綾辻行人 海外で刊行された作品リスト

綾辻 行人(あやつじ ゆきと、1960.12.23 - )
 AYATSUJI Yukito / 绫辻行人 Lingshi Xingren
 아야츠지 유키토 / อายะซึจิ ยูกิโตะ






左から順に、講談社ノベルス版(1987年9月)、講談社文庫版(1991年9月)、講談社文庫 新装改訂版(2007年10月)、講談社 YA!ENTERTAINMENT版(2008年9月)



左から順に、韓国 Hans Media版(2005年7月)、台湾 皇冠文化出版 新装版(2006年9月)、中国 珠海出版社版(2004年6月)


 日本での刊行リストについてはmihoroさん作成の綾辻行人データベースAyalist内、綾辻専門書店が充実しています。

 以下、タイトルをクリックすると、それぞれの地域のネット書店のページが開きます。出版社のサイト内に書籍のページがある場合は、表の右端にリンクを付けています。

韓国

2010年11月22日作成、2010年11月23日更新

筆名表記:아야츠지 유키토 (アヤチュジ ユキト)
【単行本では上の表記が使用されているが、「아야쓰지 유키토(アヤスジ ユキト)」という表記が使用されることもある】

タイトルに×=リンク先に書影なし
タイトル 漢字ハングル混じり表記 原題 訳者 出版社 出版日 出版社サイト
십각관의 살인사건 × 十角館의 殺人事件 十角館の殺人(1987) 양억관(ヤン・オックヮン) 학산문화사(鶴山文化社) 1997-07-25
수차관의 살인사건 × 水車館의 殺人事件 水車館の殺人(1988) 유혜승(ユ・ヘスン) 학산문화사(鶴山文化社) 1997-07-25
미로관의 살인사건 迷路館의 殺人事件 迷路館の殺人(1988) 권영(クォン・ヨン) 학산문화사(鶴山文化社) 1997-07-25
인형관의 살인사건 × 人形館의 殺人事件 人形館の殺人(1989) 서현아(ソ・ヒョナ) 학산문화사(鶴山文化社) 1997-07-25
시계관의 살인사건 × 時計館의 殺人事件 時計館の殺人(1991) 김난주(キム・ナンジュ) 학산문화사(鶴山文化社) 1997-07-25
흑묘관의 살인사건 × 黒猫館의 殺人事件 黒猫館の殺人(1992) 백지원(ペク・チウォン) 학산문화사(鶴山文化社) 1997-07-25
십각관의 살인 十角館의 殺人 十角館の殺人(1987) 양억관(ヤン・オックヮン) 한스미디어(Hans Media) 2005-07-11 リンク
시계관의 살인 時計館의 殺人 時計館の殺人(1991) 김난주(キム・ナンジュ) 한스미디어(Hans Media) 2005-08-22 リンク
암흑관의 살인 (1)(2)(3) 暗黒館의 殺人 暗黒館の殺人(2004) 권일영(クォン・イリョン) 한스미디어(Hans Media) 2007-10-23 (1)(2)(3)
키리고에 저택 살인사건 키리고에 邸宅 殺人事件 霧越邸殺人事件(1990) 한희선(ハン・フィソン) 시공사(Sigongsa) 2008-11-24 リンク

 韓国のネット書店アラジンのデータによれば、かつて鶴山文化社が十角館から黒猫館までの館シリーズ6作品を翻訳刊行していたようだが、現在では絶版になっている。現在館シリーズで手に入るのは、のちにHans Mediaから再刊された『十角館の殺人』、『時計館の殺人』と、新たに刊行された『暗黒館の殺人』のみである。時計館が再刊された2005年8月には、韓国のミステリ雑誌『季刊ミステリ』9号(2005年秋号)で館シリーズ特集が組まれている。

 短編では、光文社カッパ・ノベルスのアンソロジー『Anniversary 50 カッパ・ノベルス創刊50周年記念作品』(2009年12月)が『도박 눈』(訳:チョン・テウォン(鄭泰原)、出版:태동출판사、2010-09-07)として翻訳刊行されており、収録作「深泥丘奇談 ― 切断」が「미도로 언덕 기담 ― 절단」というタイトルで収録されている。なおこの書籍では、筆名は「아야쓰지 유키토(アヤスジ ユキト)」という表記になっている。

※Agatha Christieに「クリスティ」、「クリスティー」、さらには「クリスチイ」などの表記があることを考えれば、韓国語で「綾辻行人」に対して出版社間で表記の不統一があるというのも納得していただけるはず。

台湾

2010年11月21日作成、2010年11月23日更新

筆名表記:綾辻行人 (リンシュー シンレン)
【「辻」は国字(和製漢字)であるため、「綾迂行人」、「綾十行人」などの表記で代用されることもある】
タイトル 原題 訳者 出版社 出版日 出版社サイト
奪命十角館(?) 十角館の殺人(1987) 洪韶英(?) 皇冠(?) 1988年4月(?)
迷路館殺人 迷路館の殺人(1988) 皇冠 1989年1月1日
殺人水車館 水車館の殺人(1988) 郭清華(?) 皇冠 1992年7月1日
殺人人形館 人形館の殺人(1989) 皇冠 1992年7月1日
殺人時計館 時計館の殺人(1991) 皇冠 1994年5月23日
殺人黑貓館 黒猫館の殺人(1992) 皇冠 1998年4月1日
殺人十角館 十角館の殺人(1987) 洪韶英 皇冠 1998年8月15日(1993年?)
肢解屍體之謎 殺人方程式1 殺人方程式 切断された死体の問題(1989) 賴育寧 皇冠 1999年12月13日 リンク
魔女狩獵遊戲 紅色殺人耳語 緋色の囁き(1988) 林達中 皇冠 2000年5月5日 リンク
人偶王子的魔咒 黑色殺人耳語 暗闇の囁き(1989) 董炯明 皇冠 2000年9月25日 リンク
童謠的死亡預言 霧越邸殺人事件(1990) 涂愫芸 皇冠 2001年3月1日 リンク
殺人鬼 殺人鬼(1990) 黃宇萱 皇冠 2001年8月10日 リンク
屍體長髮之謎 殺人方程式2 鳴風荘事件 殺人方程式II(1995) 董炯明 皇冠 2002年1月11日 リンク
殺人鬼逆襲 殺人鬼II 逆襲篇(1993) 黃宇萱 皇冠 2002年4月3日 リンク
推理大師的惡夢 どんどん橋、落ちた(1999) 黃鈞浩 皇冠 2003年1月13日 リンク
小丑的安魂舞 黃昏殺人耳語 黄昏の囁き(1993) 董炯明 皇冠 2003年5月28日 リンク
眼球特別料理 眼球綺譚(1995) 董炯明 皇冠 2004年1月27日 リンク
怪胎 フリークス(1996) 董炯明 皇冠 2004年10月15日 リンク
殺人十角館(新装版) 十角館の殺人(1987) 洪韶英 皇冠 2006年9月22日 リンク
殺人水車館(新装版) 水車館の殺人(1988) 郭清華 皇冠 2006年8月28日 リンク
殺人迷路館(新装版) 迷路館の殺人(1988) 許珀理 皇冠 2006年9月22日 リンク
殺人人形館(新装版) 人形館の殺人(1989) 郭清華 皇冠 2006年8月28日 リンク
殺人時計館(新装版) 時計館の殺人(1991) 周祥崙、龐春蘭、王安勤 皇冠 2006年8月28日 リンク
殺人黑貓館(新装版) 黒猫館の殺人(1992) 郭清華 皇冠 2006年8月28日 リンク
殺人暗黑館(上)
殺人暗黑館(下)
暗黒館の殺人(2004) 郭清華
黃桂、郭清華
皇冠 2006年9月22日 リンク
リンク
最後的記憶 最後の記憶(2002) 詹慕如 皇冠 2007年7月13日 リンク
殺人驚嚇館 びっくり館の殺人(2006) 張筱森 皇冠 2009年7月17日 リンク
深泥丘奇談 深泥丘奇談(2008) 郭清華 皇冠 2010年3月19日 リンク

 『Another』(2009年10月、角川書店)以外の単行本はすべて翻訳されている。ただし出版社のサイトによると、『推理大師的惡夢』(どんどん橋、落ちた)のみ絶版である。

 台湾では1980年代から翻訳がなされていたようで、ネット書店だけでは古い時期の正確な情報を得ることが難しい。十角館に関して言えば、最初の翻訳は『奪命十角館』(ネット書店に書影なし、Googleイメージ検索では2種類の表紙絵が引っかかる)として刊行され、のちに『殺人十角館』(ネット書店に書影あり)というタイトルに改題されて刊行されたようである。またリンク先のデータによれば、水車館よりも先に迷路館が刊行されていたことになるが、これも古いことなのでよく分からない。館シリーズ初期の6作は、暗黒館の翻訳刊行に合わせて2006年9月に新装版が刊行されている。その際に、タイトルの不統一(迷路館のみ『○○館殺人』、ほかは『殺人○○館』)も是正されている。

 台湾版タイトルは大幅な変更がなされていることがある。囁きシリーズでは日本語版のタイトルは副題になっており、メインタイトルは、『緋色の囁き』→『魔女狩獵遊戲』(魔女狩猟遊戯、魔女狩りゲーム)、『暗闇の囁き』→『人偶王子的魔咒』(人偶王子的魔呪、人形王子の呪い)、『黄昏の囁き』→『小丑的安魂舞』(ピエロのレクイエム・ダンス)。また『霧越邸殺人事件』は『童謠的死亡預言』となっている。

 館シリーズの館の名前は日本のものを踏襲している(中国版と比較)。ただし、当然のことだが台湾には平仮名がないので、「びっくり館」は漢字を使って「驚嚇館」(きょうかくかん)とされている。

中国

2010年11月21日作成、2010年11月23日更新

筆名表記:绫辻行人 (リンシュー シンレン)
【「辻」は国字(和製漢字)であるため、「绫迂行人」、「绫十行人」などの表記で代用されることもある】
タイトル 対応する日本の漢字 原題 訳者 出版社 出版日
水车馆幻影 水車館幻影 水車館の殺人(1988) 王哲春 珠海出版社 2004年4月1日
钟表馆幽灵 鍾表館幽霊 時計館の殺人(1991) 吴崇、张伟年 珠海出版社 2004年4月1日
黑猫馆手记 黒猫館手記 黒猫館の殺人(1992) 王哲春 珠海出版社 2004年4月1日
十角馆杀人预告 十角館殺人預告 十角館の殺人(1987) 黄晓燕 珠海出版社 2004年6月1日
迷宫馆的诱惑 迷宮館的誘惑 迷路館の殺人(1988) 赵宜民 珠海出版社 2004年6月1日
偶人馆之谜 偶人館之謎 人形館の殺人(1989) 龚志明 珠海出版社 2004年6月1日
黑暗馆不死传说 黒暗館不死伝説 暗黒館の殺人(2004) 曹宇 珠海出版社 2005年10月1日
雾越邸杀人事件 霧越邸殺人事件 霧越邸殺人事件(1990) 涂愫芸(台湾版と同じ) 珠海出版社 2007年11月1日
咚咚吊桥坠落 咚咚吊橋墜落 どんどん橋、落ちた(1999) 王敏 珠海出版社 2007年11月1日
肢解尸体之谜 肢解屍体之謎 殺人方程式 切断された死体の問題(1989) 章吾一 珠海出版社 2010年5月1日
尸体长发之谜 屍体長髪之謎 鳴風荘事件 殺人方程式II(1995) 曹宇 珠海出版社 2010年5月1日

 館シリーズのタイトルは「~の殺人」ではなくすべてアレンジされたものになっている。館の名前も、台湾版では「びっくり館」以外はすべて日本の名称を踏襲していたが、中国版では「十角館」、「水車館」、「迷宮館」、「偶人館」、「鍾表館」、「黒猫館」、「黒暗館」となっている。

 リンク先のネット書店での表示を見ると、十角館よりも先に、水車館・時計館・黒猫館が3巻同時に刊行されていたようである。その2か月後に、十角館、迷路館、人形館が刊行されている。

タイ

2010年11月22日作成、2010年11月23日更新

筆名表記:อายะซึจิ ยูกิโตะ (アーヤチュジ ユーキト)
タイトル 原題 訳者 出版社 出版年月 出版社サイト
กระซิบสีเลือด 緋色の囁き(1988) พรพิรุณ กิจสมเจตน์ บลิส พับลิชชิ่ง (Bliss Publishing) タイ暦2551年3月(西暦2008年) リンク
กระซิบแห่งเงามืด 暗闇の囁き(1989) พรพิรุณ กิจสมเจตน์ บลิส พับลิชชิ่ง (Bliss Publishing) タイ暦2551年10月(西暦2008年) リンク
กระซิบจากสนธยา 黄昏の囁き(1993) พรพิรุณ กิจสมเจตน์ บลิส พับลิชชิ่ง (Bliss Publishing) タイ暦2552年2月(西暦2009年) リンク


 館シリーズは翻訳されておらず、囁きシリーズの3作品が翻訳刊行されている。(情報提供:「綾辻行人データベースAyalist」mihoroさん)

その他地域

英語圏 未刊行(2010年11月21日調べ)

漫画

2010年11月24日作成

 漫画については作品ごとにまとめる。

月館の殺人
 原作:綾辻行人、漫画:佐々木倫子(SASAKI Noriko / 사사키 노리코 / 佐佐木倫子)
地域 タイトル 訳者 出版社 出版年月 出版社サイト
韓国 월관의 살인 (上)(下) 김완(キム・ワン) 삼양출판사 2006年9月7日、11月1日
台湾 月館殺人事件 (1)(2) 尤靜慧 東立 2007年01月10日 (1)(2)

 韓国版タイトルは、漢字ハングル混じりで書くと『月館의 殺人』。また、未刊行だが、タイのBurapat社が翻訳権を取得している。 → BURAPAT COMICS | NewLicensed

緋色の囁き
 原作:綾辻行人、漫画:児嶋都(KOJIMA Miyako / 兒嶋都)
地域 タイトル 訳者 出版社 出版年月 出版社サイト
台湾 緋色的呢喃 (リンク先に書影なし) 長鴻出版社 2004年02月18日

 前述のとおり、台湾では小説版は『魔女狩獵遊戲 紅色殺人耳語』(2000年5月、皇冠)というタイトルで刊行されており、訳題が統一されていない。

Yakata
 原作:綾辻行人、漫画:田篭功次(TAGOMORI Koji)
地域 タイトル 訳者 出版社 出版年月 出版社サイト
台湾 Yakata 館 (1)(2)(3) 臺灣東販 2000年7月31日、11月30日、2001年2月15日
最終更新:2010年11月24日 13:54