ドイツ語圏のミステリファンが選ぶミステリ・オールタイムベスト119(1990年)

2013年6月18日

 ドイツ語圏版の『東西ミステリーベスト100』、のようなもの。
 姉妹ページ「ドイツ語圏のミステリファンが選ぶドイツ語圏ミステリベスト100(2002年)」もご覧ください。


 「ドイツ・ミステリ大賞」(1985年~)を主催するミステリ愛好団体「ボーフム・ミステリ・アーカイブ」の調査による「ミステリ・オールタイムベスト119」(1990年)。ミステリ作家やミステリ評論家、ミステリファンが調査に協力しているが、参加者は37人とあまり多くない。(新版『東西ミステリーベスト100』は387人がアンケートに回答しているので、その10分の1の規模である)


 ドイツ語部門と翻訳部門の区別はない。119作中、邦訳がないのは12作品。
 なお、このオールタイムベストは1990年のものだが、この後ドイツのミステリ事情は大きく変化していく。1990年代初頭にスウェーデンのヘニング・マンケルのヴァランダー警部シリーズ(1991年~)が翻訳されてドイツの読書界を席捲し、その後北欧のミステリが続々と翻訳されるようになるのである。その結果、現在のドイツでは北欧ミステリが英米のミステリに匹敵する存在感を持っているのだという。また、その北欧ミステリの大量流入に刺激を受けて、ドイツの国産ミステリ市場も活性化していったそうだ。今同じようなオールタイムベストのアンケートを取ったら、北欧やドイツ(語圏)のミステリの占める割合がもっと大きくなるのではないだろうか。
(参照:ドイツでの北欧ミステリ人気については、マライ・メントラインさんのエッセイ「マライ•de•ミステリ2 「黒船」は極北の地から!」[2012年3月5日]が詳しい)

表の見方
  • 作品タイトルの後ろの数字は、その作家の作品が何作ランクインしているか、またその中でその作品が何番目であるかを示している。たとえばレイモンド・チャンドラー『長いお別れ』の後ろの「1/6」は、チャンドラーの作品が6作ランクインしており、その中で『長いお別れ』が一番高い順位であることを示す。
  • 「英」イギリス、「米」アメリカ、「独」ドイツ、「ス」スイス、「仏」フランス、「伊」イタリア、「典」スウェーデン、「ノ」ノルウェー、「蘭」オランダ。
  • 4種のオールタイムベストとの比較を付した。

第一席(第1位) 26ポイント
【米】 ジェイムズ・M・ケイン 『郵便配達夫はいつも二度ベルを鳴らす』(1/2) 旧56位 英30位 米14位 WENN DER POSTMANN ZWEIMAL KLINGELT
第二席(第2位) 25ポイント
【米】 レイモンド・チャンドラー 『長いお別れ』(1/6) 旧3位 新6位 英15位 米13位 DER LANGE ABSCHIED
第三席(第3位) 24ポイント
【米】 レイモンド・チャンドラー 『大いなる眠り』(2/6) 旧43位 英2位 米8位 DER TIEFE SCHLAF
【米】 ダシール・ハメット 『マルタの鷹』(1/5) 旧19位 新36位 英10位 米2位 DER MALTESER FALKE
第四席(第5位) 18ポイント
【ス】 フリードリヒ・グラウザー 『シュルンプ・エルヴィンの殺人事件』(1/3)
(シュトゥーダー刑事シリーズ)
WACHTMEISTER STUDER
【英】 エリック・アンブラー 『ディミトリオスの棺』(1/6) 旧71位 英24位 米17位 DIE MASKE DES DIMITRIOS
【米】 ダシール・ハメット 『影なき男』(2/5) 米31位 DER DÜNNE MANN
第五席(第8位) 17ポイント
【英】 ジョン・ル・カレ 『寒い国から帰ってきたスパイ』(1/4) 旧33位 英3位 米6位 DER SPION, DER AUS DER KÄLTE KAM
第六席(第9位) 16ポイント
【英】 アーサー・コナン・ドイル 『バスカヴィル家の犬』(1/2) 旧45位 新47位 英32位 *注1 DER HUND DER BASKERVILLES
【米】 ダシール・ハメット 『ガラスの鍵』(3/5) 旧88位 英31位 米88位 DER GLÄSERNE SCHLÜSSEL
第七席(第11位) 15ポイント
【英】 ハドリー・チェイス 『ミス・ブランディッシの蘭』 KEINE ORCHIDEEN FÜR MISS BLANDISH
【米】 レイモンド・チャンドラー 『さらば愛しき女よ』(3/6) 旧13位 新79位 英7位 米21位 LEBWOHL, MEIN LIEBLING
【米】 ダシール・ハメット 『血の収穫』(赤い収穫)(4/5) 旧29位 新38位 英94位 米39位 ROTE ERNTE
第八席(第14位) 13ポイント
【ス】 フリードリヒ・デュレンマット 『判事と死刑執行人』(裁判官と死刑執行人)(1/2) DER RICHTER UND SEIN HENKER
【米】 パトリシア・ハイスミス 『太陽がいっぱい』(リプリー)(1/8) 英45位 米71位 DER TALENTIERTE MISTER RIPLEY
【米】 エドガー・アラン・ポー 「モルグ街の殺人」 *注2 旧36位 新34位 英23位 米3位 DIE MORDE IN DER RUE MORGUE
【米】 ミッキー・スピレイン 『裁くのは俺だ』 米45位 ICH, DER RICHTER
第九席(第18位) 12ポイント
【英】 ジョン・バカン 『三十九階段』 英20位 米22位 DIE NEUNUNDDREISSIG STUFEN
【英】 ダン・キャヴァナー 『顔役を撃て』 DUFFY
【米】 レイモンド・チャンドラー 『高い窓』(4/6) DAS HOHE FENSTER
第十席(第21位) 11ポイント
【独】 Jörg Fauser (未訳) DER SCHNEEMANN
【ス】 フリードリヒ・グラウザー 『狂気の王国』(シュトゥーダー刑事シリーズ)(2/3) MATTO REGIERT
【伊】 ウンベルト・エーコ 『薔薇の名前』 新7位 英13位 米23位 DER NAME DER ROSE
【英】 アガサ・クリスティー 『アクロイド殺し』(1/2) 旧8位 新5位 英5位 米12位 ALIBI
【英】 レン・デイトン 『イプクレス・ファイル』(1/2) 英9位 米43位 IPCRESS - STRENG GEHEIM
【英】 ブライアン・フリーマントル 『消されかけた男』 旧41位 CHARLIE MUFFIN - AGENTENPOKER
【米】 レイモンド・チャンドラー 『湖中の女』(5/6) 英47位 米59位 DIE TOTE IM SEE
【米】 チェスター・ハイムズ 『暑い日暑い夜』(1/3) BLIND, MIT EINER PISTOLE
【米】 ロス・トーマス 『大博奕』(1/3) 米85位 UMWEG ZUR HÖLLE
第十一席(第30位) 10ポイント
【典】 シューヴァル&ヴァールー 『テロリスト』(1/4) DIE TERRORISTEN
【英】 エリック・アンブラー 『グリーン・サークル事件』(2/6) DER LEVANTINER
【英】 E・C・ベントリー 『トレント最後の事件』 旧74位 英34位 米33位 TRENTS LETZTER FALL
【英】 ドロシー・L・セイヤーズ 『学寮祭の夜』 英4位 米18位 AUFRUHR IN OXFORD
第十二席(第34位) 9ポイント
【伊】 フルッテロ&ルチェンティーニ 『日曜日の女』(1/2) DIE SONNTAGSFRAU
【英】 アーサー・コナン・ドイル 『緋色の研究』(2/2) 新96位 *注3 STUDIE IN SCHARLACHROT
【米】 パトリシア・ハイスミス 『見知らぬ乗客』(2/8) 英38位 ALIBI FÜR ZWEI / ZWEI FREMDE IM ZUG
【米】 ハリイ・ケメルマン 『金曜日ラビは寝坊した』 AM FREITAG SCHLIEF DER RABBI LANG
【米】 ジム・トンプスン 『内なる殺人者』(おれの中の殺し屋)(1/3) 米49位 DER MÖRDER IN MIR
第十三席(第39位) 8ポイント
【典】 シューヴァル&ヴァールー 『笑う警官』(2/4) 旧30位 新30位 米46位 ENDSTATION FÜR NEUN
【英】 エリック・アンブラー 『シルマー家の遺産』(3-4/6) SCHIRMERS ERBSCHAFT
【英】 エリック・アンブラー 『真昼の翳』(3-4/6) TOPKAPI
【英】 ジョン・ル・カレ 『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』(2/4) 英33位 米30位 DAME KÖNIG AS SPION
【英】 アースキン・チルダーズ 『砂洲の謎』 英92位 DAS RÄTSEL DER SANDBANK
【米】 ジェイムズ・M・ケイン 『殺人保険』(2/2) 米34位 DEN HAIEN ZUM FRASS
【米】 トルーマン・カポーティ 『冷血』 米54位 KALTBLÜTIG
【米】 パトリシア・ハイスミス 『アメリカの友人』(3-4/8) RIPLEYS GAME
【米】 パトリシア・ハイスミス 『愛しすぎた男』(3-4/8) DER SÜSSE WAHN
【米】 チェスター・ハイムズ "Run Man Run"(未訳)(2/3) LAUF NIGGER LAUF
【米】 エルモア・レナード 『グリッツ』 GLITZ
【米】 グレゴリー・マクドナルド 『フレッチ 殺人方程式』 米29位 FLETCH
【米】 マーガレット・ミラー 『狙った獣』 英75位 米79位 LIEBE MUTTER, ES GEHT MIR GUT
第十四席(第52位) 7ポイント
【独】 Hans Werner Kettenbach (未訳)(1/2) MINNIE
【仏】 ガストン・ルルー 『黄色い部屋の秘密』 旧16位 新28位 DAS GEHEIMNIS DES GELBEN ZIMMERS
【英】 エリック・アンブラー 『ドクター・フリゴの決断』(5/6) DOKTOR FRIGO
【英】 ウィルキー・コリンズ 『月長石』 旧51位 新67位 英8位 米7位 MONDDIAMANT
【英】 グレアム・グリーン 『第三の男』(1-2/4) 英72位 米48位 DRITTE MANN
【英】 グレアム・グリーン 『ハバナの男』(1-2/4) 米61位 UNSER MANN IN HAVANNA
【米】 W・R・バーネット 『リトル・シーザー』 米75位 DER KLEINE CÄSAR
【米】 ジョー・ゴアズ 『ハメット』 DASHIELL HAMMETTS LETZTER FALL
【米】 ロス・トーマス 『女刑事の死』(2/3) SCHUTZWALL
【米】 アンドリュー・ヴァクス 『フラッド』 KATA
【米】 コーネル・ウールリッチ 『黒衣の花嫁』 DIE BRAUT TRUG SCHWARZ
第十五席(第63位) 6ポイント
【独】 Michael Molsner (未訳) *注4 ROTE MESSE
【伊】 フルッテロ&ルチェンティーニ "A che punto è la notte"(未訳)(2/2) WIE WEIT IST DIE NACHT
【典】 シューヴァル&ヴァールー 『唾棄すべき男』(3-4/4) DAS EKEL AUS SÄFFLE
【典】 シューヴァル&ヴァールー 『警官殺し』(3-4/4) DER POLIZISTENMÖRDER
【英】 ジョン・ル・カレ 『スクールボーイ閣下』(3/4) EINE ART HELD
【英】 アガサ・クリスティー 『そして誰もいなくなった』(2/2) 旧4位 新1位 英19位 米10位 ZEHN KLEINE NEGERLEIN
【英】 エドマンド・クリスピン "The Glimpses of the Moon"(未訳) DER MOND BRICHT DURCH DIE WOLKEN
【英】 マイクル・イネス 『ハムレット復讐せよ』 英68位 HAMLETS RACHE
【米】 レイモンド・チャンドラー 『かわいい女』(リトル・シスター)(6/6) DIE KLEINE SCHWESTER
【米】 ジェイムズ・エルロイ 『ブラック・ダリア』 新55位 DIE SCHWARZE DAHLIE
【米】 ローレン・D・エスルマン "Motor City Blue"(未訳) DETROIT BLUES
【米】 パトリシア・ハイスミス 『贋作』(5-6-7/8) RIPLEY UNDER GROUND
【米】 パトリシア・ハイスミス 『水の墓碑銘』(5-6-7/8) TIEFE WASSER
【米】 パトリシア・ハイスミス 『変身の恐怖』(5-6-7/8) DAS ZITTERN DES FÄLSCHERS
【米】 チェスター・ハイムズ 『黒の殺人鬼』(3/3) HARLEM DREHT DURCH
【米】 ロス・マクドナルド 『地中の男』(1/4) DER UNTERGRUNDMANN
【米】 ジム・トンプスン 『ポップ1280』(2-3/3) 1280 SCHWARZE SEELEN
【米】 ジム・トンプスン 『ゲッタウェイ』(2-3/3) GETAWAY
【米】 ジョゼフ・ウォンボー 『ハリウッドの殺人』(1/2) DER HOLLYWOOD MORD
【米】 チャールズ・ウィルフォード 『マイアミ・ブルース』(1/2) MIAMI BLUES
第十六席(第83位) 5ポイント
【独】 ヤーコプ・アルユーニ 『異郷の闇』 HAPPY BIRTHDAY TÜRKE
【独】 ピーケ・ビーアマン (未訳) POTSDAMER ABLEBEN
【独】 Hans Werner Kettenbach (未訳)(2/2) GLATTEIS
【ス】 フリードリヒ・デュレンマット 『嫌疑』(2/2) DER VERDACHT
【ス】 フリードリヒ・グラウザー 『シナ人』(シュトゥーダー刑事シリーズ)(3/3) DER CHINESE
【仏】 ボアロー&ナルスジャック 『死者の中から』(1-2/2) AUS DEM REICH DER TOTEN
【仏】 ボアロー&ナルスジャック 『私のすべては一人の男』(1-2/2) MENSCH AUF RATEN
【仏】 エミール・ガボリオ 『ルルージュ事件』 DIE AFFÄRE LEROUGE
【仏】 モーリス・ルブラン 『怪盗紳士ルパン』 ARSENE LUPIN - DER GENTLEMAN GAUNER
【伊】 レオナルド・シャーシャ 『真昼のふくろう』 DER TAG DER EULE
【ノ】 Ingvar Ambjørnsen "Stalins øye"(未訳) STALINS AUGEN
【蘭】 J・ヴァン・デ・ウェテリンク 英題"The Japanese Corpse"(未訳) TICKET NACH TOKIO
【英】 エリック・アンブラー 『恐怖への旅』(6/6) DIE ANGST REIST MIT
【英】 ジョン・ル・カレ 『スマイリーと仲間たち』(4/4) 米58位 SMILEYS LEUTE
【英】 G・K・チェスタートン 『ブラウン神父の童心』 *注5 旧24位 新8位 米57位 PATER BROWN UND DAS BLAUE KREUZ
【英】 ジョゼフ・コンラッド 『密偵』 米86位 DER GEHEIMAGENT
【英】 レン・デイトン 『ベルリン・ゲーム』(2/2) *注6 BRAHMS VIER
【英】 イアン・フレミング 『007/カジノ・ロワイヤル』 CASINO ROYALE
【英】 フレデリック・フォーサイス 『ジャッカルの日』 旧12位 新17位 英17位 米20位 DER SCHAKAL
【英】 ニコラス・フリーリング 『アムステルダムの恋』 LIEBE IN AMSTERDAM
【英】 グレアム・グリーン 『ブライトン・ロック』(3-4/4) 英46位 米69位 ABGRUND DES LEBENS
【英】 グレアム・グリーン 『おとなしいアメリカ人』(3-4/4) DER STILLE AMERIKANER
【米】 ラリー・バインハート 『見返りは大きい』 ZAHLTAG FÜR CASSELLA
【米】 ジョン・エヴァンズ 『灰色の栄光』 DER GESCHMACK VON ASCHE
【米】 ウィリアム・フォークナー 『騎士の陥穽』(駒さばき) *注7 DER SPRINGER GREIFT AN
【米】 ダシール・ハメット 「シナ人の死」(5/5) *注8 FRACHT FÜR CHINA
【米】 パトリシア・ハイスミス 『妻を殺したかった男』(8/8) DER STÜMPER
【米】 リチャード・ホイト "The Manna Enzyme"(未訳) CASTROS COUP
【米】 ロス・マクドナルド 『ブルー・ハンマー』(2-3-4/4) DER BLAUE HAMMER
【米】 ロス・マクドナルド 『象牙色の嘲笑』(2-3-4/4) EIN GRINSEN AUS ELFENBEIN
【米】 ロス・マクドナルド 『魔のプール』(2-3-4/4) UNTER WASSER STIRBT MAN NICHT
【米】 サラ・パレツキー 『センチメンタル・シカゴ』 FROMME WÜNSCHE
【米】 メアリ・ロバーツ・ラインハート 『螺旋階段』 米40位 DIE WENDELTREPPE
【米】 レナード・シュレーダー 『ザ・ヤクザ』 YAKUZA
【米】 ロス・トーマス 『五百万ドルの迷宮』(3/3) AM RAND DER WELT
【米】 ジョゼフ・ウォンボー 『クワイヤボーイズ』(2/2) 米93位 DIE CHORKNABEN
【米】 チャールズ・ウィルフォード 『部長刑事奮闘す』(2/2) BIS UNS DER TOD VERBINDET
  • 注1,3 :アメリカ探偵作家クラブ(MWA)のベスト100では《シャーロック・ホームズ・シリーズ》が第1位。
  • 注2 :第八席(第14位)エドガー・アラン・ポー「DIE MORDE IN DER RUE MORGUE」…短編の「モルグ街の殺人」だと思うが、ひょっとしたらそれを表題作とする短編集のことかもしれない。
  • 注4 :第十五席(第63位)Michael Molsner(ミヒャエル・モスルナー)『ROTE MESSE』…未訳だが、水野光二「現代ドイツの推理小説について」(『明治大学人文科学研究所紀要』37号、1995年)に簡単なあらすじ紹介がある。「明治大学学術成果リポジトリ」からPDFで閲覧可能(リンク)。
  • 注5 :第十六席(第83位)G・K・チェスタートン「PATER BROWN UND DAS BLAUE KREUZ」…「青い十字架」だが、このタイトルで短編集『ブラウン神父の童心』が出たことがあるようなので、おそらくは短編集の方だろうと判断した。
  • 注6 :レン・デイトン『ベルリン・ゲーム』…英国推理作家協会のベスト100では『ベルリン・ゲーム』『メキシコ・セット』『ロンドン・マッチ』のスパイ小説三部作が第58位。
  • 注7 :第十六席(第83位)ウィリアム・フォークナー「DER SPRINGER GREIFT AN」…短編「騎士の陥穽」か、またはそれを表題作とする短編集『騎士の陥穽』。おそらくは短編集の方だろうと判断した。
  • 注8 :第十六席(第83位)ダシール・ハメット「FRACHT FÜR CHINA」…短編の「シナ人の死」。ただ、それを表題作とする短編集『シナ人の死』(「シナ人の死」「新任保安官」「チューリップ」収録)が出ているようなので、ひょっとしたらそちらのことかもしれない。
  • 補足 :ドイツ・ミステリ大賞公式サイトの「ミステリ・オールタイムベスト119」を見ると「119」のはずなのになぜか120タイトルが示されている。この謎は邦題を調べてみて解けた。第十二席(第34位)にパトリシア・ハイスミスの『ALIBI FÜR ZWEI』と『ZWEI FREMDE IM ZUG』の2作品がランクインしていることになっているのだが、これはどちらも『見知らぬ乗客』のことなのである。

  • ドイツ語圏からのランクイン(7人、11作品)
    • スイス
      • フリードリヒ・グラウザー(3作品)
      • フリードリヒ・デュレンマット(2作品)
    • ドイツ
      • Jörg Fauser(イェルク・ファウザー)(1作品) … 1988年のグラウザー名誉賞受賞者
      • Hans Werner Kettenbach(ハンス・ヴェルナー・ケッテンバッハ)(2作品) … 2009年のグラウザー名誉賞受賞者
      • Michael Molsner(ミヒャエル・モルスナー)(1作品) … 1998年のグラウザー名誉賞受賞者
      • ヤーコプ・アルユーニ(1作品)
      • ピーケ・ビーアマン(1作品)

  • その他の非英語圏からのランクイン
    • フランス
      • ガストン・ルルー(1作品)
      • ボアロー&ナルスジャック(2作品)
      • エミール・ガボリオ(1作品)
      • モーリス・ルブラン(1作品)
    • イタリア
      • ウンベルト・エーコ(1作品)
      • フルッテロ&ルチェンティーニ(2作品)
      • レオナルド・シャーシャ(1作品)
    • スウェーデン
      • シューヴァル&ヴァールー(4作品)
    • ノルウェー
      • Ingvar Ambjørnsen(イングヴァル・アンビョルンセン)(1作品) ※ドイツ在住のノルウェー人作家。作品はノルウェー語で書いている。
    • オランダ
      • ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク(1作品) ※オランダ語と英語で作品を発表した。


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