ハルヒと親父 @ wiki
一人旅に必要な事 エピソード「スキとキス」
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haruhioyaji
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- アキ
- ねえ、ハルヒ?
- ハルヒ
- なあに、アキ?
- アキ
- ハルヒはパパとチューするの?
- ハルヒ
- どっかで聞いた質問ね。ええ、するわよ。
- アキ
- 毎日?
- ハルヒ
- 毎日というか、《隙》さえあれば、って感じね。
- アキ
- 《好き》さえあれば? 《好き》は一杯だよね?
- ハルヒ
- あはは、そうね。《隙》だらけね。
- キョン
- ただいま。
- アキ
- あ、パパだ。おかえりなさーい。
- キョン
- ああ、ただいま、アキ。ただいま、ハルヒ。
- アキ
- (じー)
- キョン
- どうしたんだ、アキ?
- アキ
- ハルヒ、《好き》?
- ハルヒ
- ああ、うん、そうね。キョン、ちょっと動かないでいてちょうだい。
- キョン
- おい、なんで後頭部をつかむ。普通、ほほとか、そういうところだろ、って。
- ハルヒ
- しゃべってると舌かむわよ。
- キョン
- セリフかシチュエーションか、どっちかがちがう!んんっ!
- ハルヒ
- んっーーー。
- キョン
- んふっーーー。
- アキ
- (じーーー)。
- キョン
- んんっーーー。
- ハルヒ
- んっーーー。
- アキ
- (じーーー。長いなあ)。
- 母さん
- (ぽかり×2)
- ハルヒ
- いたい、母さん!
- キョン
- あ、すみません、お義母さん。
- 母さん
- はい、続きはお部屋でね。アキちゃん、弟か妹、欲しくない?
- アキ
- ほしーい。
- 母さん
- じゃあ、居間でおばあちゃんと遊んで待ってましょう。
- アキ
- すごい、今晩来るの?
- 母さん
- さあ、10ヶ月くらい後かしら。
- キョン
- (おい、ハルヒ、今のうちに部屋へ逃げるぞ)
- ハルヒ
- (逃げないわ。戦略的撤退よ。その後、作戦続行だからね!)
- キョン
- (なんだよ、作戦ってのは?)
- 親父
- あいつら、やっぱりバカじゃないのか?
- アキ
- そうなの、親父ちゃん?
- 母さん
- まあ、バカップルというくらいですし。
- 親父
- おれもハルヒがちっちゃい時にな、母さんとキスするのかと聞かれたことがある。
- アキ
- えー、そうなの?
- 母さん
- それで、なんて答えたの?
- 親父
- するけど、見せない、と言った。
- アキ
- えー、親父ちゃん、意外とケチ。
- 親父
- ハルヒにもケチと言われたがな、あれは自分でするものであって、見せるものじゃない。
- 母さん
- ふふ、そうね。
- アキ
- うーん。
- 親父
- 性教育っていってな、子供はどうやってできるとか、SEXは気持ちいいとか、そういうことを学校で教えるんだが、俺たちの頃は男女別の教室でな。俺はあれが大嫌いだった。
- アキ
- えー、なんでー?
- 親父
- 何歳になったら初潮が来る人もいます、ってのはまだいい。だが、何歳ぐらいになったら性欲を感じます、なんてのは大きなお世話だ。
- アキ
- そうなの?
- 親父
- ガキはバカだがガキなりの分別があって、まあ大抵は、たいした害にはならんがな。中には学校の言うことなら何でも鵜呑みにする奴がクラスにいくらかいる。そいつらのアタマには「性欲を持つ事は正常だ、性欲をもって当然だ」って知識がしまい込まれる。だが、欲望を持つ前に、当然って奴に先回りされたら、どうなる? 「性欲持つのは当然だ」「持てない自分はおかしいんじゃないか」「性欲を持たなくちゃ」となったら、おかしくなるぞ。
- 母さん
- 「自然」が「当然」に、「当然」が「義務」になっちゃうのね。
- 親父
- やりたいことも、やらなくちゃならないハメになったら、もうやりたくなくなるだろ?
- 母さん
- そうね。2階の二人には、関係のなさそうな話だけど。
- 親父
- あいつらだけは、どうにもならん。とっとと引っ越さないかな。
- アキ
- えー、アキ、親父ちゃんと別れるの、やだ。
- 親父
- くーっ、泣かすなあ。あいつらだけなら、すぐにも放り出してやるんだけどな。
- 母さん
- 祖父バカね。
- 親父
- ああ、馬鹿ジジイだ。タイトルが変わりそうだな。
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