予定があるようです。
- &color(blue){*1}:『13・67』は天野さんが手掛けた訳書のなかでは例外的に香港の作家の小説ですが、中国語原書の最初の刊行地は台湾です。2014年に刊行され、台湾の出版界・読書界で大きな話題となりました。
* 『13・67』文庫版の巻末注記
そのような『13・67』の文春文庫版(上下巻)が9月2日に発売になるわけですが、読者の多くの方々が、&bold(){&u(){巻末の注記}}に目を留めることになると思います。ここで「注記」と書いているのは、単行本が文庫化される際に書かれる&bold(){「本書はXX年XX月に小社より刊行された単行本を(加筆修正のうえ)文庫化したものです」}といった類のもののことです。
仮に筆者が一読者であれば『13・67』文庫版の注記を見て目をみはったでしょうし、実際に筆者は今年(2020年)の2月、出版社・文藝春秋より最初にこの打診を受けた際には、たいへん驚きました。
&bold(){『13・67』文庫版の巻末には、「松川良宏氏」より「助言」をもらい、編集部によって訳文にいくらかの修正が加えられている旨が書かれています。(下巻はページ数の都合で巻頭にこの文言が入っています)}
巻末の注記にはそれ以上の詳しいことは書かれていませんが、&bold(){筆者は出版社より依頼を受け、「訳文の校閲(訳文内に矛盾点がないかなどの確認)・中国語原文との対照・疑問点についての著者の陳浩基さんとのメールのやり取り」をおこないました。}
そして筆者が何か所かについて出した修正案を出版社側が検討し、あるものは却下され、またあるものは採用され、最終的には出版社側が筆者の案にさらに手を加えるなどして、必要だと思われた箇所については訳文に修正が加えられています。
まずは文庫版の注記を目にしたほとんどすべての方々が、この「松川良宏」というのはいったい誰なのかと疑問に思うかと思います。また、この人と天野健太郎さんにはどのようなかかわりがあるのか、といった疑問も持つかと思います。さらには、
- なぜこの松川という人のところに出版社から「助言」を求める依頼がいくことになったのか
- 「助言」とは具体的にどういうことをしたのか
- そもそも、故人の遺した訳文に修正を加えてよいのか
といった疑問も、当然出てくるかと思います。
筆者は出版社から依頼を受けた単なる「助言」者にすぎないとはいえ、『13・67』という作品のファンの方々、そして天野健太郎さんの訳文のファンの方々が抱くだろう上記のような疑問に対して答える責任が自身にはあると考えています。
&u(){そもそもこの件については出版社の編集者のかたなど複数の人がかかわっているわけですが、文庫版で個人名が出ているのは筆者だけなので}、文春文庫のTwitterアカウントではなく筆者のTwitterアカウントに読者の方々から質問が来る可能性もあるだろうと思われます(出版社側の方々は文庫版で特に名前が出ていないので、本稿でも名前を出しません)。ですから、基本的な疑問に対する返答は事前に自身のサイトでまとめておくことにいたしました。
実際のところ、&u(){筆者がかかわっておらず、社内の通常の校閲作業を経て文庫編集部の判断で修正がおこなわれた箇所もあります。}そして、それがどこなのかは筆者には知らされておりません(たまたま何か所か気がつきました)。&u(){筆者に問い合わせをいただいても、そもそも筆者が関知していない修正箇所もあるということはご承知おきください。}
また、天野さんが単行本版初版での誤訳箇所(2017年12月の重版時にご自身で修正)について、本当はツイッター等で話したいがストーリーにかかわる場所なので言えなくて残念だとおっしゃっていた&color(blue){*2}のと同じ理由で、&u(){仮に筆者のTwitterアカウントなどに「この部分はなぜ修正が入っているのか」と質問いただきましても(そしてそれが筆者がかかわった箇所であっても)、答えられない場合が多いかとは思います。}文庫化の際に修正が加えられたのは基本的に、翻訳過程でストーリーに矛盾が発生してしまっていた箇所などであり、どこを直したかを述べること自体がストーリー展開などを明かすことに直結してしまいます。そのこともどうかご了承ください。
- &color(blue){*2}:当サイト内の記事「[[天野健太郎さんが「あー、やっちまったな」とおっしゃっていた『13・67』の誤訳箇所について]]」(2018年11月26日)を参照のこと。
上に列挙した疑問のうち「そもそも、故人の遺した訳文に修正を加えてよいのか」については、筆者にも答えは分かりません。というよりは――訳文内の矛盾等が解消されたことについては著者の陳浩基さんは喜んでくださっており、そのことだけが今回の作業にかかわった筆者にとって唯一の救いですが、一方で作業中も逡巡は大きく、だからこそこういった文面を書いているという側面もあります。
本作業は邦訳版『13・67』を改めて精読し、尊敬する天野さんの訳文から最小限の「直すべき箇所」を見つけなければいけないという、非常に心苦しいものでした。作業中も、出版社から「やっぱり天野さんの訳文のまま文庫化します」という連絡がくるのではないかと、どこかで期待していたところもありました。もしそうなるのであれば、自分のそれまでの作業がすべて無駄になってもいいと思いながら、それでも引き受けたからには誠心誠意、天野さんが遺された訳文に向き合いました。
筆者は依頼をされて引き受け、「どうするかは編集者側で判断するので、気になる点があればすべて連絡してほしい」という内容のことを言われたので、『13・67』単行本版を天野さんとの共同で作り上げた編集者氏を信頼し、気になる点については連絡していきました。こちらから連絡した修正案は却下されたものもありますし、必要と判断されたものもあります。筆者は、なるべく天野さんの訳文をいかしたまま、中国語原文を参照し、あるいは著者の陳浩基さんの意見を参考にし、最小限の修正で訳文内の矛盾等を解消できるような案を出していきました。これにたいして編集者氏は基本的に、筆者の案をさらに天野さんのもともとの訳文に近づける形に直し、必要なものについては反映させていきました。少なくとも『13・67』単行本版の編集者氏は、天野さんが『13・67』を訳していた際の苦労や方針を知っている方ですので、筆者は今でも全面的に信頼しています。
※本稿で単に「編集者氏」と書いた場合は、3年前に『13・67』単行本版の編集を担当し、今回の文庫版の作業でも筆者からの連絡に的確に対応してくださった編集者のかた(所属は文庫編集部ではない)を指します。そもそも今回の作業においては、筆者はこの編集者氏としかやり取りをしておらず、文庫編集部については今も連絡先を知りません。
* 読者の方々が抱くであろういくつかの基本的な質問についてのご回答(1)――「助言」者の人選について
&u(){Q1. この「松川良宏」ってだれ?}
- ミステリー研究家です。自分では、「アジアミステリ研究家」あるいは「非英語圏ミステリ研究家」のどちらかの肩書きを使っています。生年や経歴は公表していません(天野健太郎さんのご家族には本件について手紙を書かせていただき、生年のほか、多少の経歴をお伝えしました)。2006年より中国語圏のミステリー小説を原書で読み始め、2011年に早川書房『ミステリマガジン』の編集部に声を掛けていただき東アジアの推理小説について寄稿したのが商業出版物に掲載された最初の原稿です(2012年2月号/2011年12月発売)。それ以来、数は多くないですが、商業出版物でときどきアジアミステリー関連の記事などを書いています。2015年からは日本推理作家協会と本格ミステリ作家クラブに所属しています。
- 経歴(職歴)として「校閲」を正式におこなったことはありませんが、事実上の「校閲」をおこなった翻訳書籍は今回で4冊目になります(翻訳「記事」を数えればもう少し増えます)。もっとも、過去の3冊は訳者と直接メールや電話でやり取りができるものであり、今回のような依頼を受けたのは初めてです。
&u(){Q2. 天野健太郎さんとはどのようなかかわりが?}
- 「知人」といっていいほどのかかわりはありませんでした。筆者からすると天野さんは「尊敬する翻訳家」ですが、天野さんからすると筆者は「顔見知り」のひとりかと思います。初めてお会いしたのは2015年10月3日の台湾ミステリー関連イベントの際で、イベント後の内輪の食事会もご一緒しました。天野さん、筆者、そしてのちに『13・67』単行本版の編集を務めることになる編集者氏(とほか数名)が一緒に写っている写真が残っており、これは先日、天野さんのご家族にご覧いただきました。
- トータルでお会いしたのは4~5回ほどですが、一応天野さんはこちらの顔は覚えてくださっていました。陳浩基さんの来日イベントがあった2018年3月9日、イベント後の打ち上げの席では、『13・67』で誤訳をしてしまったことの裏話や(このときに天野さんが言っていた誤訳箇所は2017年12月の単行本重版時に天野さんご自身が修正しています)、今後訳したい台湾のミステリー小説の話などをしてくださいました。最後にお会いしたのは2018年4月14日、『13・67』が「翻訳ミステリー読者賞」を受賞し、その授賞式があった日です。帰りの電車には天野さん、単行本版の編集者氏、筆者の3人で乗りました。編集者氏が乗り換えたあとは天野さんと筆者の2人で電車に揺られることになりましたが、そのときのちょっとした思い出話については、天野さんが逝去された2018年11月に、当日の写真とともに当サイトに文章を載せました。
- サイト内リンク:「[[天野健太郎さんが「あー、やっちまったな」とおっしゃっていた『13・67』の誤訳箇所について]]」(2018年11月26日)
&u(){Q3. 仮に百歩譲って訳文に多少の修正の必要があったとしても、その「助言」者としては天野さんの親しい友人・知人など、もっと適任の人がいたのでは?}
-これについては筆者も半分はそう思います。筆者が最初に文庫化に際しての助力を打診されたのは今年(2020年)の2月です。4月に正式に依頼され、お引き受けしました。小説本文をプリントアウトしたものが郵送で届き、実際に作業に入ったのは5月下旬のことです。そもそも筆者自身、この依頼を引き受けた時点で、訳文の確認をするのが自分だけだとは思っていませんでした。それを知ったのは6月5日のことで、その際に筆者は、最終的な確認は天野さんと親しかった中国語の専門家のかたにしていただきたいということを出版社側に伝えました。(ただ、そうはなりませんでした)
- 一方で今回の作業は、訳文を精読し、翻訳の際に生まれたストーリー上の矛盾点や推理の論理の不自然さなどを発見することが目的とされていました。筆者は『13・67』の邦訳版が最初に刊行された2017年にすでに、単行本版の編集者氏に電話やメールで訳文の問題点をいくつか伝えています。このときに伝えた問題点は、2017年12月の単行本重版時に修正が間に合ったものもあれば、重版時には直されず「文庫化の際に直す」ことになったものもありました。この辺りの経緯を考えると、筆者に依頼が来ること自体は不自然なことではありません。(それでも、筆者よりももっと中国語に堪能な方に最終チェックをしてほしかった、という思いはあります)
- また筆者は単行本版の編集者氏とは、初めてお会いしてご挨拶したときから起算すれば8年半ほどの付き合いであり、訳者の天野さんとも面識があり、また著者の陳浩基さんとも一応顔見知りです。そういった関係性から、筆者に依頼が来たのだと思います。
- そもそも本作業は、筆者は天野さんの訳文に最大限の敬意を払いつつ誠心誠意のぞみましたが、時給に換算すると数十円の謝礼金をいただけるにすぎません。筆者以外には、この条件で引き受ける人はいなかったのではないかと思います。そもそもこちらから質問しなかったというのもありますが、少ないながらも謝礼金をいただけるという話が初めて出たのは作業を始めて2ヶ月以上経った7月27日のことです。謝礼金など別に出ないのではないかと筆者は思っていましたし、それでもいいと思って作業に打ち込んでおりました。(とはいえ、こちらにも家族や生活があり、あとから考えると、もう少し増やしていただければいいのにとは思っています)
&u(){Q4. あなたが引き受けなければ、訳文の「修正」もなかったのでは?}
- 筆者が引き受けなかった場合は、出版社内での通常の校閲を経たうえで、出版社が独自に(中国語原書を参照せずに)訳文の矛盾点等を解消するための修正をおこなったと思われます。具体的なことは伏せますが、出版社がそのような方針であったことは作業中に分かりました。問題点の「修正」が既定路線であった以上、一応は中国語の原文が読め、なおかつ著者の陳浩基さんともわりと気軽に連絡が取れる筆者が参加したこと自体は、プラスだったと思います。今回の文庫化の作業にあたって、「中国語が読める人」は筆者以外には参加していないと聞いております。
- この作業に「巻き込むわけにはいかない」という思いもあり、中日翻訳家の知人数人にはこの件に関して一切の相談をしていません。ただ、筆者よりも中国語が堪能な知人(翻訳家ではない)に個人的に助言を求めたことはありました。
* 読者の方々が抱くであろういくつかの基本的な質問についてのご回答(2)――「助言」の内実について
先述した通り、筆者は『13・67』の邦訳版が最初に刊行された2017年にすでに、単行本版の編集者氏に電話やメールで訳文の問題点をいくつか伝えていました。このときに伝えた問題点には、同年12月の重版時には直されず、「文庫化の際に直す」ことになったものもありました。とはいえそれも2017年時点でのことです。
2018年に天野さんが逝去されたため、「文庫化の際に直す」という話は当然なくなったものと思っていました。ですから、今年(2020年)2月に久々に編集者氏にお会いした際、『13・67』文庫化にあたって最小限の修正をする意向であり、その助力をしてほしいと打診されたのには驚きました。天野さんの訳文には多くのファンがおり、そんなことは不可能であるというのが筆者の最初の率直な思いでした。
4月に正式に依頼され、畏れ多く思いながらもお引き受けしました。小説本文をプリントアウトした紙の束が届いた5月下旬から8月9日まで、途中で文庫編集部の作業待ちをしていた時期を差し引いても、まるまる8週間ほど費やしたことになります。引き受けた以上は、最大限の集中力をもって、誠心誠意のぞませていただきました。
&u(){「助言」に際してのさまざまな前提}
まず、筆者と編集者氏は一貫して、天野さんの訳文をそのまま使いたい、問題点を修正するにしても最小限の修正で済ませたいという方針でこの作業にのぞんでおりました。
「訳文内に矛盾等の問題点がない限り、天野さんの訳文を極力維持する」というのが筆者と編集者氏の共通かつ当然の方針でした。逆にいえば、訳文でストーリーに矛盾などが発生していた場合はその原因を見つけ、最小限の修正で整合性をつけました。今回の作業で見つけた問題点は基本的に翻訳時に発生したものでしたが、1ヶ所だけ、中国語原文自体に矛盾があったところもありました(本稿 次節 Q2の(2))。
筆者と編集者氏がおこなったのは、「訳文内の問題点の解消」です。中国語を知らない日本の読者が普通に読んでいても気づきうる「問題点」を、さまざまな方法で解消していったというのが、今回の「助言」と「修正」の内実です。
&u(){編集部への「助言」とは、具体的に何をしたのか?}
筆者がおこなったのは次のことです。
- 天野さんの訳文を精読し、訳文のストーリー内に矛盾点や情報の欠落(中国語原文の削るべきでない情報が削られていると思われる箇所)等があれば、中国語原文の対応箇所をチェックする
- 中国語原文を確認しただけでは疑問が解けなかった場合は、さらに著者と連絡を取って疑問を解消し、最小限の修正で問題を解消できるよう編集者氏に修正案を伝える
逆に、次のようなことはおこないませんでした。
- 日本語訳文と中国語原文を突き合わせての全文対照はおこなっていません。
-- これは時間的にも不可能でしたし、また、「天野さんの訳文をできるかぎり尊重・維持する」という方針であったため、あくまでも訳文内に矛盾等がある場合にのみ、中国語原文をチェックするという形を取りました。繰り返しになりますが、日本の読者が普通に読んでいて気づきうるような問題点が訳文にあった場合にのみ、対応する中国語原文を確認したということです。
- 訳し忘れられた一文を新たに訳して付け加える、ということもしておりません。
-- 今回の作業中、意図的ではなく単に訳し忘れられただけだろうと思われる一文を、何か所かで発見いたしました。訳文を読んでいてどうもシーンが少し飛んでいるように感じ、中国語原文を確認してみたところ、一文訳されていなかったというパターンです。まず、一文まるまる、(編集者氏のチェックを経るとはいえ)筆者が新たに訳して付け加えてもいいのかという問題があります。そのようなことは当然避けるべきでしょうから、「訳し忘れられた一文」への対応はしませんでした。また、少なくとも筆者が今回発見した数か所については、訳文をじっくり読んでいると多少違和感を覚えるものの、ストーリーに大きくかかわる箇所でもなかったため、なおさらそこまでする必要性を感じませんでした。
繰り返しになりますが、今回の文庫化に際しての訳文の修正は、筆者が中国語原文の確認や著者・陳浩基さん本人とのメールのやり取りをしたうえで「助言」し、編集者氏が最終的に決定するという方式で行われました。
* 文庫版と単行本版を仔細に比較した読者の方/中国語が読める方からいただく可能性のある質問についてのご回答
&u(){Q1. 「助言」者が中国語原文を確認する際に使ったのは、天野さんが翻訳に使ったテクスト(=文章)と同じものなのか?}
- 同じものです。
- より正確にいえば、翻訳の際に天野さんが使用したのが台湾版初版の第何刷なのかは確認できませんでした。ただ、著者の陳浩基さんから、天野さんには特に翻訳に使用するための特別なテクストを渡したりはしておらず、台湾で出版され流通している普通の書籍を翻訳に使ったのだろうと聞いております。
- 筆者は中国語原文の確認に際しては、台湾版初版一刷(2014年7月)と台湾版初版十一刷(2019年10月)を使用しました。この2つのあいだで、特に相違点は見つかりませんでした。結果的に、筆者が参照したテクストと、天野さんが翻訳に使ったテクストは同じものだといってよいかと思います。
- なぜこのようなことをわざわざ書くのかですが、それは陳浩基さんの長編第一作『世界を売った男』の例があるからです。この作品では、邦訳に際して台湾で流通している原書『遺忘・刑警』ではなく、陳浩基さんが加筆修正した改稿版が使用されています。結果的に、原書『遺忘・刑警』よりも、邦訳書『世界を売った男』のほうがミステリー小説としての強度が上がっています。このような例があるので、『13・67』に関しても、天野さんがそもそも翻訳の際にどのようなテクスト(=文章)を使ったのかを確認する必要がありました。陳浩基さんは『13・67』については特に改稿版を用意してそれを天野さんに渡したりはしていないとのことでした。
&u(){Q2. 文庫版を単行本版と比較して読むと、中国語原文が変わったとしか思えない箇所があるが?}
- 読者の方々にそう思われるだろう箇所が第1話に少なくとも2か所あります。&bold(){この2か所は、訳文になにか問題点があったために修正されたのではなく、著者の意向で変更になったものです。}どの箇所のことか、以下で明記します。
(1)[こちらは、『13・67』第1話を未読のかたでも事前に見ていただいても構いません。もちろん、一切の事前の知識を持たずに読みたいという方は、ご覧にならないことをお勧めします]
#region(closeed,クリックで展開)
&bold(){&u(){「ポーカー」と聞いて、日本の読者がなにを思い浮かべるかという問題}}
-単行本版 p.7 下段 後ろから3~2行目
--「もしエースのペアを持っていたなら、まるで二か三のブタみたいに思い込ませる。」
-文庫版 上巻 p.10 後ろから7~6行目
--「もしフルハウスが揃っていたなら、まるでブタみたいに思い込ませる。」
これはクワンがローに語ったセリフの一部で、犯人との心理戦をポーカーに例えたものです。まず、単行本版では「二か三のブタ」という部分の意味がよく分かりません。
文脈上ここは、&u(){「最強の手札でも最弱の手札のように思い込ませろ」}と言っているセリフだと解釈されます。しかし「エースのペア」というのは、少なくとも日本の読者が通常思い浮かべるような&u(){手札が5枚のポーカー}(ファイブカードのドローポーカー)では、たいして強い役ではありません。また、そのような&u(){手札が5枚のポーカー}において、最弱の手札は「七のブタ」(ハイカード[=最も強い1枚]が七であり、なおかつワンペアすらない手札)であり、「二のブタ」あるいは「三のブタ」というものは存在しません。
訳文と中国語原文をよく読んだ結果、これはポーカーのなかでも&u(){「テキサス・ホールデム」}のことを言っているのではないかとあたりをつけました。著者の陳浩基さんに確認を取ったところ、確かにこれはテキサス・ホールデムだとの回答を得ました(中国語原文を読んでも、そのことは書かれていません)。
&u(){テキサス・ホールデムは、自分だけが見ることのできる&bold(){手札2枚}と、プレイヤー全員に見える形で場に置かれている全プレイヤー共有の5枚、合計7枚のカードを使用するポーカーです}(これは代表的なルールであり、ほかにも多様なスタイルがあります)。このテキサス・ホールデムの場合、場のカードとの組み合わせを考えに入れなければ、最も強いのは「エースのペア(エース2枚)」であり、最も弱いのは「2が1枚、3が1枚」ということになります。
問題は、これをどう直すべきなのか、そもそも直す必要があるのか、ということです。筆者と編集者氏のやり取りはメールのほうが多かったのですが、この部分については直接会って話す機会がありました。筆者から編集者氏には、「二か三のブタ」という部分は意味は通じないけれども、これはこれで天野さんの訳としてそのまま残してもいいのではないか、という意見も述べました。または、「二か三の」を削れば少なくとも読者が引っ掛かりを感じることはなくなる、ということも申し上げたと思います。編集者氏が出した暫定的な結論は、「二か三の」を削るというものでした(一時的に陳浩基さんと連絡がつかなくなった時期があり、この部分はその際に暫定的に一度結論を出す必要がありました)。この時点でこれはテキサス・ホールデムのことだろうと予測はついていましたが、陳さんに確認が取れていませんでした。
その後、陳さんと連絡がつき、この部分は「テキサス・ホールデム」方式のポーカーを描写したものであることが確定しました。そうなると次なる問題は、本文に説明を加えるなり注を付けるなりして、これがテキサス・ホールデムのことを指しているということを読者に説明するのか、それ以外の方法を取るのかです。まず、『13・67』中国語原書は、ある程度「脚注」が付いている本です。その脚注は邦訳書ではカットされるか、あるいは必要な情報は自然な流れで本文中でそれとなく翻訳されています。また、邦訳書における訳注は本文中に[]で挿入されるタイプのものしかありません。単行本版(2017年)の編集時、編集者氏は注があってもいいという意見だったものの、天野さんは注はつけない([]で挿入した短いものを除いて)という方針だったそうです。
犯人との心理戦をポーカーに例えたこのセリフは、非常に重要なセリフです。たとえば本文中に[]の形で、これはテキサス・ホールデムという形式のポーカーのことであり……などと説明を加えたとすれば、文章のリズムを著しく損ねることになり、うまくありません。&bold(){そこで陳浩基さんに、日本の読者が「ポーカー」と聞いて思い浮かべるのはファイブカードのドローポーカーであり、テキサス・ホールデムは一般的にあまり知られていないということを伝えたところ、すぐに代案を出してくださり、「エースのペア⇔2が1枚、3が1枚」という対比から、「フルハウス⇔ブタ」という対比に変えることになりました。}
ここまで丁寧に読んでくださった方は、「最強⇔最弱」という対比をするのであれば、「(ロイヤル)ストレートフラッシュ⇔ブタ」の対比にしたほうがいいのではないかと思われるかもしれません。筆者も当初、その疑問が頭をかすめましたが、ここでは「エースのペア」が持つ現実性も考慮に入れる必要があるかと思われます。テキサス・ホールデムのような手札が2枚のスタイルのポーカーにおいて、最初に配られた自分のカードがエース2枚である確率は0.45パーセント。一方、日本の読者が通常思い浮かべるタイプのポーカーにおいて、最初に配られた5枚で「(ロイヤル)ストレートフラッシュ」が成立する確率は0.0015パーセントであり、限りなくゼロに近いものです。陳さんが提示した「フルハウス」は、最も強い役である「(ロイヤル)ストレートフラッシュ」、その次の「フォーカード」(成立確率0.024パーセント)に続く3番目に強い役であり、最初に配られた5枚でフルハウスが成立する確率は0.14パーセント。これもまたかなり確率としては低いですが、さらに上位の2つの役と比べれば、比較的現実的な数字とも言えます。
陳さんが代案として「フルハウス」を提示した真意については、タイミング等の諸事情があって尋ねずじまいになってしまいましたが、とはいえ強い役でなおかつある程度現実的な役としては、「フルハウス」が確かに適切であろうと納得したので、それ以上は質問せず、ここは陳さんが出してくださった代案通り、「フルハウス⇔ブタ」に変更となりました。
なお、天野さんの訳文は「もしエースのペアを持っていたなら」であり、最小限の修正で済ませるのであれば、「もしフルハウスを持っていたなら」になります。ただ、これでは多少、日本語として座りが悪いので、筆者からは編集者氏に、「もしフルハウス{を持っていたなら/が揃っていたなら}」の2つの修正案を出しました。編集者氏が後者を選択し、現状のように修正されました。【(1)は以上。】
#endregion
(2)[こちらはストーリーにかかわる部分ですので、『13・67』第1話を未読のかたはご覧にならないことをお勧めします]
#region(closeed,クリックで展開)
-単行本版 p.32 上段 12行目
--「二日後に死亡。」
-文庫版 上巻 p.46 11行目
--「その日のうちに死亡。」
これについては、ストーリーにもかかわる部分なので詳述しませんが、中国語原文自体に矛盾があった箇所です。今後、中国語原書でも修正するとのことです。【(2)は以上。】
#endregion
上記の2ヶ所以外に、中国語原文自体が変わったのではないかと読者のかたが思われる箇所がもしあったとすれば、それは「天野さんが翻訳の際に省略した情報を、今回の作業で復元した」ことによるものです。天野さんは少なくとも『13・67』の翻訳に際しては、&u(){削るところは削る、膨らませるところは膨らませる}、という態度でのぞんでいたと思われ、翻訳の際に削られた情報がそれなりにあります。ある箇所では、登場人物の性格や気質を明確に伝えるために、原文にない表現も交えてやや誇張して訳す。またある箇所では、文章の日本語としてのリズムや自然さを重視し、原文には存在した描写を削る。それが天野さんの訳文の魅力を生んでいたともいえると思います。
今回の作業においては、訳文がやや分かりづらかったり唐突だったりする部分に関して中国語原文を確認し、それが翻訳時に情報を削ったことに起因するものであった場合に、原文に従って情報を復元した箇所があります。
&u(){Q3. 『13・67』の中国語原書は、台湾で2014年7月に刊行されたもののほか、香港で2018年7月に刊行された『13・67 修訂版』が存在するが、そちらは参照したか?}
- 香港版は参照していません。
- 台湾版と香港版にどのような差異があるかは、著者ご本人に伺ったので把握しております。単語が香港の人々にとってより親しみやすいものに変わっている以外にも、第2話にストーリーとはほとんど関わらない程度の多少の加筆修正があります。もし天野さんがご存命であれば、香港版を「最終決定版」とみなし、この加筆修正部分を新たに文庫版の訳文に反映させただろうとは考えられます。しかし、天野さんが逝去されてしまった現状で、香港版における加筆修正部分を、たとえば筆者が訳すなりして文庫版に反映することは許されることではないでしょう。ですから、香港版における加筆修正は文庫版の訳文には反映されていません。
* 最後に
今回の作業は、尊敬する天野さんの訳文から「直したほうがよいだろう箇所」を探さなければいけないという非常につらいものでしたが、筆者がむやみになんでも修正案を出したわけではない(そして編集者氏がなんでもそのまま受け入れて修正したわけではない)ということは、ご理解いただければ幸いです。
天野さんの訳文とその中国語原文をここまで丁寧に比較したのは今回が初めてでした。実際には、「ここは修正の必要があるのではないか」と修正案を出した箇所の何倍も何十倍も、「ここの翻訳は素晴らしいな」「ほかのどんな翻訳家にもできない最高の訳文だな」と思わされる箇所がそれこそ無数にありました。中国語が読める方で、まだ『13・67』の原書を読んでいない方がいれば、原書と邦訳書を比較して読んでいただき、天野さんが翻訳においてどんな見事な「技巧」を使っているか、ぜひ確認していただきたいと思います。
天野さん自身が訳文に修正を加えた『13・67』文庫版こそが読みたかったというのは、だれもが思っていることだと思います。それは筆者もそうですし、単行本版の編集者氏もそうでしょう。天野健太郎さんのご逝去によって失われてしまったものの大きさを思うと、そして天野さんが翻訳家として駆け抜けた数年間の足跡に思いをはせると、……これ以上は言葉にならず、嘆息するしかありません。
以前に当サイトに掲載した記事「[[天野健太郎さんが「あー、やっちまったな」とおっしゃっていた『13・67』の誤訳箇所について]]」(2018年11月26日)でも書きましたが、天野さんはご自身の誤訳について「あー、やっちまったな」、「気持ちいいぐらいの誤訳」と、あっけらかんと語るかたでした。
本稿でも先に言及しましたが、2018年3月9日、陳浩基さんの来日イベント後の打ち上げの席では、天野さんは筆者に『13・67』での誤訳についていろいろと話してくださいました。天野さんは、もちろん誤訳は避けたいが、それでもどうしても翻訳にはついて回るものと考えていたようで、自身の誤訳とその修正にまつわるエピソードを語る際に、非常に楽しそうにしていらっしゃったのも印象的です。今回筆者が作業の過程で見つけた問題点のなかには、きっと天野さんから「本格ミステリってめんどくさいなー」と言われてしまいそうなものも含まれていますが、一方で、天野さんが「気に入り」そうな、なぜ自分がそんな「誤訳」をしてしまったのか楽しく語ってくださったのではないかと思えるような箇所もありました。そういったことを語り合える機会がすでに失われてしまっていることが、無念でなりません。
『13・67』を素晴らしい日本語に翻訳し、「華文ミステリー」を日本に定着させたのは、まさに天野健太郎さんの功績です。本当に、本当に、ありがとうございました。
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当サイト内の関連記事
- [[天野健太郎さんが「あー、やっちまったな」とおっしゃっていた『13・67』の誤訳箇所について]](2018年11月26日)
- [[陳浩基『13・67』新聞・雑誌等での書評の一覧]](最終更新:2017年11月26日)
- [[年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧]]
2020-08-31T00:05:04+09:00
1598799904
-
フランスミステリ関連情報一覧(邦訳リスト、ランキング、賞など)
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/260.html
2020年8月16日
#right(){松川良宏(非英語圏ミステリ研究家)}
#right(){[日本推理作家協会・本格ミステリ作家クラブ会員]}
&bold(){「フランス・ミステリ」}を特集した探偵小説研究会の機関誌&bold(){&color(#e07000){『CRITICA』第15号}}[summer 2020](2020年8月13日発行)で、当サイトにご言及いただきました。ありがとうございます。
ただ、当サイト内のフランスミステリ関連情報は、どこにどの情報があるのか、いまいちまとまっておりません。&u(){&bold(){そこでこの機会に、当サイト内のフランスミステリ関連情報の一覧を作成しておくことにいたしました。}}
当サイトは頻繁に更新していたのは2015年の夏ごろまでで、それ以降はあまり情報を更新できていません。今回、更新・整理のきっかけを作ってくださったことに感謝いたします。
-[[探偵小説研究会 公式サイト>>http://tanteishosetu-kenkyukai.com/]]
--『CRITICA』第15号は2020年8月16日現在、古書店・[[盛林堂書房>>https://www.seirindousyobou.com/]](東京、西荻窪)およびその[[通販サイト>>http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca24/661/p-r-s/]]でのみ購入可能
-『CRITICA』第15号で当サイト(及び筆者が実施した企画)に言及してくださった論考
--横井司氏「ささやかな読書量でフランス・ミステリの十傑を選んでみよう」
--[[嵩平何>>https://twitter.com/iihata]](たかひら なに)氏「フランスミステリの紹介者たち」
Index
#contents
*2014年の企画「フランスミステリベスト100」関連
-[[フランスミステリベスト100]](2014年8月14日)
--[[Les cent meilleurs romans policiers français de tous les temps]](「フランスミステリベスト100」の結果をフランス語原題で示し、英語で企画について簡単な解説を加えたページ)
-関連:[[非英仏語圏ミステリベスト100]](「フランスミステリベスト100」と連続して実施した相互補完的アンケート企画)
-&bold(){Webサイト「翻訳ミステリー大賞シンジケート」に寄稿したもの}
--実施要項
---[[Twitterにて「フランスミステリベスト100」アンケート実施!>>http://honyakumystery.jp/1406760796]](2014年7月31日)
--「書影付き」順位発表 ※ただし書影はamazonにデータがあるもののみ
---[[フランスミステリベスト100結果発表!(その1)>>http://honyakumystery.jp/1408489231]]【1位~30位】(2014年8月20日)
---[[フランスミステリベスト100結果発表!(その2)>>http://honyakumystery.jp/1408512126]]【31位~69位】(2014年8月20日)
---[[フランスミステリベスト100結果発表!(その3)>>http://honyakumystery.jp/1408538862]]【70位~100位+作家ランキング】(2014年8月20日)
-&bold(){リアルタイムの結果発表の模様}
--Togetter[[「フランスミステリベスト100」結果発表>>https://togetter.com/li/705918]](2014年8月13日)
>&u(){&bold(){フランスミステリベスト100}}概要
>
>2014年7月17日、当時筆者がWebサイト「翻訳ミステリー大賞シンジケート」で月一回の連載をしていた「[[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると>>http://honyakumystery.jp/category/book_guide/book_guide18]]」の記事内で[[実施予告>>http://honyakumystery.jp/1405554128]]。7月31日、「翻訳ミステリー大賞シンジケート」で[[実施要項公開>>http://honyakumystery.jp/1406760796]]。同日21時より8月12日24時までの約2週間弱のあいだ、Twitterにてアンケート回答を募った(ハッシュタグ [[#ATB仏ミス>>https://twitter.com/search?q=%23ATB%E4%BB%8F%E3%83%9F%E3%82%B9&src=typed_query]])。1人最大10作品まで(順位はつけてもつけなくてもよい)。高名な小説家や評論家、翻訳家のかたも含め、締切の8月12日までに67名の方から投票をいただき、翌8月13日に予定通りTwitterにて結果を発表した。
>実施要項の公開などで「翻訳ミステリー大賞シンジケート」の場をお借りしたが、企画・主催者は筆者(=松川)個人であり、実施要項の策定や集計・発表も筆者が個人でおこなったものである。
>
>なお、このアンケート企画の結果をフランスの人にも見つけてもらえたらいいなという思いで、拙いフランス語と英語で[[欧米向けページ>>Les cent meilleurs romans policiers français de tous les temps]]を作ったところ、実施半年後の2015年2月になってフランスのミステリ専門図書館「BILIPO」のFacebookアカウントにより捕捉され、&u(){&bold(){「日本の読者が一番好きなフランスミステリはピエール・シニアックの『ウサギ料理は殺しの味』」}}という情報がフランス中に拡散され(てしまっ)たようである。([[該当のFacebook記事>>https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=709277462523451&id=126793127438557]])
さて、本ページは本来、当サイト内に分散している「フランスミステリ関連情報」にアクセスしやすくするため、単にページの一覧(羅列)を作成して終えるつもりだった。ただ、2014年に筆者が実施したアンケート企画「[[フランスミステリベスト100]]」に関しては、2020年現在と当時(6年前)の状況の違いを踏まえた解説を新たに書いておく必要があると考え、以下に記しておく。
**2020年の日本におけるフランスミステリの《位置》と、2014年の企画「フランスミステリベスト100」の背景
2020年現在でこそ、フランスミステリは集英社文庫やハヤカワ・ミステリ(いわゆる「ポケミス」)などで毎年ある程度の点数が翻訳出版され、そのなかで注目を集め、ミステリの年間ベスト10にランクインするような作品もある。今年度(2019年11月以降)でいえば、集英社文庫のギヨーム・ミュッソ[[『パリのアパルトマン』>>http://honyakumystery.jp/13241]](吉田恒雄訳、2019年11月)および&bold(){&color(#e07000){『作家の秘められた人生』}}(吉田恒雄訳、2020年9月予定)、ポケミスのエルザ・マルポ[[『念入りに殺された男』>>http://honyakumystery.jp/15075]](加藤かおり訳、2020年6月)、ジャン=クリストフ・グランジェ&bold(){&color(#e07000){『ブラック・ハンター』}}(平岡敦訳、2020年9月予定)、ほかにベルナール・ミニエ[[『魔女の組曲』>>http://honyakumystery.jp/13829]](上下巻、坂田雪子訳、〈ハーパーBOOKS〉ハーパーコリンズ・ジャパン、2020年1月)などが刊行され、(来月刊行予定の2点はまだ分からないが)どの作品も高い評価を得ている(タイトルのリンク先はすべて、「翻訳ミステリー大賞シンジケート」内「[[書評七福神の今月の一冊>>http://honyakumystery.jp/category/review/review8]]」の該当月のページ)。
しかしこのアンケート企画を実施した2014年7~8月当時はフランスミステリの邦訳がほとんどなくなっていた時期であった。フランスミステリは日本では1970年代までは盛んに訳されていたものの、その後は急激に翻訳点数が少なくなっている&color(blue){*1}。&bold(){2014年当時の日本の若いミステリ読者にとって《フランスミステリ》とは、ごく一部の語り継がれる名作を除き、&u(){「過去に大量に訳されているらしいので読もうと思えば読めるけど、そもそもどんなものが訳されているか分からないし、入手困難なものも多いようだし、どの作品から手を付けていいかも分からない」}ものだったといっていいだろう。}
なお当サイトでは、「どんなものが訳されているか分からない」という状況を打破するため、2012年に「[[ポケミス非英語圏作品一覧]]」と「[[創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧]]」、2013年に「[[ハヤカワ・ミステリ文庫非英語圏作品一覧]]」を公開した。「非英語圏作品一覧」といっても、実質的にはフランスミステリがリストのほとんどを占めていたわけである。
&color(blue){*1}
#region(closeed,ポケミスで見るフランスミステリの刊行点数(クリックで展開))
ポケミス(1953年9月創刊)でのフランスミステリの刊行点数は、1950年代が20点、1960年代が31点、1970年代が35点であったのに対し、1980年代前半は8点、1980年代後半は1点(フランソワ・ラントラード『バルザック刑事と女捜査官』高野優訳、1989年8月)、1990年代は10年間でたった1点(ロジェ・ラブリュス『罪深き村の犯罪』高野優訳、1991年8月)である。ポケミスではその後、ポール・アルテ『第四の扉』(平岡敦訳)が2002年5月に刊行されるまで、実に10年以上もフランスミステリの刊行がなかった。
つまり見方を変えれば、1985年1月~2002年4月の約17年間で、ポケミスではフランスミステリが2点しか刊行されなかったということである。(もっとも、ポケミスの刊行ペース自体が年代によって異なることにも留意する必要があるし、ポケミスだけで日本におけるフランスミステリの隆盛を判断するのも無理がある)
#endregion
『ミステリマガジン』2003年7月号に「[[フランス・ミステリ必読30冊>フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号)]]」(選者の記載なし/レビュー:小木曽郷平、香川勇人、川出正樹、不来方優亜、杉江松恋、南波雅、羽取慶治、福井健太、古山裕樹、村上貴史、与儀明子)が載っているが、雑誌のバックナンバーを入手または閲覧するのは必ずしも容易ではない。2012年に新版が出た『東西ミステリーベスト100』(『週刊文春』臨時増刊号 文藝春秋 / 2013年文春文庫)のように書店に行けばすぐに入手できるものではないのである。つまり2014年当時、フランスミステリを読む「指針」になるようなものはほぼ存在しなかったといっても過言ではないだろう。むろん、その「未知の沃野」へと徒手空拳で挑んでいくことこそ読書の醍醐味ではないかと考える読者も多いのではないかと思うが、個人的には、過去に邦訳された膨大なフランスミステリを読むための、なんらかの「指針」がほしいと思ったのも事実である。筆者は2012年版『東西ミステリーベスト100』を発売日の2012年11月21日に購入したが、その翌日、以下のようにツイートした。
>東西ミステリーベスト100に続いて、投票対象をフランスミステリだけに限った『仏蘭西ミステリーベスト100』をどこか出してくれないかな。
>[[午後11:13、2012年11月22日>>https://twitter.com/Colorless_Ideas/status/271617525513613312]]
2014年に実施した「[[フランスミステリベスト100]]」は、約1年8か月を経てこれを自分で実現した形であった。なお、上に引用したツイートにすぐさまリプライをくださったのは、探偵小説研究会の一員(当時および現在)である&bold(){千街晶之氏}であった。千街氏のリプライを以下に引用する。
>ルルーやジャプリゾは当然ベストテンに入るとして、ピエール・シニアックがいきなり票を伸ばしたりとかカオスな結果になりそうです。
>[[午後11:18、2012年11月22日>>https://twitter.com/sengaiakiyuki/status/271618760455118848]]
これはまさに慧眼としかいいようがない(千街氏は、当時も今も、筆者が最も信頼しているミステリ評論家のひとりである)。実際、2014年に実施した「[[フランスミステリベスト100]]」では、おおかたの予想を裏切り、ピエール・シニアックの怪作『ウサギ料理は殺しの味』が1位を掻っ攫ったのである(ルルーは3位、ジャプリゾは5位)。
このアンケート企画を実施した2014年当時、筆者は特にフランスミステリに詳しかったわけでも、たくさん読んでいたわけでもなかった。むろん、投票するに際してそれなりの冊数をまとめて読んだわけだが、「[[フランスミステリベスト100]]」は、そんなフランスミステリの初心者だった筆者が、「かつて邦訳されたフランスミステリ」について、どの作品がお薦めなのか、どの作品から手に取っていけばいいのか、なんらかの指針が作れないものかと思って実施したものである。
なお、「[[フランスミステリベスト100]]」の結果発表の約3週間後、文春文庫から&bold(){&color(#e07000){ピエール・ルメートル『その女アレックス』}}(橘明美訳)が刊行されて大ベストセラーとなり、以降、日本でのフランスミステリの翻訳出版状況は一変することとなった。集英社文庫からは&bold(){&color(#e07000){エルヴェ・コメール}}、&bold(){&color(#e07000){ミシェル・ビュッシ}}ら、新たなフランスのミステリ作家の紹介が続き、また《その女アレックス以前》に紹介されていた&bold(){&color(#e07000){ポール・アルテ}}や&bold(){&color(#e07000){ジャン=クリストフ・グランジェ}}らの作品の邦訳も再開され、まさに日本における《フランスミステリ&ruby(ルネサンス){再興}》の様相を呈するようになったのである。&color(blue){*2} &color(blue){*3}
&color(blue){*2}=&bold(){集英社の果たした役割/なぜ『その女アレックス』というヒット作が「潮流」の起点になり得たか【2020年8月17日追記】}
#region(closeed,クリックで展開)
もっとも、エルヴェ・コメールの初訳作品『悪意の波紋』(山口羊子訳、集英社文庫)が刊行されたのは2015年3月、つまり《その女アレックス以後》ではあるが、この作品の刊行は2012年12月刊の『このミステリーがすごい! 2013年版』に掲載された「我が社の隠し玉」で、『水の波紋』としてすでに予告されている。日本の翻訳ミステリ界が『その女アレックス』旋風に沸く中で、集英社の編集部がそれに続けとばかりに版権を取ったわけではないということである。また、ミシェル・ビュッシの初訳作品『彼女のいない飛行機』(平岡敦訳)は2015年8月に刊行されている。これもおそらくは、『その女アレックス』旋風以前に版権を取得したものだろう。
つまり、2014年以降の《フランスミステリ&ruby(ルネサンス){再興}》は『その女アレックス』が一つの起爆剤となったとはいえるだろうが、それがピエール・ルメートルという作家の単発の人気で終わらず「フランスミステリ復権」へのひとつの流れとなったのは、時間的にはあとになったが、集英社文庫の支えがあったからこそだといえるだろう。集英社文庫が「点」を「線」に、あるいは「局所的爆発」を「一つの潮流」に変えたのである。
そもそも、『その女アレックス』を出版した文藝春秋は、ほかのフランス作家のミステリを続けて刊行したりはしていない。その点からみても、2008年に邦訳出版が始まった《ミレニアム》シリーズに端を発する北欧ミステリ・ブームや、2011年に邦訳されたフェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』を契機とするドイツ語圏ミステリ・ブームと、2014年からの日本における《フランスミステリ&ruby(ルネサンス){再興}》はかなり質の違うものである。北欧ミステリ・ブームとドイツ語圏ミステリ・ブームにもまた明確な差異があるが、この3つの違いについては時間があれば改めて述べたい。
#endregion
&color(blue){*3}=&bold(){ポール・アルテの復活/《フランスミステリ&ruby(ルネサンス){再興}》の成立過程【2020年8月17日追記】}
(※注3は注2の内容を前提に書いたものです)
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ポール・アルテの邦訳が再開されたことも、『その女アレックス』のヒットとは関係がない。ポール・アルテは2002年から2010年にかけて、ポケミスで平岡敦氏の訳で9冊が刊行されたが、2010年10月の『殺す手紙』を最後に邦訳が止まっていた(短編の邦訳が『ミステリマガジン』に載ったことはあった)。そして2018年7月、福岡の小出版社・行舟文化(ぎょうしゅうぶんか)から、『あやかしの裏通り』を皮切りに、同じ平岡敦氏の訳で、日本では未紹介だった《名探偵オーウェン・バーンズ》シリーズの翻訳出版が開始された。この「アルテ復活」は、本格ミステリマニアで日本語も堪能なある福岡在住の中国人夫婦のミステリ愛と行動力によって実現したものである。筆者が知っている限りで、ざっと経緯を書いておく。(前にTwitterで書いたこともある)
その福岡在住の中国人夫婦というのは、麻耶雄嵩作品や三津田信三作品の中国語訳を手掛け、霜月蒼『アガサ・クリスティー完全攻略』や権田萬治『謎と恐怖の楽園で』などの評論書の中国語訳もおこない、さらには自ら推理小説も上梓しており、またミステリ賞の審査員として陸秋槎らを発掘した張舟(ちょう しゅう)氏のことである(公開されていることだが、夫妻2人の筆名である)。
筆者が張舟氏から、なぜ日本ではポール・アルテの翻訳が出なくなったのかを尋ねられたのは、2016年6月のことだったと思う。東京で本格ミステリ大賞受賞者のトークショー&サイン会が開催され、張舟氏はこれに申し込んで上京してきていたのである。
筆者はそれ以前に、平岡敦氏が雑誌でポール・アルテをまた訳したい旨書いていたことを覚えていたし(『ミステリマガジン』2013年11月号[ポケミス60周年記念特大号]だと思うが、実家に置いてあるため、確認できない)、なにかのミステリ賞の授賞式に参加させていただいたときに平岡氏とお会いする機会があり、そのときにもご本人からそのご意向を伺っていた。そこで、それを張舟氏に伝えたわけである。
次に張舟氏に会ったのはその1年後、2017年6月の本格ミステリ大賞イベントのときだが、そのときに張舟氏から、「自分が設立する出版社でアルテを出すことになった。版権はすでに取れており、翻訳は平岡敦氏が引き受けてくださった」というようなことを言われて、その行動力に仰天することになった(その1年のあいだに、関連するメールはもらっていたのだが、見逃していたのである)。そしてさらに1年後の2018年7月、張舟夫妻が設立した行舟文化からポール・アルテ『あやかしの裏通り』が刊行された。そして見事、年末の各種のミステリランキングで上位に入ったのである。
長くなってしまったが、つまり2014年以降の《フランスミステリ&ruby(ルネサンス){再興}》は、『その女アレックス』に端を発するひとつの流れというわけではなく、実際には、『その女アレックス』でルメートルを大人気作家にした文藝春秋、それ以前から着実にフランスの実力派ミステリ作家に目を付けていた集英社、そして並外れた行動力でアルテを復活させた行舟文化、といった別々の出版社の別個の動きが、なにか一つの大きな潮流に「見えた」ということなのだと筆者は考えている。とはいえ、それも「最初はそうだったのだろう」という話である。ジャン=クリストフ・グランジェの邦訳が再開されたのは、やはりその「潮流」(のように見えたもの)が影響しているのかもしれないし、ポケミスからサンドリーヌ・コレット『ささやかな手記』(加藤かおり訳、2016年)やソフィー・エナフ『パリ警視庁迷宮捜査班』(山本知子、川口明百美訳、2019年)が刊行されたのも、この「潮流」なくしてはありえなかったかもしれない。いまや《フランスミステリ&ruby(ルネサンス){再興}》の潮流は、翻訳ミステリ界を形作る重要な要素のひとつとなり、厳然として存在しているといえるだろう。
#endregion
このアンケート企画を&bold(){&color(#e07000){『その女アレックス』}}邦訳刊行直前に実施したのは単なる偶然だったが、振り返って考えると2014年版「フランスミステリベスト100」は、ちょうど&bold(){&color(#e07000){《その女アレックス以前》}}の日本のフランスミステリの状況を切り取ることができており、まさにベストなタイミングだったのではないかと考えている。仮に今後同趣旨の企画が実施された場合、&bold(){&color(#e07000){《その女アレックス以後》}}の邦訳作品群により、ランキングの結果は一変することになるだろう。次はどこかの出版社や雑誌の企画で「正式」に実施していただきたいところだが、&bold(){&color(#e07000){《その女アレックス以後》}}を反映した新たな「フランスミステリベスト100」のランキングを見られる日が来ることを期待している。
なお、「[[フランスミステリベスト100]]」はそれ単独で企画したものではなく、続けて実施した「[[非英仏語圏ミステリベスト100]]」と合わせて1つの企画となっている。後者では北欧ミステリやドイツミステリ、中南米ミステリなどが上位を競っているが、&bold(){&color(#e07000){華文ミステリ}}は非常に影が薄い。2014年当時、「華文ミステリ(ー)」という言葉は日本のミステリ読者のあいだではまったく一般的ではなく、邦訳もまだ少なかった。この言葉が日本のミステリ読者に広く知られるようになったのは、2017年9月に刊行された&bold(){&color(#e07000){陳浩基『13・67(いちさん ろくなな)』}}(文藝春秋)の「帯」で使用されたのがきっかけであり、その後、&bold(){&color(#e07000){陸秋槎}}(りく しゅうさ)の&bold(){&color(#e07000){『元年春之祭(がんねんはるのまつり)』}}や&bold(){&color(#e07000){『雪が白いとき、かつそのときに限り』}}などの邦訳が続いたことで、「華文ミステリ(ー)」、あるいは「華文推理」という言葉が日本のミステリ読者のあいだに定着することになったのである。「[[非英仏語圏ミステリベスト100]]」を仮にまた実施することがあれば、華文ミステリももっと存在感が強まっていることだろう。
完全に脱線するが、筆者は2016年ごろから、「非英語圏ミステリ3年周期説」というものを唱えている。
>日本では3年に一度、非英語圏から界隈を席捲するミステリ小説が翻訳出版され、翻訳ミステリ出版業界を一変させる
という、まあ冗談みたいなものである。
-2008年、&bold(){&color(#e07000){スティーグ・ラーソン《ミレニアム》三部作}}(スウェーデン作品)の邦訳が開始され、それ以降、スウェーデンのみならず北欧ミステリの邦訳が急増する
-2011年、&bold(){&color(#e07000){フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』}}(ドイツ作品)が邦訳され、それ以降、ドイツ語圏ミステリの邦訳が急増する
-2014年、&bold(){&color(#e07000){ピエール・ルメートル『その女アレックス』}}(フランス作品)が邦訳され大ベストセラーになったことにより、フランスミステリが再度注目され、邦訳がコンスタントに出るようになる
ここから勝手に「3年周期」という法則を読み取り、「じゃあ来年(2017年)あたりに中国語圏ミステリ・ブームを引き起こす大作でも訳されないかな」という単なる冗談に過ぎなかったわけだが、2017年に&bold(){&color(#e07000){陳浩基『13・67』}}が邦訳され、実際に華文ミステリへの注目度が一変することになるとはまさか思ってもいなかった。いや、『13・67』という作品のポテンシャルは当時原書で途中まで読んで知っていたので、『13・67』が邦訳出版されると知った際に、早くも「3年周期説」の実現を確信した、というのが実際に近いが。
そう考えると、今年、2020年はまさにその「3年周期」の年に当たる。今年は、2020年8月現在のところ、新たなブームを巻き起こすような非英語圏ミステリは翻訳されていないように思う。ただ、今年の翻訳ミステリ界で気になるのは、イタリアミステリの邦訳が増えていることである。把握している限りで、
-イーゴル・デ・アミーチス『七つの墓碑』(清水由貴子訳、〈ハヤカワ文庫NV〉早川書房、2020年2月)
-アントニオ・マンジーニ『汚(よご)れた雪』(天野泰明訳、〈創元推理文庫〉東京創元社、2020年2月)
-マウリツィオ・デ・ジョバンニ『集結 P分署捜査班』(直良和美訳、〈創元推理文庫〉東京創元社、2020年5月)
-アンドレア・プルガトーリ『裏切りのシュタージ』(安野亜矢子訳、〈ハーパーBOOKS〉ハーパーコリンズ・ジャパン、2020年8月17日発売予定)
の4点がある。あくまで「3年周期説」を唱え続けるとしたら、今年は「なにか飛び抜けた一作があったわけではないが、イタリアミステリが続々と刊行されるようになった年」として日本の翻訳ミステリ史に刻まれるべき年なのかもしれない。もっとも、「今年」はまだあと4か月半残っている。今年の終わりまでに、思わぬところから優れた一作が現れることもあるかもしれない。自分がちょっと発した冗談に囚われるのもおかしな話だが、今後も翻訳ミステリには引き続き注目していきたい。
*フランスミステリ必読リスト
「フランスミステリ」の必読リストと、フランスの「ミステリ必読リスト」。
-[[フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号)]](2013年5月16日)
--附:2000年以降に日本で出版された主なフランス・ミステリ(~2013年)
--附:森英俊編(編著)『世界ミステリ作家事典』で扱われているフランス語圏作家一覧
-[[フランスのミステリ編集者が選んだ必読ミステリ100]](2014年8月27日)
--フランスで2008年に刊行された『Le guide des 100 polars incontournables』(必読ミステリ100作ガイド)で選ばれている100作品の一覧。選者はフランスのミステリ編集者でありミステリの翻訳や創作も手掛けるエレーヌ・アマルリック(Hélène Amalric)。
--100作品中、英語圏の作品が74作品、フランス語圏の作品が16作品、それ以外が10作品。英語圏の名作と並べて自国のどの作品を選んでいるのかという観点で興味深い。
-関連:[[ポーランドのミステリ評論家が選んだ最重要ミステリ100]](2014年8月28日)
--ポーランドで2007年に刊行された『Krwawa setka. 100 najważniejszych powieści kryminalnych』(ブラッディー・ハンドレッド: 最重要ミステリ100選)で選ばれている100作品の一覧。選者はポーランドのミステリ研究家・評論家であるヴォイチェフ・ブルシュタ(Wojciech Burszta)と、ミステリ研究家でミステリの創作も手掛けるマリウシュ・チュバイ(Mariusz Czubaj)の2人。&bold(){フランス語圏の作品が4作選ばれている。}
*フランスミステリ邦訳一覧
当サイトでは、「[[北欧ミステリ邦訳一覧]]」(最終更新:2017年3月)、「[[南欧ミステリ邦訳一覧]]」(イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ / 最終更新:2014年)、「[[ドイツ語圏ミステリ邦訳一覧]]」(最終更新:2014年)など、全邦訳を網羅することを目指して作成したリストを公開しているが、フランスミステリに関してはあまりにも量が多すぎるため、網羅的なリストは作成していない。
ただ、当サイトでは「[[ポケミス非英語圏作品一覧]]」などレーベルごとの非英語圏作品のリストを作成・公開しており、事実上、それがほとんど「フランス語圏の作品のリスト」であることが多い。
-[[ハヤカワ・ミステリ(ポケミス)非英語圏作品一覧>ポケミス非英語圏作品一覧]](2012年1月14日 / 最終更新:2020年8月17日)
-[[ハヤカワ・ミステリ文庫非英語圏作品一覧]](2013年6月22日)
-[[創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧]](2012年9月1日 / 最終更新:2018年11月6日)
-[[文庫で刊行されたフランスミステリの一覧]](2014年8月6日) - 「フランスミステリベスト100」のために作成した参考リスト
また当サイトでは、日本で翻訳出版された非英語圏ミステリの年度ごとの一覧を作成していたが、2013年からスタートし、2015年秋ごろにストップしてしまった。
-[[非英語圏ミステリ2013年の邦訳出版一覧]]
-[[非英語圏ミステリ2014年の邦訳出版一覧]]
-[[非英語圏ミステリ2015年の邦訳出版一覧]]
-関連
--[[オランダ語圏ミステリ邦訳一覧]]
--[[ロシア・中東欧ミステリ邦訳一覧]]
--[[中南米ミステリ邦訳一覧]]
--[[東アジアミステリ邦訳一覧]]
--[[東南・南アジアミステリ邦訳一覧]]
--[[中東ミステリ邦訳一覧]]
--[[アフリカミステリ邦訳一覧]]
*フランスのミステリ賞受賞作の邦訳状況
-[[フランスのミステリ賞]](2013年5月16日) - 受賞作の邦訳一覧
*フランスミステリの日本での評価
-[[年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧]](2012年9月9日 / 最終更新:2020年8月17日)
**本格ミステリ・ベスト10(原書房)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|2003年|BGCOLOR(yellow):第1位|第四の扉|ポール・アルテ|フランス|このミス4位、文春2位|
|~|第8位|死者を起こせ|フレッド・ヴァルガス|フランス||
|2004年|BGCOLOR(yellow):第1位|死が招く|ポール・アルテ|フランス||
|2005年|BGCOLOR(yellow):第1位|赤い霧|ポール・アルテ|フランス|文春10位|
|2006年|第3位|カーテンの陰の死|ポール・アルテ|フランス||
|2007年|第3位|赤髯王の呪い|ポール・アルテ|フランス||
|2008年|BGCOLOR(yellow):第1位|狂人の部屋|ポール・アルテ|フランス|このミス7位、早ミス3位|
|2009年|第3位|七番目の仮説|ポール・アルテ|フランス||
|2010年|第3位|虎の首|ポール・アルテ|フランス||
|~|第7位|騙し絵|マルセル・F・ラントーム|フランス||
|2011年|第6位|殺す手紙|ポール・アルテ|フランス||
|2013年|第10位|彼の個人的な運命|フレッド・ヴァルガス|フランス||
|2015年|第10位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|このミス1位、文春1位、早ミス1位、IN☆POCKET1位|
|2016年|第7位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|このミス2位、文春1位、早ミス5位、IN☆POCKET7位|
|2017年|第10位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|このミス6位、文春1位、IN☆POCKET6位|
|2018年|第4位|黒い睡蓮|ミシェル・ビュッシ|フランス|このミス5位|
|2019年|第2位|あやかしの裏通り|ポール・アルテ|フランス|このミス6位、文春8位|
|2020年|第5位|金時計|ポール・アルテ|フランス||
**このミステリーがすごい!(宝島社)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|1996年|第10位|パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない|ジャン・ヴォートラン|フランス||
|2003年|第4位|第四の扉|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位、文春2位|
|~|第9位|グルーム|ジャン・ヴォートラン|フランス|IN☆POCKET10位|
|2008年|第7位|狂人の部屋|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位、早ミス3位|
|2015年|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、文春1位、早ミス1位、IN☆POCKET1位|
|~|第6位|ハリー・クバート事件|ジョエル・ディケール|スイス(フランス語)|文春4位、早ミス9位|
|2016年|第2位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス7位、文春1位、早ミス5位、IN☆POCKET7位|
|~|第9位|彼女のいない飛行機|ミシェル・ビュッシ|フランス|IN☆POCKET9位|
|2017年|第6位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、文春1位、IN☆POCKET6位|
|2018年|第5位|黒い睡蓮|ミシェル・ビュッシ|フランス|本ミス4位|
|2019年|第6位|あやかしの裏通り|ポール・アルテ|フランス|本ミス2位、文春8位|
|~|第8位|監禁面接|ピエール・ルメートル|フランス|文春5位|
** 『週刊文春』ミステリーベスト10(文藝春秋)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|1997年|第10位|眠りなき狙撃者|ジャン=パトリック・マンシェット|フランス||
|2002年|第2位|第四の扉|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位、このミス4位|
|2004年|第10位|赤い霧|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位|
|2012年|第6位|ルパン、最後の恋|モーリス・ルブラン|フランス||
|2013年|第9位|HHhH プラハ、1942年|ローラン・ビネ|フランス||
|2014年|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス1位、早ミス1位、IN☆POCKET1位|
|~|第4位|ハリー・クバート事件|ジョエル・ディケール|スイス(フランス語)|このミス6位、早ミス9位|
|2015年|BGCOLOR(yellow):第1位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス7位、このミス2位、早ミス5位、IN☆POCKET7位|
|2016年|BGCOLOR(yellow):第1位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス6位、IN☆POCKET6位|
|2018年|第5位|監禁面接|ピエール・ルメートル|フランス|このミス8位|
|~|第8位|あやかしの裏通り|ポール・アルテ|フランス|本ミス2位、このミス6位|
|2019年|第8位|わが母なるロージー|ピエール・ルメートル|フランス||
** ミステリが読みたい!(早川書房)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|2008年|第3位|狂人の部屋|ポール・アルテ|フランス|本ミス1位、このミス7位|
|2015年|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス1位、文春1位、IN☆POCKET1位|
|~|第9位|ハリー・クバート事件|ジョエル・ディケール|スイス(フランス語)|このミス6位、文春4位|
|2017年|第5位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス7位、このミス2位、文春1位、IN☆POCKET7位|
|2019年|第7位|黒い睡蓮|ミシェル・ビュッシ|フランス|本ミス4位、このミス5位|
** 『IN☆POCKET』文庫翻訳ミステリー・ベスト10(講談社)
||順位|タイトル|作者|国|備考|
|1998年|第9位|鉄の薔薇|ブリジット・オベール|フランス||
|2002年|第10位|グルーム|ジャン・ヴォートラン|フランス|このミス9位|
|2003年|第6位|夜鳥(よどり)|モーリス・ルヴェル|フランス||
|2004年|第7位|蜘蛛の微笑(のちに『私が、生きる肌』に改題)|ティエリー・ジョンケ|フランス||
|2014年|BGCOLOR(yellow):第1位|その女アレックス|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス1位、文春1位、早ミス1位|
|2015年|第6位|悪意の波紋|エルヴェ・コメール|フランス||
|~|第9位|彼女のいない飛行機|ミシェル・ビュッシ|フランス|このミス9位|
|2016年|第7位|悲しみのイレーヌ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス7位、このミス2位、文春1位、早ミス5位|
|2017年|第6位|傷だらけのカミーユ|ピエール・ルメートル|フランス|本ミス10位、このミス6位、文春1位|
|>|>|>|>|>|CENTER:『IN☆POCKET』休刊(~2018年8月号)のため、2017年11月号での発表分をもって終了|
** 東西ミステリーベスト100(1985年版、2012年版)
|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):1985年|
|第16位|黄色い部屋の謎|ガストン・ルルー|フランス||
|第23位|わらの女|カトリーヌ・アルレー|フランス||
|第41位|813|モーリス・ルブラン|フランス||
|第67位|シンデレラの罠|セバスチアン・ジャプリゾ|フランス||
|第83位|男の首|ジョルジュ・シムノン|ベルギー(フランス語)||
|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):2012年|
|第28位|黄色い部屋の謎|ガストン・ルルー|フランス||
|第41位|シンデレラの罠|セバスチアン・ジャプリゾ|フランス||
|第53位|わらの女|カトリーヌ・アルレー|フランス||
|第92位|奇岩城|モーリス・ルブラン|フランス||
*フランスにおける日本ミステリ
-[[フランス語に翻訳された日本の推理小説/ミステリ]](最終更新:2013年)
-[[2012年に欧米で翻訳出版された日本の推理小説]](2013年4月17日)
-[[日本の小説の海外での受賞一覧]](2014年7月7日)
-[[『このミステリーがすごい!』過去のベスト10作品の英・仏・独訳状況]](2018年12月11日)
--筆者は『このミステリーがすごい! 2019年版』(宝島社、2018年12月)に&bold(){「日本ミステリー、世界へ――あるいは、ミステリー小説の真の国際化」}(pp.134-135)を寄稿しているが、このリストはその記事と合わせて『このミス』に載る予定だったものである。残念ながらページ数の都合で掲載はされなかった。
なお、2013年以降については、当サイトのトップページで時系列順に日本ミステリの欧米での翻訳出版情報を載せている。日本ミステリのフランス語訳については、トップページを「【フランス語訳】」でページ内検索していただきたい。
*関連ページ
-[[インターナショナル・ダガー賞 受賞作・候補作一覧]]
--英国推理作家協会賞(CWA賞)の最優秀翻訳長編部門の受賞作・候補作の一覧。フレッド・ヴァルガス、ピエール・ルメートルが何度も受賞している。
-[[非英語圏ミステリ各種リスト]]
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2020-08-18T00:21:00+09:00
1597677660
-
英訳された日本の推理小説/ミステリ
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/53.html
2010年6月5日
-最終更新:2015年5月1日
-2012年10月19日:姉妹ページ「[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル]]」を作成しました。
If you cannot read Japanese and can read English, jump to [[this page (The list of Japanese crime fiction in English translation)>>http://chirpstory.com/li/194308]], which I made in March 2014.
『姑獲鳥の夏』が昨年(2009年)に英訳されていた!という事実に衝撃を受けて、ほかにどんな日本のミステリが英訳されているか調べてみた。
気になるのは新しい作品がどれぐらい訳されているかということで、たとえば日本SFに関しては2009年夏から《Haikasoru》(「High Castle」を日本人ぽく発音した音らしい)というレーベルで翻訳が進められており、ほかにも数は少ないとはいえライトノベルもそれなりに英訳されている。では、ミステリはどうなのか?
乱歩の英訳(短篇集)は以前に買って持っているし、乱歩、横溝、あとは松本清張あたりはそこそこ訳されているだろうと予想できるが、一方で最近の作品はいったいどうなのか。乙一だとか、ライトノベルと隣接するあたりは訳されているかも……などと考えながら、amazon.comでいろいろ調べてみた。
&bold(){調べ方}
-1.(2010年6月5日) [[米国amazon>>http://www.amazon.com/]]でミステリ作家の名前で適当に検索し、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」のところをたどっていく。
-2.(2010年6月10日頃追加) 国際交流基金が作成している「[[日本文学翻訳書誌検索>>http://www.jpf.go.jp/JF_Contents/InformationSearchService?ContentNo=13&SubsystemNo=1&HtmlName=search.html]]」を参考にして、赤川次郎2冊(国内で出版された英訳本)・陳舜臣1冊・西村京太郎1冊追加。
-3.(2010年6月20日頃追加) 早川書房『ミステリマガジン』2007年6月号掲載の「ニッポン小説英訳本リスト」(早川書房編集部編)を参照し、佐々木譲1冊・船戸与一1冊追加。
※見落としは少なからずあると思います。あくまでも、自分が見つけた分だけのリストということで。
([[英国amazon>>http://www.amazon.co.uk/]]、[[カナダamazon>>http://www.amazon.ca/]]の方では調べていません)
&bold(){ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」に寄稿した以下の記事も合わせてお読みください。}
-[[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第9回 日本のミステリー小説の英訳状況>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131114/1384382956]] (2013-11-14)
-[[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第10回 アメリカのミステリー賞と日本ミステリー>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20131219/1387410409]] (2013-12-19)
-[[非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第12回 グーディス、密室、ボリウッド>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140213/1392246390]] (2014-02-13)
『本格ミステリー・ワールド2015』(南雲堂、2014年12月)に&bold(){「日本作家の英米進出の夢と『EQMM』誌」}(pp.22-26)を寄稿しました。
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Index
#contents
&bold(){リストの見方}
-ミステリ・サスペンスからホラーまで、広く関連するジャンルの作家を集めています。また、作家で選んでいるので、リストの中にはミステリではないものも含まれています。
-英訳が短編のみの作家については見出し化していない場合があります。英訳短編の雑誌掲載やアンソロジー収録についてはページ下方をご覧ください。
-&color(red){&bold(){ISBNをクリックすると米国amazonの該当ページが新規ウィンドウで開くようになっています。}}
-当ページで示している英訳書の出版年は、あくまでもリンク先(amazon)の書籍の出版年を示しているにすぎません。たとえば、松本清張『点と線』の英訳"Points and Lines"([[ISBN 0870114565>>http://www.amazon.com/dp/0870114565]])の出版年をこのページでは「1986年」としていますが、これはリンク先の英訳書が1986年に出版されたということを示しているだけであり、『点と線』が最初に英訳されたのが1986年だという意味ではありません。
-それぞれの書籍が最初に英訳されたのはいつか、ということについてはいつか追加で調査します。
*あ
**赤川次郎 (Jiro Akagawa)
-長編および短編集
--Midnight Suite / 『真夜中のための組曲』 [[ISBN 4061860054>>http://www.amazon.com/dp/B000NSKCQ6]] (Gavin Frew[ギャビン・フルー]訳、講談社インターナショナル、《講談社英語文庫》5、1984年)
--Three Sisters Investigate / 『三姉妹探偵団』 [[ISBN 4061860097>>http://www.amazon.com/dp/B000TVBF6I]] (Gavin Frew[ギャビン・フルー]訳、講談社インターナショナル、《講談社英語文庫》9、1985年)
-短編
--Beat Your Neighbor Out of Doors / 「沿線同盟」(Gavin Frew訳)
---米国『EQMM』1992年3月号
---アンソロジー『The Deadliest Games: Tales of Psychological Suspense from Ellery Queen's Mystery Magazine』(1993)に収録
#region(closeed,Midnight Suite 収録作)
Midnight Suite 収録作
|The Car Park|駐車場から愛をこめて|
|The Wardrobe|我が愛しの洋服ダンス|
|If I Were You|幸福な人生|
|The New Man|見知らぬ同僚|
|A Dangerous Petition|危険な署名|
#endregion
『真夜中のための組曲』と『三姉妹探偵団』の英訳は巻末に日本語による英文解説、単語解説を付した日本人向けの《講談社英語文庫》での刊行。日本の書店で販売された。英語圏の書店では流通していないと思われる。
**秋月涼介 (Ryosuke Akizuki)
-The Giftedシリーズ
--「[[The Gifted Vol.1 - つきまとう女>>http://thebbb.net/jp/ebooks/the-gifted-vol1.html]]」(2013)/ [[The Gifted Vol.1 - The Haunting Woman>>http://thebbb.net/ebooks/the-gifted-vol1.html]] (三萩野英次訳、The BBB、2013年3月)
--「[[The Gifted Vol.2 - 帰ってくる死んだ仔猫>>http://thebbb.net/jp/ebooks/the-gifted-vol2.html]]」(2013)/ [[The Gifted Vol.2 - The Return of the Dead Kitten>>http://thebbb.net/ebooks/the-gifted-vol2.html]] (三萩野英次訳、The BBB、2013年10月)
英語圏進出プロジェクト「[[The BBB>>http://thebbb.net/jp/]]」の書き下ろし作品。日本語版とその英訳版が電子書籍で販売されている。
**芥川龍之介 (Ryunosuke Akutagawa)
『日本探偵小説全集第11巻 名作集1』に採られている「藪の中」や、『文豪ミステリー傑作選』(河出文庫、1985年5月)に採られている「開化の殺人」、山前譲編『文豪の探偵小説』(集英社文庫、2006年11月)に採られている「報恩記」などは英訳がある。
**芦辺拓 (Taku Ashibe)
-長編
--Murder in the Red Chamber / 『紅楼夢の殺人』(2004) [[ISBN 4902075385>>http://www.amazon.com/dp/4902075385]] (黒田藩プレス、2012年1月)
-短編
--短編「五瓶劇場 戯場国邪神封陣(かぶきのくにクトゥルーたいじ)」の英訳が黒田藩プレスの英訳クトゥルー短編集『[[Inverted Kingdom: Lairs of the Hidden Gods Vol. 2>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/j0010.html]]』に収録
黒田藩プレス公式サイトの[[英訳版『紅楼夢の殺人』紹介ページ>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/jp0032cate.html]]も参照のこと。2012年4月8日付のオンライン版『The Japan Times』にはDavid Cozy氏による『紅楼夢の殺人』の書評(英語)が掲載された([[18th-century murder mystery still delivers>>http://www.japantimes.co.jp/text/fb20120408a3.html]])。
**阿刀田高 (Takashi Atoda)
-長編
--Prince of the Dark: Yamihiko / 『闇彦』(2010) (Wayne P. Lammers訳、日本ペンクラブ、2010年)(2010年の国際ペン東京大会で海外からの来賓に配布された。非売品)
-短編集
--Napoleon Crazy and other stories / 「ナポレオン狂」ほか、全10編 [[ISBN 4061860194>>http://www.amazon.com/dp/4061860194]] (Stanleigh H. Jones[スタンレー・H・ジョーンズ]訳、講談社インターナショナル、《講談社英語文庫》19、1986年3月)
--The Square Persimmon and other stories / 「四角い柿」ほか、全11編 [[ISBN 0804816441>>http://www.amazon.com/dp/0804816441]] (Charles E. Tuttle Co、1991年4月)
-短編
--The Visitor / 「来訪者」 (米国『EQMM』1988年12月中旬号掲載、Gavin Frew訳)
--Napoleon Crazy / 「ナポレオン狂」 (米国『EQMM』1989年3月号掲載、翻訳者名記載なし)
--Woman With Hobby / 「趣味を持つ女」 (『New Mystery』第1期第1号、1991年、Gavin Frew訳) 「[[こちら>>http://www.newmystery.org/WOMHOBBY.HTM]]」で公開されている
#region(closeed,Napoleon Crazy and other stories 収録作)
Napoleon Crazy and other stories 収録作
|Napoleon Crazy|「ナポレオン狂」|短編集『ナポレオン狂』より||
|My Friend in America|「アメリカの友人」|ショート・ショート集『食べられた男』より||
|Welcome Aboard|「本日はようこそ」|ショート・ショート集『食べられた男』より||
|The Visitor|「来訪者」|短編集『ナポレオン狂』より|1979年、第32回日本推理作家協会賞短編賞受賞作|
|The Wager of the Century|「笑顔でギャンブルを」|ショート・ショート集『食べられた男』より||
|Innocence|「無邪気な女」|短編集『だれかに似た人』より||
|The Perfect Gift|「すばらしい贈り物」|ショート・ショート集『食べられた男』より||
|The Transparent Fish|「透明魚」|短編集『ナポレオン狂』より||
|The man Who Was a Meal|「食べられた男」|ショート・ショート集『食べられた男』より||
|Disaster|「凶事」|短編集『夢判断』より||
#endregion
#region(closeed,The Square Persimmon and other stories 収録作)
The Square Persimmon and other stories 収録作
|The Mongolian spot|「モンゴル模様」|短編集『ガラスの肖像』より|
|Paper doll|「紙人形」|短編集『風物語』より|
|Dried fish and an electrical leak|「干魚と漏電」|短編集『夢判断』より|
|The destiny of shoes|「靴の行方」|短編集『ガラスの肖像』より|
|Of golf and its beginnings|「ゴルフ事始め」|短編集『ナポレオン狂』より|
|The honey flower|「蜜の花」|短編集『迷い道』より|
|The glow of lipstick|「紅(べに)の火」|短編集『ガラスの肖像』より|
|Night flight|「夜間飛行」|短編集『ガラスの肖像』より|
|A treatise on count St. German|「サン・ジェルマン伯爵考」|短編集『ナポレオン狂』より|
|Floating lanterns|「精霊流し」|短編集『ガラスの肖像』より|
|The square persimmon|「四角い柿」|短編集『ガラスの肖像』より|
#endregion
『The Square Persimmon and other stories』収録の「靴の行方」(The destiny of shoes)はアンソロジー『Japan: A traveler's literary companion』(2006年)にも収録されている。(訳者・訳文が同一かは不明)
**阿部和重 (Kazushige Abe)
文芸評論家の池上冬樹氏が「日本推理作家協会賞をとってもおかしくない群像ミステリの一大傑作」([[リンク>>http://www.hachimonjiya.co.jp/Pages_new/ikegami.html]])と評した『シンセミア』が文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(JLPP)で英訳出版される予定。
『シンセミア』のミステリ、パルプ・ノワールとしての評価については講談社文庫版『シンセミア』(上下巻、2013年5月)巻末の池上冬樹氏による解説を参照のこと。
**天樹征丸 (Seimaru Amagi)
漫画『金田一少年の事件簿』の原作者・天樹征丸による&bold(){小説版}が4作英訳されている。ただし講談社英語文庫および《Ruby books》での刊行なので、海外では流通していないと思われる。
-金田一少年の事件簿シリーズ
--The new Kindaichi files / 『金田一少年の事件簿 オペラ座館・新たなる殺人』(1994) (玉置百合子訳、講談社インターナショナル、《講談社英語文庫》129、1996年)
--The new Kindaichi files 2: Murder on-line / 『金田一少年の事件簿 電脳山荘殺人事件』(1996) (玉置百合子訳、講談社インターナショナル、《講談社英語文庫》137、1998年)
--The new Kindaichi files 3: The Shanghai river demon's curse / 『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説殺人事件』(1997) (玉置百合子訳、講談社インターナショナル、《講談社英語文庫》144、1998年)
--The new Kindaichi files: Deadly thunder / 『金田一少年の事件簿 雷祭殺人事件』(1998) (玉置百合子訳、講談社インターナショナル、《Ruby books》5、1999年)
《Ruby books》は日本の英語学習者向けの叢書で、本文中の難しい英単語に日本語でルビがふられている。
**綾辻行人 (Yukito Ayatsuji)
-長編
--Another, Vol. 1 / 『Another』(2009) [[Kindle版>>http://www.amazon.com/dp/B00AFZ5O5Q]] (Yen Press、2013年3月)
--Another, Vol. 2 / 『Another』(2009) [[Kindle版>>http://www.amazon.com/dp/B00AA18Z9C]] (Yen Press、2013年7月)
-短編
--2012年12月刊行の日本SF英訳短編集『Speculative Japan 3』([[黒田藩プレス書籍紹介ページ>>http://www.kurodahan.com/mt/e/catalog/jp0024cate.html]])に短編「心の闇」収録。
『Another』の英訳出版の決定を報じる英文記事→([[Yen Press Adds 'Another' Horror Novel & Manga, Junya Inoue's BTOOOM! Manga - News - Anime News Network>>http://www.animenewsnetwork.com/news/2012-07-13/yen-press-adds-another-horror-novel-and-manga-junya-inoue-btooom-manga]]、2012年7月13日)。
ちなみに『Another』はWikipediaでは2013年1月30日現在、日本語のほかに英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、ペルシャ語、インドネシア語、韓国語、中国語の計12言語で記事が作成されている。アニメ化の力、恐るべしである。(小説『Another』の英訳がきまったのも、アニメ化があったからこそだろう)
『Another』の英訳版は電子書籍のみの販売。英訳版の出版社のサイトによれば、電子版の売れ行きが良ければ紙版も販売するとのこと。
**荒井曜 (Akira Arai)
-A Caring Man / 『慈しむ男』(2011) [[ISBN 1935654179>>http://www.amazon.com/dp/1935654179]] (Vertical、2011年7月)
日本・アメリカ・中国・韓国の出版社が共催し、世界に通用するエンターテインメント小説(日本語)を公募するゴールデン・エレファント賞の第1回大賞受賞作。2011年7月、日米同時刊行。(同回のもう1編の大賞受賞作、中村ふみ『裏閻魔』は日米のほかに中国・韓国でも刊行されている)
受賞作の英訳出版が確約されている新人賞には過去にランダムハウス講談社新人賞(2008-2009年)もあった。また、2012年募集開始のハヤカワSFコンテストは受賞作を英語および中国語に翻訳し電子書籍化することを約束している。
-関連記事
--[[日本発の世界的ベストセラーを狙う、「GE賞」の可能性>>http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20120409/1040382/]] (2012年4月18日、日経トレンディネット)
**泡坂妻夫 (Tsumao Awasaka)
かつて『11枚のとらんぷ』(1976)の英訳計画があったが、出版には至っていないと思われる。
『幻影城』1977年3月号の編集後記(「編集者断想」)には以下のように書かれている。
>■〈幻影城〉読者に、とっておきの嬉しいニュースをお知らせします。
> 〈幻影城〉から国際的作家現われる――泡坂妻夫氏の『11枚のとらんぷ』が遂にアメリカで英訳されることが決まりました。翻訳は映画『夜の大捜査線』でアカデミー賞を受賞したジョン・ポール氏と木琴奏者ナンバー1の平岡養一氏の異色コンビが当ります。
> 日本の長編探偵小説で英訳されたのは、在米の講談社から刊行された、松本清張氏の『点と線』に続いて『11枚のとらんぷ』が二冊目です。
上に引用した文中では「ポ」ールになっているが、ただしくはジョン・ボール(John Ball, 1911-1988)。アメリカのミステリ作家で、代表作は『夜の大捜査線』のタイトルで映画化された小説『夜の熱気の中で』。『ミステリマガジン』1966年11月号の扉ページには、ジョン・ボールが来日したとの記述がある。同誌1968年11月号にはジョン・ボール会見記が掲載されており、日本語を勉強しているとの情報がある。(ほかに1966年12月号、1976年4月号、1983年2月号にインタビュー等の記事、1980年2月号、1981年5月号に評論やアンケート)
『EQ』1979年1月号にアメリカのミステリイベントに参加した人物のレポートが載っているが、サインを求めるとジョン・ボールは英文とカタカナでサインをくれたという。同号に載っているジョン・ボールのコメント(p.160)「ごく一部の知識人を除いて、米国人は日本のミステリーのレベルを知らない。あれほどミステリーが愛読され、優れた日本のミステリーが存在することを知らされていない。残念なことですヨ。日本のEQ読者から優れた翻訳家(和文→英文)が出ること、世界で読まれるミステリーが一日も早く生まれることを心から望んでいます。」
『11枚のとらんぷ』の英訳はなぜ実現しなかったのだろう。平岡養一氏(1907-1981)がその頃に病気になっているらしくそれが原因だろうか。
大内茂男「推理小説界展望一九七六年」(『1977年版 推理小説年鑑 推理小説代表作選集』講談社、1977年)
>「11枚のとらんぷ」は、久方ぶりに探偵小説独自の醍醐味を満喫させてくれる傑作として世評高く、すでに平岡養一とジョン・ボールによる共同英訳のアメリカにおける出版予定も伝えられている。
*い・う・え
**池波正太郎 (Shotaro Ikenami)
「和製ハードボイルド」とも評される仕掛人・藤枝梅安(ふじえだ ばいあん)シリーズ全7巻のうち最初の2巻が英訳されている。
-仕掛人・藤枝梅安シリーズ
--Master Assassin: Tales of Murder from the Shogun's City / 『殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安 一』 [[ISBN 4770015348>>http://www.amazon.com/dp/4770015348]] (講談社インターナショナル、1991年)
---Two wives (おんなごろし)
---The uncertain assassin (梅安迷い箸)※日本では第3巻の『梅安最合傘(ばいあんもやいがさ)』に収録
---Four killers (殺しの四人)
---Autumn journey (秋風二人旅[しゅうふうににんたび])
---Leave him to his fate (後は知らない)
---New Year's noodles (梅安晦日蕎麦)
----2000年に改題版『Ninja Justice: Six Tales of Murder and Revenge』(講談社インターナショナル、[[ISBN 4770025378>>http://www.amazon.com/dp/4770025378]])が出ている
--Bridge of Darkness: The Return of the Master Assassin / 『梅安蟻地獄 仕掛人・藤枝梅安 二』 [[ISBN 4770017286>>http://www.amazon.com/dp/4770017286]] (講談社インターナショナル、1993年)
---Spring snow (春雪仕掛針)
---Rabbit stew (梅安蟻地獄)
---Autumn rain (梅安初時雨)
---Bridge of darkness (闇の大川橋)
**伊坂幸太郎 (Kotaro Isaka)
-長編
--Remote Control / 『ゴールデンスランバー』(2007) [[ISBN 4770031084>>http://www.amazon.com/dp/4770031084]] (講談社USA、2011年3月)
-短編
--The Precision of the Agent of Death / 「死神の精度」 (米国『EQMM』2006年7月号、「Passport to Crime」コーナー掲載)
---のちに同コーナーの掲載作をまとめたアンソロジー『[[Passport to Crime>>http://www.amazon.com/dp/0786719168]]』(2007)に収録
現在、伊坂幸太郎の海外版権はエージェント会社「[[コルク>>http://corkagency.com/]]」が扱っている。2013年5月11日にNHKで放送された週刊ニュース深読み、特集「[[世界に売り出せ! ニッポンの文学>>http://www1.nhk.or.jp/fukayomi/maru/2013/130511.html]]」にはコルクの社長の佐渡島庸平氏が登場。現在伊坂幸太郎の作品を村上春樹作品の英訳で知られるフィリップ・ガブリエル(Philip Gabriel)氏に訳してもらい、売り込み中とのこと。
**石川智健 (Tomotake Ishikawa)
-Gray Men / 『グレイメン』(2012) [[ISBN 1935654500>>http://www.amazon.com/dp/1935654500]] (Vertical、2013年2月)
日本・アメリカ・中国・韓国の出版社が共催するゴールデン・エレファント賞の第2回大賞受賞作。
**石田衣良 (Ira Ishida)
-【短編】Ikebukuro West Gate Park / 「池袋ウエストゲートパーク」 (日本の21世紀の短編小説の英訳アンソロジー『[[Digital Geishas and Talking Frogs>>http://www.amazon.com/dp/0887277926]]』[2011年2月]に収録)
-【電子書籍 / 北米のSony Reader Storeのみでの販売】Call Boy / 『娼年』(2013年5月24日発売、[[特設サイト(英語)>>http://callboynovel.com/]])
2013年5月23日、集英社が日本の小説の英訳の電子書籍販売を開始した。最初のラインナップは乙一『夏と花火と私の死体』(Summer, Fireworks, and My Corpse)、浅田次郎『鉄道員(ぽっぽや)』(The Stationmaster)、そして石田衣良『娼年』(Call Boy)。このうち新たに訳されたものは『娼年』のみで、ほかの2作はすでに紙の書籍で英訳出版されていたものを電子書籍化したもの。販売は北米のSony Reader storeのみ。
-Facebook「Shueisha English Edition」 : http://www.facebook.com/ShueishaEnglishEdition
--乙一特設サイト : http://otsuichi.com/
--浅田次郎特設サイト : http://jiroasada.com/
--石田衣良『娼年』特設サイト : http://callboynovel.com/
-2013/06/17「[[時事ドットコム:世界に売り込め日本の作家=石田衣良作品など英訳電子化-集英社>>http://www.jiji.com/jc/zc?k=201306/2013061700771]]」
その後、2013年8月29日に乙一『ZOO』、9月26日に乙一『暗黒童話』の販売が始まった(どちらもすでに英訳出版されていたもの)。上に貼った報道記事によれば、今後は矢野隆『鉄拳』(『蛇衆』で小説すばる新人賞を受賞した矢野隆によるゲーム「鉄拳」のノベライズ)、清水義範『迷宮』(1999)、高嶋哲夫『TSUNAMI』(2005)、嶽本野ばら『エミリー』、万城目学『偉大なる、しゅららぼん』など、年間10冊程度のペースで配信を続けていくとのこと。
**内田康夫 (Yasuo Uchida)
-The Togakushi Legend Murders / 『戸隠伝説殺人事件』(1983) [[ISBN 0804835543>>http://www.amazon.com/dp/0804835543]] (Tuttle Publishing、2004年5月)
意外にも訳されているのは浅見光彦シリーズではなく、信濃のコロンボというシリーズの作品。
**シュウ・エジマ(江島周) (Shu Ejima)
-Quick Draw / 『クイックドロウ』(2013) [[ISBN 1939130050>>http://www.amazon.com/dp/1939130050]] (Vertical、2014年4月)([[とみさわ昭仁氏による日本語版のレビュー>>http://news.nicovideo.jp/watch/nw571247]])
**江戸川乱歩 (Edogawa Rampo)
|英題|原題|ISBN|出版社、出版年|備考|
|Japanese Tales of Mystery & Imagination|(短編集)|[[ISBN 0804803196>>http://www.amazon.com/dp/0804803196]]|Tuttle Publishing、1989年12月|初版は1956年|
|The Boy Detectives Club|『少年探偵団』|[[ISBN 4061860372>>http://www.amazon.co.jp/dp/4061860372]]|講談社英語文庫、1988年8月|amazon.comになし|
|The Black Lizard and Beast in the Shadows|『黒蜥蜴』と『陰獣』|[[ISBN 4902075210>>http://www.amazon.com/dp/4902075210]]|黒田藩プレス、2006年1月||
|The Edogawa Rampo Reader|(短編、エッセイ集)|[[ISBN 4902075253>>http://www.amazon.com/dp/4902075253]]|黒田藩プレス、2008年12月||
|Moju: The Blind Beast|『盲獣』|[[ISBN 1840683007>>http://www.amazon.com/dp/1840683007]]|Shinbaku Books、2009年5月||
|The Fiend with Twenty Faces|『怪人二十面相』|[[ISBN 4902075369>>http://www.amazon.com/dp/4902075369]]|黒田藩プレス、2012年3月||
|Strange Tale of Panorama Island|『パノラマ島奇談』|[[ISBN 0824837037>>http://www.amazon.com/dp/0824837037]]|ハワイ大学出版、2013年1月||
#region(closeed,Japanese Tales of Mystery & Imagination 収録作)
Japanese Tales of Mystery & Imagination 収録作
|The Human Chair|人間椅子|
|The Psychological Test|心理試験|
|The Caterpillar|芋虫|
|The Cliff|断崖|
|The Hell Of Mirrors|鏡地獄|
|The Twins|双生児|
|The Red Chamber|赤い部屋|
|Two Crippled Men|二癈人|
|The Traveler With The Pasted Rag Picture|押絵と旅する男|
#endregion
#region(closeed,The Edogawa Rampo Reader 収録作)
The Edogawa Rampo Reader 収録作(短編小説のみ示す。収録エッセイについては黒田藩プレスの「[[該当ページ>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/j0020cate.html]]」を参照のこと)
|The Daydream|白昼夢|
|The Martian Canals|火星の運河|
|The Appearance of Osei|お勢登場|
|Poison Weeds|毒草|
|The Stalker in the Attic|屋根裏の散歩者|
|The Air Raid Shelter|防空壕|
|Doctor Mera’s Mysterious Crimes|目羅博士の不思議な犯罪|
|The Dancing Dwarf|踊る一寸法師|
#endregion
黒田藩プレスでは「D坂の殺人事件」と『パノラマ島奇談』の英訳も予定されていたが、そのうち『パノラマ島奇談』については中止になっている(英訳作業中に、ハワイ大学出版が同作の2012年末の英訳出版を発表したため)。少年探偵団シリーズは『怪人二十面相』以降も英訳版刊行予定。[[黒田藩プレス公式サイト参照>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/jp0027cate.html]]。
1956年の英訳短編集『Japanese Tales of Mystery & Imagination』の出版の経緯や原文と訳文の相違などについては、「[[シャーロック・ホームズの異郷のライヴァルたち(番外編) 明智小五郎]]」を参照のこと。
*お
**逢坂剛 (Go Osaka)
-The Red Star of Cadiz / 『カディスの赤い星』(1986) [[ISBN 4902075245>>http://www.amazon.com/dp/4902075245]] (黒田藩プレス、2008年12月)
**大阪圭吉 (Keikichi Osaka)
-【短編】 A Ginza Ghost / 「銀座幽霊」(1936)([[My Japanese bookshelf、2013年10月31日>>http://japanesebookshelf.blogspot.jp/2013/10/a-ginza-ghost.html]] ※個人のブログ)
**大沢在昌 (Arimasa Osawa)
-Shinjuku Shark / 『新宿鮫』(1990) [[ISBN 1932234373>>http://www.amazon.com/dp/1932234373]] (Vertical、2008年1月)
-The Poison Ape: A Shinjuku Shark Novel / 『毒猿 新宿鮫II』(1991) [[ISBN 1934287245>>http://www.amazon.com/dp/1934287245]] (Vertical、2008年12月)
**岡崎大五 (Daigo Okazaki)
-Black Wave / 『黒い魎(みずは)』(Bento Books、201X年◆予定)
**岡本綺堂 (Kido Okamoto)
-短編集
--The Curious Casebook of Inspector Hanshichi: Detective Stories of Old Edo / 半七捕物帳 [[ISBN 0824831004>>http://www.amazon.com/dp/0824831004]] (University of Hawaii Press、2007年1月)※14編収録(収録内容は光文社時代小説文庫版第1巻と同じ)
-短編
--The Room Over the Bathhouse / 「湯屋の二階」(米国『アルフレッド・ヒッチコックス・ミステリ・マガジン』(AHMM)2008年5月号に掲載、情報源:[[The Alfred Hitchcock Wiki>>http://www.hitchcockwiki.com/wiki/Alfred_Hitchcock%27s_Mystery_Magazine_(May_2008)]])
-その他
--戯曲「細川忠興の妻」の英訳"Lady Hosokawa"が宮森麻太郎『[[Tales of the Samurai and Lady Hosokawa>>http://www.amazon.com/dp/1410200639]]』に収録されている。
#region(closeed,『The Curious Casebook of Inspector Hanshichi: Detective Stories of Old Edo』収録作(光文社時代小説文庫版第1巻と同じ14編))
『The Curious Casebook of Inspector Hanshichi: Detective Stories of Old Edo』収録作(光文社時代小説文庫版第1巻と同じ14編)
|The Ghost of Ofumi|お文の魂|
|The Stone Lantern|石灯籠|
|The Death of Kampei|勘平の死|
|The Room Over the Bathhouse|湯屋の二階|
|The Dancer's Curse|お化け師匠|
|The Mystery of the Fire Bell|半鐘の怪|
|The Daimyo's Maidservant|奥女中|
|The Haunted Sash Pond|帯取りの池|
|Snow Melting in Spring|春の雪解|
|Hiroshige and the River Otter|広重と河獺|
|The Mansion of Morning Glories|朝顔屋敷|
|A Cacophony of Cats|猫騒動|
|Benten's Daughter|弁天娘|
|The Mountain Party|山祝いの夜|
#endregion
半七捕物帳は文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(Japanese Literature Publishing Project : JLPP)の第1回対象作品(2002年)に選ばれ、英訳出版された。同事業ではほかに『半七捕物帳』のフランス語訳も出版された。またその後、重訳かどうかは分からないが、おそらく英訳・仏訳の出版を契機として、イタリア語訳やスペイン語訳も出版されている。
**奥田英朗 (Hideo Okuda)
-In the Pool / 『イン・ザ・プール』(2002) [[ISBN 4925080946>>http://www.amazon.com/dp/4925080946]] (Stone Bridge Press、2006年4月)
-Lala Pipo / 『ララピポ』(2005) [[ISBN 1934287210>>http://www.amazon.com/dp/1934287210]] (Vertical、2008年7月)
**乙一 (Otsuichi)
|英題|原題|ISBN|出版社、出版年|備考|
|Calling You|『きみにしか聞こえない―CALLING YOU』(2001)|[[ISBN 1598168525>>http://www.amazon.com/dp/1598168525]]|TokyoPop、2007年6月||
|GOTH|『GOTH―リストカット事件』(2002)|[[ISBN 1427811377>>http://www.amazon.com/dp/1427811377]]|TokyoPop、2008年10月||
|ZOO|『ZOO』(2003)|[[ISBN 1421525879>>http://www.amazon.com/dp/1421525879]]|VIZ Media LLC、2009年9月|Haikasoru|
|Summer, Fireworks, and My Corpse|『夏と花火と私の死体』(1996)|[[ISBN 1421536447>>http://www.amazon.com/dp/1421536447]]|VIZ Media LLC、2010年9月|Haikasoru|
『Summer, Fireworks, and My Corpse』は、『夏と花火と私の死体』(「夏と花火と私の死体」および「優子」)のほかに『暗黒童話』(Black Fairy Tale)も収録。
英訳版の『ZOO』は2009年度の&color(red){&bold(){シャーリイ・ジャクスン賞}}個人短編集部門ノミネート。
-北米Sony Reader Storeにて電子書籍販売([[Shueisha English Edition フェイスブック>>http://www.facebook.com/ShueishaEnglishEdition]] / [[乙一特設サイト>>http://otsuichi.com/]])
--2013年5月23日発売 Summer, Fireworks, and My Corpse / 『夏と花火と私の死体』(「優子」も収録)
--2013年8月29日発売 ZOO / 『ZOO』
--2013年9月26日発売 Black Fairy Tale / 『暗黒童話』
**小野不由美 (Fuyumi Ono)
-『十二国記』の初期4作が英訳されている。
-詳細は「[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/204.html#id_d9a2af72]]」を参照のこと。
*か行
**木内一裕 (Kazuhiro Kiuchi)
-A Dog in Water / 『水の中の犬』 [[ISBN 1939130034>>http://www.amazon.com/dp/1939130034]] (Vertical、2013年8月)
**貴志祐介 (Yusuke Kishi)
-The Crimson Labyrinth / 『クリムゾンの迷宮』(1999) [[ISBN 193223411X>>http://www.amazon.com/dp/193223411X]] (Vertical、2006年10月)
**北方謙三 (Kenzo Kitakata)
-Ashes / 『棒の哀しみ』(1990) [[ISBN 1932234020>>http://www.amazon.com/dp/1932234020]] (Vertical、2003年6月)
-Winter Sleep / 『冬の眠り』(1996) [[ISBN 1932234136>>http://www.amazon.com/dp/1932234136]] (Vertical、2005年1月)
-The Cage / 『檻』(1983) [[ISBN 1932234241>>http://www.amazon.com/dp/1932234241]] (Vertical、2006年9月)
-City of Refuge / 『逃がれの街』(1982) [[ISBN 1934287121>>http://www.amazon.com/dp/1934287121]] (Vertical、2012年11月)
『City of Refuge』(逃がれの街)は遅くとも2010年春には米国amazonにデータが登録されていたが、(amazonのデータで見る限り)たびたび発売が延期になり、2012年11月にやっと発売された。
『檻』は文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(Japanese Literature Publishing Project : JLPP)の第1回対象作品(2002年)に選ばれ、英訳出版された。
**京極夏彦 (Natsuhiko Kyogoku)
-The Summer of the Ubume / 『姑獲鳥の夏』(1994) [[ISBN 1934287253>>http://www.amazon.com/dp/1934287253]] (Vertical、2009年8月)
-Loups-Garous / 『ルー=ガルー ― 忌避すべき狼』(2001) [[ISBN 1421532336>>http://www.amazon.com/dp/1421532336]] (VIZ Media LLC、2010年5月) - Haikasoru
-Why Don't You Just Die? / 『死ねばいいのに』(2010)(iPhone向けアプリ及びiPad向けアプリでの販売、講談社、2011年1月)
2011年1月、すでに販売されていたiPhone及びiPad向けアプリの『死ねばいいのに』がアップデートされ、英訳『Why Don't You Just Die?』(訳:Takami Nieda)が読めるようになった。下に貼った講談社が配信したPDFによれば、「世界同時配信開始」とのこと。
-[[iPhone版アプリの説明文(日本語)>>http://itunes.apple.com/jp/app/id373970450]] / [[iPhone版アプリの説明文(英語)>>http://itunes.apple.com/en/app/id373970450]]
-[[iPad版アプリの説明文(日本語)>>http://itunes.apple.com/jp/app/id373977140]] / [[iPad版アプリの説明文(英語)>>http://itunes.apple.com/en/app/id373977140]]
-関連リンク
--講談社BOOK倶楽部 [[『死ねばいいのに』特設サイト>>http://bookclub.kodansha.co.jp/kodansha-novels/1005/special/]]
--講談社 PDF「[[京極夏彦×講談社 世界同時配信開始>>http://bookclub.kodansha.co.jp/kodansha-novels/1101/info2/shineba_english.pdf]]」
--(報道)asahi.com 2011年1月16日「[[「死ねばいいのに」英語版>>http://book.asahi.com/news/TKY201101180287.html]]」
**桐野夏生 (Natsuo Kirino)
|英題||ISBN|出版社、出版年|備考|
|Out|『OUT』(1997)|[[ISBN 0099472287>>http://www.amazon.com/dp/0099472287]] (Paperback)|Random House、2004年9月||
|同上|同上|[[ISBN 1400078377>>http://www.amazon.com/dp/1400078377]] (Paperback)|Vintage、2005年1月||
|Grotesque|『グロテスク』(2003)|[[ISBN 1400096596>>http://www.amazon.com/dp/1400096596]]|Vintage、2008年2月||
|Real World|『リアルワールド』(2003)|[[ISBN 0307387488>>http://www.amazon.com/dp/0307387488]]|Vintage、2009年7月||
|Goddess Chronicle|『女神記』(2008)|[[ISBN 1847673023>>http://www.amazon.com/dp/1847673023]]|Canongate、2013年1月||
|In|『IN』(2009)|[[ISBN 1846554241>>http://www.amazon.co.uk/dp/1846554241]]|Harvill Secker、2015年5月◆予定|※英国amazonにリンク|
英訳版『OUT』は2004年、アメリカ探偵作家クラブ賞(MWA賞)の1つである&color(red){&bold(){エドガー賞最優秀長編賞}}にノミネートされた。(受賞したのはイアン・ランキン『甦る男』[2003年邦訳、ハヤカワ・ミステリ])
**栗本薫 (Kaoru Kurimoto)
-《グイン・サーガ》の初期5作が英訳されている。
-詳細は「[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/204.html#id_f4d48b15]]」を参照のこと。
**小池真理子 (Mariko Koike)
-The Cat In The Coffin / 『柩の中の猫』(1990) [[ISBN 1932234128>>http://www.amazon.com/dp/1932234128]] (Vertical、2009年6月)
-A Cappella / 『無伴奏』 [[ISBN 0857280449>>http://www.amazon.com/dp/0857280449]] (Thames River Press、2013年5月)
*さ行
**桜庭一樹 (Kazuki Sakuraba)
-GOSICK
--Volume 1(2003) [[ISBN 1427805695>>http://www.amazon.com/dp/1427805695]] (TokyoPop、2008年4月)
--Volume 2(2004) [[ISBN 1427805709>>http://www.amazon.com/dp/1427805709]] (TokyoPop、2010年3月)
**佐々木譲 (Joh Sasaki)
-Zero Over Berlin / 『ベルリン飛行指令』(1988) [[ISBN 1932234098>>http://www.amazon.com/dp/1932234098]] (Vertical、2004年7月)
**佐藤春夫 (Haruo Sato)
『怪奇探偵小説名作選4 佐藤春夫集 夢を築く人々』(ちくま文庫、2002年)の収録作では、「西班牙犬の家」「指紋」「美しき町」の英訳がある。
**佐藤友哉 (Yuya Sato)
-【雑誌掲載】Gray-Colored Diet Coke / 「灰色のダイエットコカコーラ」(2002) [[ISBN 0345503570>>http://www.amazon.com/dp/0345503570]] (Del Rey、2009年6月、アメリカ版ファウスト2号に掲載)
**島田荘司 (Soji Shimada)
-Tokyo Zodiac Murders: Detective Mitarai's Casebook / 『占星術殺人事件』(1981) [[ISBN 4925080814>>http://www.amazon.com/dp/4925080814]] (IBC Books、2005年9月)
米国EQMMに中編「Pの密室」の英訳掲載(2013年8月号)。
『占星術殺人事件』は文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(Japanese Literature Publishing Project : JLPP)の第1回対象作品(2002年)に選ばれ、英訳出版された。
**清水義範 (Yoshinori Shimizu)
-【電子書籍】Labyrinth / 『迷宮』(1999) [[北米Sony Reader Store>>http://ebookstore.sony.com/ebook/yoshinori-shimizu/labyrinth/_/R-400000000000001140616]] (Shueisha English Edition、2013年10月31日)([[英訳版『迷宮』公式サイト>>http://labyrinth-novel.com/]])
**鈴木光司 (Koji Suzuki)
-リング三部作と『バースデイ』および、『仄暗い水の底から』、『楽園』、『神々のプロムナード』、『エッジ』が英訳されている。
-詳細は「[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/204.html#id_15c036fa]]」を参照のこと。
『リング』は世界中で翻訳出版されている。短編集『生と死の幻想』の英訳『Death and The Flower』([[ISBN 1934287008>>http://www.amazon.com/dp/1934287008]])が近日刊行予定??
-BOOK.asahi.com、2012年06月16日 「[[世界一怖いトイレットペーパー、海外へ 経産省が支援>>http://book.asahi.com/booknews/update/2012061600001.html]]」
**清涼院流水 (Ryusui Seiryoin)
日本の作家を英語圏へ進出させるためのプロジェクト「The BBB」を進めている(公式サイト 2012年12月1日公開 [[The BBB: Breakthrough Bandwagon Books>>http://thebbb.net/jp/]])。
自作の『キング・イン・ザ・ミラー』(PHP研究所、2010年10月)は自ら英訳し、2012年11月より電子書籍として販売している。このプロジェクトにはほかに、メフィスト賞作家の蘇部健一、積木鏡介、矢野龍王が参加している。
清涼院流水の小説の英訳は『キング・イン・ザ・ミラー』が初だが、小説以外では講談社の文芸誌『ファウスト』の北米版1号および2号に清涼院流水のコラム「ヤバ井でSHOW」の英訳が載っている。
-関連記事
--『ハヤカワミステリマガジン』の杉江松恋氏の連載「ミステリちゃんが行く!」の第5回(2012年9月号)は清涼院流水インタビュー。「The BBB」について語っている。
--[[【出版の新常識!?】(上)英語圏へ ロマンでなく必要条件>>http://sankei.jp.msn.com/life/news/130107/bks13010708110001-n1.htm]] (MSN産経ニュース、2013年1月7日) - 「The BBB」が紹介されている
--[[「日本のエンターテインメント(特にミステリー)小説は世界に通用する!」(執筆:清涼院流水)>>http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130130/1359494740]] (翻訳ミステリー大賞シンジケート、2013年1月30日)
なお杉江松恋氏も以前にブログで日本ミステリの英訳について書いている(「[[(8/18)異文化交流>>http://mckoy.cocolog-nifty.com/hansei/2009/08/818-c1b1.html]]」、2009年8月18日)。
**瀬名秀明 (Hideaki Sena)
-Parasite Eve / 『パラサイト・イヴ』(1995)
--[[ISBN 1932234195>>http://www.amazon.com/dp/1932234195]] (Vertical、2005年10月)
--[[ISBN 1932234209>>http://www.amazon.com/dp/1932234209]] (Vertical、2008年5月)
**蘇部健一 (Kenichi Sobu)
-短編「[[叶わぬ想い>>http://thebbb.net/jp/ebooks/the-hopeless-dream.html]]」(2005)/ [[The Hopeless Dream>>http://thebbb.net/ebooks/the-hopeless-dream.html]] (清涼院流水訳、The BBB、2012年12月)
-短編「きみがくれたメロディ」(2005)/ Your Melody (清涼院流水訳、The BBB、2014年3月)
『六とん2』(2005年)収録の短編SFミステリ「叶わぬ想い」が英語圏進出プロジェクト「[[The BBB>>http://thebbb.net/jp/]]」にて英訳され、電子書籍で販売されている。同短編集の「きみがくれたメロディ」も英訳される予定。
**曽野綾子 (Ayako Sono)
-No Reason for Murder / 『天上の青』(1990) [[ISBN 4925080636>>http://www.amazon.com/dp/4925080636]] (UNKNO、2003年)
『天上の青』は文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(Japanese Literature Publishing Project : JLPP)の第1回対象作品(2002年)に選ばれ、英訳出版された。
*た行
**高木彬光 (Akimitsu Takagi)
-The Tattoo Murder Case / 『刺青殺人事件』 [[ISBN 1569471568>>http://www.amazon.com/dp/1569471568]] (Soho Crime、2003年7月)
-Honeymoon to Nowhere / 『ゼロの蜜月』 [[ISBN 1569471541>>http://www.amazon.com/dp/1569471541]] (Soho Crime、2003年7月) ※『No Patent on Murder』という英題で出版されたこともある
-The Informer / 『密告者』 [[ISBN 156947155X>>http://www.amazon.com/dp/156947155X]] (Soho Press、2003年7月)
**高嶋哲夫 (Tetsuo Takashima)
-Fallout / 『メルトダウン』(2003) [[ISBN 1934287156>>http://www.amazon.com/dp/1934287156]] (Vertical、2013年1月)
-【電子書籍】『TSUNAMI』(2005年)がShueisha English Editionより発売予定。
『Fallout』(メルトダウン)は遅くとも2010年春には米国amazonにデータが登録されていたが、(amazonのデータで見る限り)たびたび発売が延期になり、2013年1月にやっと発売された。
**高田崇史 (Takafumi Takada)
The BBBにて、「三人小坊主: 千葉千波の事件日記」が英訳される予定。英訳者:清涼院流水。『試験に出るパズル 千葉千波の事件日記』に収録の短編「夏休み、または避暑地の怪」の改題か?
**高橋克彦 (Katsuhiko Takahashi)
-The Case of the Sharaku Murders / 『写楽殺人事件』 [[ISBN 0857281291>>http://www.amazon.co.uk/dp/0857281291]] (Thames River Press、2013年9月)
文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(Japanese Literature Publishing Project : JLPP)で英訳出版された。
**高見広春 (Koushun Takami)
-Battle Royale / 『バトル・ロワイアル』(1999)
--[[ISBN 156931778X>>http://www.amazon.com/dp/156931778X]] (VIZ Media LLC、2003年2月)
--[[ISBN 0575080493>>http://www.amazon.com/dp/0575080493]] (Gollancz、2007年5月)
--[[ISBN 1421527723>>http://www.amazon.com/dp/1421527723]] (Haikasoru、2009年11月) - Haikasoru
**谷崎潤一郎 (Junichiro Tanizaki)
-「私」(創元推理文庫『日本探偵小説全集第11巻 名作集1』や集英社文庫『谷崎潤一郎犯罪小説集』に収録されている作品)
--The Thief (谷崎潤一郎『Seven Japanese tales』に収録、1963年)
--The Thief (アンソロジー『Murder in Japan: Japanese Stories of Crime and Detection』に収録、John L. Apostolou編、1987年6月)
-「秘密」(ちくま文庫『明治探偵冒険小説集4 傑作短篇集 露伴から谷崎まで』に収録されている作品)
--The Secret (谷崎潤一郎『The gourmet club: a sextet』に収録、講談社インターナショナル、2001年)
-「柳湯の事件」(集英社文庫『谷崎潤一郎犯罪小説集』に収録されている作品)
--The Incident at Willow Bath House (『Studies in Modern Japanese Literature: Essays and Translations in Honor of Edwin McClellan』に収録、1997年)
『日本探偵小説全集第11巻 名作集1』に「私」とともに収録されている「途上」はおそらく英訳されていない。集英社文庫『谷崎潤一郎犯罪小説集』には「柳湯の事件」、「途上」、「私」、「白昼鬼語」が収録されているが、「白昼鬼語」もおそらく英訳はない。
**陳舜臣 (Shunshin Chin)
-Murder in a Peking Studio / 『北京悠々館』(1971) [[ISBN 0939252155>>http://www.amazon.com/dp/0939252155]] (Arizona State Univ Center for Asian、1986年4月)
**辻原登 (Noboru Tsujihara)
-Jasmine / 『ジャスミン』(2004) [[ISBN 0857282506>>http://www.amazon.com/dp/0857282506]] (Thames River Press、2012年12月)
英国推理作家協会(CWA)のインターナショナル・ダガー賞(最優秀翻訳ミステリ賞)の選考委員であるKaren Meek氏がブログで公開している2013年度用の「[[ノミネート資格のある作品一覧>>http://eurocrime.blogspot.co.uk/2012/07/international-dagger-speculation-2013.html]]」には『ジャスミン』も入っている。
『ジャスミン』は文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(Japanese Literature Publishing Project : JLPP)の第2回対象作品(2005年)に選ばれ、英訳出版された。
**積木鏡介 (Kyosuke Tsumiki)
-都市伝説刑事シリーズ
--「[[都市伝説刑事 事件1: メリーさんのメール>>http://thebbb.net/jp/ebooks/urban-legend-detectives-1.html]]」(2013)/ [[Urban Legend Detectives Case 1: The Merry's Mail>>http://thebbb.net/ebooks/urban-legend-detectives-1.html]] (清涼院流水訳、The BBB、2013年4月[2分冊]、2013年11月[合本])
--「[[都市伝説刑事 事件2: ひとりかくれんぼ>>http://thebbb.net/jp/ebooks/urban-legend-detectives-2.html]]」(2013)/ [[Urban Legend Detectives Case 2: Solitary Hide and Seek>>http://thebbb.net/ebooks/urban-legend-detectives-2.html]] (清涼院流水訳、The BBB、2013年11月)
英語圏進出プロジェクト「[[The BBB>>http://thebbb.net/jp/]]」の書き下ろし作品。日本語版とその英訳版が電子書籍で販売されている。
**戸川昌子 (Masako Togawa)
|英題||ISBN|出版社、出版年|備考|
|The Master Key|『大いなる幻影』|[[B00235SX3Q>>http://www.amazon.com/dp/B00235SX3Q]]|Dodd, Mead & Co.、1984年|表紙写真なし|
|同上|同上|[[ISBN 014007645X>>http://www.amazon.com/dp/014007645X]]|Penguin、1986年8月||
|Lady Killer|『猟人日記』|[[B002DITQNE>>http://www.amazon.com/dp/B002DITQNE]]|Dodd, Mead & Co.、1986年|表紙写真なし|
|同上|同上|[[ISBN 0345345487>>http://www.amazon.com/dp/0345345487]]|Ballantine Books、1987年7月||
|A Kiss of Fire|『火の接吻』|[[ISBN 0345355806>>http://www.amazon.com/dp/0345355806]]|Ballantine Books、1989年11月||
|Slow Fuse|『深い失速』|[[ISBN 0679418628>>http://www.amazon.com/dp/0679418628]]|Pantheon、1995年10月||
*な行
**中井英夫 (Hideo Nakai)
短編「地下街」の英訳「Underground City」が英語圏のウェブマガジン『Words without Borders』の2012年7月号に掲載された([[リンク>>http://wordswithoutborders.org/article/underground-city]])。
**中里友香 (Yuka Nakazato)
-Silver Wings of the Campanula / 『カンパニュラの銀翼』(第2回アガサ・クリスティー賞受賞作)(Bento Books、2014年11月◆予定)
**中村文則 (Fuminori Nakamura)
-The Thief / 『掏摸(スリ)』(2009) [[ISBN 1616950218>>http://www.amazon.com/dp/1616950218]] (Soho Crime、2012年3月)
-The Rule of Evil and the Mask / 『悪と仮面のルール』(2010) [[ISBN 1616952121>>http://www.amazon.com/dp/1616952121]] (Soho Press、2013年6月)
-Last Winter, We Parted / 『去年の冬、きみと別れ』(2013) [[ISBN 1616954558>>http://www.amazon.com/dp/1616954558]] (Soho Press、2014年10月◆予定)
『掏摸(スリ)』は2009年の出版物を対象とする第4回大江健三郎賞の受賞作。大江健三郎賞は受賞作の英訳(またはフランス語訳・ドイツ語訳)の出版を約束している賞で、大江健三郎が1年間の出版物(小説に限らず、評論等も含まれる)から選出する。
『掏摸(スリ)』は日本ではあまりミステリとは見なされていないと思うが、松本清張『砂の器』や高木彬光『刺青殺人事件』を出版しているSoho Crimeからの出版であるのでリストに加えておく。米国amazonで「この商品を買った人はこんな商品も買っています」を見てみると、東野圭吾『容疑者Xの献身』や北欧のミステリ作家(ユッシ・エーズラ・オールスン、オーサ・ラーソン、アンネ・ホルト、ジョー・ネスボ等々)の作品が並んでいるので、やはりアメリカでは「クライム・フィクション」として受容されているようである。
『掏摸(スリ)』は2013年1月にはフランス語訳"[[Pickpocket>>http://www.amazon.fr/dp/2809703930]]"も出版された。
毎日新聞2013年11月5日東京夕刊の記事「[[読書日記:著者のことば 中村文則さん>>http://mainichi.jp/shimen/news/20131105dde012070032000c.html]]」によれば、『去年の冬、きみと別れ』は「ゲラ段階で英訳の申し出があった」とのこと。
**夏樹静子 (Shizuko Natsuki)
|英題||ISBN|出版社、出版年|備考|
|Murder at Mt. Fuji|『Wの悲劇』|[[ISBN 0312552874>>http://www.amazon.com/dp/0312552874]]|St Martins Pr、1984年5月||
|同上|同上|[[ISBN 0345337611>>http://www.amazon.com/dp/0345337611]]|Ballantine Books、1987年1月||
|The Third Lady|『第三の女』|[[ISBN 0345337654>>http://www.amazon.com/dp/0345337654]]|Ballantine Books、1987年5月||
|The Obituary Arrives at Two O'Clock|『訃報は午後二時に届く』|[[ISBN 0345352378>>http://www.amazon.com/dp/0345352378]]|Ballantine Books、1988年10月||
|Innocent Journey|『黒白の旅路』|[[ISBN 0345356454>>http://www.amazon.com/dp/0345356454]]|Ballantine Books、1989年4月||
|Portal of the Wind|『風の扉』|[[ISBN 034536032X>>http://www.amazon.com/dp/034536032X]]|Ballantine Books、1990年6月||
|Death from the Clouds|『雲から贈る死』|[[ISBN 0345366670>>http://www.amazon.com/dp/0345366670]]|Ballantine Books、1991年3月||
1977年のエラリー・クイーン(フレデリック・ダネイ)初来日の際に夏樹静子は京都散策の案内役を務め、それ以来交流が続いた。(フレデリック・ダネイは1982年9月に死去)
&bold(){『Ellery Queen's Japanese Golden Dozen: The Detective Story World in Japan』}(エラリー・クイーン編、タトル商会、1978年)に収録
-「断崖からの声」 / Cry from the Cliff
&bold(){米国EQMM掲載} (11編訳載。日本の作家で最多。[次点の松本清張は4編])
|タイトル|英題|掲載号|備考|
|「質屋の扉」|The Pawnshop Murder|1980年5月号|アンソロジー『Murder in Japan: Japanese Stories of Crime and Detection』(1987)に収録|
|「足の裏」|The Sole of the Foot|1981年9月号|アンソロジー『Murder in Japan: Japanese Stories of Crime and Detection』(1987)に収録&br()アンソロジー『Murder Intercontinental: Stories from Ellery Queen's Mystery Magazine and Alfred Hitchcock Mystery Magazine』(1996)に収録|
|「愛さずにはいられない」|I Can't Help Loving Him|1982年7月号||
|「階段」|The Stairs|1985年6月号||
|「狙われて」|A Very Careful Man|1987年1月号||
|「カビ」|The Taste of Cocoa|1988年3月号||
|「毒」(旧題・モーテルの毒)|The Love Motel|1989年7月号|Robert B. Rohmer訳/アンソロジー『The Year's Best Mystery and Suspense Stories 1990』(1990)に収録|
|「艶やかな声」|The Woman on the Phone|1990年5月号|Robert B. Rohmer訳|
|「酷い天罰」|Divine Punishment|1991年3月号|Gavin Frew訳/アンソロジー『The Oxford Book of Detective Stories』(2000)に収録|
|「深夜の偶然」|A Midnight Coincidence|1992年5月号|Gavin Frew訳|
|「独り旅」|Solitary Journey|1994年6月号|Gavin Frew訳/アンソロジー『Women of Mystery III』(1998)に収録 ※「ひとり旅」は別作品|
※「モーテルの毒」は初出時のタイトル。1988年の短編集『湖・毒・夢』刊行時に「毒」に改題された。
※1979年10月のエラリー・クイーン(フレデリック・ダネイ)夫妻の来日時、兄の五十嵐均がクイーンに夏樹静子の短編の英訳原稿を渡し、『EQMM』に載せてもらえないかと頼んでいる。クイーンは一読してすぐに掲載を決めたという(ローズ・ダネイ「エラリイ・クイーン夫妻最後の旅」[仙波有理訳]、「第5回 夏樹さんの短篇」『ミステリマガジン』1989年5月号)。これが1980年5月号に掲載された「質屋の扉」だろうか。
&bold(){米国『Ellery Queen's Prime Crimes』掲載}
|タイトル|英題|掲載号|備考|
|「遠い秘密」|It's Best Not To Listen|3号(1985年秋号)||
|「遇わなかった男」|The Missing Alibi|4号(1986年)||
&bold(){『New Mystery』掲載}
|タイトル|英題|掲載号|備考|
|「死ぬより辛い」|Harder Than To Die|第1期第2号、1992-93年||
|「独り旅」か?|Solitary Journey|第2期第2号、1994年|同時期に米国『EQMM』に載ったものと同一?|
以上の掲載作のうち「足の裏」について、『夏樹静子のゴールデン12(ダズン)』(文藝春秋、1994年)巻末の鼎談(夏樹静子、五十嵐均、権田萬治)で夏樹静子の兄の五十嵐氏は以下のように語っている。
>これは一九八二年にヨーロッパで、当年の最優秀短篇に選ばれて、イラスト入りで新聞掲載されたりもしました。アメリカのEQMM(エラリー・クイーンズ・ミステリーマガジン)に英文で載ったのが、フランス語やスウェーデン語に転訳されたのですが。
最優秀短編に選ばれたということについて、詳細は分からない。
&bold(){『Wの悲劇』の英訳について}
マーク・シュライバー(高山真由美訳)「日本ミステリ英訳史――受容から創造へ」(『ミステリマガジン』2007年6月号)、p.21より引用
> これはあまり知られていないことだが、翻訳小説のマーケティングにおいて、小説に大きく編集が加えられるだけでなく、欧米の読者に受け容れられやすいように物語自体が書き換えられることもある。夏樹静子の『Wの悲劇』が &italic(){Murder at Mt. Fuji} になったときにも、日本語版の原作には出てこないアメリカ人女性が主役のひとりとして新たに登場した。
> 夏樹静子は《トーキョー・ジャーナル》誌(一九八七年七月号)のインタヴューに答え、こう言っている。「その部分は翻訳用の原稿を送るまえに書きました。変更を加えれば、つまり、理解できる登場人物がひとりでもいれば、外国の読者にもより興味を持ってもらえると思ったのです」
一方、2002年のエッセイでは以下のように書かれている。
夏樹静子 エッセイ集『往ったり来たり』(光文社文庫、2008年)、pp.67-68 [初出:西日本新聞、2002年]
> 完成した『Wの悲劇』の英訳原稿を、エージェントのSさんがアメリカのいくつかの出版社に持ちこんでは断られた。やっとセント・マーチンズ・プレス社が承諾してくれたが、思いがけぬ要求を持ち出された――。
> アメリカで無名の日本の女性作家の作品を出版するとなれば、物語の中にどこかわが国との接点がなければならないと、先方の編集者はいった。それに、なるべく日本情緒も加味してほしい――。
> 協議のうえ、私は『Wの悲劇』の探偵役で劇作家の卵の若い女性を、日本文学の勉強に留学中のアメリカ娘に変えることにした。日本情緒のほうは、舞台が山中湖畔で富士山がよく見えるから、そのムードを強調したいと先方が提案し、タイトルも変えることになった。私はやむをえず目をつぶって、とにかくまず出版にこぎつけたいと考えていた。
**仁木悦子 (Etsuko Niki)
-短編 The distant drawing / 「遠い絵図」(『The Kyoto collection: stories from the Japanese』、1989年)
『宝石』1958年3月号に掲載された仁木悦子の短編「灰色の手袋」に付された江戸川乱歩のルーブリックは「"猫は知っていた"英訳のこと」と題されており、仁木悦子本人からの報告として、「仁木さんの一番上の姉さんは若いころアメリカに留学したことがあり、その当時の先生であったアメリカの学者が今東京のある文化団体の長をしておられ、"猫は知っていた"を読んで、姉さんを介して英訳出版のことを勧められ、アメリカ大出版社との連絡もすでに出来ている模様だというのである。結構なことだから承諾なさいと勧めておいた(以下略)」と書いている。ただ、この話は実現はしていないようである。乱歩は日本版『EQMM』1958年9月号でも「長篇では『猫は知っていた』が英訳されるという話もある」と書いている。
**西尾維新 (NISIOISIN, Nisio Isin)
著者名英字表記は「NISIOISIN」。「Nisio Isin」、「Nisioisin」などとも表記。
-戯言シリーズ / Zaregoto series (Del Rey)
--『クビキリサイクル』(2002)/ Zaregoto: Book 1: The Kubikiri Cycle (2008年7月、[[ISBN 0345504275>>http://www.amazon.com/dp/0345504275]])
--『クビシメロマンチスト』(2002)/ Zaregoto: Book 2: The Kubishime Romanticist (2010年6月、[[ISBN 0345505786>>http://www.amazon.com/dp/0345505786]])
-その他
--『DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』(2006)/ Death Note: Another Note (VIZ Media、2008年2月、[[ISBN 142151883X>>http://www.amazon.com/dp/142151883X]])
--『xxxHOLiC アナザーホリック ランドルト環エアロゾル』(2006)/ xxxHOLiC: AnotherHOLiC (Del Rey、2008年10月、[[ISBN 0345505182>>http://www.amazon.com/dp/0345505182]])
『xxxHOLiC アナザーホリック』の第1話の英訳は、日本の文芸誌『ファウスト』の北米版第1号(2008年8月)に先行掲載された。北米版『ファウスト』第2号(2009年6月)には「新本格魔法少女りすか 第一話 やさしい魔法はつかえない。」の英訳が掲載されている。
**西村京太郎 (Kyotaro Nishimura)
-The Mystery Train Disappears / 『ミステリー列車が消えた』(1982) [[ISBN 0942637305>>http://www.amazon.com/dp/0942637305]] (Barricade Books、1990年12月)
-The Isle of South Kamui and Other Stories / 『南神威島(みなみかむいとう)』 [[ISBN 1783080116>>http://www.amazon.co.uk/dp/1783080116]] (Thames River Press、2013年9月)
『南神威島』は文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(Japanese Literature Publishing Project : JLPP)で英訳出版された。
**乃南アサ (Asa Nonami)
-The Hunter / 『凍える牙』(1996) [[ISBN 4770030258>>http://www.amazon.com/dp/4770030258]] (講談社インターナショナル、2006年12月)
-Now You're One of Us / 『暗鬼』(1993) [[ISBN 1934287032>>http://www.amazon.com/dp/1934287032]] (Vertical、2007年12月)
-Body / 『躯(からだ)』(1999) [[ISBN 1934287377>>http://www.amazon.com/dp/1934287377]] (Vertical、2012年12月) ※ホラー短編集
『Body』(躯)は遅くとも2010年春には米国amazonにデータが登録されていたが、(amazonのデータで見る限り)たびたび発売が延期になり、2012年12月にやっと発売された。
**法月綸太郎 (Rintaro Norizuki)
-【短編】 An Urban Legend Puzzle / 「都市伝説パズル」
--EQMM 2004年1月号
--アンソロジー『Passport to Crime』(2007年1月)に収録
--アンソロジー『The Mammoth Book of Best International Crime』(2009年)に収録
-【短編】The Lure of the Green Door / 「緑の扉は危険」
--EQMM 2014年11月号
アンソロジー『The Mammoth Book of Best International Crime』は2013年にチェコ語訳『Světové krimipovídky』([[ネット書店リンク>>http://www.kosmas.cz/knihy/185778/svetove-krimipovidky/]])が出ている。「都市伝説パズル」のチェコ語訳題は「Záhada městské legendy」。
*は行
**浜尾四郎 (Shiro Hamao)
-The Devil's Disciple / 『悪魔の弟子』 [[ISBN 1843918579>>http://www.amazon.com/dp/1843918579]] (Hesperus Press、2011年9月)
--「The Devil's Disciple」(悪魔の弟子)と「Did He Kill Them?」(彼が殺したか)の2編を収録。どちらも1929年に雑誌『新青年』に掲載された短編である。
**東野圭吾 (Keigo Higashino)
-ガリレオシリーズ
--The Devotion of Suspect X / 『容疑者Xの献身』(2005)
---Minotaur Books [[2011年2月ハードカバー版>>http://www.amazon.com/dp/0312375069]]、[[2012年2月ペーパーバック版>>http://www.amazon.com/dp/1250002699]] (アメリカ)
---Little, Brown [[2011年7月ペーパーバック版>>http://www.amazon.co.uk/dp/1408703254]] (イギリス)
---Thorndike Press [[2011年5月ハードカバー版>>http://www.amazon.com/dp/1410436837]] (大活字版)
--Salvation of a Saint / 『聖女の救済』(2008)
---[[ISBN 0312600682>>http://www.amazon.com/dp/0312600682]] (Minotaur Books、2012年10月)
--A Midsummer's Equation / 『真夏の方程式』(2011)
---2015年冬◆予定
-加賀恭一郎シリーズ
--Malice / 『悪意』(1996)
---[[ISBN 1250035600>>http://www.amazon.com/dp/1250035600]] (Minotaur Books、2014年10月◆予定)
-その他
--Naoko / 『秘密』(1998)
---[[ISBN 1932234071>>http://www.amazon.com/dp/1932234071]] (Vertical、2004年8月)
--Journey Under the Midnight Sun / 『白夜行』
---Little, Brown、ペーパーバック版 [[ISBN 1408704110>>http://www.amazon.co.uk/dp/1408704110]] (2015年10月◆予定)
---Little, Brown、[[Kindle版>>http://www.amazon.co.uk/dp/B00CIVLY5E]] (2015年10月◆予定)
『容疑者Xの献身』は&color(red){&bold(){アメリカ図書館協会}}(ALA)により2012年の&color(red){&bold(){ミステリ部門最高推薦図書}}に選ばれたほか、&color(red){&bold(){エドガー賞最優秀長編賞}}、&color(red){&bold(){バリー賞最優秀新人賞}}の候補になった。エドガー賞ノミネート以前にも複数の言語に翻訳されていたが、エドガー賞ノミネート後はさらに翻訳が進み、『OUT』以来の日本ミステリの世界的大ヒット作となった。
-参考:『容疑者Xの献身』の翻訳本(+各地のネット書店の該当ページへのリンク)(当サイト調査)
--アジア
--- 韓国・韓国語 『[[용의자 X의 헌신>>http://www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8972753696]]』(2006年)
--- 台湾・繁体字中国語 『[[嫌疑犯X的獻身>>http://www.books.com.tw/exep/prod/booksfile.php?item=0010456605]]』 (2006年)※リンク先は2010年版
--- タイ ・タイ語 [[รัก ลวง ตาย>>http://www.se-ed.com/eShop/Products/Detail.aspx?No=9789749698907]] (2006年)
--- 中国・簡体字中国語 『嫌疑人X的献身』([[2008年版>>http://www.amazon.cn/dp/B001GS74E0]]、[[2010年版>>http://www.amazon.cn/dp/B0033WTJYA]])
--- ベトナム・ベトナム語 [[Phía Sau Nghi Can X>>http://www.vinabook.com/phia-sau-nghi-can-x-m11i36402.html]] (2009年)
--欧米
--- ロシア語訳 [[Жертва подозреваемого X>>http://www.ozon.ru/context/detail/id/3395894/]] (2007年)
--- 英訳(アメリカ) [[The Devotion of Suspect X>>http://www.amazon.com/dp/0312375069]] (2011年2月)
--- 英訳(イギリス) [[The Devotion of Suspect X>>http://www.amazon.co.uk/dp/1408703254]] (2011年7月)
--- カタルーニャ語訳 [[La devoció del sospitós X>>http://www.amazon.es/dp/846664914X]] (2011年9月)(スペイン東部で話されている言語)
--- スペイン語訳 [[La devoción del sospechoso X>>http://www.amazon.es/dp/8466647368]] (2011年10月)
--- フランス語訳 [[Le Dévouement du suspect X>>http://www.amazon.fr/dp/2330001398]] (2011年11月)
--- オランダ語訳 [[De fatale toewijding van verdachte X>>http://www.bol.com/nl/p/fatale-toewijding-van-verdachte-x/9200000002212504/]] (2012年5月)
--- イタリア語訳 [[Il Sospettato X>>http://www.amazon.it/dp/8809770692]] (2012年9月)
--- ハンガリー語訳 [[X - A gyilkos ismeretlen>>http://www.libri.hu/konyv/x-a-gyilkos-ismeretlen.html]] (2012年10月)
--- ドイツ語訳 [[Verdächtige Geliebte>>http://www.amazon.de/dp/3608939660]] (2012年11月)
--- チェコ語訳 [[Oddanost podezřelého X>>http://www.kosmas.cz/knihy/173032/oddanost-podezreleho-x/]] (2012年)
--- ギリシャ語訳 [[Η αφοσίωση του υπόπτου Χ>>http://www.biblionet.gr/book/184822/]] (2012年)
-関連記事:[[東野圭吾『容疑者Xの献身』エドガー賞ノミネート関連記事一覧]]
**久生十蘭 (Juran Hisao)
短編「母子像」の英訳がニューヨーク・ヘラルド・トリビューン紙主催、第2回(1953年)&color(red){&bold(){世界短編小説コンクール第一席入選}}。
(ブログ「久生十蘭オフィシャルサイト準備委員会」の2005年12月31日のエントリー「[[久生十蘭の仕事部屋から(16)>>http://blog.livedoor.jp/hisaojuran/archives/50279995.html]]」がこのことについて詳しい)
最近では、2012年6月頃に刊行された日本の怪奇小説の英訳アンソロジー[[『Kaiki: Uncanny Tales from Japan』第3巻>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/jp0009cate.html]]に短編「妖翳記」の英訳が収録された。
**平山夢明 (Yumeaki Hirayama)
-短編
--Summoned by the Shadows / 「或る彼岸の接近」(Lairs of the Hidden Gods 第2巻『Inverted Kingdom』、黒田藩プレス、2005年)
-長編
--Diner / 『DINER(ダイナー)』(2009) &bold(){売れ行き不振によりレーベルが休刊、『DINER』も発売中止に}
---イギリス版 ISBN 1909223840 (Exhibit A、2014年7月予定→発売中止)
---北米版(アメリカ・カナダ版) [[ISBN 1909223859>>http://www.amazon.com/dp/1909223859]] (Exhibit A、2014年7月予定→発売中止)
---電子版(英米共通) [[ISBN 1909223867>>http://www.amazon.co.uk/dp/1909223867]] (Exhibit A、2014年7月予定→発売中止)
**船戸与一 (Yoichi Funado)
-May in the Valley of the Rainbow / 『虹の谷の五月』 [[ISBN 1932234284>>http://www.amazon.com/dp/1932234284]] (Vertical、2006年12月)
*ま行
**舞城王太郎 (Otaro Maijo)
-【雑誌掲載】Drill Hole in My Brain / 「Drill Hole in My Brain」(2003) [[ISBN 034550206X>>http://www.amazon.com/dp/034550206X]] (Del Rey、2008年8月、アメリカ版ファウスト1号に掲載)
文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(JLPP)で『阿修羅ガール』の英訳・仏訳の出版が予定されていたが、事業が2012年6月に「廃止」の判定を受けてしまったためどうなるのか不明。
**松浦寿輝 (Hisaki Matsuura)
-Triangle / 『巴』 [[ISBN 162897026X>>http://www.amazon.com/dp/162897026X]] (Dalkey Archive Press、2014年6月)
文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(JLPP)での刊行。「形而上学的推理小説」。
**松本清張 (Seicho Matsumoto)
-長編
--Points and Lines / 『点と線』 [[ISBN 0870114565>>http://www.amazon.com/dp/0870114565]] (講談社アメリカ、1986年6月)(初刊は1970年)
--Inspector Imanishi Investigates / 『砂の器』 [[ISBN 1569470197>>http://www.amazon.com/dp/1569470197]] (Soho Crime、2003年7月)
--Pro Bono / 『霧の旗』 [[ISBN 1934287024>>http://www.amazon.com/dp/1934287024]] (Vertical、2012年7月)
-短編集
--The Voice and Other Stories / 「声」ほか [[ISBN 4770019491>>http://www.amazon.com/dp/4770019491]] (講談社インターナショナル、1995年7月)(初刊は1989年)
---The Accomplice(共犯者)
---The Face(顔)
---The Serial(地方紙を買う女)
---Beyond All Suspicion(捜査圏外の条件)
---The Voice(声)
---The Woman Who Wrote Haiku(巻頭句の女)
&bold(){米国EQMM掲載}
|タイトル|英題|掲載号|備考|
|「地方紙を買う女」|The Woman Who Took the Local Paper|1979年6月号|アンソロジー『Ellery Queen's crime cruise round the world: 26 stories from Ellery Queen's mystery magazine』(1981)に収録&br()アンソロジー『Murder in Japan: Japanese Stories of Crime and Detection』(1987)に収録|
|「証言」|The Secret Alibi|1980年11月号|アンソロジー『Murder in Japan: Japanese Stories of Crime and Detection』(1987)に収録|
|「百円硬貨」|The Humble Coin|1982年7月号||
|「捜査圏外の条件」|Beyond All Suspicion|1991年1月号|Adam Kabat訳(松本清張英訳短編集『The Voice and Other Stories』[1989]からの掲載)|
「地方紙を買う女」(The Woman Who Took the Local Paper)は米国EQMMに掲載された最初の日本ミステリ。
&bold(){その他の短編}
-「一年半待て」 / Just Eighteen Months または Wait a Year and a Half
--Just Eighteen Months 『Japan Quarterly』1962年1号(9巻1号)、朝日新聞社、John Bester訳 ★松本清張作品の最初の英訳
--Just Eighteen Months 『Ellery Queen's Prime Crimes』1号(Davis Publications、1983年)
--Wait a Year and a Half 『The Mother of Dreams and Other Short Stories』(Kodansha America、1986年)
--Wait a Year and a Half 『Japanese Short Stories』(Folio Society、2000年)
-「証言」 / Evidence
--『Japan Quarterly』1962年1号(9巻1号)、朝日新聞社、John Bester訳 ★松本清張作品の最初の英訳
--のちに「The Secret Alibi」というタイトルでEQMMに訳載
-「奇妙な被告」 / The Cooperative Defendant
--『Ellery Queen's Japanese Golden Dozen: The Detective Story World in Japan』(エラリー・クイーン編、タトル商会、1978年)
--『Classic Short Stories of Crime and Detection』(Garland、1983年)
--『The Oxford Book of Detective Stories』(Oxford University Press、2000年)
-「顔」 / The Face
--『Japan Quarterly』1980年4号(27巻4号)、朝日新聞社、David W. Wright訳
--松本清張短編集『The Voice and Other Stories』1989年
-「張込み」 / The Stakeout
--『Japan Echo』12号(1985年)、ジャパンエコー社、Daniel Zoll訳
--『The Columbia Anthology of Modern Japanese Literature: From 1945 to the Present』(2007年4月)(上記の訳文の再録)
&bold(){北九州市立松本清張記念館 松本清張研究奨励事業研究報告書}
-松本清張研究奨励事業第8回(2008年) 短編集『隠花の飾り』英訳(収録短編11編のうち5編を英訳。なお、「隠花の飾り」というタイトルの短編は存在しない)
--Tabi socks(足袋)
--Woman's best friend(愛犬)
--Plumes of fire in the north(北の火箭)
--The departure(見送って)
--A case of misinterpretation(誤訳)
-松本清張研究奨励事業第11回(2011年) 短編「黒地の絵」英訳
--Tattoo on the black soldier's breast(黒地の絵)
また、長編『熱い絹』の日米同時発売の企画もあったらしい。(山村正夫『続々・推理文壇戦後史』、双葉社、1980年4月、p.203)
-関連リンク:宮脇孝雄「[[松本清張作『砂の器』英語版で翻訳の楽しみを味わう>>http://www.alc.co.jp/eng/hontsu/book/0712/01.html]]」
**水上勉 (Tsutomu Mizukami, Tsutomu Minakami)
-The Temple of the Wild Geese and Bamboo Dolls of Echizen / 『雁の寺』と『越前竹人形』 [[ISBN 1564784908>>http://www.amazon.com/dp/1564784908]] (Dalkey Archive Press、2008年3月)
**皆川博子 (Hiroko Minagawa)
-長編
--[[The Case of the Curious Cadaver in the Dissectorium of Dr. Daniel Burton>>http://bentobooks.com/curious-cadaver/]] / 『開かせていただき光栄です』 (Bento Books、201X年◆予定)
-短編
--「文月の使者」 "The Midsummer Emissary" (『[[Kaiki: Uncanny Tales from Japan 3>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/jp0009cate.html]]』、黒田藩プレス、2012年)
--「夕陽が沈む」 "Sunset" (『[[Speculative Japan 3>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/JP0024catj.html]]』、黒田藩プレス、2012年)
早川書房の英訳プロジェクト「ハヤカワ・ワールドワイド」で、2012年の本格ミステリ大賞受賞作『開かせていただき光栄です』が英訳され、電子書籍として出版される予定。このプロジェクトでは、東野圭吾『容疑者Xの献身』や伊藤計劃『ハーモニー』の英訳者であるアレクサンダー・O・スミス氏らが創設したアメリカの翻訳出版社、[[BENTO BOOKS>>http://bentobooks.wpengine.com/]]が作品選定と英訳を担当している。同プロジェクトではほかに森晶麿『黒猫の遊歩あるいは美学講義』、中里友香『カンパニュラの銀翼』、小川一水『天冥の標』、五代ゆう『アバタールチューナー』の英訳も進んでいる。
-関連記事
--2013年5月31日「日本の小説、英訳し電子書籍に 早川書房、映画化を期待」([[ブック・アサヒ・コム>>http://book.asahi.com/booknews/update/2013053100006.html]]、[[朝日新聞デジタル>>http://www.asahi.com/culture/update/0531/TKY201305310401.html]])
--2013年5月31日「[[SF、ミステリーを英訳電子化=ハリウッド映像化も視野に—早川書房>>http://jp.wsj.com/article/JJ11169523718807023290119807205482150924952.html]]」(ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版)
--2013年6月26日「[[Bento Books Announces Translation and Publishing Tie-up With Hayakawa Publishing>>http://www.prweb.com/releases/bento-books/hayakawa-world-project/prweb10867581.htm]]」
**湊かなえ (Kanae Minato)
-Confessions / 『告白』(2008) [[ISBN 0316200921>>http://www.amazon.com/dp/0316200921]] (Mulholland Books、2014年8月)
2011年5月にイタリア語訳が出ている。
**宮部みゆき (Miyuki Miyabe)
|英題||ISBN|出版社、出版年|備考|
|All She Was Worth|『火車』(1992)|[[ISBN 0395966582>>http://www.amazon.com/dp/0395966582]]|Mariner Books、1999年5月||
|Shadow Family|『R.P.G.』(2001)|[[ISBN 4770030045>>http://www.amazon.com/dp/4770030045]]|講談社USA、2006年1月|最初の刊行は2004年?|
|Crossfire|『クロスファイア』(1998)|[[ISBN 4770030681>>http://www.amazon.com/dp/4770030681]]|講談社USA、2007年7月|最初の刊行は2006年?|
|The Devil's Whisper|『魔術はささやく』(1989)|[[ISBN 4770031173>>http://www.amazon.com/dp/4770031173]]|講談社USA、2010年3月||
|The Sleeping Dragon|『龍は眠る』(1991)|[[ISBN 4770031041>>http://www.amazon.com/dp/4770031041]]|講談社USA、2010年4月||
ファンタジー小説
|Brave Story|『ブレイブ・ストーリー』(2003)|[[ISBN 1421527731>>http://www.amazon.com/dp/1421527731]]|VIZ Media LLC、2009年11月|Haikasoru|
|The Book of Heroes|『英雄の書』(2009)|[[ISBN 1421527758>>http://www.amazon.com/dp/1421527758]]|VIZ Media LLC、2010年1月|Haikasoru|
|ICO: Castle in the Mist|『ICO 霧の城』(2004)|[[ISBN 1421540630>>http://www.amazon.com/dp/1421540630]]|VIZ Media LLC、2011年8月|Haikasoru|
-Apparitions: Ghosts of Old Edo / ホラー短編集『あやし』 Haikasoru、2013年11月
『ブレイブ・ストーリー』の英訳版は2008年1月、アメリカ図書館協会(ALA)の児童図書部門(Association for Library Service to Children, ALSC)が主催する&color(red){&bold(){バチェルダー賞}}(Batchelder Award)を受賞している。これは英訳された児童文学を対象とする賞である。1968年から続く賞で、日本の作品ではほかに、1983年に丸木俊『ひろしまのピカ』、1997年に湯本香樹実『夏の庭 The Friends』、2009年に上橋菜穂子『精霊の守り人』が受賞している。
**森晶麿 (Akimaro Mori)
-The Black Cat Takes a Stroll / 『黒猫の遊歩あるいは美学講義』(第1回アガサ・クリスティー賞受賞作)(Bento Books、2015年◆予定)
**森博嗣 (Hiroshi Mori / MORI Hiroshi)
-短編「[[小鳥の恩返し>>http://thebbb.net/jp/ebooks/the-girl-who-was-the-little-bird.html]]」(1999)/ [[The Girl Who Was the Little Bird>>http://thebbb.net/ebooks/the-girl-who-was-the-little-bird.html]] (清涼院流水訳、The BBB、2013年12月)
-短編「片方のピアス」(1999)/ A Pair of Hearts (清涼院流水訳、The BBB、2014年6月)
短編集『地球儀のスライス』(1999年)に収録の短編「小鳥の恩返し」が英語圏進出プロジェクト「[[The BBB>>http://thebbb.net/jp/]]」にて英訳され、電子書籍で販売されている。同短編集の「片方のピアス」も英訳される予定。
*や行
**山田風太郎 (Futaro Yamada)
-The Kouga Ninja Scrolls / 『甲賀忍法帖』(1959) [[ISBN 0345495101>>http://www.amazon.com/dp/0345495101]] (Del Rey、2006年12月)
**山田正紀 (Masaki Yamada)
-『アフロディーテ』(1980)と『イノセンス After The Long Goodbye』(2004)が英訳されている。
-詳細は「[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/204.html#id_4a43cd2e]]」を参照のこと。
**山村美紗 (Misa Yamamura)
-The Dark Ring of Murder / 『黒の環状線』(1976) [[ISBN 1561672475>>http://www.amazon.com/dp/1561672475]] (Noble House、1996年5月)
第18回(1972年)の江戸川乱歩賞候補作。この回の受賞作は和久峻三の『仮面法廷』。
**結城昌治 (Shoji Yuki)
-I'm not a dog / 『ぼく、イヌじゃないよ』(1985) [[ISBN 0907349412>>http://www.amazon.com/dp/0907349412]] (Spindlewood、1985年8月)
河出書房新社の叢書《メルヘンの森》(全6巻)の1冊として刊行された絵本。
**夢野久作 (Kyusaku Yumeno)
-Love After Death / 「死後の恋」 (日本文学英訳アンソロジー『Modanizumu: Modernist Fiction from Japan, 1913-1938』[2008年2月]に収録)
-Bottled Hell / 「瓶詰地獄」 [[amazon.comでKindle版(2011年8月)が販売されている>>http://www.amazon.com/dp/B005GR3ONM]] ※日本の翻訳グループによる英訳
-Hell in a Bottle / 「瓶詰地獄」 (日本近代文学英訳アンソロジー『Three-Dimensional Reading: Stories of Time and Space in Japanese Modernist Fiction, 1911-1932』[2013年7月]に収録)
ほかに随筆「恐ろしい東京」の英訳(Terrifying Tokyo)が『Tokyo Stories: A Literary Stroll』(2002)に収録されている。
**横溝正史 (Seishi Yokomizo)
-The Inugami Clan / 『犬神家の一族』(1951) [[ISBN 1933330317>>http://www.amazon.com/dp/1933330317]] (Stone Bridge Press、2007年9月)
横溝作品はフランス語訳は3冊刊行されている(『犬神家の一族』、『八墓村』、『悪魔の手毬唄』)。ドイツ語訳はなし。
**吉田修一 (Shuichi Yoshida)
-Villain / 『悪人』(2007) [[ISBN 0307454940>>http://www.amazon.com/dp/0307454940]] (Vintage、2011年8月)
-Parade / 『パレード』(2002)
--[[ISBN 1846552370>>http://www.amazon.co.uk/dp/1846552370]] (Harvill Secker、2014年3月) ※英国amazonにリンク
--[[ISBN 0307454932>>http://www.amazon.com/dp/0307454932]] (Vintage、2014年7月)
英国推理作家協会(CWA)のインターナショナル・ダガー賞(最優秀翻訳ミステリ賞)の選考委員であるKaren Meek氏がブログで公開している2011年度用の「[[ノミネート資格のある作品一覧>>http://eurocrime.blogspot.jp/2011/05/international-dagger-2011-shortlist.html]]」には『悪人』も入っている。サイト閲覧者が同リストに対して書き込んだコメントを見ると、『悪人』がノミネートされるのではないかと予想している人もいる。
2012年9月に、米国のミステリ編集者のオットー・ペンズラーが「面白くて歴史的意義のあるミステリ小説はすべて英語圏の作品であると言ってよい」と主張するエッセイを発表した([[Why the Best Mysteries Are Written in English>>http://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/industry-news/tip-sheet/article/53831-why-the-best-mysteries-are-written-in-english.html]])。このエッセイでペンズラーは、「つい最近までアジアにはミステリ小説はほとんどなかった」(Until very recent years, there were very few Asian mystery stories)と書いている。当然ながら反論コメントが即座に複数ついたが、日本にもミステリがあると反論してくれた人が挙げた作品は吉田修一の『悪人』だった。この作品を日本の「クライム・フィクション」の代表作とみなしている人もいるようである。(記事に対するコメントは一定時間が経つと消えてしまうようで、現在は見られない)
**米澤穂信 (Honobu Yonezawa)
『ボトルネック』(2006)の部分訳が米国タフツ大学の「Tufts Digital Library」にある([[リンク>>http://preview-dl.lib.tufts.edu/catalog/tufts:UA005.014.017.00001]])。
* 米国EQMM掲載作品
EQMM=エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン。米国のミステリ雑誌。1941年創刊。初代編集長はエラリー・クイーン(の1人であるフレデリック・ダネイ)。
1950年代前半、江戸川乱歩はエラリー・クイーン(フレデリック・ダネイ)と文通している。このとき乱歩は手紙と一緒にジェームス・ハリスに英訳してもらった自作5、6編を送って、EQMMに載せてほしいと頼んだが、この願いは叶わなかった。(「[[シャーロック・ホームズの異郷のライヴァルたち(番外編) 明智小五郎(1-2)乱歩の短編集の紹介が『クイーンの定員』(1951年)に載った経緯>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/214.html#id_eadac1e6]]」参照)
早川書房『ミステリマガジン』の前身である日本版『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』でかつて、海外を視野に入れた「[[EQMM短篇探偵小説年次日本コンテスト]]」(1958~1963、全6回)が実施されている。第1回の告知は1958年9月号に掲載。短編探偵小説を募集し、入選作1編を英訳して米国『EQMM』に送り、掲載を狙うという賞だった。ただ、第1回の入選作、結城昌治「寒中水泳」の英訳「A Midwinter Swim」はクイーンから「今一歩」との評が日本側に届き、掲載はされなかった。第2回~第5回は入選作が出ていない。第6回は土井稔「会議は踊る」が入選第一席に選ばれているが、やはり米国『EQMM』には掲載されていない(英訳が米国編集部に送られたかどうかも不明)。
|著者|タイトル|英題|掲載号|備考|
|谷崎潤一郎|「私」|The Thief|1967年10月号|谷崎潤一郎『Seven Japanese tales』(1963年刊)からの転載|
|松本清張|「地方紙を買う女」|The Woman Who Took the Local Paper|1979年6月号|『Ellery Queen's crime cruise round the world: 26 stories from Ellery Queen's mystery magazine』(1981)に収録|
|夏樹静子|「質屋の扉」|The Pawnshop Murder|1980年5月号||
|松本清張|「証言」|The Secret Alibi|1980年11月号||
|夏樹静子|「足の裏」|The Sole of the Foot|1981年9月号|『Murder Intercontinental: Stories from Ellery Queen's Mystery Magazine and Alfred Hitchcock Mystery Magazine』(1996)に収録|
|松本清張|「百円硬貨」|The Humble Coin|1982年7月号||
|夏樹静子|「愛さずにはいられない」|I Can't Help Loving Him|同上||
|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):エラリー・クイーン(フレデリック・ダネイ)死去(1982年9月)|
|夏樹静子|「階段」|The Stairs|1985年6月号||
|夏樹静子|「狙われて」|A Very Careful Man|1987年1月号||
|夏樹静子|「カビ」|The Taste of Cocoa|1988年3月号||
|阿刀田高|「来訪者」|The Visitor|1988年12月中旬号||
|阿刀田高|「ナポレオン狂」|Napoleon Crazy|1989年3月号||
|夏樹静子|「毒」(旧題・モーテルの毒)|The Love Motel|1989年7月号|『The Year's Best Mystery and Suspense Stories 1990』(1990)に収録|
|夏樹静子|「艶やかな声」|The Woman on the Phone|1990年5月号||
|松本清張|「捜査圏外の条件」|Beyond All Suspicion|1991年1月号|松本清張英訳短編集『The Voice and Other Stories』(1989)からの掲載|
|夏樹静子|「酷い天罰」|Divine Punishment|1991年3月号|『The Oxford Book of Detective Stories』(2000)に収録|
|赤川次郎|「沿線同盟」|Beat Your Neighbor Out of Doors|1992年3月号|『The Deadliest Games: Tales of Psychological Suspense from Ellery Queen's Mystery Magazine』(1993)に収録|
|夏樹静子|「深夜の偶然」|A Midnight Coincidence|1992年5月号||
|夏樹静子|「独り旅」|Solitary Journey|1994年6月号|『Women of Mystery III』(1998)に収録 ※「ひとり旅」は別作品|
|五十嵐均|「セコい誘拐」|What Goes Round Comes Round|1995年7月号||
|>|>|>|>|BGCOLOR(#ceffff):以下はEQMMのPassport to Crimeコーナーに掲載|
|法月綸太郎|「都市伝説パズル」|An Urban Legend Puzzle|2004年1月号|第55回(2002年)推協賞短編部門受賞作/『The Mammoth Book of Best International Crime』(2009)に収録|
|光原百合|「十八の夏」|Eighteenth Summer|2004年12月号|第55回(2002年)推協賞短編部門受賞作|
|伊坂幸太郎|「死神の精度」|The Precision of the Agent of Death|2006年7月号|第57回(2004年)推協賞短編部門受賞作|
|横山秀夫|「動機」|Motive|2008年5月号|第53回(2000年)推協賞短編部門受賞作|
|長岡弘樹|「傍聞き」|Heard at One Remove|2010年2月号|第61回(2008年)推協賞短編部門受賞作|
|永瀬隼介|「師匠」|Chief|2013年2月号|第63回(2010年)推協賞短編部門ノミネート作|
|島田荘司|「Pの密室」|The Locked House of Pythagoras|2013年8月号|『The Realm of the Impossible』(2017)に収録|
|法月綸太郎|「緑の扉は危険」|The Lure of the Green Door|2014年11月号|『The Realm of the Impossible』(2017)に収録|
|島田荘司|「発狂する重役」|The Executive Who Lost His Mind|2015年8月号||
|甲賀三郎|「蜘蛛」|The Spider|2015年12月号||
|大阪圭吉|「寒の夜晴れ」|The Cold Night's Clearing|2016年5月号|大阪圭吉英訳短編集『The Ginza Ghost』(2017)に収録|
|島田荘司|「疾走する死者」|The Running Dead|2017年11・12月号||
|我孫子武丸|「人形はテントで推理する」|A Smart Dummy in the Tent|2019年7・8月号||
|芦辺拓|「疾駆するジョーカー」|The Dashing Joker|2020年9・10月号||
(このリストの作成にあたっては、「[[翻訳道楽>>http://homepage3.nifty.com/yonemaru/Douraku/Douraku.html]]」の宮澤洋司氏にご協力いただきました)
※谷崎潤一郎「私」は三門優祐氏からリスト漏れを指摘していただき、2015年2月25日に追加しました。
※最初の5編(谷崎潤一郎「私」、松本清張「地方紙を買う女」、夏樹静子「質屋の扉」、松本清張「証言」、夏樹静子「足の裏」)は『Murder in Japan: Japanese Stories of Crime and Detection』(1987)に収録
※法月綸太郎「都市伝説パズル」、光原百合「十八の夏」、伊坂幸太郎「死神の精度」の3編は『[[Passport to Crime>>http://www.amazon.com/dp/0786719168]]』(2007)に収録
&bold(){Passport to Crimeコーナー(2003年6月号~)について}
アメリカのミステリ雑誌『Ellery Queen's Mystery Magazine』の「Passport to Crime」コーナーは非英語圏の短編ミステリを英訳掲載するコーナーである(※ただしインドの作家が英語で書いた作品が掲載されたこともある)。2003年6月号より毎号掲載されており、日本の作品も何度か掲載されている。
「Passport to Crime」コーナーの初期の掲載作は『[[Passport to Crime>>http://www.amazon.com/dp/0786719168]]』(2007年1月)というタイトルでまとめられて刊行されており、日本の作品では法月綸太郎、光原百合、伊坂幸太郎の作品が収録されている。
「十八の夏」は米国『EQMM』の読者投票で、掲載短編の年間第5位。(『ミステリマガジン』2007年6月号、p.39)
2013年1月、エドガー賞の候補作が発表され、2012年3・4月号の「Passport to Crime」コーナーで英訳紹介されたTeresa Solanaの"Still Life No. 41"が最優秀短編賞にノミネートされた。Teresa Solanaはカタルーニャ語(スペイン東部で使用される言語)で書くミステリ作家。「Passport to Crime」コーナー掲載作がエドガー賞にノミネートされたのはこれが初である。今後、日本の作品が同賞にノミネートされる日も来るだろうか?
&bold(){『Ellery Queen's Prime Crimes』掲載作品}(EQMMの増刊号のようなもの?)
|著者|タイトル|英題|掲載号|備考|
|松本清張|「一年半待て」|Just Eighteen Months|1号(1983年冬号)||
|夏樹静子|「遠い秘密」|It's Best Not To Listen|3号(1985年秋号)||
|五十嵐均|「ビジター」|The Visitor|3号(1985年秋号)|本名の五十嵐鋼三(Kozo Igarashi)名義|
|夏樹静子|「遇わなかった男」|The Missing Alibi|4号(1986年)||
(このリストの作成にあたっては、「[[翻訳道楽>>http://homepage3.nifty.com/yonemaru/Douraku/Douraku.html]]」の宮澤洋司氏にご協力いただきました)
五十嵐均の「The Visitor」は日本でデビューする以前の掲載。日本でのデビュー作『ヴィオロンのため息の―高原のDデイ―』(角川書店、1994年5月)の著者略歴には『'85年EQMMに「ザ・ビジター」を執筆』とあるが、正確にはEQMMではなく『Ellery Queen's Prime Crimes』への掲載である。「The Visitor」の日本語版「ビジター」は日本推理作家協会編『ミステリー傑作選・特別編6 自選ショート・ミステリー2』(講談社文庫、2001年10月、pp.121-130)で読むことができる。
*ミステリアンソロジー
Ellery Queen's Japanese Golden Dozen: The Detective Story World in Japan (エラリー・クイーン編、1978年5月)
|石沢英太郎(Eitaro Ishizawa)|「噂を集め過ぎた男」|Too Much About Too Many||
|松本清張(Seicho Matsumoto)|「奇妙な被告」|The Cooperative Defendant|のちにアンソロジー『Classic Short Stories of Crime and Detection』(1983)に収録&br()のちにアンソロジー『The Oxford Book of Detective Stories』(2000)に収録|
|三好徹(Tohru Miyoshi)|「死者の便り」|A Letter from the Dead||
|森村誠一(Seiichi Morimura)|「魔少年」|Devil of a Boy||
|夏樹静子(Shizuko Natsuki)|「断崖からの声」|Cry from the Cliff||
|西村京太郎(Kyotaro Nishimura)|「優しい脅迫者」|The Kindly Blackmailer||
|佐野洋(Yoh Sano)|「証拠なし」|No Proof|のちにアンソロジー『City Sleuths and Tough Guys』(1989)に収録|
|笹沢左保(Saho Sasazawa)|「海からの招待状」|Invitation from the Sea|のちにアンソロジー『Murder on Deck!』(1998)に収録|
|草野唯雄(Tadao Sohno)|「復顔」|Facial Restoration||
|戸川昌子(Masako Togawa)|「黄色い吸血鬼」|The Vampire||
|土屋隆夫(Takao Tsuchiya)|「加えて、消した」|Write In, Rub Out||
|筒井康隆(Yasutaka Tsutsui)|「如菩薩団」|Perfectly Lovely Ladies||
Murder in Japan: Japanese Stories of Crime and Detection (John L. Apostolou編、1987年6月)
|江戸川乱歩|「心理試験」|The Psychological Test|
||「赤い部屋」|The Red Chamber|
|志賀直哉|「剃刀」|The Razor|
||「范の犯罪」|Han's Crime|
|谷崎潤一郎|「私」|The Thief|
|芥川龍之介|「藪の中」|In a Grove|
|石川達三||The Affair of the Arabesque Inlay|
|耕治人(こう はると)||Black Market Blues|
|松本清張|「証言」|The Secret Alibi|
||「地方紙を買う女」|The Woman who Took the Local Paper|
|安岡章太郎|「雨」|Rain|
|安部公房|「夢の兵士」|The Dream Soldier|
|夏樹静子|「質屋の扉」|The Pawnshop Murder|
||「足の裏」|The Sole of the Foot|
*黒田藩プレスの非ミステリアンソロジー
以下のクトゥルーアンソロジー、怪奇小説アンソロジー、SF小説アンソロジーの収録内容は「[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル>ホラーアンソロジー>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/204.html#id_53325487]]」、「[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル>日本SFアンソロジー>http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/204.html#id_3e7b0f57]]」で示す。
-クトゥルーアンソロジー
--[[Lairs of the Hidden Gods (全4巻)>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/j0010.html]]
---東京創元社から刊行されたアンソロジー『[[秘神界>>http://www.tsogen.co.jp/wadai/0208_03.html]]』(歴史編および現代編の全2巻、2002年9月)の英訳。
-怪奇小説アンソロジー
--[[Kaiki: Uncanny Tales from Japan 第1巻>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/jp0007cate.html]] (京極夏彦、宮部みゆき、岡本綺堂 etc)
--[[Kaiki: Uncanny Tales from Japan 第2巻>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/jp0008cate.html]] (高橋克彦、日影丈吉 etc)
--[[Kaiki: Uncanny Tales from Japan 第3巻>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/jp0009cate.html]] (村山槐多、江戸川乱歩、皆川博子、久生十蘭 etc) (2012年6月頃(?)刊行済み)
-SF小説アンソロジー
--[[Speculative Japan 第1巻>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/j0021cate.html]]
--[[Speculative Japan 第2巻>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/j0025cate.html]]
--[[Speculative Japan 第3巻>>http://www.kurodahan.com/mt/j/catalog/JP0024catj.html]] (綾辻行人の短編「心の闇」などを収録)
*その他のアンソロジー
-The Columbia Anthology of Modern Japanese Literature: From Restoration to Occupation, 1868-1945
--2007年4月刊/全888ページ。1868年から1945年までの日本の短編小説・詩・エッセイ等の英訳を収録。ミステリ関連では、江戸川乱歩「人間椅子」、谷譲次「上海された男」。
-The Columbia Anthology of Modern Japanese Literature: From 1945 to the Present
--2007年4月刊/全864ページ。1945年から2007年までの日本の短編小説・詩・エッセイ等の英訳を収録。ミステリ関連では、松本清張「張込み」"The Stakeout"、星新一「おーい でてこーい」"He-y, Come on Ou-t!"。
-Modanizumu: Modernist Fiction from Japan, 1913-1938
--2008年2月刊/全605ページ。1913年から1938年までの日本の短編小説。広義のミステリ関連は、村山槐多「美少年サライノの首」、橘外男「酒場ルーレット紛擾記」、江戸川乱歩「二銭銅貨」「押絵と旅する男」「芋虫」、谷譲次「上海された男」、夢野久作「死後の恋」。
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(2010年6月6日追加 表紙をざっと一覧するのに便利)
-英訳された日本のミステリ
--[[著者名50音順あ行>>http://www.amazon.co.jp/lm/R2HPLPLVF23IUI]]
--[[著者名50音順か行>>http://www.amazon.co.jp/lm/R2KHFP4QGCX4NR]]
--[[著者名50音順さ行>>http://www.amazon.co.jp/lm/R256QUT60QINL9]]
--[[著者名50音順た行>>http://www.amazon.co.jp/lm/R2VIJVJZJUPLM5]]
--[[著者名50音順な・は行>>http://www.amazon.co.jp/lm/R2TVQ4TINFPQ4H]]
--[[著者名50音順ま行>>http://www.amazon.co.jp/lm/RCYWBHVWV4UK1]]
--[[著者名50音順や~わ行+アンソロジー>>http://www.amazon.co.jp/lm/RBDJFMD8NF2MI]]
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関連ページ
-[[英訳された日本のSF・ファンタジー・ホラー小説、ライトノベル]]
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2020-08-14T00:41:57+09:00
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