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GraD(ガード)


重力制御装置を利用した駆動機関。進行方向に必要な重力源を発生させて、そこに落下しつづける事で加速する。当然ながら直線の加減速である限り、加速度はゼロGとなる。
本来通常航行技術でもっとも有用なのは、このGraDと呼ばれる重力駆動装置である。
しかし、重力波の発生装置は非常に高価で、構造上その大きさにも限界が存在している。
現在存在している最大の重力波発生装置は、統合統治機構F.C.G.S.技術開発局が試作した直系二〇〇メートルの単環型であるが、制御や効率、雑波動の管理面から実用からは程遠い。
現状実用限界は直系二〇メートル。軍用の複環型重力波発生装置という事になる。
本来、どれほど融合推進装置が優秀と言っても、重力波を利用する重力駆動装置、通称ガード(GraD)以上に有用な装置は存在していない。
ならばなぜこの装置を利用しないかと言えば、一つには技術的な問題であり、大型化が不可能である事。二つ目は経済的な問題である。重力波発生装置に使用される超重量物質は非常に高価なのだ。
結果として、大型の船舶はイオン駆動と融合駆動を併用し、時にSDやSAを利用する事で広大無辺の宇宙空間に対応しているが、小型のガード装置を利用した船舶が存在していないわけではない。
ただ、どれほど効率の良い装置を使ったところで、通常機関に許される限界速度は光速であり、SD以外の装置で光速に到達するのは事実上不可能なのだ。
しかも、その限界速度をもってしても、宇宙はあまりにも広すぎる。
ちっぽけな人類の活動領域を移動するだけでも、気の遠くなるような時間が必要で、その間人は食事もするし眠りもする。
どれほどリサイクル技術が進んだところで、人が生きてゆくのに必要な全てを積み込むためにはある程度の容積が必要であり、長期間の航海に快適さを求めてしまえば、途端にそれは数十倍にもなってしまう。
つまり、人類が手にしたもっとも有効な駆動装置であるガード機関は、極短期間の航行に使われる極小型の船舶にしか利用できないのである。