気候風土@アルールシア帝国


目次


概要


アルールシアと周辺地域の気候を、南から見ていきます。
ヒュヨはほとんどが寒帯に属するツンドラ気候か亜寒帯であり、シャーレーヴィスまで北上してようやく、沿岸部の一部地域で大麦の栽培が可能な亜寒帯かステップ気候に属し、アルールシアの東部が温帯、中部から西部にかけては、ステップ地域から山岳階段状地域となり、豊かな盆地と広大な森林地帯と平原が広がります。最西部の山岳地帯には氷河が残っています。
さらに北部のチルやダーランという国々は、温帯から温帯湿潤気候となり、ダーランの北岸で亜熱帯から熱帯となります。

ヒュヨでは、北東部の沿岸で極僅かなライ麦が収穫できる程度で、大半の住民が、シカ科のトナカイに良く似た動物を放牧狩猟して生活しており、氷河によって作られたフィヨルド状の海岸線も散見され、東北部の一部では、漁業が非常に盛んです。ただし、南部、東南部については、冬季は海が凍りつくため、ヒュヨの漁師は、北東の港に家族を残し、夏場は遥か南方の漁場にまで足を延ばして、アザラシや魚や鯨類、それから小型の海竜等を狩り、冬場になると北東沿岸に存在する幾つかの港に帰ってきて、厳しい冬を耐え忍ぶ生活をします。


アルールシア

ダッセル

ソナス

キャニステ

シャーレーヴィス

エルシア

ミラ・サルナ


ダーランでは米が収穫可能で、アルールシアに比べて国土は小さいながらも、アルールシアの5割近い人口を誇っています。

チルやその北方のムルでは、ダーラン同様米の栽培が盛んで、恵まれた気候風土の下、二期作や、二毛作、場合によっては年に三回も収穫可能な地域もあり、様々な野菜や果物等の農産物についても大量に収穫され、穀物や種子類、それから乾燥させた果実等も、陸路や海路を通り周辺国への輸出を盛んに行っています。
また、チルはプリマの国ですが、他種族に対する、比較的緩やかで寛容な統治が功を奏し、人類やヴォル、それからその他の少数種族の居住する割合が、非常に高くなっています。

大陸東部の沿岸地域は、北部から流れる暖流の影響を受ける、比較的温暖で湿潤な地域と、南部から流れる湿潤ではあるが、非常に寒冷な地域とにわかれており、ダッセルの東方でその二つの海流がぶつかりあい、一部がアルールシア沿岸へと流れ込んでいます。

ネルやハイズの地名がある半島地域は、暖流の影響下にあり、帝国では唯一の温帯湿潤気候地域となりますが、数十年前まで、非常に活発な活動を続けていた火山が存在するため、ほぼ全土がシラス台地に広がる森林地帯で、大規模な灌漑をおこなわなくては、農地としての利用は難しいものとします。
また、半島の人口の大半が居住しているネル盆地は、この半島そのものを形成した火山がうみだしたカルデラであり、無数の湧水や温泉、それから東海岸の活火山が名物となっています。また、騎竜の産地としても有名で、良好な騎竜を数多く産出しています。アルールシアでは騎竜の放牧が可能なのはこの地域だけです。

チルの東方沖に存在する群島には、遥かヒュヨや、遠い西方諸国から流れ着いた海の民達によって、一種の海洋国家共同体とでも言うべき集団が形成されており、アルールシアや遥か西方のカレスやワイプルース、それからミーディスといった海洋国家と、東方の海上交易路の支配権を巡って争いあっています。ただし、天測航行が可能なだけの航行技術をもっているのは、ミーディス、ワイプルース、そしてベルリア諸島の船乗りだけで、その他の国々の船乗りは、沿岸航行が基本になります。

最後に、この地方の人々にとって金属資源とは、基本的に農業と同様の、植物を栽培して収穫するものだと思われていますので、樹木の育たない寒帯や高山では、金属の採集ができないものと信じられています。

古代の坑道等に住み着いている一部の閉鎖的少数民族や怪物や魔物扱いされている長命矮躯の亜人種が、独自の技術や文化として発掘兼鉱石採掘を行なっている例もあるものとします。

ただし、そうした種族は自動的にヴォル族とは敵対関係となるため、多くはヴォル族の追求から身を隠すようにして生活せざるを得ない事になります。





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最終更新:2012年11月22日 01:29