ハルヒと親父 @ wiki

近距離レンアイ

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haruhioyaji

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今日も背後から、涼宮ハルヒの攻撃は続く。
敵の発射基地は、俺のすぐ後ろの席だ。
これだけ近ければ、どこぞのオンボロミサイルだって、はずしっこないだろう。
さっそく痛っ。シャーペンの先かと思ったが、折り畳んだ紙の角か。
どうして、もっとやさしい渡し方ができないんだろうね。

後ろ手にその紙を受け取って開く。
「今日、どこ行く?」
やれやれ。そんなこと、後でいくらでも話せるだろうに。
返事を書いて後ろに投げ返す。
「どこも行かん。部活だろ?」
さらに紙の角攻撃。
「だ・か・ら、部活が終わった後よ!」
紙の隅に怒ってる自分の似顔絵が書いてある。妙なところに凝るやつだ。
いつもの茶店、と返事するのも、何か芸がない気がした。ああ、へんな似顔絵のせいで魔が差したんだ。
さあ返事を返すぞ。
「いっそ遠出するか」
うしろの机でガタガタうるさいぞ、ハルヒ。
「と、と、遠出って何よ?」
書き文字でまで、あせらなくてもかまわんのに。
さて、早々に「とどめ」は刺しとくか。
「遠出は遠出だ。おまえ、着替え持ってきてるか?」
うしろの席では、ドンガラガッシャンの騒ぎ。どうして誰も注意しないんだろうね。
でも、まあ、そろそろ「オチ」をつけとかないと、一人「から騒ぎ」は拡大する一方だな。
おれは上半身を回して後ろの席を向く。
「あのな、ハルヒ」
そこには真っ赤になって怒りながら、口をワナワナさせてる、あいつが立ち上がっていた。
「このお、バカキョン!!『泊まり』ならそうと、事前に、最悪でも夕べの電話のときに、ちゃんと言っておきなさい!!女はそれ相応の、準備ってもんがあるんだからね!!」




谷口「どおおして、誰も注意しないんだよ!」
国木田「あの状態の二人に近づいて、谷口だってひどい目にあっただろ?」
阪中「気にしちゃ負けなのね。あの二人って世界でもまれに見る近距離カップルなのね」















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