100 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/03/23(火) 12:01:39 0
メリ子「あの、相談したいことがあるんですがお時間よろしいでしょうか?」
講師「何?生徒さんのこと?」
メリ子「いえ、プライベートなことで恐縮なんですが…実は今あまり
学力の高くない生徒さんに勉強を教えていて、最低限高校受験に必要な
ポイントが知りたいんです。よかったら教えていただけないでしょうか?」
講師(仕事と関係ないことはあまりやりたくないんだけど……この子は
可愛いから力になってやるか)
「学力は具体的にどのくらい?」
メリ子「中二のはじめぐらいだと思います」
講師「僕に聞いてるってことは数学でいいんだよね?数学だったら……」
講師「わかった?」
メリ子「はい!ありがとうございます」
講師「プライベートもいいけど仕事をおろそかにしちゃだめだよ」
メリ子「はい」
101 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/03/23(火) 12:36:27 0
ケント「よかった、今日も来てくれた」
メリ子「あの……これ作ってきたんですけど、よかったら生徒さんにあげてください」
ケント「ちょっと何これ!?メリ子さんが作ってきたとか!?」
メリ子「はい、高校入試の数学の問題、必要な最低ラインをまとめてきました」
ケント「ここに書いてあるのは?」
メリ子「間違え易いポイントとか考え方、覚え方のポイントです。塾で生徒さん
が躓きやすい所を聞いたんでそれを参考に作りました」
ケント「スゲェ!ありがとう!……助かる、スゲェ助かる!これでうちの生徒達も
勉強が自信がつくと思う。……本当にありがとう、大変だったろ?」
メリ子「いえ、塾で余ったプリントを継ぎはぎしてちょこちょこ書いただけですから、
全然大したことなかったですよ」
(本当は結構きつかったけど……、でもケントさんが喜んでくれてるからよかった)
102 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/03/23(火) 12:48:42 0
ケント「今日はお前らにお姉ちゃんからプレゼントがあるぞ」
メリ子(あ、皆なんか嬉しそう。きっとお菓子かなんかだと思ってるんだ)
ケント「ジャン!メリ子さん謹製の高校入試用数学プリントだ」
生徒「……」
メリ子(うわ……皆ガッカリしてる、作るの大変だったのに)
ケント「お前ら露骨にガッカリすんなー、ちゃんと家に帰って見とけよー。
この教室数学出来ない奴がほとんどだろー」
メリ子「えっと……どこかわからない所はある?一緒に問題解こう」
生徒「……」
メリ子(なかなか強敵みたい、でも焦らないでじっくりやっていこう)
生徒「プリント……お姉さんが作ったんですか?」
メリ子「うん、そうだよ」
生徒「すごい」
メリ子「えー、全然凄くないよ。バイトしてる塾のプリントに手を加えただけだもん」
生徒「……ありがとう」
メリ子「え、あ……うん!じゃあ今日はこのプリント一緒にやろうか!」
112 名前:作者[sage] 投稿日:2010/03/30(火) 04:06:23 0
ケント「お疲れさま、今日はプリントありがとう」
メリ子「お礼なんていいですよ、好きでやったことだから」
ケント「でもあれだけのものを作るのって大変だったろ?」
メリ子「それでも生徒さんが喜んでくれたら、疲れも吹き飛びました」
ケント「ねえメリ子さん」
メリ子「何ですか?」
ケント「あ……いや、何でもない」
メリ子「えー?気になりますよ」
ケント(改めてこのサークルにスカウトしようと思ったけど、やっぱり止めておこう。
ここは彼女が自分の意思で活動したいって言うまで重圧をかけないようにしないと)
メリ子「何を言おうとしてたんですか?」
ケント「あー……、メリ子さんって今休学中だよね?学校行かない時は何してるの」
メリ子「バイトです」
ケント「そっか大変だね」
メリ子「そうしないと生活出来ませんから」
ケント「生活費自分で出してるんだ、凄い」
メリ子「凄くないですよ、自分の我が侭で一人暮らししてるから
親に頼れないだけです」
ケント(まだ高校を出たばかりなのに苦労してるんだ……。
催促して変な重圧をかけなくてよかった)
「それでも凄いよ、俺なんて親から仕送り貰って生活してるんだから。
じゃあ、サークルに時間はあまり取れないよね」
メリ子「ごめんなさい」
ケント「いいよ、気にしないで。もしメリ子さんがこの活動が楽しくて、
また来たいならいつでも時間があるときに来てよ。サークルに入る
のが難しいなら入会はせずに気が向いた時に来てくれるだけで構わないから」
メリ子「……」
ケント「難しく考えなくていいよ、ただサークルに入らなくても
活動は出来るって言ってるだけだから。……折角出来たつながりがさ、
生活の都合で消えるなるなんて悲しいじゃん」
メリ子「……」
(この人が私に優しくしてくれるのは下心があるからなんじゃ……)
ケント「ごめん、プレッシャーかけちゃった?」
メリ子「ち、違います!そんなんじゃないです」
(違う、この人はそんな人じゃない!ただ私のことを思って、気を使ってくれてるんだ)
ケント「……腹減らない?」
メリ子「え?」
ケント「あそこの屋台寄っていかない?」
メリ子「あ、でも……」
(今月はまだ給料を貰えないからあまりお金を使いたくない)
ケント「俺が奢るからさ、一緒食べようよ」
メリ子「そんな!奢って貰うなんて……悪いです」
ケント「年上が奢るって言ってるんだから、大人しく従う。後輩は
ありがとうございますって言えばいい」
メリ子「……でも」
ケント「じゃあ今日のプリントのお礼がしたい、それでもダメ?」
メリ子「……」
メリ子「えと……ありがとう……ございます」
ケント「よく出来ました」
113 名前:作者[sage] 投稿日:2010/03/30(火) 04:31:01 0
ケント「ラーメンじゃなくて中華そばって珍しいな」
メリ子「私初めてです」
ケント「中華そば食べるの?」
メリ子「中華そばもなんですけど、屋台で食事をすることが初めて」
ケント「……もしかしてお嬢様?」
メリ子「ぜ、全然!もう普通です!普通!」
ケント「ハハハ、そんな必死に否定しなくてもいいじゃない」
メリ子(家のことを正直に言ったら、こうやって普通に扱って貰えないかもしれない。
しばらく黙っておこう)
ケント「今度、オリエンテーションで皆でバスケするんだけど来る?」
メリ子「バイトがなかったら行きます、絶対に」
ケント「……うん、来てくれたら凄く嬉しい」
116 名前:作者[] 投稿日:2010/03/31(水) 01:53:28 0
鯛男「しっかし、お前もよくやるよなぁ。美少女さんを見るためにわざわざ代
返を買ってでるなんて」
鯛友「あの人と同じ教室で同じ授業を受けてたら、なんかのきっかけでお近づ
きに成れるかもしれないじゃん」
鯛男「それは無いだろー」
鯛友「あ、美少女さんが入って来た!……あれはヤバいな」
鯛男「美しいよなぁ」
鯛友「俺今度こくろうかな」
鯛男「無駄無駄」
鯛友「何でそんなこと言うんだよ!」
鯛男「いや、美少女さんってよく男に声をかけられてるの見るんだけど、全然
相手にしないのよ。一時期リア充と仲良かったみたいだけど、結局リア充は付
き合えなかったし」
鯛友「あいつでも無理だったのか……」
鯛男「なんか不思議な人なんだよな。人を寄せ付けないって言うか……
まぁお前とじゃ釣り合わないよ」
鯛友「……美少女さん可愛いわぁ」
鯛男「人の話を聞けよ」
127 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/05(月) 13:53:32 0
リア女「お疲れー」
A子「代返だるいよ~」
リア女「彼女に代返押し付けるってありえなくない?」
A子「ねー?意味わかんないよねー」
リア女「正に愛のなせる技だよね」
A子「ねえ、あそこにいる黒髪の人綺麗じゃない」
リア女「ん?美少女のこと?」
A子「あれが噂の…へー」
リア女「噂?」
A子「……B子が彼氏と別れたの知ってる?」
リア女「そうなの?」
A子「うん、なんか彼氏が他に好きな人が出来たんだって」
リア女「それが美少女だったと」
A子「その時はまだ彼氏はその人と口を聞いたこともなかったって。
ありえないでしょ?それでB子マジ凹んでてさー」
リア女「で、彼氏はどうなったの?」
A子「さぁ?もう振られてるんじゃない?」
教授「じゃあ列の後ろの人、プリントを集めて持ってきて」
A子「私じゃん!?……じゃあちょっと行っててくる」
美少女「……」
A子(うわぁ……近くで見たら凄く綺麗。まつげ長いなぁ……肌も
白くて綺麗、体だって私より一回り細いし)
美少女(なんだろうこの人……、俺のことじっと見てきて……怖い)
A子(これだったら一目ボレされても納得だな、人形みたいだもん……羨ましい)
美少女「あの……」
A子「あ、すいません!」
(ヤバ!見とれてた、プリント回収しないとあれ?この学籍番号って……)
リア女「お疲れー」
A子「美少女さんってさ……」
リア女「んー?」
A子「私の知ってる男と学籍番号と名前も同じなんだけど」
リア女「どういうこと?」
A子「私の必修クラスに前期までいた男なんだけどね、引きこもり
みたいな奴がいたの。見た目もなんだけど、全然喋んなくてクラス
全員から嫌われてたんだけど、そいつと学籍番号も名前も学科も全部同じ」
リア女「学籍番号と学科も同じってあり得なくね?」
A子「でしょ!?何でだと思う?」
リア女「そいつってまだ学校にいるの?」
A子「さぁ?授業に出てこないしキャンパスでも全然みないから
辞めちゃったんじゃない?」
リア女「美少女って後期から学校に来たんだよね、病気で休学してたとか言って」
A子「えー!!」
リア女「もしかしてさ」
A子「うんうん」
リア女「学長かなんかの愛人で中退した生徒の代わりに裏口入学したんじゃない?」
A子「それはないと思う」
リア女「やっぱり?多分同姓同名だから学校が間違えちゃったんじゃない?」
A子「そうなのかなー」
128 名前:('A`)[sage] 投稿日:2010/04/08(木) 01:32:04 0
A子(リア女は手違いだって言ってたけど、何か気になるんだよなー……)
「そうだ、コンタクトを取ってみよう」
美少女(次の教室に移動しないと)
A子「ねえ……美少女さんだよね?」
美少女「は、はい!?」
(何だろうこの人……)
A子「ねぇC君って知ってる?」
美少女「だ、誰ですか……?」
A子「私の友達の元カレで、美少女さんのことが好きで、別れちゃったんだけど……」
美少女「……ご、ごめんなさい!」
A子「なんで謝るの?」
美少女「あ、あの……私のせいで……別れたから」
A子「そんな事で謝らなくていいよ!美少女さんのせいじゃないじゃん!ごめんね
、変なこと言って。ただどんな人なのか気になってたから」
美少女「あ、いや……」
A子「もうコクられたりした?」
美少女「わかりません……」
A子「わかんないの?」
美少女「声とかかけてくる人が多くて」
A子「いちいち覚えてないの?何それー、ムカつくんですけど」
美少女「す、すいません!」
A子「冗談だって、ムカついたのはマジだけど。まぁ美人だから当然だよね。
美少女さん彼氏っているの?」
美少女「い、いないです」
A子「ウソ!もったいない!」
美少女「お、男の人にあまり興味なくて」
A子「そっかー」
美少女(何でこの人はこんなに話しかけてくるんだろう?……キモいとかは
まだ思われてなさそうだけど、怖い)
A子「ねぇ、美少女さんってさ……」
美少女「あの……」
A子「何?」
美少女「次の授業があって……」
A子「ごめん、じゃあ又今度ね」
A子(結局私のクラスの美少女くんのこと聞きそびれちゃった、又今度コンタクトを
とってみよう)
美少女(この大学で初めて女子とまともに会話した。……嬉しい)
138 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/13(火) 01:07:07 0
美少女(今日もあそこのベンチで時間をつぶそう)
リア充「何してんの?そっちは茂みだから何もないよ」
美少女「リア充君!?……えっと次の授業まで時間をつぶそうかと」
リア充「なんであんな所で?何もないじゃん」
美少女「だけど、あそこだと人目につかないし誰も来ないから……」
リア充「どうして人目を避ける?」
美少女「一人でいたら声を掛けらるし、知らない人にいきなり告白とかされる」
リア充「だからってこんな寂しい場所にずっといるの!?」
美少女「だって他に居場所がないし……」
リア充「食堂で飯を食べるから、一緒に行こう。ここにいるよりずっといいだろ」
美少女「でも彼女が心配するんじゃない?」
リア充「彼女のことも、リア女のことも美少女さんは心配しなくていい」
美少女「……本当にいい?」
リア充「ああ」
美少女「ありがとう……」
リア充「美少女さんはもう少し器用に生きた方がいいと思う」
美少女「うん……そう自分でも思う」
リア充「……そういや今スラムダンクどの辺まで貸してた?」
美少女「陵南と海難大付属が試合やってるとこ」
リア充「むちゃくちゃいいとこじゃん!?」
美少女「そこから先が気になるんだけど、古本屋にも置いてないし」
リア充「ごめん、今度また貸そうか?」
美少女「いいの?」
リア充「うん、バレないように気をつける」
美少女「……浮気してるみたい、彼女は大事にしなよ」
139 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/15(木) 01:49:41 0
ケント「……♪」
メリ子「バスケット、好きなんですか?」
ケント「うん、わかる?」
メリ子「だって、さっきからすごく楽しそうにしてるから」
ケント「高校でバスケやってたから」
メリ子「やっぱり、背が高いからそうかなって思ってたんです」
ケント「メリ子さんも早く着替えておいで、俺は先にゲーム始めてるから」
メリ子「はい」
(今日のオリエンテーションは頑張って盛り上げないと……緊張する)
生徒「ケントさん本気だすなよー」
ケント「まだ全然だしてないっつーの……よっと」
生徒「また三点シュートかよ……」
メリ子(うわー、さっきから何回スリーポイント決めてるんだろう。生徒さんも
全然相手にないし、もしかしてかなり上手い人なんじゃ……)
ケント「ほらボール取りに行けー。ん?……メリ子さん、準備運動は終わった?」
メリ子「は、はい!」
ケント「よし、じゃあ生徒さんのグループに入って……お前ら、今からお姉ちゃんと
一緒にプレーだからなー」
メリ子「よ、よろしくね」
生徒「……」
メリ子「ちゃんと挨拶しろー!」
生徒「……おんしゃーす」
メリ子(今日は生徒さんに受け入れてもらえるかな、緊張するよー)
145 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/22(木) 13:13:52 0
メリ子「ケントさんチームに負けないように頑張ろうね」
生徒「……」
メリ子「ハハハ……よろしく」
(無視か……)
メリ子「……」
(……さっきから全然パスが回ってこない、ゲームに参加出来てないでいる)
生徒「お姉ちゃん、ボールそっちに行ったよ!」
メリ子「あ……!」
(どうしよう、ボーっっしちゃってた)
生徒「ちゃんと取ってよ」
メリ子「ご、ごめん」
ケント「ドンマイ、ドンマイ気を取り直していこう」
メリ子「はぁ」
ケント「お疲れ様、今日は苦戦してたね」
メリ子「なんか散々でした……」
ケント「最初はそんなもんだって、気にしない」
メリ子「私向いてないんでしょうか」
ケント「そんなことないって、ちゃんとコミュニケーションとろうとしてんじゃん」
メリ子「でも結局今日もうまくいきませんでした……」
ケント「あいつらが照れてるだけだよ」
メリ子「そうなんでしょうか」
ケント「メリ子さんはちょっと真面目すぎるからもう少し力を抜いた方が、
生徒達も親しみ易いんじゃないかなー」
メリ子「私真面目過ぎますか」
ケント「うん、真面目だね、それに凄く頑張ってる。でもここでは頑張らなくてもいいよ」
メリ子「……え?」
146 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/22(木) 21:42:44 0
ケント「メリ子さんはバイトと自活で十分頑張ってるだろ?だったらここに
来た時位は楽しんで息抜きをしていって欲しいんだ」
メリ子「頑張らなくて……いいんですか?」
ケント「いいんだよ、そういうことは俺が全部やるから」
メリ子「そんな!?そう言う訳にはいきませんよ」
ケント「ハハハやっぱり真面目だ。でも、そうやってると疲れるでしょ?この
前プリントを作ってくれたときみたいに、メリ子さんは人の為に沢山頑張って
きたんじゃない?だけど結果が出なくて今は凄く疲れてるんだと思う。だから、
ここに居るときはそんなことを気にしないで純粋に楽しんでよ。休学して気持
ち的に余裕がない状況だと思うしさ……」
メリ子「……」
ケント「ハハいつもの生徒さんを相手にしてたから説教みたいになっちゃった
な……って、メリ子さん泣いてるの!?」
メリ子「え?…あ、本当だ……何でだろ?」
ケント「ごめん、無神経なこと言ってたよね?メリ子さんのこと全然知らない
のに勝手なことばかり」
メリ子「ケントさんは悪くないです!本当、何で……あーもう、どうしたんだろう」
ケント「ごめん、悪気はなかったんだ。ただ頑張り過ぎて潰れてった生徒さん
や友達をみてきたから、その人たちとメリ子さんが被って、心配だったんだ…
…ごめんな」
147 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/22(木) 21:57:02 0
メリ子「……私こそごめんなさい、多分ケントさんの言うとおり疲れてたんです」
ケント「ねえ、メリ子さんの家ってどこ?……バイクで送ってくよ」
メリ子「大丈夫です、私一人で帰れます」
ケント「駄目、心配だから送っていく。そこで待ってて単車取ってくるから」
ケント「バイク乗るの初めて?」
メリ子「は、はい」
ケント「ほら、これかぶって……ちょっと待ってて、よし後ろ載って」
メリ子「失礼します」
ケント「じゃあ行くか。しっかり捕まってて」
148 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/22(木) 23:32:17 0
ケント「メリ子さんの家ってここ?」
メリ子「はい、今日はありがとうございました」
ケント「じゃあまた今度、勉強会の日程は決まったら連絡する」
メリ子「わかりました」
ケント「何かあったらいつでも連絡して、サークルのこと以外でも構わないから」
メリ子「はい……心配かけて申し訳ないです」
ケント「いいんだよ、先輩の務めだから。……あ、そうだ、さっきの話しの続き
なんだけど、さっき頑張らなくていいって言ったけどさ、それにはもう一つ理
由があって、あそこの生徒って人間関係で苦労した子が多いから、俺たちが本
当に楽しんでないと心を開いてくれないんだよね。無理して笑ったり明るく振
る舞ってるとすぐにそれに気付かれるんだ。そうなるとむこうが、気を使わせて
るって思うからさ。だから肩の力を抜けって言ったんだ。それが出来たらきっと
打ち解けられるよ」
メリ子「はい……やってみます」
ケント「うん、それじゃあおやすみ」
メリ子「おやすみなさい……今日はありがとうございました。あの、ああ言っ
てくれて凄く嬉しかったです……次も参加出来るようにしますね」
ケント「おう、待ってるからな」
156 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/27(火) 21:12:39 0
メリ子(誰かと別れて寂しいと思うなんて久しぶりだなぁ……。ケントさん
って不思議な人だ、心を裸にされてる気がする。今日は泣いちゃったけど、
ケントさん引いてないかな)
メリ子「ふ、お風呂も入ったし、今日はもう寝よう、明日もバイトだ。
あ、ケントさんに入会どうするか言ってなかった。三回参加したら返事
をするつ持ちだったのに……次回参加した時に返事をしよう」
158 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/29(木) 23:51:19 0
メリ子「遅くなってすいません!!」
ケント「お、きたきた。バイトお疲れ様ー」
メリ子「ハァ、ハァ」
ケント「かなり疲れてるっぽいね、あっちで休んでゲームを見学しててよ」
メリ子「はい」
メリ子(走ってきたから息が上がっちゃった)
女生徒「……」
メリ子「こんにちわ、今日は見学?」
女生徒「今日は男子ばっかりだから……」
メリ子「ここって女の子が少ないから寂しいよね」
女生徒「前はいたんだけど……今は普通の学校に行ってるから」
メリ子「そっかぁ……」
女生徒「私だけまだ学校に行けてない……」
メリ子「学校は嫌?」
女生徒「嫌っていうか……」
メリ子「私ね、今大学生なんだけど、休学してるんだ」
女生徒「休学?」
メリ子「学校に一年くらい行かないですむ様にしてるの」
女生徒「どうして」
メリ子「んー……学校に行くのが急に怖くなったからかな。そんな
奴が偉そうにこんな所で勉強教えるなって話だよね」
女生徒「アハハ」
メリ子「でも学校行ってる間は辛いばかりだったけど、今は学校を
休んでサークル活動をしたり、バイトとかして楽しいこともたくさん
あるんだ。だからさ学校に行かないことをそこまで思い詰めなくて
いいよ、遅れた分はすぐに取り返せるんだし」
女生徒「出来るかな」
メリ子「出来るよ、その為には勉強しないとね」
女生徒「勉強嫌い」
メリ子「今度お姉ちゃんが教えてあげる」
159 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/29(木) 23:53:18 0
女生徒「お姉ちゃんってさ……」
メリ子「何?」
女生徒「ケントさんと付き合ってるの?」
メリ子「えー、何言ってんの?付き合ってないよ」
女生徒「そうなんだ、皆そう思ってるよ。彼女連れて来てるって」
メリ子「違う違う、ただのサークルの後輩」
女生徒「ふうん」
メリ子「ケントさんのこと好きなの?」
女生徒「ち、違います!そんなことないです」
メリ子「えー、あやしかこつー。ケントさんかっこいいじゃん」
女生徒「私ちゃんと好きな人いるもん」
メリ子「誰?このフリースクールの人」
女生徒「うん」
メリ子「ちょっとお姉ちゃんに教えてよー、誰にも言わないから」
女生徒「耳貸して……えっとね」
メリ子「うんうん」
ケント「何?ガールズトーク」
メリ子「そうです、男の人は参加出来ません。ねー」
女生徒「ねー」
ケント「いつの間に仲良くなったんだ?……次のゲームは二人入らない?」
女生徒「え?」
メリ子「行こう!」
女生徒「う、うん」
ケント「じゃあ二人ともアップはちゃんとしておけよー」
ケント「お疲れ、今日は溶け込めてたじゃん」
メリ子「はい、何とか……あの、お話があるんですが……」
ケント「何?」
メリ子「本当は前に言おうと思ってたんですけど、入会のことにについてなんですけど……」
160 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/04/29(木) 23:55:48 0
メリ子「私、このサークルに入ります」
ケント「本当?」
メリ子「はい、でも……私、バイトしないといけないから毎回は参加
出来ないかもしれませんが、それでもいいでしょうか?」
ケント「もちろん!」
メリ子「よかったぁ」
ケント「なぁ、今から時間大丈夫?」
メリ子「え?は、はい」
ケント「今から歓迎会やろう!!」
メリ子「か、歓迎会?」
ケント「そ、今からメリ子さんの歓迎会」
ケント「ここ、俺がよく来る定食屋。今日は俺のおごり、好きなの頼んでいいよ」
メリ子「ん……と、じゃあ鳥天定食」
ケント「じゃあ俺はー……」
ケント「俺ここで後輩に飯を奢るのが夢だったんだ」
メリ子「そうなんですか」
ケント「うん、ずっと一人で運営してたから……だから、うちに来てくれてありがとう」
メリ子「い、いえ!私も好きで入ったわけだし……!!」
ケント「あ、ビールが来た。グラス出して、俺がついであげる」
メリ子「は、はい」
ケント「よし……これぐらいでいい?次はメリ子さんがついでよ」
メリ子「……はい」
ケント「あー……ストップ!よし、じゃあ乾杯しようか。カンパーイ」
メリ子「かんぱーい」
メリ子(いけない、いけない……一瞬ケントさんにドキッとしてしまった)
166 名前:作者 ◆YSe26qLWTE [sage] 投稿日:2010/05/07(金) 01:28:09 0
店長「話って何?」
メリ子「あの来月からのシフトなんですけど……減らすことって出来ますか?」
店長「出来なくはないけど……何かあるの?」
メリ子「サークル活動を始めまして……」
店長「サークルかぁ……それが理由だとちょっとなぁ」
メリ子「そうですよね、無理なことを言って申し訳ありませんでした……」
店長「あ、ちょっと待って」
メリ子「?」
店長「メリ子さんには只でさえ多く入って貰ってるから、少しなら減らせるよ」
メリ子「でも私事で皆さんに迷惑をかける訳にはいきません」
店長「普段から真面目に働いてくれてるから、多目にみよう。
その代わり他の人にはサークルでシフトを減らしたなんて言わない様に」
メリ子「ありがとうございます!!よかったぁ……」
店長(だがこの人に抜けられると困るのも事実……そうだ!)
「ねえメリ子さん、シフト減らす代わりに頼みがあるんだけど」
メリ子「頼み?なんですか?」
店長「メリ子さんの穴を埋めたいんだけど、友達とか誘ってみない?」
メリ子「友達ですか?」
店長「よく来るお客さんいるでしょ、髪が黒い子。あの人誘ってみない?」
メリ子「え?どうして?」
店長「あの人が接客してくれたらお客さんとか喜んでくれそうじゃん」
メリ子「あの人はここから家が遠いし、他のバイトもやってますよ」
店長「週1か2でもいいから頼めない?」
メリ子(店長に無理を聞いて貰った手前、断る訳にはいかないか……)
「一応声はかけてみます、でも断られるかもしれないでよ」
店長「うん、一応声かけるだけでいいから」
171 名前:('A`)[sage] 投稿日:2010/05/19(水) 15:30:56 0
メリ子「あ、美少女さんに電話しておこう。まだ起きてるかなー」
美少女「もしもし」
メリ子「あの美少女さん、今話せます?」
美少女「今バイトの帰り道だから大丈夫」
メリ子「私もバイトの帰りです。えっとですね私サークルに入ったんですよ」
美少女「おお!凄い!」
メリ子「えへへ~、ありがとうございます。それでバイトを少し減らそうと思うんですよ。
今のシフトだと少し活動出来いんですよ」
美少女「生活大丈夫なの?」
メリ子「う~ん、正直厳しいけど……サークルが楽しいですから」
美少女「それはよかった」
メリ子「それで相談なんですけど、私がシフトを減らすと、店に穴が空くんですよね。
美少女さん、私のバイト先で働いてみませんか?」
美少女「俺が!?」
メリ子「美少女さんのことを店長が気に入ってるみたいなんですよ」
美少女(う~ん、接客……俺に出来るかな)
メリ子「別に断っても全然いいんですよ?声だけかけろって言われてるだけだから」
美少女(これ以上働きたくないけど、メリ子さんと一緒に働けるのは魅力的すぎる)
メリ子「どうしますか?」
美少女「保留してもいい?」
メリ子「わかりました、店長にそう伝えておきますね」
美少女「うん、お願い」
メリ子「美少女さん」
美少女「?」
メリ子「私、最近すこしづつだけど生活が楽しくなってるんです」
美少女「本当?ハハ、そういう話を聞くと俺も嬉しい」
メリ子「美少女さんと会わなかったら多分今の生活はなかったと思います」
美少女「え~、そんなことないよ~。頑張ってるのはメリ子さんじゃん」
メリ子「そんなことないです、美少女さんがいないとどうなってたか判りませんよ」
美少女「俺もそういうことを言ってもらえるとすごく嬉しい」
美少女(メリ子さんが俺に感謝してくれてる。俺でも誰かの役に立てることが
できるんだ……。人生って捨てたもんじゃないな)