ハルヒと親父 @ wiki

技術の長門−ワッフル・デコーダーの暴走

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haruhioyaji

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 時間も、空間すらも定かでない場所を、おれは走っていた。
 宇宙規模の危機は、何度か体験し、その都度なんとかやり過ごしてきた。
 だが、今度という今度ばかりは、話は違う。
 宇宙はおそらく無事だろう。太陽も紫外線をまき散らしながら自重を支え切れず崩壊することもないだろう。
 だが、俺たちは? そう、危機に陥っているのは、世界ではなく、俺たちの方だった。


 「メタの視点からいえば、我々の存在は言語によって構築されている」
長門は言った。
「作者が死んだとしても、言語構築体が残れば、再生は無論、続編を続けることも、無数の変種を創造することも可能」
「その、すべての大本がヤバいっていうんだな」
「こうした危険は当然予見されるべきだった。すべて私のミス」
「誰もおまえを責めたりせん。だが、まだ何か手があるはずだ。そうだろ、長門?」
「破壊して止めるとか、できないんですか」
 かろうじて微笑の面影を残してはいるものの、古泉にもいつもの余裕はない。
「接近することは困難かつ危険。我々の存立構造自体に齟齬が来す恐れがある」
「あいつの動きを予想することはできないのか?」
「可能。『ワッフル・デコーダー』は、言語標識“わっふる”を参照している」
「つまり“わっふる”って単語を探せば良いんだな」
「気をつけて。暴走中の『ワッフル・デコーダー』には、作品とそれ以外の言語構築体の区別は存在しない」
「近づくものはすべて『エロ・パロ化』、もとい『で・わっふる』化される危険があるということですか?」
 古泉は、虚空に目を向けた。
「ハルヒや朝比奈(小、大)さんや長門、鶴屋さんや朝倉や阪中やその他女性キャラを近づかせるわけにはいかんぞ。スレッドそのものが『向こう』へ持って行かれる」
「確かに、我々の存在すべてを賭けた戦いになりそうですね。特にあなたが」
 たのむ古泉、こっちを見るな。

「第18スレッドに、『ワッフル・デコーダー』が接近中!!」
「あそこには、『18-985 無題』があります!」
「おれがハルヒのスカートをいきなり@@しかけるやつか?」
「……今のはもう少しで自爆でしたよ」
「だって、俺のシャツをチョコンと指で掴んで家までついてくるんだぞ!」
「お気を確かに!! 長門さんから預かったものを、さあ、早く!」
「パッケージに『大人のおもちゃのカンズメ』と書いてあるのはスルーでいいのか?」
「なぐりますよ!」
「待て。注意書きだ。『アンドロゲン・デストロイヤー。男性ホルモンの働きを阻害。エロい気持ちを抑制する』って、一種の環境ホルモンじゃないのか?」
「ええい、貸して下さい!!」

−−−すまん、ハルヒ。気持ちはあるんだ。だが●たないんだ。

「おおい、なんか、あっちの俺、泣いて謝ってるぞ」
「ここはもう良いでしょう。『ワッフル・デコーダー』の後を追いましょう!」



(こんなのつづいていいのか?)






















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