2011年1月24日~時々更新
韓国SFについてのメモ。
Index
(1)邦訳された韓国SF
韓国SFの邦訳はあるのだろうか? とりあえず、ネット上をさまようだけでは見つけられなかった。
【2011年7月10日追記】韓国SFの邦訳が『新潮』2011年6月号(
新潮社サイト)に掲載されました。(日韓中の文芸誌が共催する「文學アジア3×2×4」という企画で掲載された小説で、日韓中の3文芸誌に同時掲載された)
- チョウ・ヒョン「ゴッホとの一夜」(翻訳:金明順) (조현「고흐와의 하룻밤」)
- タイムトラベルが可能になった未来。惑星宗教連盟が、ある特定時間へのタイムトラベルの禁止を求めて、惑星連邦観光庁を訴える。「銀河観光ジャーナル」に、観光庁側が提出した関連資料が再録される――。
- パク・ミンギュ「ロードキル ―Roadkill」(翻訳:渡辺直紀) (박민규「로드킬」)
- (読んでいくうちに分かってくる舞台設定が非常に魅力的なので、あらすじは書かないでおきます。)
チョウ・ヒョン … 1968年or1969年生まれ、男性、2008年デビュー。
インタビュー記事(2010年1月7日)(韓国語) (※ 日本語表記は「チョ・ヒョン」とするのが普通)
パク・ミンギュ … 1968年生まれ、男性、2003年デビュー。
(2)韓国SFについてのイベント(日本)
(3)韓国SFについて知るための基本文献(日本語)
ネット上の文献
ネット上で「韓国SF」などのキーワードで検索すると、以下の2つのページが見つかる。韓国SFについて日本語でまとめた先駆的なものである。
上記の2つの記事はやや古くなってしまっているので、その補足記事を書きました。併せてご覧ください。
『SFマガジン』等
北原尚彦「日本語で読める韓国SF」では、いくつか韓国の作品の邦訳が紹介されているが、国際情勢の「if」を描くものばかりで、SF的なSFはない。
大森望「大森望の新SF観光局第8回 テッド・チャン経由コリアSFレポート」は、「韓国翻訳SF事情」と副題がついており、韓国のオリジナルSFではなく韓国の翻訳SF事情について書いたものである。
(4)Wikipediaの韓国SF関連記事リンク集(日本語、韓国語)
日本語
韓国語
(5)【原書】韓国のSFアンソロジーおよび関連アンソロジー
タイトルをクリックすると、韓国のネット書店アラジンの該当ページが開きます。
【原書】韓国SFアンソロジー
- ファングムカジ(黄金の枝)社のアンソロジー
- 『U, Robot 韓国SF短編10選』(2009年2月)
- チョン・フィジャ、クァク・チェシク、パク・ソンファン、パク・エジン、キム・ジュヨン、チョン・ソヨン、イム・テウン、デュナ、キム・ボヨン、ペ・ミョンフン
- 『パパの宇宙旅行 韓国SF短編選』(2010年5月)
- ヤン・ウォニョン、キム・ヒョンジュン、リュ・ヒョンソク、チョン・ソヨン、チョン・ボラ、キム・ドゥフム、イム・テウン、チョン・フィジャ、チョン・ヘボク、クァク・チェシク
【原書】韓国幻想文学アンソロジー
- ファングムカジ(黄金の枝)社版
- 『韓国幻想文学短編選』(2008年7月)
- キム・イファン、キム・ジュヨン、チョン・ソヨン、パク・エジン、ペク・ソヒョン、イ・スヒョン、ウンロム、ペ・ミョンフン、クァク・チェシク、キム・ボヨン
- シジャク社版
- 『韓国幻想文学短編選』(2008年8月)
- キム・チョルゴン、チョン・ジウォン、チェ・ジヘ、パン・ジナ、ホン・ジョンフン、リュ・ヒョンソク、イ・ソンヒョン、キム・ジェハン、イ・サンミン
- 『韓国幻想文学短編選 2』(2009年8月)
- カン・ジヨン、ペ・ミョンフン、ウンロム、キム・イファン、キム・ジュヨン、イム・テウン、クォン・ミンジョン、キム・ジヒョン、チョン・ジウォン、キム・ドゥフム、イ・スヒョン、ヤン・ミヒョン、イ・サンミン
「韓国幻想文学短編選」は2つの出版社から異なる本が同じ題名で刊行されているので注意。
(6)関連メモ
創元SF文庫『
超弦領域 年刊日本SF傑作選』(2008年の作品を対象とするアンソロジー) - 韓国出身の漫画家・BoichiのSF漫画「全てはマグロのためだった」収録。
最終更新:2011年07月11日 02:27