子供たちの歌は終わらない4


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

あれから季節が一回りしたのが僕には信じられない。
月や太陽は毎日同じような軌跡を巡り、
僕やミサトさんやネルフの同僚たちも1つずつ平等に歳を取った。
アスカは、ネルフも辞め、連絡先もわからない。
そのもやもやが、僕を1人、時間が止まった状態に押しとどめている。

休みの日、珍しくトウジが訪ねてきた。
彼は今では第2新東京市でパン屋を経営、
数年前にヒカリと結婚、今や2児のパパだ。
「久しぶりだね。どう?」
僕の挨拶もそこそこに彼は切り出した。
「おまえ、アホちゃうか?あの子、ボロボロやで」

最初はなんのことかわからなかった。
そんなきょとんとした僕の顔をたっぷり3秒は眺め回し、
トウジは大袈裟な溜め息をつく。
「こんな甲斐性なしやからアスカもおまえを見捨てるんや」
「え?アスカ?アスカを見たの?」
思わずトウジの襟を掴んで詰め寄ってしまう。

「ちょ、ちょい待ち。おまえ、わしを殺す気か?」
7階の廊下で突き落とさんばかりの勢いで襟を掴んで詰め寄ったら
確かにそう言われても仕方がない。
「ご、ごめん。」
慌てて手を離す。
彼はまた大袈裟に溜め息をついてから襟元をなでて、僕の顔を見る。
鋭い視線が僕の心を貫く。
「いや、会ってはおらんよ。ただかみさんのところに連絡は来てる」
僕はまた襟を掴んで詰め寄りそうになるが、すんでの所でこらえる。
「それよりシンジ、中にあげてくれんか?ここにおると殺されそうや」
トウジが笑いながら言う。
確かに僕はあまりのことで彼を家にあげることすら忘れていた。
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。