2014年8月6日
国会図書館の蔵書データを「キーワード:角川文庫/分類:953*(フランスの小説)」などで検索し、検索結果からミステリを抜き出したものです。ただし、フランス語圏のメジャーなミステリ作家3人(ガストン・ルルー、モーリス・ルブラン、ジョルジュ・シムノン)については省略しています。
読売新聞社の《フランス長編ミステリー傑作集》(全6巻)および草思社の《ロマンノワール》(全5巻)は文庫ではありませんが、このページで合わせてリストを示しておきます。
創元推理文庫およびハヤカワ・ミステリ文庫で刊行されたフランスミステリについては下記のページをご覧ください。
Index
旺文社文庫
ガストン・ルルー、モーリス・ルブラン、ジョルジュ・シムノンは省略
E.ガボリオ |
ルコック探偵 |
松村喜雄 |
1979年8月 |
|
角川文庫
ガストン・ルルー、モーリス・ルブラン、ジョルジュ・シムノンは省略
S・A・ステーマン |
マネキン人形殺害事件 |
松村喜雄 |
1976年 |
|
J・F・コアトムール |
真夜中の汽笛 |
長島良三 |
1986年5月 |
1976年フランス推理小説大賞 |
引き裂かれた夜 |
長島良三 |
1987年8月 |
1981年ミステリ批評家賞 |
血塗られた夜 |
長島良三 |
1989年7月 |
|
クリストフェール・ディアブル |
雨を逃げる女 |
長島良三 |
1988年5月 |
1977年フランス推理小説大賞 |
ローランス・オリオール |
絞殺魔の森 |
長島良三 |
1990年1月 |
ポケミスでの表記は「ローレンス・オリオール」 |
フランソワ・ジョリ |
鮮血の音符 |
長島良三 |
1996年3月 |
|
セルジュ・ブリュソロ |
真夜中の犬 |
長島良三 |
1998年10月 |
|
エリエット・アベカシス |
クムラン |
鈴木敏弘 |
2000年2月 |
1997年同社刊の単行本の文庫化 |
- フランソワ・ジョリ『鮮血の音符』とセルジュ・ブリュソロ『真夜中の犬』はどちらも訳者あとがきでフランス推理小説大賞の受賞作とされているが、実際は受賞していない。
- 『クムラン』の続編『クムラン 蘇る神殿』(鈴木敏弘訳、角川書店、2002年10月)は文庫化されていない。この作者はほかにも「神学的スリラー」という売り文句の『黄金と灰』(鈴木敏弘訳、角川書店、1999年10月)がある。
河出文庫
ジョルジュ・シムノンは省略
ジョゼ・ジョバンニ |
生き残った者の掟 |
岡村孝一 |
1986年4月 |
|
フレデリック・ダール |
恐怖工作班 |
長島良三 |
1988年4月 |
|
マルグリット・デュラス |
ヴィオルヌの犯罪 |
田中倫郎 |
1996年1月 |
実際にあった事件に取材した作品 |
ミシェル・ビュトール |
時間割 |
清水徹 |
2006年12月 |
|
文庫以外(主なもの)
- ジャン・デュシャトー『エリゼ宮の殺人』(榊原晃三訳、1988年4月) ※フランスの政治家を実名で登場させた政治情報小説
- ロマン・サルドゥ『我らの罪を許したまえ』(山口羊子訳、2010年5月) ※出版:エンジン・ルーム、発売:河出書房新社
現代教養文庫
S・A・ステーマン |
ウェンズ氏の切り札 |
松村喜雄、藤田真利子 |
1993年5月 |
|
ミシェル・ルブラン |
パリは眠らない |
藤田真利子 |
1994年9月 |
創元推理文庫での表記は「ミッシェル・ルブラン」 |
シャルル・エクスブラヤ |
キャンティとコカコーラ |
藤田真利子 |
1994年5月 |
ポケミスでの表記は「シャルル・エクスブライヤ」 |
ハンサムな狙撃兵 |
藤田真利子 |
1995年3月 |
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講談社文庫
ジョルジュ・シムノンは省略
カミ |
エッフェル塔の潜水夫 |
吉村正一郎 |
1976年 |
|
ドムーゾン |
マドモアゼル・ムーシュの殺人 |
長島良三 |
1983年8月 |
|
ぐうたら探偵苦戦中 |
榊原晃三 |
1985年5月 |
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P・ボアロー |
殺人者なき六つの殺人 |
松村喜雄 |
1985年3月 |
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光文社文庫
アラン・フォージャ |
TGV(フランス新幹線)殺人事件 |
長島良三 |
1992年10月 |
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光文社古典新訳文庫
マンシェット |
愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える |
中条省平 |
2009年1月 |
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ガストン・ルルー |
オペラ座の怪人 |
平岡敦 |
2013年7月 |
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ロブ=グリエ |
消しゴム |
中条省平 |
2013年8月 |
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バルバラ |
赤い橋の殺人 |
亀谷乃里 |
2014年5月 |
新訳文庫からの刊行だが、これが初訳 |
集英社文庫
モーリス・ルブラン、ジョルジュ・シムノンは省略
ジャックマール&セネカル |
『そして誰もいなくなった』殺人事件 |
矢野浩三郎 |
1983年9月 |
1981年8月刊行の『11人目の小さなインデアン』(Playboy books)の改題文庫化 |
ユベール・コルバン |
屍肉の聖餐 |
佐宗鈴夫 |
2001年2月 |
|
ベルトラン・ピュアール |
夜の音楽 |
東野純子 |
2002年10月 |
2001年コニャック・ミステリ大賞 |
セルジュ・ジョンクール |
U.V. |
中原毅志 |
2005年7月 |
|
集英社から刊行されたフランスミステリの単行本(主なもの)
- ギ・デ・カール『けだもの』(横塚光雄訳、1968年) → のちに三輪秀彦訳で『破戒法廷』として創元推理文庫入り
- ジャックマール&セネカル『「風と共に去りぬ」殺人事件』(矢野浩三郎訳、1983年6月、Playboy books)
- マリー・ルドネ『ネヴァーモア』(柴田都志子訳、1995年6月)
- トラン・ニュット『王子の亡霊 : マンダリン・タンの冒険と推理』(岡元麻理恵訳、2004年6月)
小学館文庫
エリック・ローラン |
消えた小麦 |
長島良三 |
2007年1月 |
同社刊の単行本(2003年11月)の文庫化 |
深海の大河 |
長島良三 |
2007年2月 |
同社刊の単行本(2004年6月)の文庫化 |
ドミニク・シルヴァン |
欲望通りにすむ女 |
中原毅志 |
2007年3月 |
日本在住のフランス人ミステリ作家 |
サムライの娘 |
中原毅志 |
2007年5月 |
|
(旧)小学館文庫
ジュヴナイルミステリ、《名探偵ランジェロ》シリーズ(全15巻)
作:リューテナンX、訳:磯村淳、画:御厨さと美
名探偵ランジェロ1 『みさきの銃声』 |
1977年8月 |
名探偵ランジェロ2 『5F.銀貨のひみつ』 |
1977年8月 |
名探偵ランジェロ3 『ロンドン爆破計画』 |
1977年8月 |
名探偵ランジェロ4 『星から来たスパイ』 |
1977年8月 |
名探偵ランジェロ5 『秘密指令をねらえ』 |
1977年10月 |
名探偵ランジェロ6 『童話の国の陰謀』 |
1977年11月 |
名探偵ランジェロ7 『死の超高層ビル』 |
1977年12月 |
名探偵ランジェロ8 『古城に鳴る笛』 |
1978年3月 |
名探偵ランジェロ9 『わなのある孤島』 |
1978年5月 |
名探偵ランジェロ10 『赤い上着のSOS』 |
1978年7月 |
名探偵ランジェロ11 『ハイジャック作戦』 |
1978年8月 |
名探偵ランジェロ12 『万国博に白い花を』 |
1978年10月 |
名探偵ランジェロ13 『顔のない追跡者』 |
1978年12月 |
名探偵ランジェロ14 『海は枯草(かれくさ)のにおい』 |
1979年1月 |
名探偵ランジェロ15 『黄色い自転車』 |
1979年2月 |
リューテナンX(Lieutenant X)の正体はウラジーミル・ヴォルコフ(Vladimir Volkoff)。
ウラジーミル・ヴォルコフ名義では、早川書房の《Hayakawa novels》で『寝がえり』(長塚隆二訳、1981年9月)、『モンタージュ』(長塚隆二訳、1985年5月)が出ている。ほかに、中央公論社から『大公ウラジーミル』(市川智子訳、1986年11月)が出ている。
新潮文庫
ガストン・ルルー、モーリス・ルブラン、ジョルジュ・シムノンは省略
アルセーヌ・ルパン |
ウネルヴィル城館の秘密 |
榊原晃三 |
1974年 |
1974年ミステリ批評家賞/正体はボワロー=ナルスジャック |
バルカンの火薬庫 |
榊原晃三 |
1975年 |
|
ボワロー=ナルスジャック |
アルセーヌ・ルパンの第二の顔 |
榊原晃三 |
1976年 |
|
デラコルタ |
ディーバ |
飯島宏 |
1983年11月 |
|
ジャック・サドゥール |
太陽の下、三死体 |
長島良三 |
1988年9月 |
1987年フランス推理小説大賞 |
ルー・デュラン |
ダディ 【上下巻】 |
榊原晃三 |
1989年5月 |
|
パスカル・バセ=シェルコ |
ベイビー・ブルース |
長島良三 |
1991年3月 |
1988年パトリシア・ハイスミス賞(フランスの賞) |
エリック・ローラン |
メランコリー作戦 : 西側経済を壊滅せよ |
榊原晃三 |
1991年12月 |
|
ジャン=ミッシェル・トリュオン |
禁断のクローン人間 |
長島良三 |
1993年5月 |
|
ダン・フランク&ジャン・ヴォートラン |
ベルリン強攻突破 |
佐藤公彦、坂井潤 |
1996年5月 |
|
フランク・ティリエ |
死者の部屋 |
平岡敦 |
2008年5月 |
|
クリスティーヌ・ケルデラン&エリック・メイエール |
ヴェルサイユの密謀 |
平岡敦 |
2010年8月 |
|
ちくま文庫
カミ |
エッフェル塔の潜水夫 |
吉村正一郎 |
1990年8月 |
|
バルザック |
暗黒事件 |
柏木隆雄 |
2014年6月 |
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中公文庫
レオ・マレ |
サンジェルマン殺人狂騒曲 : パリ・ミステリーガイド |
藤田宜永 |
1984年5月 |
|
ミラボー橋に消えた男 : パリ・ミステリーガイド |
長島良三 |
1984年6月 |
|
シャンゼリゼは死体がいっぱい : パリ・ミステリーガイド |
藤田宜永 |
1984年7月 |
国会図書館に所蔵なし |
殺意の運河サンマルタン : パリ・ミステリーガイド |
長島良三 |
1984年8月 |
|
P・シニアック |
ウサギ料理は殺しの味 |
藤田宜永 |
1985年5月 |
のちに創元推理文庫入り |
レオン・サジイ |
ジゴマ |
久生十蘭 |
1993年12月 |
|
ダニエル・ジュフュレ |
スイス銀行の陰謀 |
長島良三 |
2001年12月 |
1998年コニャック・ミステリ大賞 |
文庫以外
- アレクシス・ルカーユ『シャーロック・ホームズを訪ねたカール・マルクス』(西永良成訳、1982年11月、C novels)
- ディディエ・ヴァン・コヴラルト『聖骸布の仔』(竹下節子訳、2006年4月)
徳間文庫
マレク・アルテ |
エルサレム・ミステリー : ユダヤ謎の古文書を追え |
広津倫子 |
2000年12月 |
扶桑社ミステリー(文庫)
フランソワ・リヴィエール |
KAFKA 迷宮の悪夢 |
武田満里子 他 |
1992年7月 |
|
パトリス・ルコント |
タンゴ |
武田満里子 |
1993年9月 |
3作中、ミステリといえるのは『タンゴ』のみ? |
髪結いの亭主 |
阪田由美子 |
1993年10月 |
|
タンデム |
藤丘樹実、坂之上美樹 |
1993年11月 |
|
ジャン=ピエール・ガッテーニョ |
悪魔の囁き |
高野優 |
1993年10月 |
|
パスカル・フォントノー |
災いの天使 |
吉田良子 |
1996年7月 |
|
ジェラール・ド・ヴィリエ |
ビンラディンの剣 |
小林修 |
2004年2月 |
SASプリンス・マルコ・シリーズ |
中国の秘密を握る男 |
高橋啓 |
2004年4月 |
SASプリンス・マルコ・シリーズ |
アルカイダの金塊を追え |
小林修 |
2004年6月 |
SASプリンス・マルコ・シリーズ |
サルヴァトーレ・ウォーカー |
闇のアンティーク |
工藤妙子 |
2005年11月 |
|
※扶桑社からは単行本ではジャン=ピエール・ガッテーニョ『青い夢の女』(松本百合子訳、2001年11月)が出ている
文春文庫
フレデリック・ダール |
甦える旋律 |
長島良三 |
1980年1月 |
1957年フランス推理小説大賞 |
生きていたおまえ... |
長島良三 |
1980年12月 |
|
ギイ・テセール |
女テロリストを殺せ |
長島良三 |
1983年1月 |
|
ジャン=フランソワ・シェニョー |
自由への最終列車 |
喜多迅鷹 |
1986年2月 |
ノンフィクション? |
フレデリック・ルパージュ |
七日目の終り |
長島良三 |
1988年11月 |
|
リシャール・ケルラン |
迎撃のスホーイ 【上下巻】 |
村松潔 |
1990年1月 |
1988年6月の単行本の文庫化 |
ソフィ・ガロワ |
天才狩り 【上下巻】 |
香川由利子 |
1998年8月 |
|
ダニエル・チエリ |
悪しき種子 |
香川由利子 |
2000年2月 |
|
ジャン・ヴォートラン |
グルーム |
高野優 |
2002年1月 |
|
トニーノ・ブナキスタ |
隣りのマフィア |
松永りえ |
2006年1月 |
2013年9月に『マラヴィータ』として改題刊行 |
ヴィルジニ・ブラック |
倒錯の罠 : 女精神科医ヴェラ |
中川潤一郎 |
2006年9月 |
|
ランダムハウス講談社(文庫)
フランク・ティリエ |
タルタロスの審問官 |
吉田恒雄 |
2007年9月 |
|
七匹の蛾が鳴く |
吉田恒雄 |
2008年4月 |
|
パトリック・ボーウェン |
カインの眼 |
中原毅志 |
2008年8月 |
|
ジャン=フランソワ・パロ |
ニコラ警視の事件1『ブラン・マントー通りの謎』 |
吉田恒雄 |
2008年11月 |
|
ニコラ警視の事件2『鉛を呑まされた男』 |
吉田恒雄 |
2009年8月 |
|
ニコラ警視の事件3『ロワイヤル通りの悪魔憑き』 |
吉田恒雄 |
2010年2月 |
|
読売新聞社《フランス長編ミステリー傑作集》
※文庫ではない
《フランス長編ミステリー傑作集》
1 |
フレデリック・ダール |
並木通りの男 |
長島良三 |
1986年6月 |
|
2 |
シャルル・エクスブライヤ |
チューインガムとスパゲッティ |
堀内一郎 |
1986年6月 |
|
3 |
ジョルジュ・シムノン |
メグレと死体刑事 |
長島良三 |
1986年8月 |
|
4 |
フレデリック・ダール |
蝮のような女 |
野口雄司 |
1986年8月 |
|
5 |
ピエール・ボアロー |
死のランデブー |
佐々木善郎 |
1986年10月 |
|
6 |
フランシス・リック |
パリを見て死ね! |
山本岳夫 |
1986年10月 |
|
この叢書については、川出正樹氏が東京創元社『ミステリーズ!』で連載している「ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション : 魅惑の翻訳ミステリ叢書探訪記」(50号~、2011年12月~)の第14回(63号、2014年2月)および第15回(64号、2014年4月)で非常に詳しく紹介されている。
読売新聞社から刊行されたその他のフランスミステリ
- ジョルジュ・シムノン
- 『ベティー』(長島良三訳、1992年10月)
- 『家の中の見知らぬ者たち』(長島良三訳、1993年12月)
- 《名探偵エミールの冒険》
- 1『ドーヴィルの花売り娘』(長島良三訳、1998年9月)
- 2『老婦人クラブ』(長島良三訳、1998年9月)
- 3『丸裸の男』(長島良三訳、1998年10月)
- 4『O探偵事務所の恐喝』(長島良三訳、1998年10月)
- ジャン=フランソワ・ルメール『恐怖病棟』(長島良三訳、1997年5月) ※1996年コニャック・ミステリ大賞
- ジャック・バルダン『グリシーヌ病院の惨劇』(長島良三訳、1998年6月) ※1997年コニャック・ミステリ大賞
草思社《ロマンノワール》
※文庫ではない
ディディエ・デナンクス |
記憶のための殺人 |
堀茂樹 |
1995年8月 |
1985年フランス推理小説大賞 |
死は誰も忘れない |
高橋啓 |
1995年8月 |
|
未完の巨人人形 |
神山朋子 |
1995年10月 |
1984年813協会賞 |
ジャン・ヴォートラン |
パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない |
高野優 |
1995年8月 |
|
鏡の中のブラッディ・マリー |
高野優 |
1995年12月 |
1980年ミステリ批評家賞 |
関連ページ
最終更新:2014年08月06日 17:01