ハルヒと親父 @ wiki

6月6日 かえるの日

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haruhioyaji

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6月6日 かえるの日

 かえるの鳴き声「けろ(6)けろ(6)」の語呂合わせから、「かえるの友の会」の会員である作家の矢島さらが1998(平成10)年に提唱しました。って、それだけ?



(改作グリム童話「かわいい女の子とカエル君」)

 むかしむかし、あるところに、名古屋弁で言うと、どえりゃー美人で、スレンダーなくせに出るとこ出てる女の子がいました。
 女の子は、思いつきで行動するのが大好きです。その日は1000本ノックとピッチング練習をすることにしました。

 ところが、あたりどころが良すぎて、800本目のノックはフェンスを越えて、ホームラン級の打球になって飛んで行きました。
「まあいいわ」
 夕焼け空に消えていく白球を見送って、女の子は帰り支度を始めました。
 すると、
「泣いたりして、どうしたんだ?」
 なんと、モブ(群衆)の中から雑用係のカエル君がよびかけてきたのです。

 女の子はちょっとビックリしましたが、カエルにいいました。
「別に泣いてないわ。ところであんた、宇宙人?未来人?超能力者?」
「いや、見ての通り、ただのカエルだし」
「そう。同じカエルでも、ケロロ軍曹は一応、宇宙人よ」
「ボールを拾ってきたら、おれをお友だちにして、いっしょにごはんを食べたり、いっしょにベッドで寝かせたりしてくれますか? って、なんだよ、このセリフは!?」
「ええっ。それ、あんた、プロポーズ?」
「いや、ちょっと待て。落ち着け、ハルヒ」
 女の子は(強引に)カエル君と約束してしまいました。

 でも、カエルはうじうじなかなか決心が着かない性格だったので、ボールは見つかったものの、女の子が待っているところに戻らず、そのままどこかへ帰ってしまいました。
 女の子は、その日、はじめて《悲しい》という気持ちを知りました。

 次の日、カエル君が一家で食事をしていると、だれかが戸を叩いてよびました。
「キョン、そこにいるのはわかってんのよ!!」
「あ、ハルにゃんだ! わーい」
 カエル君が止めるのも聞かず、妹ちゃんが戸を開けると、そこには、あの女の子がいたのです。

「ねえキョン君、何をそんなに怖がっているの?」
 妹ちゃんに聞かれてカエル君は、外にどえりゃー美人な女の子がいて、その娘とお友だちになって一緒にベッドで過ごすことまで約束してしまったのだと、肝心なことはぼやかしながら、話しました。
 すると、妹ちゃんはいいました。
「キョン君、約束したことは守らないと、もうハサミ借りてあげないよ」

 そこでカエル君はハサミなんか借りてくれなくても一向にかまわなかったのですが、いやいやな態度を装いながらも、女の子を部屋の中に入れると、いっしょに食事をして自分の部屋に連れて行きました。

 すると女の子は、いっしょにベッドで寝たいと言い出したのです。
「ち、ちょっと待ってくれ。カエルの小さな心臓にも限界が」
「ええい、問答無用よ!」
 女の子はすっかり自分のペースで、カエル君をつまみ上げると、力いっぱいベッドにたたきつけ、その上からボディ・プレスをかましました。
「あんたが悪いんだからね」

 ところが、女の子が動けないようにのしかかり、カエル君にキスしたとたん、カエル君はやさしい目をした男の子に変わったのです。
 カエルは、悪い魔女に魔法をかけられていた雑用係の男の子だったのです。

「そんなことは、最初からすべてまるっとお見通しよ!」

 女の子と男の子は三国に聞こえたバカップルとなり、結婚して幸せに暮らしました。















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