撮影テク

 可愛い俺の嫁をインターネットで世界中の皆さんに自慢したり、プリントアウトしてロケットに入れて持ち歩くためには、まず写真に収めなければいけません。しかし、写真の取り方ひとつでは、セイバーさんが中華セイバーや武士子や谷亮子になったりもしかねません。
 ここではフィギュア撮り(静物撮り)の基本テクニックをご紹介。



カメラの種類

 最近ではカメラも色々あります。それぞれに長所短所があるのでケースバイケースで使い分ける必要があります。

スマートフォン・携帯カメラ

 手軽に撮れてうpも簡単。既に電話として持っているなら新たな投資も必要ありません。最近の同カメラは以前よりも操作性・暗所撮影時の画質が格段に進化しており、カメラ機能に特化したモデルもおすすめです。
 iPhone・Android共に写真アプリが大量に存在するので、そういったアプリでフィギュア撮影するのも良いでしょう。

コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)

 ピンからキリまであるので一様には言えませんが、値段も手頃で画質もそこそこ。特にカメラに思い入れのない人はこれで充分です。ほとんどの場合はズームレンズがついており、近距離から中遠距離までを一台でカバーできます。ただし、広角撮影は弱い場合が多い傾向にあります。
 ただ、機種選びは慎重に。フィギュア撮りならばマクロ(至近距離)撮影できるものが向いてますが、そうしたカメラは風景写真や望遠撮影に弱かったりすることがあります。「フィギュア撮り専門機」と割り切るぐらいの覚悟が必要かも知れません。

一眼レフデジタルカメラ(一眼レフ・ガンデジ)

 行き着くところはここです。本体の性能にもよりますが、画質は全二者より優れており、レンズを変更することであらゆるシーンに対応できます。フィギュアなら、だいたい換算30ミリから60ミリぐらいのレンズがあると良いでしょう。究極まで画質にこだわらなければ、この距離のレンズはたいていセット売りのレンズでカバーしています。
 最大の問題は支出。新品なら初心者向けセットでも6~7万ほどします。ただ最近は型落ち品を狙えば3~4万円台で買える物もあり、かなり手頃になってきています。照明機材なども欲しくなりますし、さらには次々とレンズが欲しくなる「レンズ沼」など、物欲の罠があなたを待ちかまえています。
 レンズはマウント(レンズとカメラの接続部)によって、一眼レフはいくつかの派閥に別れます。キャノン、ニコン、ソニー+コニカミノルタ、ペンタックス、フォーサーズ(オリンパス・パナソニック)などがあります。基本的にマウントの異なるレンズに互換性はありませんが、アダプターをつけることで使えるようになる場合もあります。
 さらにはデジタル専用レンズと、銀塩フィルム兼用レンズがありますが、兼用レンズは写真の四隅が暗くなるなど、デジカメで使うには微妙に難があります。


その他フィルムカメラ

 フィルムカメラをスキャナーなどで取り込んだもののほうがデジカメより画質が良いというようなことも言われますが、現像してスキャンしてうpするまでにスレが3つぐらい流れてそうな勢いなので、フィギュアスレWiki的にはお奨めできません。


カメラの選び方

 結局の所、「フィギュアだけを撮る」か「色々撮るかもしれないけどフィギュア撮りがきれいならベター」かで違ってきます。

現物を見る

 これに尽きます。できれば対応メディアを持参し、展示品で実際に撮らせてもらうのが一番です。量販店やカメラ屋なら試写させてくれるはずです。フラッシュの有無、その他付属品の有無や対応状況、レンズ倍率、感度の設定、開放F値あたりはチェックしておきます。大きさや軽さは小さくて軽いほうが良いかも知れませんが、フィギュア撮りならあまり気にしなくても良いでしょう。そして何より画質です。試写した画像を家のPCで見比べると良いでしょう。色味はホワイトバランス(後述)と発色の違いがあるので一概には言えませんが、コンデジであればパッと見で綺麗なほうが良いかも。

画素数

 結論から言えば「画素数は画質と関係ない」。もちろん、同画質なら画素数が多いに越したことはありません。が、実は画素数は絵の綺麗さとは関係ありません。もちろん数10万ピクセル程度だと今日日ちょっと寂しいものがありますが、A全とかに伸ばして出力し結界にするなどの意図があればともかく、せいぜいA4に印刷程度なら500万画素もあれば事足ります。
 ちなみにうpするサイズとしては1200×900でもまだ大きいぐらいなわけで、印刷を考えないとすれば、画質さえ良いなら200万画素程度でも充分ということになります。ちなみにフルHDモニタの画素数は約207万画素。

連射枚数

 フィギュア撮りの場合は全く無視して構いません。それどころか一般用途でも無視して構いません。「スポーツの時に連射して決定的瞬間を」みたいな売り出しをしますが、そもそも連写モードだと画像が小さくなる上に、かなりの望遠でもない限り、何をやってるのかすらよくわからないケースが少なくありません。他が全く同じ性能ならあるほうがいいかも知れませんが、あまりそこに重きを置く必要はないと思われます。そんなに決定的瞬間を撮りたいなら動画にしておけと。

操作性

 複数のカメラを使う場合や、電子機器に弱い女子供と共用する場合はともかく、操作性はどんなに酷くてもそのうち馴れるので、あまり考えなくていいかも知れません。

レリーズラグ

 フィギュア撮影にはあまり関係しませんが、一般用途を考えるとけっこう重要だったりします。
 デジカメはシャッターボタンを押してからシャッターが開くまで微妙なラグがある場合があります。このラグが結構くせもので、ぬこちゃんがあくびした瞬間を狙っていたのに、シャッターボタンを押してからシャッターが開くまでのラグのせいで撮り損ねた、というのことがけっこうありました。
 また、コンデジの場合多くはオートフォーカスであるため、レリーズラグはオートフォーカスの性能にも依存してきます。オートフォーカスは一般には暗所で焦点が合いづらいという傾向があるので、そうしたケースではけっこうなラグになることがあります。一度暗いところで試写してみましょう。

マクロ撮影機能に注目

 フィギュア撮りはその性質上、おぱんちゅ撮りやおぱい撮りなど、接射が多くなります。そのため、マクロ撮影能力が必要になってきます。カメラには、画像素子やレンズの先端から何センチ以上離れていないとピントが合わないという距離(素子からの距離を「最短撮影距離」レンズからの距離を「ワーキングディスタンス」という)があります。当然これが大きいものは近づいて撮れません。ある程度望遠のレンズでほどほどの距離から撮る(テレマクロ)か、広角のレンズで近づいて撮る(ワイドマクロ)かの二つにわけられます。近づいて撮れないカメラでも、おぱんちゅのアップなどであれば、ワイドマクロで頑張ることは可能です。


単焦点マクロレンズ 30mm
最短撮影距離:12.9cm(DT 30mm F2.8 Macro SAM)


標準ズームレンズ(マクロレンズと同じ焦点距離30mmに設定)
最短撮影距離:25cm(DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM)

 上の2枚はどちらも最短撮影距離で撮影した画像です。
一眼レフの場合、カメラ本体の上部に Φ というマークがあるはずです。このマークの延長線上(液晶の裏)に撮像素子があり、最短撮影距離はこのマークから被写体までの距離です。なので、レンズ先端からはさらに短くなり 1、2㎝程度です。(上記マクロレンズの場合)そのため、マクロレンズの焦点距離が短いと近づいたときにレンズ自体の影が付きやすいので50、60~90、100mmあたりがお勧めです。

デジタル一眼レフ用おすすめマクロレンズ

あまり下がれない・椅子に座って机上での撮影の場合、50㎜・60㎜が妥当です。

ミラーレス一眼用おすすめマクロレンズ

バリアングル(可動式)液晶


 机上のフィギュアを正面から撮影するためにライブビューで液晶画面を見るとき、大抵は目線が下に行くはずです。固定式の液晶画面だと色が変わったり視野角の変化で見にくくなりますがバリアングル式であれば液晶画面の角度を見やすい角度に変えられます。通常のデジカメは固定式ですが、ネオ一眼や一眼レフを買うならバリアングル液晶を搭載したものを選びましょう。内側にも向けられるので液晶保護にもなります。

 液晶のヒンジ位置によっても使用感が異なるので、自分が使いやすいものを選びましょう。
  • ヒンジ位置が本体左にある一眼レフ→CANON、Nikon、OLIMPUSなど
  • ヒンジ位置が本体下にある一眼レフ→Nikonの一部とSONYなど
  • ヒンジ位置が特殊(本体中心を軸にしてチルトする方式)なもの→α550以前のSONY機とNEXシリーズなど

撮影ブース

 テーブル+卓上スタンドでも充分に撮影できますが、明るさが足りなかったり、迂闊に置いてあった机の上のノートから実名がバレるなどのリスクを伴います。撮影用のスタジオを用意すると見栄えしますし、何かと無難です。


自作撮影ブース


 大きめの画材屋さんで「見本写真撮影の背景用の紙(羅紗紙)ください」と言えば、色見本帳を見せてくれます。だいたい一枚数百円程度で買えるので、何色か揃えてフィギュアに合った色を背景にすると素敵です。
 特にコンパクトデジカメの場合、安物で良いので電気スタンドを何台か用意するといいかもしれません。顔にハイライトを当てるためにLEDライトなどがあると便利です。スポットライト的な使い方もできます。


撮影用セット

 コクヨなどから写真用背景セットが発売されています。カメラ用品店などにもあります。1/4フィギュアを撮るとなるとLサイズでも小さく感じますが、1/6~1/8サイズ程度ならMでも充分です。別売りのシートだけを購入し、壁に掛けるなどして使うのも手です。
撮影ブースのセットではフォトラが一番オススメ。撮影に必要なライトや壁紙がセットになっているので、これだけで購入後すぐに綺麗なフィギュア撮影が可能。フィギュアだけでなくオークションに出品するときの商品撮影でも同じように使えます。

露天で……

 大自然の下、太陽光を浴びながらフィギュアの撮影をするのも乙な物です。うまくすればホビーストックのコンテストに出せるかも知れません。が、近所の人に見つかると確実に人生\(^o^)/オワタ
 たまにフレームの隅にあみこが映っていることも……。


その他用意するといいもの

三脚等

 三脚でなくても構いませんが、カメラをしっかり固定できるものがあるとベターです。安い三脚は0.3Bsk程度で売っています。コンパクトデジカメや、初心者向け一眼レフ程度であればそれでも充分です。


照明

 室内撮りをするとき、カメラの内蔵フラッシュだけでも映るといえば映りますが、内蔵フラッシュは被写体の正面からの光なので、どうしても平面的に映ってしまいます。

 上の作例は内蔵フラッシュのみで撮った写真ですが、顔に影がなくのっぺりして見えます。水色だからまだいくらか目立ちませんが、正中線に沿って反射光の筋が映ってしまっています。白い服を着ていたり、グロス加工の表面だともっと酷いことに。
 ちょっと光源を変えるとこうなります。

 顔の凹凸に応じた影ができ、立体的になりました。向かって左方面からの光線で身体の右半身に陰影がつき、胴体も奥行きがあるように見えます。(好きずきではあるのですが……。)
 光源を工夫するためには、以下のような手がよく用いられます。


外付けのフラッシュを使う。
 このような延長ケーブル付きの外付けフラッシュを用いれば、ある程度好きな角度から光を当てることができます。

フリフリライトで長時間露光
 カメラのシャッターを開けてる間、撮影対象にひたすら光を当てることで、ライト一つで奇麗に撮影できます。いろんな方向から光を当てられ、とても奇麗に撮れます。フリフリライトの作成も比較的簡単です。


電気スタンドなどの光源を複数用意する。
 学習机用の電気スタンドなどを活用するのもひとつの方法です。首の角度が曲げられるものが多いので、わざわざ撮影用のスタンドを買う必要はありません。ただ、複数あると光源をいろいろ変化させて楽しめるのも事実。


レフ板を使う。
 室内灯や外光の明かりを「レフ板ビーム」で反射させます。わざわざ買わなくても、大きめの鏡や、段ボールなどにアルミホイルを貼ったもので代用できます。また、被写体が明るくなるのでシャッタースピードを多少速くできます。

レフ板無し(右側からの自然光のみ)


レフ板あり(右側からの自然光に加えて左側にレフ板を設置)

三脚で固定して長時間露光する。
 明るさが究極的に足りない場合、カメラを固定してスローシャッターで撮るという方法もあります。


撮影モード

 一眼レフや一部のコンデジには、画像保存形式を設定できるものがあります。

JPEG

 スタンダードな形式です。最もスタンダードな不可逆圧縮形式で、ほとんどのブラウザ・ビューワが対応しています。うpするときもこの形式が望まれます。多くのカメラで圧縮率を自分で設定できますが、あまり圧縮しすぎるとノイズが出てしまいます。
 また、一度JPEGで保存してしまうと、ホワイトバランスや明るさがおかしかった際に調整できない(レタッチソフトで編集するしかない)という難点があります。しかしJPEGはその仕様上保存を繰り返す度に劣化するので、画質にこだわる場合はお奨めできません。

TIFF

 可逆圧縮のフォーマットです。ファイルサイズが大きくなるのが難点です。
 JPEG同様、一度保存してしまうと、ホワイトバランスや明るさがおかしかった際に調整できないという点がありますが、レタッチソフトで編集しても劣化しないので、JPEGよりは幾分救いがあります。

RAW

 画像素子が受光した情報をそのまま保存したものです。専用ソフトがない限り、このままの状態では閲覧できません。専用ソフトを使って手動で「現像処理」を行い、JPEGなど他のフォーマットに変換する必要があります。
 実はデジカメでJPEGなどで保存する際には、カメラに固定で組み込まれた「現像処理」機能で自動変換しているだけなので、目で見ながら細かい設定をできる手動現像と比べると、どうしても細かいところで精度が劣ります。なので、RAWで撮れるならRAWで撮っておくのがお奨め。
 また、RAW撮りしたものを手動現像すると、自動現像では黒く潰れていたような箇所の階調を再現できることがあります。RAW撮りするなら1段程度暗く撮っても、現像で何とかなったりします。


カメラの基礎知識

〇〇ミリ、換算〇〇ミリ

 カメラのレンズの望遠の度合を示します。これが大きいほど望遠レンズとなります。ただし、デジカメは機種によってレンズと画像素子の距離が違うため、同じ望遠レンズを使っても望遠比率が変わってきます。そのため、35ミリ銀塩カメラ(要するに普通のアナログカメラ)で言うとどれぐらいの望遠になるかに計算し直して表現します。
 だいたい35ミリぐらいまでが広角レンズ、85ミリ以上を望遠レンズと言います。人の視界がだいたい50ミリレンズぐらいに相当するので、これを標準レンズと言います。
 室内撮りの場合、望遠レンズではズームしすぎて困ることが多い(2メートルぐらい離れないとフィギュア全身が入らない)ので、フィギュア撮り目的なら広角~標準レンズを買うのが基本です。

 ところで、一眼レフカメラの場合、例えば同じ50ミリのレンズを使った場合でも、キャノンのEoS5Dはセンサーが35ミリフィルムと同じ大きさの画像素子なため、換算50ミリの標準レンズになりますが、オリンパスなどの4/3規格のカメラではその半分の大きさの画像素子のため、換算100ミリの望遠レンズになります。要するに、デジカメのメーカーや機種によって、同じレンズでも望遠比率が違ってくるわけです。自分のカメラだと何倍すれば35ミリ換算になるのかを知っておく必要があります。


テレマクロとワイドマクロ

 ものを大きく撮るには
  • 「それほど望遠ではないレンズで近づいて撮る(ワイドマクロ)」
  • 「望遠率の高いレンズでほどほどの距離で撮る(テレマクロ)」
 の二種類があります。
 前者は視覚が広いのでジオラマ撮影などに向いている(背景をある程度映せるので構図が作りやすい)のですが、かなり近づかないと大きく撮れないため、撮るのに難儀することがあります。自分で配置を決められるフィギュア撮りにはあまり関係ありませんが、動物や虫などは近づいてしまうと逃げられたり刺されたりするので難易度が高くなります。
 後者は逆に遠くから取れるので、高所に咲いている花や、虫・鳥・ぬこなどを撮りやすく、ボケを利用して遠近感を出しやすくなる一方、初心者はどうしても構図が限られやすくなるという難点があります。

44ミリの標準レンズで撮ったマクロ。レンズとフィギュアの距離は15センチぐらい。

100ミリの望遠レンズで撮ったマクロ。レンズとフィギュアの距離は50センチぐらい。あまり差がなくて遺憾。


露出

 全裸にコート一枚で夜道に出没するアレではありません。

 撮った画像の明るさは、以下の要素によって決まります。
  • 周囲の明るさ
  • フィルムの感度
  • シャッターの開け具合(絞り)
  • シャッターを開く時間(シャッター速度)
 周囲の明るさは説明不要でしょう。フィルムの感度は別に別項で書きますが、よくテレビで「高感度カメラで撮影」などといって暗い場所を撮った映像が出ます。でもあれって、緑とか赤のノイズがいっぱい出てますね? 一般に、感度を上げる=写真がノイジーになるのです。携帯電話の写真がノイジーなのもこのせいです。
 で、基本的には「絞り」と「シャッター速度」が写真の明るさを決める要素となります。細かく言うと、絞り^2÷シャッター速度が等しい場合、それらの写真の明るさは同じになります。この二つの組み合わせを「露出」といいます。絞りはF2.0などという形で表しますが、F2.0で1/100秒で撮った写真は、F4.0だと1/25秒で撮った写真と同じ明るさになります。
 絞りを√2倍にしたり、シャッター速度を1/2にすることを「1段暗くする」と言います。逆に、絞りを1/√2にしたり、シャッター速度を2倍にすることを「1段明るくする」と言います。

 周囲が明るければ、それだけ入ってくる光の量が多いので、短い時間でも、狭い穴から入る光でも充分に像を結べます。つまり、照明などで明るくすれば、絞り^2÷シャッター速度を大きくできるわけです。


絞り

 シャッターを開く大きさです。絞りの数値が小さいほど、入ってくる光の量は多くなり(明るくなり)、ピントが合う幅(被写界深度)は狭くなります。
 被写界深度が小さくなるとピント合わせが難しくなりますが、逆にボケを利用した立体感のある写真を撮ることもできます。
 ここに同じ構図で3例の写真を撮ってみました。


↑f1.4


↑f4.0


↑f11.0

 どの写真も、手前のねんどろハルヒの顔にピントを合わせています。
 f1.4の写真では、手前のねんどろハルヒははっきり映っていますが、後ろのハルヒはボケています。f4.0になると後ろのハルヒも随分はっきり映ってはいますが、まだうすらボケています。f11.0まで絞ると、後ろのハルヒもはっきり映っている上に、ブルーシートの布目まで映っています。(縮小したので潰れてますが。)

 コンパクトデジカメでも絞りを設定する機能を持つものがあります。そうしたカメラで撮影する際には、立体感を意識するといいかもしれません。背景とコラージュするときも、遠近感に応じたボケが掛かっていると自然に見えるでしょう。


開放F値

 上述のf値をいくつまで小さくできるかを「開放f値」といいます。この値が小さければ小さいほど「明るいレンズ」ということになります。f値の小さいレンズは、光量が多いのでシャッター速度を速くできたり、大きなボケを得ることができます。
 ズームレンズの場合、一般には望遠にするほど開放f値は大きくなります。36mm~108mm F2.8~F5.1とある場合、36ミリで撮った場合はf2.8、108ミリで撮った場合はf5.1という意味になります。


シャッター速度

 シャッターを開く時間です。これが大きくなるほど手ぶれや被写体ブレ(撮ろうとしたぬこちゃんとかが動いてブレちゃう)しやすくなります。また、デジカメの場合あまり長くシャッターを開きすぎると、撮影素子が熱を持ってそれがノイズになったりもします。
 フィギュア撮りの場合は手ぶれのみを考えればいいので、三脚などで固定して撮影するなら、シャッター速度が遅くなることは心配しなくても良いでしょう。
 手ぶれ補正がないカメラの場合、1/換算ミリよりシャッター速度が長くなる場合、三脚が必要になってくると言われています。換算30ミリの広角レンズならシャッター速度が1/30秒より長い場合、換算100ミリの望遠レンズならシャッター速度が1/100秒より長い場合は、三脚を用意するなり照明を明るくする必要があります。


フィルムの感度

 フィルムの感度にも色々ありますが、ISO感度が一般に使われます。数字が大きくなるほど感度が良くなりますが、そのぶんノイズが目立つようになります。「暗い場所でも撮れる」を謳い文句にしたコンデジは、だいたいISO感度が高く設定されているので、ノイズが目立ったり、逆にノイズをぼかすためにのっぺりした絵にしがちです。もし設定できるならISO100~200程度で撮るのが良いでしょう。

 上の例はiso1600で撮った作例です。同じカメラ・同じ現像方法ですが、ISO1600では携帯電話のカメラのようなノイズが見えます。(他の写真はISO50またはISO100。)


ホワイトバランス

 人間の目はかなり適当に出来ていて、どんな光の下でも、同じ物は同じ色に見えます。でも実際は、蛍光灯の光は緑がかっていたり、白熱灯は赤みがかっているので、全く同じように撮影すると、写真の仕上がりはかなり違うものになってしまいます。
 そのため、光源の色をカメラに計らせ、光源による発色の違いを吸収させます。それをホワイトバランスといいます。

↑フラッシュのみの明かりで撮られたポンデ
↑蛍光灯の明かりで撮られたポンデ
↑白熱灯の明かりで撮られたポンデ

 ホワイトバランスは通常はカメラが適当に設定するわけですが、複数の光源があったりカメラがショボかったりすると正しく認識されません。上の写真では、蛍光灯はやや緑っぽく、白熱灯はやや赤っぽくなってしまっています。
 そこでホワイトバランスを修正するとこのようになります。

↑蛍光灯の明かりで撮られたポンデ(ホワイトバランス修正後)
↑白熱灯の明かりで撮られたポンデ(ホワイトバランス修正後)

 どちらもフラッシュで撮影した際の色味に近づきました。

 この他にも、カメラやメーカーの個性によって発色の違いが出る場合もあります。好きな色合に組み合わせて現像するところまでがデジカメでの撮影と言えるかも知れません。


予備知識

像面位相差AFセンサー

 一眼レフはミラーボックス内に専用の位相差センサーがあり、それを用いて高速なAFを為しますがミラーレスカメラはその機構上、オートフォーカスを携帯のカメラや通常のデジカメ同様にコントラスト方式でやるほかありません。そのため一眼レフに比べて動き物に弱いという欠点がありましたが、これを解決したのが像面位相差AFセンサーです。
 像面位相差AFセンサーは一眼レフのように専用のユニットを使うのでは無く、撮像素子の中に直接位相差AFのための画素を埋め込んだもの。これによってミラーレスでも高速なAFが可能になったのです。現在この技術を採用したモデルは少ないのですが、ミラーレス一眼においては標準になっていくのではないでしょうか。

像面位相差AFセンサー採用モデル


裏面照射型CMOS

 従来のイメージセンサーでは受光面の上に配線があり、この配線によって入ってくる光が減少し、暗所でのノイズ発生の原因となっていました。これを改善するために開発されたのが裏面照射型方式です。裏面照射型は今までの受光面と配線の位置を逆にして、受光面に光を多く取り入れることが可能になり、暗所での撮影感度が今までと比べて2倍に向上しました。
 この技術は撮像素子が小さく、受光面積が一眼レフよりも極端に小さいながらも画素数ではほぼ同等になった最近のデジカメに使用されるもので、デジタル一眼レフでは今のところ裏面照射型CMOSを採用した製品はありません。ただ、デジタル一眼レフでももっと極端に高画素化が進むとあり得ない話ではないです。

ハイダイナミックレンジ(HDR)合成

 ハイダイナミックレンジ合成とは「異なる露出で撮影した同じ画像を合成する」撮影技法です。
これによって白飛びと黒潰れが緩和され、作成された画像は実際の見た目に近くなります。
露出差が大きいとアート的な絵になります。
 基本的には専用のソフトで作成しますが、最近ではHDR撮影機能を搭載したデジカメや一眼レフもあり、カメラだけでHDRを楽しむことができます。

通常撮影したもの

6.0EV差で作成したもの(-3.0、0.0、+3.0)

HDR撮影機能を搭載した最近のカメラ

コンデジ

デジタル一眼レフ

その他参考リンク


その他参考になりそうな本